北海道完乗の旅-まだ見ぬ鉄路を求めて




1.トワイライトの夢、再び-最長の旅行計画

去年、会社の勤続表彰で15万円分の旅行券と10日間のリフレッシュ休暇を取得した。
このリフレッシュ休暇を使って北海道を一周半した。
寝台列車「北斗星」で東室蘭まで行き、特急「すずらん」で札幌、
特急「スーパーカムイ」と特急「オホーツク」を乗り継いで網走、
ローカル線を乗り継いで釧路経由で根室へ。
釧路に戻って特急「スーパーおおぞら」で札幌に戻る。
特急「スーパーとかち」で新得まで行き、普通列車で富良野経由で旭川へ。
それ以前にも北海道には何度か行っているし、
JR北海道の特急は全て乗ったことがある。
結果的に北海道の路線はかなり乗り潰したことになるが、
逆にいうとまだ乗ったことのない路線は運転本数の少ない地方路線ばかりであり、
暇を持て余している今でなければたぶん行くことの出来ない路線ばかりである。
JR北海道の路線は路線名称で14路線、
そのうち完乗したのは海峡線、石勝線、富良野線、宗谷本線、石北本線、千歳線、室蘭本線、釧網本線、根室本線の全区間と、
函館本線の函館から長万部までと小樽から旭川までである。
未乗区間は函館本線長万部から小樽までと江差線、札沼線、日高本線、留萌本線の全区間であり、
JR北海道全路線2499.8kmのうち、たった377.9kmである。
しかし運転本数の少ない路線ばかりが残っていて、
終着まで行くのは江差線が6本、札沼線は3本、日高本線は6本、留萌本線6本である。
全ての路線で特急の運転はなく、普通列車を我慢の旅となる。
函館と札幌を本拠地として、一日がかりの仕事となる。
そこで去年使った北海道フリーパスを使ってこの区間の完乗を目指すことにした。
「北海道フリーパス」は普通車用とグリーン車用があり、
前回は乗車区間が長いこともあってグリーン車用を使ったが、
今回は特急での移動がそれほど長くないので普通車用を使うことにした。
この切符は普通車用で22,500円で、
JR北海道内の特急・急行列車の自由席が乗り降り自由、指定席も6回まで利用できる。
有効期限は7日間である。



しかしもともとは全く違う理由で北海道の旅を計画していたのである。
それは寝台列車「トワイライトエクスプレス」のA寝台個室“ロイヤル”に乗ること。
これはリフレッシュ休暇の旅で目指したが、
“みどりの窓口”にお百度参りのように通ったにも拘わらず、
結局リフレッシュ休暇の取得期限までにチケットを入手することが出来なかった。
そこで休職中のこの時期にもう一度このチケット取得に挑戦してみようと思った。
最初の計画ではプチ湯治として函館の湯ノ川温泉に泊まる計画を立てた。

1日目

19:42幕張-総武緩行線・上り1911C-20:22秋葉原
20:25秋葉原-京浜東北線・北行1910C-20:28上野
21:15上野※-寝台特急「あけぼの」-

2日目

-寝台特急「あけぼの」-09:56青森
11:13-19青森-特急「スーパー白鳥1号」-13:14函館

 ※函館市電一日乗車券購入 車両取材

18:46函館駅前-函館市電2系統・湯ノ川行-19:15湯の川温泉
 ※ホテル雨宮館 素泊まりプラン+オプション朝食

3日目

 ※函館市電一日乗車券購入 車両取材

14:13特急「スーパー北斗13号」-15:48洞爺
16:19洞爺-寝台特急「トワイライトエクスプレス」A個室ロイヤル-

4日目

-寝台特急「トワイライトエクスプレス」A個室ロイヤル-12:52大阪
13:17大阪-東海道本線(京都線)・上り1168C-13:21新大阪
14:00新大阪-東海道新幹線「のぞみ232号」-16:43東京
17:05東京※-総武快速線・下り1739F-17:33津田沼
17:43津田沼-中央・総武緩行線・下り1678B-17:48幕張

これはまだ退院直後に“もし直ったら”という夢物語として計画したものだが、
治療が順調にいって実際に計画が現実的なものになってくると、
温泉よりも鉄道写真を中心とした計画の方が面白いと思えてきた。
そこで北海道フリーパスを使った完乗の旅に計画を変更したのだ。
そうして出来上がったのが以下のような計画である。

9月10日(木)前日

19:01幕張-総武緩行線・上り1780B(11)-19:12千葉[14]
19:26千葉※-総武緩行線・上り1977B(52)-20:18秋葉原[6]
20:22秋葉原-山手線・内回り2020G(4)-20:26上野[49]
21:15上野※-寝台特急「あけぼの」(761/12:41)-

9月11日(金)1日目

-寝台特急「あけぼの」(761/12:41)-09:56青森[77/1:17]
11:13-19青森-特急「スーパー白鳥1号」(15/1:55)-13:14函館(40)
13:54※函館※-特急「スーパー白鳥26号」(36)-14:30木古内[31]
15:01木古内※-江差線・上り4174D(67/1:07)-16:08江差[8]
16:16江差※-江差線・下り4177D(66/1:06)-17:22木古内[74/1:14]
18:36木古内-特急「スーパー白鳥19号」(44)-19:20函館

 ※ホテルグランティア函館駅前チェックイン

9月12日(土)2日目

 ※ホテルグランティア函館駅前アウト

 ※函館市電1日乗車券購入、未取材電停、車両取材

15:23函館※-特急「北斗15号」(38)-16:01森[21]
16:22森※-函館本線・上り5886D(87/1:27)-17:49函館

 ※ホテルグランティア函館駅前イン

9月13日(日)3日目

 ※ホテルグランティア函館駅前チェックアウト

09:30函館※-特急「北斗5号」(79/1:19)-10:49長万部[90/1:30]
12:19長万部※-函館本線・下り2937D(190/3:10)-15:29小樽[12]
15:41小樽※-函館本線・下り・区間快速いしかりライナー3445M(53)-16:34厚別[22]
16:56厚別-函館本線・下り225M(14)-17:10江別[18]
17:28江別※-函館本線・上り238M(29)-17:57札幌

 ※ルートイン札幌駅前北口チェックイン

9月14日(月)4日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

09:19札幌※-特急「北斗8号」(44)-10:03苫小牧[14]
10:17苫小牧※-日高本線・下り2227D(198/3:18)-13:35様似[58]
14:33様似※-日高本線・上り2236D(201/3:21)-17:54苫小牧[17]
18:11-12苫小牧-特急「北斗15号」(47)-18:59札幌

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月15日(火)5日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

09:55札幌※-札沼線・下り553D(46)-10:41石狩当別[34]
11:15石狩当別※-札沼線・下り5425D(82/1:22)-12:37新十津川[20]
12:57新十津川※-札沼線・上り5428D(76/1:16)-14:13北海道医療大学[11]
14:24北海道医療大学※-札沼線・上り574D(49)-15:13札幌[17]
15:30札幌※-特急「スーパーカムイ33号」(23)-15:53岩見沢[36]
16:29岩見沢※-室蘭本線・上り1472D(85/1:25)-17:54苫小牧[18]
18:12苫小牧-特急「北斗15号」(37)-18:59札幌

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月16日(水)6日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

09:00札幌※-L特急「スーパーカムイ7号」(62/1:02)-10:02深川[66/1:06]
11:08深川※-留萌本線・下り4925D(56)-12:04留萌[26]
12:30留萌※-留萌本線・下り5921D(25)-12:55増毛[9]
13:04増毛※-留萌本線・上り4930D(84/1:24)-14:28深川[4]
14:32深川-L特急「スーパーカムイ25号」(18)-14:50旭川[1:10]
16:00旭川※-L特急「スーパーカムイ40号」(80/1:20)-17:20札幌

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月17日(木)7日目

 ※ルートイン札幌駅前北口チェックアウト

09:01-05札幌-函館本線・上り2144M(17)-09:22手稲[21]
09:43※-手稲※-函館本線・下り159M(22)-10:05苗穂[69/1:09]
11:14苗穂-函館本線・上り3626M(4)-11:18-30札幌[155/2:35]
14:05札幌※-寝台特急「トワイライトエクスプレス」A個室ロイヤル(1189/19:49)-

9月18日(金)後日

-寝台特急「トワイライトエクスプレス」A個室ロイヤル(1189/19:49)-12:52大阪[25]
13:17大阪-東海道本線(京都線)・上り1168C(4)-13:21新大阪[39]
14:00新大阪-東海道新幹線「のぞみ232号」(163/2:43)-16:43東京[22]
17:05東京※-総武快速線・下り1739F(28)-17:33津田沼[10]
17:43津田沼-中央・総武緩行線・下り1678B(5)-17:48幕張

これは林檎乃麗の鉄道写真の旅でも最長のものだ。
サラリーマンでこれだけ休暇が取れるのはほとんど無い。
社会復帰の前の最後に、長い闘病生活の自分へのご褒美として計画したのである。
しかし世の中はそんなに甘くない。
結局、予定していたトワイライトエクスプレスのチケットが取れなかったのである。


2.キャンセル待ち攻防戦と30分の死闘-最終計画確定

大まかな計画が策定されたので、
まず8月10日にJR幕張駅のみどりの窓口で行きの寝台特急「あけぼの」の、
“シングルデラックス”の特急券・A寝台券と幕張から青森までの乗車券を購入する。
これはすんなりと取ることが出来た。
12日にはJR千葉駅のみどりの窓口で北海道フリーパスを購入し、
同時に9月11日分の「スーパー白鳥1号」の指定席券を取得する。
15日にはJR取手駅で9月13日「北斗5号」と14日の「北斗15号」、
JR上野駅で9月15日の「北斗15号」の指定席券を取得する。
同じ日に2ヶ所のみどりの窓口をハシゴしたのは、
取手駅に行ったのが10:00a.m.前で、まだ1ヶ月前になっていなかったためである。
そしていよいよ9月17日のちょうど1ヶ月前の8月17日、
つまりこの日の分の指定席が発売される10:00a.m.ちょっと前にJR幕張駅に行った。
前に一人並んでいたために10:00a.m.よりも3分くらい遅れてしまい、
結果的に「トワイライトエクスプレス」のA寝台個室“ロイヤル”は完売になってしまった。
仕方がないのでB個室“ソロ”で見て貰ったが、それも完売だった。
たぶん、どこかの旅行会社が事前に押さえてしまっているのだろう。
何となく予感はしていたが、今回もまた取ることは出来なかった。
とほほ・・。
このチケットはたぶん一生取ることは出来ない・・・そんな絶望的な気分となった。
一応、キャンセル待ちをお願いして、
北海道フリーパスの最後の2回分、
9月16日分の「スーパーカムイ7号」と「スーパーカムイ40号」の指定席券を取得した。
これで北海道フリーパスは6回分の指定席を取ることは完了したことになる。
結局、帰りは飛行機を使うこととした。
ANAのホームページに行って9月17日の新千歳-羽田の082便を旅割で予約する。
予約と同時にクレジットカードで決済する。
新千歳-羽田間は便数も多いので2ヶ月前でなくても取ることが出来た。
日程が確定したのでネットで調べて、最終的にルートインホテルズの系列である、
「ホテルグランティア函館駅前」と「ルートイン札幌駅北口別館」に予約を入れた。
「ルートイン札幌駅北口別館」はシングルが満室になっていたため、
コンフォートルームを方で取る。
こちらは1,000円高いが仕方がない。
これで準備は万端である。
帰りの飛行機は20:45の出発でかなり予定より時間が出来てしまった。
そこで最終日の予定を変更して、“SAPPORO共通1DAYカード”を購入して、
札幌市営地下鉄の未乗車区間の完乗も計画する。
“SAPPORO共通1DAYカード”は札幌市交通局が発行するもので、
1,000円で札幌市電と札幌市営地下鉄が乗り放題になる。
これは去年も利用して、札幌市電の車両取材と未取材電停の取材に使用した。
既に函館市電と札幌市電は全区間乗車済みなので、
札幌市営地下鉄の完乗が完了すると、北海道内の全ての現有鉄道の完乗を完了したことになる。
札幌市電は東西線、南北線、東豊線の3系統があり、
東豊線の大通から福住までは札幌ドームに行った時に乗っているし、
東西線もさっぽろから新さっぽろまで乗っている。
南北線は去年さっぽろから真駒内まで行って車両取材している。
そこで残りの区間を完乗し、ついでに「すみれ」でみそラーメンを喰う計画を組み入れ、
最終日の計画を以下のように変更した。

9月17日(木)7日目

 ※ルートイン札幌駅前北口チェックアウト

09:01-05札幌-函館本線・上り2144M(17)-09:22手稲[21]
09:43※-手稲※-函館本線・下り159M(22)-10:05苗穂[69/1:09]
11:14苗穂-函館本線・上り3626M(4)-11:18-30札幌[17]
 ※SAPPORO共通1DAYカード1,000円購入
11:47さっぽろ-札幌市営地下鉄南北線・下り119(8)-11:55中の島[59]
 ※「すみれ本店」
12:54中の島-札幌市営地下鉄南北線・上り142(4)-12:58すすきの[11]
13:09すすきの-札幌市電上り154(20)-13:29電車事業所[91/1:31]
 ※車両取材
15:00電車事業所-札幌市電上り182(19)-15:19西4丁目[14]
15:33大通-札幌市営地下鉄南北線・上り190(10)-15:43麻生[30]
16:13麻生※-札幌市営地下鉄南北線・下り205(9)-16:22さっぽろ[33]
16:55さっぽろ-札幌市営地下鉄東豊線・上り212(11)-17:06栄町[28]
17:34栄町※-札幌市営地下鉄東豊線・下り219(13)-17:47大通[29]
18:16大通-札幌市営地下鉄東西線・上り240(15)-18:31宮の沢[33]
19:04宮の沢※-札幌市営地下鉄東西線・下り257(5)-19:09琴似[22]
 ※徒歩移動
19:31琴似-快速エアポート194号3974M(45)-20:16新千歳空港[29]
20:45新千歳空港-ANA082便-22:20羽田空港[20]
22:40羽田空港-リムジンバス(45~75/1:15)-23:25~23:55JR津田沼駅[5、17]
23:30津田沼-総武緩行線・下り2216C(6)-23:36幕張
(00:12津田沼-総武緩行線・下り2384B(6)-00:18幕張)

これで計画は完成し、あとは当日を待つだけとなった。
それでもトワイライトは諦めきれないので、
16日と17日に札幌の“みどりの窓口”でキャンセルが出ていないかどうか確認し、
もし万が一に取れた時にはANAの方をキャンセルしてトワイライトで帰ってこようと思っていた。
しかし、事態は思いもかけない方向に動いていたのである。
9月2日、10:08a.m.に携帯に着信があった。
JR幕張駅からである。
この日は病院に行くために支度をしていて、
ちょうど携帯から離れていたのだが、折り返しで電話すると、
キャンセル待ちだったトワイライトに空きが出たという。
奇跡だ!
本当にそう思った。
1年半トライし続けて、やっと取ることが出来たのだ。
今まで何回、みどりの窓口に通ったことか・・・。
勿論、それを取って貰い、病院に行く前に受け取ることにした。
しかし発券にはかなり時間がかかった。
JR幕張駅はJR東日本の管区であり、
「トワイライトエクスプレス」はJR西日本の運行する列車である。
そのため「北斗星」や「カシオペア」とはチケットの取り方が違う。
それでマルスを叩いては同僚の職員に尋ねたり、時刻表を見たりして、
さらにどこかに電話をして叩き方を聞いたりして、漸く発券できた。
結局、食事券まで含めて発券に30分かかってしまった。
普通なら1枚の切符を発行するのに30分もかかったらぶち切れているところだが、
幻のチケットなので、発券し終わってから、
こちらから「有り難うございます」と云ってしまったくらいだった。
結局、当初の計画どおり、トワイライトで大阪経由で帰ることにした。
ANAのチケットはホームページでキャンセルすることにした。
超割で購入しているため、半分しか戻ってこないが仕方がない。
最終計画は結局、当初の計画通りで決行することにした。


3.“上野発の夜行列車”と真夜中のランデブー-旅の始まり

今回の旅行は往復に寝台列車を使用する。
そのため出発は19:01の電車に乗ることから始まる。
普通は時間を有効に使うために出発時間が初電か、限りなくそれに近い時間になってしまう。
そのため朝は会社に行く時間より早い時間に起きることになるし、
どうしても寝不足のままで旅が始まることになる。
しかし寝台列車で寄るから旅が始まるというのは体調的にも非常に楽である。
これは去年のリフレッシュ休暇の旅でしみじみ感じたことだった。
総武緩行線で千葉に出て、始発の快速で東京まで出る。
平日だったので混雑を予想してグリーン車を使おうと思っていたが、
少し早めに着いたためか、電車の中はガラガラだった。
東京から京浜東北線で上野に出て、21:15発の寝台列車「あけぼの」を待つ。
待っている間に売店で駅弁を購入する。
今日の夕食と明日の朝食分の二つを購入するため、
店員に無理を云って明日の朝まで賞味期限がある弁当を教えて貰い、
「幕の内弁当」1,000円と「鳥めし」800円を購入する。
そのうちに「あけぼの」が推進回送で13番線に入線してきた。
上野駅の下のホームは行き止まりになっているため、機回り回送が出来ない。
そこで最後尾の扉を開けて運転手と無線で連絡はしながら尾久の基地から後進のまま入線する。
これが見たくて上野駅には早めに行く人が多い。
寝台特急「あけぼの」は上野と青森を高崎線、上越線、羽越線、奥羽線経由で結ぶ。
東北本線経由で上野と青森を結んでいた「はくつる」は既に廃止になったため、
阿久悠氏作詞の石川さゆりの名曲、「津軽海峡・冬景色」の歌詞にある列車は、
この「あけぼの」だけになってしまった。
但し、あの歌の背景はまだ青函連絡船が現役だった時代である。
今は特急で青函トンネルを潜っているので、
見知らぬ人が「ご覧あれが竜飛海底駅!」と指を指しても、あっという間に通り過ぎてしまう。
便利にはなったが、旅情はその分減ってしまったのかもしれない。
入線した車両を取材し、発車の時間を見計らって売店でビールを購入する。
21:15、定刻通りに寝台特急「あけぼの」は、EF64型1052号機に曳かれて上野駅を出発した。



今回はA寝台個室「シングルデラックス」を確保した。
確かに「ロイヤル」から比べれは手狭ではあるが、
狭軌の列車の中を考えると、個人でこれだけのスペースを占有できるのは贅沢である。
グリーン車がどんなに広い座席であろうと裸で寝っ転がっているわけにはいかない。
寝台列車の旅は個室の開放度にあると思う。
室内は「はやぶさ」や「富士」とさほど変わりないが、
予備のベッドが壁に収納されていて、さらに隣の部屋と間に扉もあり、
2つのシングルデラックスを4人でコンパートメントとして使うことも出来る。
さらに画面は小さいながら、テレビも装備されている。
テレビでは「娘の結婚」というWOWWOWのドラマがくり返し放送されていた。
これは映画ではなく、小津安二郎生誕100周年の記念ドラマのようで、
小津映画の「晩春」を市川崑がリメイクしたもの。
鈴木京香と長塚京三が親子役で出演している。
日本映画らしい間の取り方などや演出で、ちょっと見ていて退屈だった。
検札が来て直ぐにビールを飲みながら駅弁「幕の内」を喰う。
そのあとは持参した山崎蒸溜所“仕込水”割りオン・ザ・ロックウイスキーを生のままで飲む。
冷蔵庫のない夜行列車の旅は冷やす系のアルコールは向かない。
本当はロックグラスで飲むものだが、そのままラッパ飲みする。
さすがにウイスキーをストレートではきついので、事前に用意しておいたのだ。



ウイスキー飲みながら夜の街を見ていたが、そのままうとうとして寝てしまう。
そのあと夜中の1:00a.m.過ぎに目を醒ます。
外を見るとちょうど長岡駅に停車した所である。
以前は上野から青森までEF81型電気機関車が牽引していたが、
今年3月のダイヤ改正で上野から長岡まではEF64型、長岡から青森までがEF81型と役割分担するようになった。
長岡駅は運転停車で客扱いはしないので外には出られないが、
車窓から見ていると、遠くのホームにEF81型が停車しているのが確認できた。
さらにはその手前のホームをEF64型が単機で回送されていく姿も確認した。
しかしそれだけではない。
そのうちに国鉄色を纏った489系ボンネット車が隣のホームに停車する。
「能登」だ!
上野と金沢を結ぶ夜行電車「能登」は北陸本線、信越本線で長岡まで来て、
スイッチバックで上越線、高崎線経由で上野まで行く。
全く気がつかなかったが、「あけぼの」と「能登」は長岡駅で隣のホームに並んでいたのだ。
「能登」とここで会うということは、ほぼ同じダイヤで運転されている「北陸」にも会えるんじゃないか・・・。
そう思っていると案の定、「能登」が上野に向けて出発した少し後に、
EF81型に牽引された「北陸」が入線してきた。
「北陸」も「能登」と同じルートで上野と金沢を結んでいる。
特急と急行、寝台車と座席車、客車と電車の違いはあるが、ほぼ並行ダイヤといっていい。
そして上野を出発した「あけぼの」は長岡駅でこの二つの列車とランデブーする。
全ての列車が運転停車で乗り換えは出来ないし、特にする必要もないが、
「あけぼの」からだとこの二つの列車を車窓から眺めることが出来る。
これは新発見だった。
「北陸」が反対側にEF64型を連結され、上野に旅立つ前に、
「あけぼの」の機関車付け替えが完了して一足先に長岡駅を出発した。
さらに新津駅では「日本海」とも遭遇し、羽越本線を秋田まで行く。
秋田では4分の停車時間があり、この間に牽引機EF81型136号機を取材し、
朝食のためのお茶を自販で購入する。



朝食は昨日購入した「鳥めし」である。
東能代でも4分の停車時間があったが、ここでは隣のホームの五能線気動車の取材のみにした。
そして寝台特急「あけぼの」は定刻09:56に青森駅に到着した。
12時間41分の旅であった。


4.青森駅の謎の廃車群と緊急事態-波乱の1日目

石川さゆりさんの歌では「青森駅は雪の中・・・」となっているが、
勿論9月では雪は降っておらず、多少雲は多いもののいい天気であった。
青森駅で寝台特急「あけぼの」を降りて回送シーンを取材する。
「津軽海峡・冬景色」で歌われている様に、
青函トンネルが開通する前は青森と函館の間を青函連絡船が結んでいた。
そのためこの二つの駅は海の近接して作られている。
そこからそのまま青函連絡船乗車口に線路が延びている。
そのため連絡船が廃止になってからは、青森駅と函館駅は全ての列車がスイッチバックする。
八戸と函館を結ぶ特急「白鳥」なども青森でスイッチバックすることになる。
青森止まりの「あけぼの」は到着するとここまで牽引してきたEF81型電気機関車を切り離す。
この機関車は機回り回送される。
そのあと客車は反対側に待機していたディーゼル機関車が連結され、信号を待って回送されていく。
担当はDE10型1764号機であった。
回送のためとはいえ、DE10型が寝台列車を牽引するシーンは面白い。
回送されるのを見送ってから改札を出る。
その時に「あけぼの」の切符を貰えるように職員にお願いする。
旅行は8泊9日で車中2泊である。
そのため着替えなどの荷物をかなりの量になってしまった。
この旅行バッグを持ち歩いての取材はさすがに無理のため、コインロッカーを利用する。
青森駅では1時間17分の乗り換え時間がある。
しかし「あけぼの」回送を取材したために残り時間は45分くらいになってしまった。
改札を出て八甲田丸の方に向かって歩く。
八甲田丸はかつて青函連絡船で使われた船で、今では港に固定されて資料館として活用されている。
しかし中を見学する時間はなかったため、周りを散策するだけにした。
以前日帰りで青森に来た時にこの周りを歩いたことがある。
まだ東北新幹線が盛岡までしか開通していなかった時期で、
そこから「はつかり」で青森まで来て、ドラえもん塗色のED79型電気機関車などを取材し、
特急「かもしか」で秋田に出て、秋田新幹線で帰った。
その時に海岸近くに列車が幾つか留置されているのを目撃していた。
それを確かめたくて今回は青森駅で少し時間を取ったのである。
駅からの線路の延長線上に謎の気動車が3両留置されている。



これはかつては休憩室として使われていたような形跡があるが、
今は鍵がかかっていて中に入ることは出来ず、運転席などは雑草が生え放題で不気味である。
天井にはパンタグラフなどの形跡が見当たらないことから、
たぶん気動車だろうということは分かるのだが、
車体には形式名を知るための手がかりは全くなく、その車両が元は何だったのかは判明しない。
さらにその先には車掌車と車体だけの謎の貨車の2両が留置されていた。



留置と行っても線路はなく、放置に近い形だが、それでも塗色の状態はそんなに悪くなかった。
車掌車は板が張られ、中の様子は分からない。
そうしているうちに11:00a.m.を回ってしまった。
既に発車まで20分を切っている。
残念ながら海の写真や八甲田丸の全景は断念して撤収した。
青森駅に戻り、コインロッカーからバッグを取り出して、
青森から中小国までの切符570円を購入してホームに向かう。
「北海道フリーパス」はJR北海道全区間が乗り放題だが、
青森駅から境界駅の中小国までは切符がないため、別に購入する。
切符を買って中に入ってから、駅弁を買い忘れたことに気付く。
仕方がないのでそのままホームに行くと、既に789系のライトグリーンの顔が見えていた。
「スーパー白鳥1号」は八戸で「はやて1号」と接続して11:13に青森駅に到着し、
ここでスイッチバックして11:19に青森駅を出発する。
待ち時間の間にホーム内の立ち喰い蕎麦店で駅弁「帆立釜めし」900円とお茶を購入する。
さすがに「はやて1号」と接続するだけあって、車内は満席だった。
車内では座席をそのままに座っていたので、周りの人に座席を回転させてくれるように頼んだ。
何で逆方向に走るのか分からないようだったので、青函連絡船のくだりを説明する。
周りのおばさんたちはまだ納得できない様で、「そんなの聞いてない」と怒っていた。
おいらに怒られても困るのだけれど・・・。
満席の座席に座って駅弁を喰おうと思った時に緊急事態が起こった。
「旅の徒然に」のために写真を撮ろうとしたのだが、コンパクトカメラが起動しない。
正確に云うと、レンズが途中で元に戻らず、AFが作動しなくなってしまった。
コンパクトカメラが使えなくなったのはきつい。
ここは何とか周りの顰蹙を覚悟で一眼レフで撮影したが、
焦点距離の関係で一眼レフだと座ったまま撮影は出来ない。
「スーパー白鳥」で北海道に向かいながら、色々と考えていた。
本来ならいよいよ北海道入りの一番楽しい瞬間なのだが、
コンパクトカメラのことがあって楽しい気分には馴れなかった。
青函トンネルを潜っていよいよ北海道に入る。
コンパクトカメラは何時もズボンのポケットに入れて持ち歩いている。
そのため何処かにぶつけてしまったのだろうか・・・。
いずれにしてもコンパクトカメラがないとこの先の旅程がきつくなる。
特にブログ用の料理写真や「旅の徒然に」のための駅弁取材には欠かせないし、
特に帰りに乗るトワイライトエクスプレスの室内写真などには絶対に欠かせない。
狭い室内では焦点距離の問題などもあって、一眼レフでは取れない所もある。
1年半かけて漸く取れたチケットだし、今後もしかしたらもう二度と乗れないかもしれない。
また次ぎ・・・は無い。
そのことを考えても、北海道旅行中にかわりのコンパクトデジカメは用意しなければならない。
そこで札幌に移動した日に購入することを決意した。
いずれは購入しなければならないし、修理する時間的余裕はない。
レンズユニットの故障となると、残念ながらユニット代や修理費と送料などを考えると、
新しく購入した方がいいと思う。
札幌にはヨドバシカメラもビックカメラもあることは以前に行った時に確認している。
そう考えているうちに、「スーパー白鳥」は函館駅に到着した。



当初の予定では乗り換え時間の40分の間に函館市電を取材するつもりだったが、
「スーパー白鳥1号」として使用された789系がそのまま「スーパー白鳥26号」となり、
自由席には既に列が出来ている。
「スーパー白鳥1号」は指定席を取っていたが、ここから木古内の往復は自由席になる。
そのため急遽函館市電の定点車両取材は中止し、
改札を出て旅行バッグをコインロッカーに預け、再び直ぐに改札を潜って789系に乗り込む。
ここから再び木古内までを目指すことになる。


5.江差線完乗と木古内の「急行」と「北斗星」のスイッチバック

旅行用バッグをコインロッカーに預け身軽になってから、
789系「スーパー白鳥26号」の自由席に乗り込む。
早めに行ったために何とか座れたが、自由席、指定席とも満席で、
デッキには人が溢れていてまるで通勤電車のようであった。
札幌から36分かけて木古内まで戻る。
ここで789系を降りて江差線江差方面に乗り換える。
乗り換え時間は31分あったが、木古内は以前に駅取材済みのため、
改札を出て自販で飲み物を購入して直ぐに江差方面のホームに行く。
江差線は五稜郭から木古内を経て江差に至る79.9kmの路線だが、
五稜郭から木古内までは交流電化され、789系やブルートレインなども行き来するが、
木古内から江差は非電化単線でその様相が異なる。
運転本数も少なく、北海道新幹線が函館まで延伸した時にはJR北海道から分離が予定されている。
その際利用客の少ない木古内から江差の区間は廃止が濃厚である。
北海道新幹線新青森-新函館間が開通されるのは2015年の予定だが、
この区間はなるべく早い時期に乗っておきたいと思っていたのだ。

江差線は1913年9月15日にに上磯軽便線として五稜郭から上磯間が開通したのに始まる。
後に上磯線に改称され、1930年10月25日には木古内まで延伸された。
1935年12月10日には湯ノ岱、1936年11月10日には江差まで延伸され、
全通とと同時に江差線に改称された。
国鉄分割民営化後の翌年、1988年3月13日に青函トンネルが開通し、海峡線が開業した。
それに合わせて江差線五稜郭-木古内間が電化された。

15:01にキハ40形810が木古内駅を発車し、1時間7分かけて終点江差に到着する。
途中の湯ノ岱は駅員配置駅であり、ここから先はスタフ閉塞になっている。
そのため列車が到着すると駅員が運転席までキャリアを持ってくる。
帰りは運転席からキャリアを貰って列車を見送る。
湯ノ岱から先はスタフの入ったキャリアを持っている列車しか通行できないと取り決めている。
16:08に終点の江差に到着する。



終点の江差も駅員配置駅だが改札業務はせず、列車を降りる時に切符を回収する。
当然、「北海道フリーパス」を見せただけで下車する。
折り返し時間は8分だが、スタフ閉塞のため、単線の折り返し線であるため、
駅取材には8分もあれば十分であった。
全体的な印象は山に囲まれた平地の中を走っているという感じで、
海沿いを意識したのは江差に近づいてからの僅かな距離だった。
1時間6分かけて木古内まで戻り、ここで「スーパー白鳥19号」の到着を待つ。
乗り換え時間は1時間14分ある。
東京ではあり得ないことだが、北海道ではそんなに珍しくないのかもしれない。
この時間を利用して駅前にある「駅前飯店 急行」という食堂に入る。
ここは焼きそばが有名な店で、当然焼きそば700円を注文した。
メニューにはラーメンなども載っているが、
メニューの脇には手書きで「焼きそばを注文して下さい。店主」と書かれている。
出てきた焼きそばの写真を撮ってると店主が出てきていろいろと話をした。
木古内駅に戻り、列車到着までベンチで待つ。
この待ち時間も北海道の旅の醍醐味・・・と思うことにしよう。
「スーパー白鳥19号」が到着した頃は日は暮れて完全な夜になっていた。
44分の旅で再び函館に戻り、コインロッカーから旅行用バッグを取り出し、
予約していた「ホテルグランティア函館駅前」にチェックインする。
部屋に入って軽くビールでブレイクし、9:00p.m.過ぎにホテルを出る。
札幌から上野に向かう寝台列車「北斗星」は、21:48に函館駅に到着する。
ここで非電化区間を牽引してきたDD51型ディーゼル機関車重連を切り離し、
反対側に青函トンネル通過用の交流電機ED79型を連結して21:48に函館を出発する。
この間に「北斗星」を取材しようと思ったのだ。
時間までの間、函館港を夜撮し、早めに改札を潜って入線を待つ。
夜の闇の中にライトをともしてDD51型に牽引されて「北斗星」が8番線に入ってくる。



函館駅は1番線から7番線までは行き止まりになっているが、
8番線だけはホームの先にも少し線路があり、機関車を切り離すスペースが確保されている。
スイッチバックして「北斗星」が海峡線に向かって発車し、
重連のまま回送されていくDD51型を見送ってからホテルに戻る。
ホテルに戻ってから再び飲み始め、11:00a.m.前には寝てしまう。
翌朝は4:45a.m.に起床し、朝一番で天然温泉大浴場「旅人の湯」に入る。
13階の展望浴場で、さすがに気持ちがよい。
部屋に戻ってクールダウンし、6:20a.m.にホテルを出る。
上野から夜を徹して札幌に向かう「北斗星」を取材するためだ。
海峡線用のED79型に牽引された「北斗星」は06:34に函館駅8番線ホームに入線し、
反対側に重連のDF51型ディーゼル機関車を連結し、06:42に札幌に向かって出発する。



これを見送って回送されるED79型も取材し、ホテルに戻って朝食を喰う。
朝食はバイキング形式で、一般的には800円だが、ネット予約しているために特典として無料になる。
スクランブルエッグ、オムレツ、ソーセージ、ウインナー、イカめし、帆立とアスパラのチーズ焼き、
カレーコロッケ、春巻、カレー、ツナサラダ、イクラ、ご飯、味噌汁、コーヒーなど。
ここはカレーは別皿になるようだ。
満腹になって部屋に戻り、歯を磨いてから8:10a.m.頃にホテルを出る。
連泊のために荷物はそのまま置いてくる。
今日は函館本線の補完取材と函館市電の取材を決行する。


6.未来の新函館駅と函館市電-2日目

函館市電は函館市交通局が運営する路面電車で、
2系統が湯の川から函館どつく前、5系統が湯の川から谷地頭を結ぶ、
全区間10.9kmを有している。
路線は函館どつく前から函館駅前が本線、函館駅前から松風町が大森線、
松風町から湯の川が湯の川線、十字街から谷地頭が宝来・谷地線となっているが、
実際には本線、大森線、湯の川線が2系統として直通運転され、
湯の川から2系統の本線十字街から分岐して宝来・谷地線で谷地頭に至るのが5系統として運転される。
かつては6線、12系統の17.9kmを有していたが、
そのうち7kmの区間が廃止になり、現在2系統と5系統が残っている。
全区間が供用区間で線用路線はない。
全ての車両は駒場車庫前電停から発着し、湯の川、函館どつく前、谷地頭は折り返し運転だけで留置はない。
函館市電は既に何回か取材しているが、
大雪に見舞われたこともあって千代台、堀川町、昭和橋、千歳町、魚市場通の5電停が未取材だった。
今日は函館市電のこの5電停の取材と車両取材が目的である。
しかしその前にJRで渡島大野に行く。
これは当初計画していなかったが、結構前に急遽組み入れた。
渡島大野は函館本線5駅目、17.9kmの距離にある無人駅である。
北斗市に所在するが、駅前はそれほど栄えているというわけではなく、閑散としている。
しかしこの駅は北海道新幹線が開通した場合、新函館駅となる予定になっている。
そのため工事が始まる前に取材しておきたかった。
新青森も工事が始まる前に取材しようと思っていながら取材できなかったので、
渡島大野はこの機会にぜひ取材したいと思い、函館市電の取材時間を削ってこの駅に来た。



08:14函館始発の列車に乗り、08:42に渡島大野に着く。
この駅で降りたのは二人で、もう一人もこの旅行者でこの駅の写真だけ撮って函館に戻る列車に乗った。
駅舎側は住宅が建っていたが、反対側は田畑が広がる長閑な駅だった。
しかし新幹線駅にかける地元の期待も大きいようで、
駅近くの空き地には「新函館(仮称)駅 建設地」と書かれた看板が設置され、
畑の中には「夢へ出発!北海道新幹線 いよいよ実現へ!!」と書かれた看板が掲げられている。
青森駅と同様、函館駅も青函連絡船に直通できるように港近くに建設されているため、
同じ場所に新幹線駅を建設することは出来ない。
さすがに新幹線にスイッチバックさせるわけにはいかないのだ。
そのため市街地からは外れたこの場所が選ばれたのだろう。
北斗市が誘致したのかもしれない。
北海道新幹線は函館本線に平行するように建設される。
現在の特急や寝台列車は長万部から苫小牧経由で札幌にアクセスしているが、
新幹線は倶知安、小樽経由で建設される。
北海道新幹線は新青森で東北新幹線と直通するだろうから、
そうなると東京からの観光客の多くが北斗市にあるこの駅に降り立ち、
在来線に乗り換えて現在の函館駅に向かうことになる。
地元ではここに期待をかけているのだろう。
ただ、八戸駅を見てもそうだが、地元が期待しただけの経済効果があるのかどうかは分からない。
新幹線に合わせて直通列車が運転されるだろうから、
この駅で改札の外に出る客はそんなに多いとは思えない。
そんなことを考えながら09:11の上り列車を待ち、24分かけて函館に戻る。
函館駅の駅前広場にあるバスセンターで函館市電1日乗車券600円を購入し、
ここから函館市電の取材開始である。
まず未取材だった電停を取材し、そのあとトイレを借りるために十字街で下車して海岸方面へ。
ここははこだて明治館や金森赤レンガ倉庫など、
古い煉瓦造りの倉庫などを利用したショッピング街や飲食店などがあり、
函館情緒を愉しみながら買い物や食事が出来る。
海沿いを歩くと函館朝市があってその先がJR函館駅となる。
再び函館市電に戻って駒場車庫前に行ってここで車両取材する。
未取材だった9600形「らっくる号」や取材済みながら塗色変更された車両などを撮影する。



駒場車庫への出入りシーンや、運転手の交代時に系統表示のサボを交換するシーンなど取材した。
時間を忘れて楽しく取材したが、2:30p.m.過ぎに撤収する。
このあとJR函館駅に向かい、特急「北斗15号」の自由席に乗る。
本来は函館駅前で下車するべきだが、
一日乗車券が見当たらなくなり降りられなくなってしまった。
爆睡している間にシートに落ちてしまったのだ。
十字街で降りてそのまま歩いてJR函館駅まで行く。
このあと特急「北斗15号」で森まで行き、普通列車で函館に戻るのだ。


7.二つの函館本線と断念された五稜郭のトワイライト取材

函館本線は函館から旭川までを結ぶ423.1kmの長距離路線である。
函館、五稜郭から長万部までは特急や寝台列車が通るために運転頻度はJR北海道としては高い。
函館から江差線と分岐する五稜郭までは電化されているが、
基本的には非電化区間で、特急も普通列車も気動車が使用される。
札幌に直通列車も室蘭本線東室蘭までは非電化なので、
「北斗」はキハ183系、「スーパー北斗」はキハ281系、キハ283系が使用されている。
普通列車は函館から長万部までは国鉄形気動車キハ40系列が充当されている。
この函館本線は函館から長万部までの区間に2つのルートが存在する区間が二つある。
ひとつは七飯から大沼間、もうひとつは大沼から森間である。
このため路線図は変形的な雪だるまのようになっている。
七飯から大沼は渡島大野、仁山を通るルートが本来のルートであるが、
この区間は勾配がきついため、七飯からトンネルを通って直接大沼に抜ける別線が建設された。
それが通称藤城線と呼ばれる路線で下り列車線用である。
下り列車のうち、渡島大野と仁山に停まる必要のない貨物列車や特急などがこちらのルートを利用する。
また大沼から森の間にも二つの函館本線が存在する。
それが駒ヶ岳を経由して内陸部を走るルートと、渡島砂原を経由して海岸部を走るルートである。
内陸部を走るルートが本来の函館本線だが、登坂がきついことから海岸部を迂回するルートが建設された。
それが通称砂原線と呼ばれるルートである。
海岸線を通るため、その分遠回りとなる。
大沼-森間で内陸部を通る駒ヶ岳ルートが22.5kmなのに対して、
海岸部を通る砂原線は35.3kmとなっている。
今回は二つの函館本線を完乗することを確認したいと思い、
行きは特急「北斗15号」で藤城線経由で大沼、駒ヶ岳ルートで森に至る。
帰りは砂原線経由の普通列車に乗車し、大沼からは仁山、渡島大野経由で帰ってくる。
これで二つの区間の二つのルートを完乗したことになる。

函館市電の取材を撤収してJR函館駅に行き、特急「北斗15号」の自由席を確保する。
中途半端な時間だったためか、自由席は意外と余裕があった。
立売で「青函トンネル弁当」1,050円購入し、車中で喰う。
立ち売りと行っても厳密にはワゴンの上に商品を置いている。
それでも列車に合わせてワゴンを移動して販売しているので、効果は立ち売りと同じである。
特急「北斗15号」は15:23に函館駅を出発する。
函館市電取材に没頭していたため、昼食がこんな時間になってしまった。
それでも駅弁を喰って漸く落ち着く。
38分で森駅に到着する。
森駅は名前は“森”だが、実際は海の直ぐ近くであり、ホームからは海が見渡せる。



この駅を有名にしたのが駅前ロータリーにある柴田商店の“いかめし”である。
以前、SL函館大沼号に乗った時にはこの駅に来て“いかめし”を喰った。
しかし今回は時間が遅かったこともあり、完売してしまったようである。
21分の折り返し時間で函館行きのキハ40形に乗り込む。
ここから砂原線経由で大沼に行き、仁山、渡島大野経由で五稜郭まで行く。
函館のひとつ手前の五稜郭まで1時間2分かかった。
遠回りルートであり、また各駅停車ということもあって行きの倍近い時間がかかってしまった。
五稜郭で下車したのはここでトワイライトエクスプレスを取材するためである。
トワイライトエクスプレスは五稜郭駅で札幌から牽引してきたDD51型ディーゼル機関車重連と、
青函トンネル対応のED79型電気機関車との付け替えを行う。
しかし運転停車のため旅客扱いは行わず、実際に乗った時には付け替えシーンを取材できない。
そこで今日、事前に付け替えシーンだけを先に取材しようと思ったのだ。
しかし森駅を出た時はまだ十分に光量があったのだが、
五稜郭で下車した時には完全に夜の帳が降りていて、自然光での取材は不可能になっていた。
そこで最終的にここでの取材は断念する。
トワイライトエクスプレスの到着は18:40頃で、約20分の停車となるが、
それまで1時間近くもあり、また函館市電の取材で疲労がたまったこともあって、
それまで待っている体力が残っていなかった。
十分な取材が出来ないと分かっていて、1時間も待てる筈がない。
そこで18:03の列車で函館に戻る。
夕食は函館駅2階の「和華」で北海五目あんかけ焼きそば850円喰う。
そういえば昨日も焼きそばだったな・・・。
売店でビールなどを買ってホテルに戻り、飲む。
今日も風呂に入ることは出来ずにそのまま寝てしまう。


8.函館本線完乗と小樽の集中豪雨-3日目

3日目の朝も4:45a.m.に起床し、朝一で天然温泉大浴場「旅人の湯」に入る。
13階の展望浴場から函館駅のロータリーを見下ろすと、
人々が傘を差して歩いているのが見える。
雨は見えないが、外にではもう雨が降っているのだろう。
旅行前はずっと晴れになっていたのだが、北海道に入ってから13日が雨の予報になった。
予定ではチェックアウトの前に、
出発時間ぎりぎりまで函館市電の定点取材をすることになっていたけれど、
雨の中での取材はきついし、昨日ほとんど車両取材も出来ているので、
朝の札幌市電の取材は中止にすることにした。
これなら朝一で風呂に入る必要もなかったな・・・。
風呂から上がってゆっくりクールダウンし、
6:45a.m.から無料のバイキングの朝食を喰う。
スクランブルエッグ、ベーコン、ウインナー、スパゲティ、パンプキンコロッケ、
イカリング、梅干し、シーフードカレー、コーンサラダ、味噌汁、ご飯、コーヒー。
今日は函館本線の完乗を目指し、長万部から倶知安経由で小樽まで行く。
09:30の函館始発の「北斗5号」に乗ることになっているが、
指定席券を用意しているためにそんなに早く駅に行く必要もないため、
9:00a.m.過ぎまで部屋でまったりする。
シンケンジャーと仮面ライダーダブルを観る。
日曜日のこの時間に起きて部屋にいることなど、旅行で宿泊する時くらいしかない。
子供の頃に見ていた“ゴレンジャー”や“仮面ライダー”が、
この時代になってもまだ続いているのは嬉しい限りだ。
ただ、今の時代はCGを駆使して当時とは比べものにならないクオリティーである。
当時は怪人の大きな目に調理用具のザルを使ってたり、
爆破シーンも火薬を使ったりと手作り感があったのだけれど、
今はほとんどがCGで画像的にはクオリティーが高いが、
アイディアで見せるという努力がその分少なくなったような気がする。
それも時代の趨勢ということなのだろうか・・・。
そんなことを思いながらホテルグランティア函館駅前をチェックアウトする。
JR函館駅まで行くが、この時はほとんど雨は感じられなかった。
「北斗5号」はキハ183系が充当されていた。



国鉄時代の特急形気動車だが、まだまだ現役として残っている。
函館から1時間19分で長万部に到着する。
長万部といえば由利徹先生の「おしゃまんべ!」というギャグを思い出すが、
駅前は由利徹の銅像が建っているわけではなく、普通の田舎の駅前という感じだった。
北海道新幹線が札幌まで延伸する時には、ここにも駅が出来る予定で、
駅前には「長万部駅『駅部調査』決定!」と看板が立てられている。
「北斗5号」に乗っている間はほとんど雨は降っていなかったが、
長万部駅に降り立った時から雨が降り出した。
駅取材は雨の中になってしまった。
ここから小樽行きの函館本線に乗り換えるのだが、
乗り換え時間が1時間半もあり、雨も降っているし荷物もあるために近隣を歩くことも出来ない。
仕方が無くベンチに座って持参した文庫本を飲みながら時間を潰す。
函館から続く函館本線はここで逆方向に線路が延びている。
札幌まで直通する列車はここから室蘭本線に入る。
しかし線路は繋がっていて直通できるようになっていて、むしろ函館本線の方が逆方向になる。
長万部から小樽までは特急の直通や快速の設定はなく、普通列車のみである。
臨時で運転されるSLニセコ号が唯一の優等列車となる。
ここからキハ150形に乗り換えて小樽を目指す。
長万部駅に到着した時は雨が降っていたが、小樽に向けて出発する時には青空が見えていた。
しかし倶知安に到着する頃には再び雨が降り出し、
14分の停車時間で駅取材を仕様と思った時には結構な降りになってしまった。



ここから小樽に向かう途中、銀山で7分、蘭島で6分の停車時間があったが、
とても駅取材できる状況ではなかった。
しかも小樽に近づくにつけて空は黒くなり、15:29に小樽に到着した時には土砂降りの雨になっていた。
まるで滝壺の中にいるような激しい雨で、
屋根のあるホームに降りたが、それでもビショビショになってしまうほどだった。
予定では15:41始発の区間快速に乗り換えるつもりでいたが、
とてもホームで待っていられる状況ではない。
電化されたホームに停まって接続を待っていた15:34の快速エアポートに飛び乗り、札幌を目指す。
函館本線は五稜郭から小樽までは非電化区間だが、
ここから先は電化されていて、札幌駅を中心に旭川までは電車が走っている。
交流電化されているため、国鉄時代から711系近郊形交流電車が投入されていたが、
JR北海道になってその後続である721系交流電車が誕生し、快速エアポートなどに投入されている。
721系は転換クロスシート車だが、乗降の利便性も考慮して3扉車である。
しかし寒冷地ということでデッキが着いているため、
車端はもちろんのこと、中間の扉にもデッキが設置されているため、
結果的に1両に2部屋があるような車両になっている。
予定ではこの先も札幌近郊で駅取材を行うつもりでいたが、
雨に濡れて気力もそげてしまったため、少し早めにルートイン札幌駅前北口にチェックインする。
コンフォートルームは最上階にあるが、窓の外はビルで眺望が期待できるわけではない。
それでも落ち着いた雰囲気で備品なども特別なものがあり、居心地は良さそうだ。
函館でもそうだったが、キャンペーン中でネット申込者にはミネラルウォーターのペットボトルがプレゼントされる。
今回は4泊だったため、カウンターでいきなり500mlのペットボトルを4本も渡される。
さすがに持てないので袋を貰って部屋に行った。
ここでルートインホテルズの会員登録もする。
部屋で少し休んでからホテルを出る。
既に雨は小降りになっていたが、写真を撮る気力はなく、
また今回は昼食も抜きになってしまったため、エスタという駅に近接した複合商業施設に行き、
「リトルスプーン」で鳥唐揚げカレーM580円を喰う。
このあと同じビルの中に入っているビックカメラに行き、コンパクトデジカメを購入する。
今回は急遽購入することになったために事前に下調べが出来ず、
そのため条件として手ぶれ補正機能と動画撮影機能のある機種で一番安いものと決めて探す。
幾つかのメーカーがあったが、操作のしやすさからキヤノンIXY Digital 110ISを購入する。
価格は19,800円で在庫のあるブルーを購入した。
いままでキヤノンを使っていたため、同じメーカーの方が使い方を分かっている分だけ使いやすい。
機種が変わっても同じメーカーなら基本的操作方法は同じである。
昼食が5:00p.m.近い時間になってしまったため、夕食で店に入る気にはなれず、
札幌駅コンコースの立ち売りで「やまべ鮭寿司」700円を購入し、
ビールなどを買ってホテルでつまみながら飲む。
写真撮影ということではほとんど仕事にはならなかったが、
それても雨に打たれて体力を消耗し、飲みながら凄く眠くなってしまい、10:00a.m.過ぎには寝てしまう。


9.昨日のリベンジの札幌近郊取材とキハ183系「北斗8号」-4日目

4日目も4:45a.m.に起床して朝一で大浴場に行く。
函館は最上階に大浴場があったが、札幌は眺望が期待できないため、地下に大浴場がある。
しかも函館は湯ノ川温泉にも近いことから天然温泉だったが、
札幌はラジウム人工温泉大浴場だった。
それでも大浴場でに浸かって昨日の疲れと汚れを落とし、
部屋に戻ってクールダウンして6:45a.m.を待って無料朝食を喰う。
ここもバイキング形式で、オムレツ、ハム、鶏肉の卵綴じ、コロッケ、ツナサラダ、
海苔、ご飯、味噌汁、ツナサラダ、梅干し、フルーツポンチ、コーヒーなど。
正直云って函館の方が内容は豪華だったような気がする。
部屋に戻って歯を磨いてからカメラバッグだけをかついでホテルを出る。
今日は09:19の札幌始発の特急「北斗8号」で苫小牧まで出て、
そこから日高本線の完乗の旅に出ることになっている。
しかし朝食が早かったために7:30a.m.過ぎに部屋を出たので、
「北斗8号」に乗る前に昨日雨と疲弊で取材できなかった札幌近辺の取材を行う。
昨日は厚別と江別を取材することになっていた。
江別はさすがにちょっと札幌から離れているので、
時刻表を確認しなければ無理は出来ない。
そこで先に厚別に行くことにした。
ここは以前北海道に来た時に駅取材しているが、
その時は既に完全な夜になっていていたために、今回補完取材することにした。
07:44札幌発の列車で厚別まで行く。
札幌近郊は交流電化されていて、721系を中心に731系、たまに711系などが走っている。
厚別までは731系に乗る。
731系はJR北海道が開発した交流近郊形電車で、
同じ近郊形電車である721系と連結して運転されるほか、
一般型気動車キハ201系とも総括制御できる機能を有している。
そのため外見上も731系とキハ201系は前面デザインが酷似している。
車内は混雑区間を想定してデッキのないロングシート車である。
分類上は近郊形だが、JR北海道の通勤形と云っても過言ではない。
厚別で駅取材してここから戻りながら白石、苗穂と取材する。
苗穂は北側に苗穂運転所や苗穂工場があり、
これから乗る予定の「北斗8号」に充当されると思われるキハ183系がエンジンをかけて留置されていた。
また“SLニセコ号”のヘッドマークをつけた、
ディーゼル機関車DE15型1520号機に連結された旧型客車も見ることが出来た。



この駅は南側にのみ駅舎があるが、職員専用の跨線橋が設置され、工場や運転所に続いている。
苗穂を取材したところで時間が少なくなり、札幌まで戻る。
ここで始発の特急「北斗8号」の自由席に乗車する。
これで苫小牧まで行き、ここから日高本線に乗り換える。
予想していたとおり、苗穂運転所に停まっていたキハ183系が札幌駅にやってくる。
これの自由席を確保し、苫小牧まで行く。
09:19に「北斗8号」は札幌駅を出発し、千歳線経由で苫小牧まで行く。
苫小牧から室蘭本線に入るが、44分の乗車で「北斗8号」を下車し、
ここから日高本線の旅に入る。
乗り換え時間は14分でまだ列車は到着していない。
いったん改札を出てから再び入場し、車両の入線を待つ。
苫小牧は以前に訪問したことがあり、その時に駅取材は完了している。
暫くして、日高本線専用の塗色を纏ったキハ40 353が入線してくる。
ここからいよいよ3つめの完乗の旅に出ることになる。


10.日高本線完乗の旅と黄昏の「北斗星」遭遇

日高本線は苫小牧から様似までの142.5kmの非電化単線路線である。
本線とは名ばかりで、終点の様似まで行く列車は一日7本しかなく、
最終列車は静内止まりとなってしまうため、実質6本といっていい。
しかも142.5kmという長距離区間に拘わらず、
交換可能な駅は鵡川、日高門別、静内、本桐の4駅しかない。
このことからも以下に列車本数が少ないかが伺える。
当初の予定では様似から襟裳岬を通って広尾、帯広まで結ぶ予定であった。
しかし日高本線は様似まで、
帯広から広尾までは広尾線が開通していたがこれも既に廃止になっている。
それでも様似から襟裳岬に向かうバスが接続しているため、
観光路線としても成立している。
日高本線は苫小牧軽便鉄道、日高拓殖鉄道の二つの軽便鉄道が礎となっている。
苫小牧軽便鉄道は苫小牧の王子製紙にパルプの原料となる木材を運搬するために、
鵜川から馬車鉄道が敷設されたのに始まり、1913年に正式に設立された。
設立の2年前には蒸気鉄道に変更、佐瑠太(現・富川)まで延伸されている。
日高拓殖鉄道は1923年3月に設立され、
翌年には佐瑠太(現・富川)-厚賀間が開業、1926年に静内まで延伸された。
1927年8月1日にこの二つの軽便鉄道は国有化され、日高線となった。
1933年12月15日には日高三石、1935年10月24日には浦河
そして1937年8月10日に様似まで延伸して全通した。
戦時中の1943年11月1日に日高本線に改称された。

日高本線専用塗色を纏ったキハ40 353は10:17に苫小牧駅を出発した。
苫小牧駅を出発して直ぐにJR貨物の貨物ヤードが見えてくる。
その先は暫く海沿いに工場街が見え、港には大きなフェリーも見えたが、
そのあとは原野の中を進み、暫くするとサラブレッドの放牧場が見えてくる。
キハ40の車体にも「優駿浪漫」と書かれているとおり、
日高本線はサラブレッドの生産地としても有名なのである。



苫小牧から様似までは3時間以上の距離だが、
途中静内に20分の停車時間があって、ここで駅弁を買おうと思ったが売っておらず、
しかも時間ぎりぎりで列車に戻ろうとした時に、
駅改札外に立食蕎麦屋を見つけるが、既に喰っている時間はない。
ペットボトルのお茶だけ買って列車に戻り、終点様似を目指す。
日高本線はずっと海沿いを走っているのだが、
特に静内から先は車窓に海が広がる区間も多く楽しい。
13:35に様似に到着する。



列車の本数が少ないためか、駅員は列車までやってきて改札業務を行う。
折り返しまでに58分の時間があるため、とりあえず海まで行ってみる。
様似は襟裳岬方面のバスの接続駅になっていて、
この駅で降りた乗客のほとんどが襟裳岬を目指してバスに乗った。
迎えに来た家族の車に乗り込んだ女子高生を除くと、
この駅で街に向かって歩いていく人間はいなかった。
駅前には幾つか商店もあったがほとんどがシャッターが降りていて、
唯一開いていた「せんりゅう」というラーメン店に入る。
店の前にはラーメンの幟を立てていたが、
中に入ると薄暗く、ちょっと怪しげな雰囲気だった。
カウンターにはウヰスキーや焼酎のボトルが並んでいて、
たぶん、昼はラーメン店で夜になるとスナックとして営業しているのだろう。
それを物語るかのように、テーブル席は重厚なソファが並び、
とてもラーメンを喰えるような雰囲気ではなかった。
オーダーはみそラーメン600円で、味は可もなく不可もないといった普通のラーメンであった。
海に行って寄せる波や海猫を暫く眺め、14:33の折り返し列車で苫小牧を目指す。
途中、本桐、静内、日高門別、鵡川などに止まった時間に駅名表示板取材などする。
鵡川では交換列車を待つ時間を利用して駅取材も決行する。
日が西に傾きかける中を苫小牧を目指して列車は北上し、17:54に苫小牧に到着する。
駅の発車案内を見ると18:06に寝台特急「北斗星」が到着することになっている。
帰りの特急「北斗15号」は18:12に苫小牧駅を出発する。
そこで急遽、待ち時間に「北斗星」取材を敢行する。
日暮れの状態は日中でも夜撮でもない、独特の雰囲気がある。
今日は晴れていたために夕日も期待できる。
多少雲は多かったが、それでもそれなりに雰囲気のある写真を撮ることが出来た。



「北斗星」を見送ってから隣のホームに移り、特急「北斗15号」で札幌に戻る。
18:59に札幌に到着し、ホテルに戻る前に札幌でどうしても行きたいと思っていた、
「札幌スープカレー横町」を目指して歩く。
テレビ塔を見上げながら夜の札幌を歩き、「札幌スープカレー横町」に到着する。
幾つかのスープカレー専門店が集まっていて、
その中で「西屯田通りスープカレー本舗」に入り、厚切りベーコンと丸ごとトマトカレー1,150円喰う。
帰り、国の重要文化財に指定されている札幌市時計台などを夜撮してからホテルに戻る。


11.二つの顔と二つの名前を持つ札沼線-5日目

5日目も4:45a.m.に起床し、大浴場で朝風呂に入ってから6:45a.m.を待って朝食。
玉子焼、ウインナー、若鶏の甘酢揚げ、鮭の柔らかトンカツ、コロッケ、
梅干、海苔、ツナサラダ、スパゲティサラダ、コーヒーなど。
今日は09:55の札沼線に乗る予定だが、時間的余裕があるため、
その前に函館本線の近隣の駅取材を決行する。
部屋に戻って歯を磨いてから支度をしてホテルを出る。
07:51札幌発の手稲行きに乗って終点の手稲まで行く。
ここで駅取材して稲穂まで戻る。
稲穂は何の変哲もない相対式2面2線の駅舎が独立した無人駅だが、
細い道を挟んで札幌運転所が近接しており、そこで車両取材する。



それでもまだ時間に余裕があるため、
稲穂で711系に乗り、札幌を越えて森林公園まで行き、ここで駅取材。
再び札幌まで戻って札沼線に乗る。
北海道は何度も来ているし、札幌駅での車両取材は何度も決行しているし、
札沼線の車両も何度も写真を撮っているのだが、実際に乗るのは初めてである。
予定通り、09:55の下り列車で終点の石狩当別まで行く。
キハ143-102に乗ったが、隣の車両はキサハ144-102だった。
キハ141系列は50系客車を気動車に改造して誕生した系列で、
キハ143形はキハ150形のエンジンを搭載して誕生した形式である。
またキサハ144形は起動エンジンを持たない気動車専用の中間車である。
利用客の多い札沼線札幌-石狩当別、北海道医療大学間で限定的に使用される。
出力の高い気動車に連結されることで初めて運用が可能となる。

札沼線は函館本線桑園から新十津川の76.5kmの非電化路線で、
札幌近郊の一部は複線で敷設されているものの、あいの里教育大から先は単線区間となる。
正式名称は札沼線だが、沿線に数多くの学校があり、
学校名の着いている駅も多いことから学園都市線の愛称がつけられている。
起点は桑園だが運用では札幌が起点となっている。
また現在は新十津川が終点だが、かつては留萌本線石狩沼田までの111.4kmの路線であり、
札幌から石狩沼田までの路線ということで札沼線と名付けられた。
最初から鉄道省によって建設され、
石狩沼田から札沼北線として1931年10月10日に中富徳(現廃止)までが敷設され、
1934年10月10日に浦臼まで延伸された。
札沼南線は1934年11月20日に桑園から石狩当別までが敷設され、
1935年10月3日に浦臼まで延伸されて南北の札沼線が直通して全線開業された。
これと同時に札沼線と路線名変更された。
戦時中、一時石狩当別から石狩追分間が不要不急区間として休止された。
戦後復活したが利用客は多くなく、
1972年6月19日に新十津川から石狩沼田間が廃止された。
学園都市線の愛称が決定したのは1991年3月16日である。

札幌から暫くは高架上を走り、途中の駅は相対式2面2線の駅で、
この区間が非電化というのは不思議な感じがした。
実際、札幌から石狩当別までを電化しようという案も出ているようである。
また愛称名通り、途中には“あいの里教育大”や“北海道医療大学”など、
学校名をそのまま駅名にしているところも見受けられた。
札沼線は通勤通学路線として地域に密着している。
しかし石狩当別から先はその様相が一変する。
実際、その先はキハ40形が1両で運行され、利用客も多くない。
終点の新十津川も含めて全て無人駅で、特に浦臼から先は1日3本の列車しか発着しない。
終点の新十津川の駅の時刻表は当然ながら3行しかない。



石狩当別では駅弁を購入しようと思ったが、
売店では弁当は売っておらず、菓子パン一つだけ買って車内で喰う。
新十津川には12:37に到着する。
近くには病院もあるが、駅前は閑散としていて自販機さえ見つからない。
20分の折り返し時間を少し持て余す。



運転手の休憩所もなく、運転手も外で手持ち無沙汰である。
新十津川では雲は多かったものの日差しも十分にあったが、
札比内に到着したあたりから突然大粒の雨が降り出す。
折り返した列車は石狩当別行きだったが、ひとつ手前の北海道医療大学で下車する。
ここはこの大学のために1981年11月20日に仮乗車場として設置され、
翌年4月1日に駅に格上げになった。
大学名の変更に伴い、1995年3月16日に現在の駅名となる。
ここでの乗り換え時間は11分で、既に長編成の列車が2番線に停まっている。
1番線は単式ホームで基本的にはこちらのホームを使うが、
2番線が折り返し列車専用として設置されている。
学生の下校時間に合わせて石狩当別から回送されて、
新十津川からの列車を見送ってから発車という設定のようである。
実際、車内は学生で大混雑であった。
これで札幌まで戻る。
札幌の到着時間は15:13だが、これでまだ今日の予定は終わらない。
ここから先、室蘭本線完乗のため、岩見沢を目指すのだ。


12.雨の岩見沢と再びの「北斗星」

結局札沼線では昼食を喰えなかったため、
札幌に戻って17分で「スーパーカムイ33号」に乗り換えたが、
その間にホームの立ち売りで駅弁「石狩鮭めし」1,000円を購入し、
岩見沢に向かうまでの車中で喰う。
「スーパーカムイ33号」は15:30に札幌を出て、23分で岩見沢に到着する。
岩見沢は今まで北海道には何度も来ていて、
車中から何度も馬のオブジェを見ていて、何時かは駅取材をしたいと思っていたのだ。
ホームに見えていたのは「農業用馬 木彫」というもので、
馬の木彫と馬橇一式は岩見沢市が、馬具装具一式は北海道ばんえい競馬馬主会会長の提供である。



札沼線の帰りには雨に降られたものの、
北海道医療大学では小降りになっていたが、
駅取材をしている時に再び雨が強くなってきた。
1番線ホームで室蘭本線苫小牧行きを待っている時にはいっそう激しくなって、
集中豪雨の中で列車を待たなければならなかった。
札幌から旭川までは電化されていて、711系が停車していたりもしたが、
室蘭本線岩見沢-苫小牧は非電化区間のため、
キハ40系列が充当されていた。
ちょうど高校生の下校時間ということもあって、2両編成で車内は高校生ばかりだ。
ここから苫小牧まで1時間25分の旅となる。
室蘭本線は長万部から岩見沢までの211.0kmの路線に東室蘭から分岐して室蘭に至る7.0kmの支線からなる。
路線名を冠した駅が支線にあるのも変な話だが、
これは東室蘭がもともと室蘭を名乗っていたことに由来する。
また本線東室蘭から沼ノ端までと支線は電化されているが、
その前後の長万部から東室蘭、沼ノ端から岩見沢までは電化されていない。
札幌から室蘭までを繋ぐ特急「すずらん」は千歳線経由で苫小牧に至り、東室蘭から支線に入って室蘭に行く。
全区間が電化区間を走るため、電車車両が充当されている。
非電化区間が多い北海道内の特急では、札幌と旭川を結ぶ「スーパーカムイ」と並んで、
数少ない特急形電車の活躍区間である。
本州連絡の789系「スーパー白鳥」の改良型である789系1000番台が札幌-旭川に投入され、
愛称名が「スーパーカムイ」に統一されると余剰の785系が「すずらん」に充当されるようになり、
それまでの国鉄時代に誕生した781系が淘汰された。
室蘭本線は長万部から沼ノ端までは函館と札幌を結ぶ幹線となっているが、
沼ノ端から岩見沢までは特急の走らない地方路線となっている。
今回はこの区間を沼ノ端のひとつ先の苫小牧まで行き、これで室蘭本線の完乗が完了する。
追分では石勝線と平行交差し、特急の姿を見かけたが、
そこから先はまた無人駅の多い地方路線の様相を呈する。
17:54に終点の苫小牧に到着する。
苫小牧に到着して気がついたのだけれど、隣には昨日乗った日高本線の上り列車が同じ時間に到着する。
昨日は気にしていなかったが、考えてみれば同じ「北斗15号」で札幌に戻る予定なので、
ほぼ同じ時間に到着するのは当たり前だ。
とういことは、昨日と同じ「北斗星」と接続することになる。
そこで今日は隣のホームでこの「北斗星」を取材することにした。
しかし実際は逆光だったため、ほとんど車体を取材することが出来なかった。



ここから昨日と同じ「北斗15号」で札幌に戻る。
考えてみれば指定席、自由席を含めて札幌-函館間の特急には何度も乗っているが、
全て国鉄時代に造られたキハ183系「北斗」で、
キハ281系、キハ283系充当の「スーパー北斗」には一度も乗っていない。
札幌に戻り、エスタ内の「札幌ラーメン共和国」に行き、
札幌ラーメン専門店の「けやき」で味噌ラーメン850円喰う。
ビールなどを買ってホテルに戻り、ゆっくり飲む。


13.二つの顔を持つ留萌本線完乗と雨の旭川-6日目

6日目も4:45a.m.に起床して朝風呂に入り、部屋でクールダウンする。
6:45a.m.から無料朝食、スクランブルエッグ、ハム、アスパラとソーセージの炒め、
コロッケ、餡掛け餃子、マカロニサラダ、グリーンサラダ、海苔、
梅干し、味噌汁、ご飯、トロピカルフルーツ、コーヒーなど。
カウンターで自宅への宅配を頼んでからホテルを出る。
今日は09:00から特急「スーパーカムイ7号」で深川まで行く予定だが、
その前に札幌市時計台に行って撮影する。
何時もは近くの駅取材に行くが、出発時間が早いので電車移動は無理と判断し、
夜撮した時計台を自然光でもう一度取り直す。



札幌駅に戻って09:00の「スーパーカムイ7号」に乗る。
785系が充当されていた。
深川で下車してここから留萌本線の完乗を目指すが、
乗り換え時間の1時間6分の間に深川の街を少し散策する。
歩いて石狩川まで行く。
深川駅の中にある深川物産館で「深川そばめし 俵むすび」350円購入する。
11:18発の留萌本線で留萌まで行く。
キハ54が充当されていたが、2両が連結されていて、
そのうち手前の1両だけが使用されていてた。
連結幌は設置されているものの、中からは立ち入り禁止となっていて、
後の車両は電気もついていないしドアも開かない。
そのまま終点の留萌まで行き、ここで後の車両が切り離された。



後のキハ54は留萌から深川までの1両編成の車両として使用され、
ここまで旅客営業してきたキハ54が26分後に増毛行きとなった。
この時間に駅取材し、待合室にあった「立食そば」で天ぷらうどん380円喰う。
ここから12:30発の増毛行きの列車に乗る。
ここまで乗ってきたキハ54 501がそのまま使用されていた。
ここから先は運転本数も少なく、ほとんど人のいない場所を走ると想像していたが、
実際には海沿いを走り、道路も併走していて人家も多く見えた。
しかし利用客はほとんどいないようで、駅は無人駅ばかりだった。
深川から留萌までは田畑の広がる大地の中を走るイメージがあるのだが、
留萌から増毛までは海沿いを国道231号線とほぼ並行して走るのである。
「増毛」は「ましけ」と読み、アイヌ語の読みの当て字だが、
「ぞうもう」と読めることから留萌駅で記念入場券が売られていた。
終点の増毛には12:55に到着した。
この駅に到着した時点でJR北海道の全旅客営業路線の完乗が完了したことになる。



ここも無人駅だが、駅舎があり、中には蕎麦屋もあったが営業はしていなかった。
9分の折り返し時間で同じ車両に乗り、今度は一気に深川まで来る。
乗車時間は1時間24分だった。
深川で「スーパーカムイ25号」に乗り、旭川まで行く。
車中で「深川そばめし 俵むすび」喰う。
本当はここで改札を出て「梅光軒・本店」に行き、ラーメンを喰うつもりだった。
しかし旭川に着く手前あたりからポツポツと雨が降り始め、
それは本降りの雨になってしまった。
ここから「スーパーカムイ40号」の指定席を押さえていたのだが、
外に出られないのでは意味がないので、一つ前の「スーパーカムイ38号」の自由席に乗り込む。
ここまで来た列車が充当されていて、それで札幌に戻ることにした。
しかし旭川を出て暫くすると雨が止んでしまったため、
急遽、美唄で下車してここで駅取材することにした。
美唄から「スーパーカムイ40号」に乗って札幌に戻る。
旭川から既に指定席を押さえてあるので、そこに座る。
旭川で「梅光軒」のラーメンを喰い損なったので、
札幌で歩いて「すみれ・札幌すすきの店」に行き、味噌ラーメン900円、煮たまご100円喰う。
徒歩でホテルに戻り、ビールなど飲む。


14.北海道完全完乗を目指して-札幌市営地下鉄と札幌市電

北海道最後の朝も何時のものように4:45a.m.に起床して朝風呂に入る。
6:45a.m.から無料朝食、玉子焼、餡掛け焼売、ジャガイモと豚肉のカレー炒め、
スパゲティサラダ、ツナサラダ、海苔、梅干し、トロピカルフルーツ、コーヒーなど。
部屋に戻って歯を磨いてから支度をしてチェックアウトする。
札幌駅で荷物をコインロッカーに預け、07:51の手稲行きで琴似へ行く。
既に昨日、JR北海道の旅客鉄道線の完乗は完了した。
要所の予定では手稲と苗穂を取材することになっていたが、
この2つの駅は既に取材済みだったため、
予定を変更して北海道の鉄道の完全完乗を目指すことにした。

北海道にはJR北海道のほかに2つの路面電車と1つの地下鉄がある。
かつては北海道ちほく高原鉄道という第三セクターが存在したが、
現在は路線を廃止している。
そのため私鉄は無く、元国鉄のJR北海道と公営鉄道しか存在しない。
函館市交通局が運営する函館市電と、
札幌市交通局が運営する札幌市営地下鉄と札幌市電がある。
このうち函館市電と札幌市電は既に完乗と全電停取材は完了している。
札幌市営地下鉄は3つの路線を所有している。
東豊線は栄町から福住までだが、
2002年3月に巨人対西武オープン戦を観るために札幌ドームに行っており、
この時にさっぽろから福住まで往復している。
2004年4月に“SAPPORO共通1DAYカード”を購入して、
札幌市営地下鉄と札幌市電の取材をした。
この時に南北線全線麻生から真駒内のうち、さっぽろから真駒内まで行き、
ここで地上駅である真駒内の駅取材をした。
東西線は宮の沢から新さっぽろの全区間のうち、さっぽろから新さっぽろまで行き、
ここからJRに乗り換えて新千歳空港まで行っている。
そこで今回は札幌市営地下鉄の完乗も目指すことにした。
これによってJR北海道だけではなく、北海道の全ての鉄道の完乗が完了することになる。

最初はJRで琴似まで行き、そこから東西線琴似まで歩いて移動するつもりだったが、
実際に行ってみると意外と距離があるため断念し、
JRで札幌まで戻り、ここで市営地下鉄の改札に行き、
自動券売機で“共通1DAYカード”1,000円を購入する。
これは札幌市交通局が発行するカード式のフリーきっぷで、
札幌市営地下鉄と札幌市電に一日乗り放題になる。
まずは東豊線に乗り、さっぽろから栄町まで行く。
改札を出たが地下駅なので駅取材はせずにそのまま引き返す。
大通で下車して東西線に乗り換え宮の沢まで行く。
ここでも地上には上がらず、改札を出ただけで再び入場し、大通りに戻る。
今度は南北線に乗り換えて麻布まで行く。
この麻布に到着した段階で北海道全鉄道の完乗が完了した。
麻生に到着して、駅に設置してある周辺地図で初めて分かったのだが、
地下鉄南北線麻生からJR札沼線新琴似は乗り換え可能な徒歩圏内である。
そこで新琴似まで行き、ここから札沼線で札幌まで戻る。
再び札幌市営地下鉄南北線ですすきのまで行き、札幌市電に乗り換える。



ここから電車事業所まで行き、車両取材を決行する。
去年の北海道旅行で札幌市電は既に全電停取材済みだが、
まだ帰りの寝台列車まで時間があるため、ここで車両取材をしたのだ。
前回から1年しか経っていないが、車体広告車はラッピングが変更になったものもあった。
0:00p.m.を撤収時間と定めて定点取材し、
時間になったら撤収して西4丁目まで出る。
札幌市電西4丁目電停は地下鉄南北線大通駅と乗り換え可能駅となっている。
南北線でさっぽろまで行き、エスタ内「札幌ラーメン共和国」に行く。
昨日、旭川まで行ったのに雨のために「梅光軒」に行けなかったため、
今日はそのリベンジに「梅光軒」に入り、黒味噌ラーメン900円を喰う。
お土産など買い、購入した地ビールを宅送する手配などをして、
コインロッカーから荷物を取り出し、
寝台特急「トワイライトエクスプレス」の乗車券でJR札幌駅の改札を通る。
ここからいよいよこの度のメインイベントでもある「トワイライト・・・」の旅が始まるのだ。


15.2本のハーフボトルワインと夢のトワイライトエクスプレスの旅

寝台列車「トワイライトエクスプレス」は大阪と札幌を結ぶ寝台特急である。
基本的に毎日は運行されておらず、そのため臨時列車扱いとなっている。
大阪から札幌に向かう下り列車は月、水、金、土曜日、
札幌から大阪に向かう上り列車は火、木、土、日曜日に運行される。
札幌発大阪行きの上り列車は1,508.5kmの距離を22時間47分かけて走る、
臨時列車扱いながら日本最長距離と最長乗車時間の旅客列車である。
使用される客車は24系ながら、車内がリニューアルされ、
他の寝台列車とはグレードの違いを演出している。
また車体もブルーではなく、重厚なイメージの深緑になっているのも特徴である。
札幌を14:05に出発し、千歳線、室蘭本線、函館本線を経由して五稜郭まで行く。
非電化区間があるためにこの区間はDD51型ディーゼル機関車が重連で牽引する。
五稜郭で青函トンネル用のED79型電気機関車に付け替え、
江差線、海峡線、津軽線と行き、本州に入って青森信号所でここまでの電気機関車を外し、
交直流型電気機関車EF81型に付け替える。
ここから日本海縦貫路線を走り抜けることになる。
奥羽本線、羽越本線、信越本線、北陸本線と行き、翌朝敦賀で牽引機を交換し、
湖西線から京都線経由で大阪に行く。
上り列車が敦賀で牽引機を交換するのは、
専用塗色を纏ったEF81型電気機関車が福井地域鉄道部敦賀運転派出の所属のためである。
ここで明日の大阪発の機関車に付け替えるのだ。
翌朝12:52に大阪に到着し、22時間47分の旅が終わることになる。

DD51型ディーゼル機関車重連に牽引され、13:49頃、
「トワイライトエクスプレス」は札幌駅4番線に入線してくる。



ホームで出発までの16分間、車両取材する。
16分あれば十分に取材できるかと思ったが、意外と時間がたつのが早く、少し物足りない。
もう少し早めに入線してくれてもいいような気がする。
あこがれの寝台列車に初めて足を踏み入れた時は、やはり感動だった。
A寝台個室「ロイヤル」は2号車にあり、一番端の5番が予約した個室である。
隣の3号車は食堂車「ダイナープレヤデス」、
その隣の4号車はサロンカー「サロン・デュ・ノール」である。
A寝台は1号車、2号車に集中していて、食堂車、サロンカーでB寝台利用客と分けられている。
出発前に食堂車の係員が尋ねてきて、トワイライトディナー券とトワイライト食事予約券を渡す。
食事予約券の方は確認後に記念にくれた。
さらにウエルカムドリンクの確認と翌朝の朝食の予約をする。
その間に列車は走り出していた。
暫くして、別の係員がウエルカムドリンクを運んでくる。
ウエルカムドリンクはSAクラスの特権で、ワインやウイスキー、コーヒー、ジュースなどがあり、
今回は赤ワインを頼んだ。



今は「トワイライトエクスプレス」20周年であり、
ワインボトルも20周年近年ボトルになっているためである。
赤ワインのハーフボトルのほかに、缶のお茶、おつまみがついてきた。
早速赤ワインを開けて車窓を眺めながらワインを愉しむ。
室内は同じ“ロイヤル”のグレードながら、
「北斗星」とは細かなところが違っていた。
「北斗星」はシャワーは無制限だったが、「トワイライト・・・」では20分に制限されていた。
それでも勿論使い切れないほどの量である。
ベッドがソファーと兼用にっているのは同じだが、「トワイライト・・・」の方は電動で変更され、
しかもダブルベッドと同じ広さもあり、枕も2種類用意されている。
細かなところで「トワイライト・・・」の方がグレードが高いような気がする。
車内ではテレビも設置されていて、3つの番組が流されていたが、
ずっと「犬と私の10の約束」を観る。
そのうちに5:30p.m.になり、食堂車からディナーの用意ができましたと車内放送があった。
ちょっとほろ酔い気分で隣の食堂車「ダイヤープレヤデス」に行く。
座席も既に9番に予約が入っていたため、すんなりと食事が始まる。
食堂車ではディナーのみのメニューで、日本海会席御膳は客室に運ばれることになっている。
ディナーの料金は12,000円でかなり高いが、それだけの価値はある。
ドリンクは国産赤ワインのハーフボトル1,600円をオーダーした。
部屋で赤ワインを飲んでいたので、同じ赤ワインの方がいいと思ったのだ。
飲みきれないかと思ったが、食事が美味しくワインも進んで、結局飲みきってしまった。
部屋でハーフボトルを空け、食堂車でもハーフボトルを飲みきってしまったので、
結局合計するとフルボトルを1本分飲んじゃったことになる。
ディナー後にシャワーを浴びて少しは酔い冷ましになったが、
それでもさすがにワインを飲み過ぎたらしく、9:30p.m.には寝てしまう。
ちょうど青森信号所で牽引機を付け替えて出発したあたりである。
夜中、3:30a.m.頃にいったん目が覚めるがまた寝て、5:00a.m.のモーニングコールで起床する。
シャワーを浴びて部屋でボッーとしていると、6:17a.m.にモーニングコーヒーが運ばれてくる。
これもSAクラスの特権である。
さらに新聞も部屋の前に置かれている。
Bクラスの利用客はワゴンサービスから購入することになっているが、SAクラスは無料サービスである。
6:45a.m.に朝食を予約しておいたが、6:37a.m.に車内放送で案内があった。
「ダイナープレヤデス」で予約しておいた洋朝食1,575円を喰う。
スクランブルエッグ、ハム、サラダ、フルーツ、パン、コーヒー、オレンジジュース。
部屋に戻って歯を磨き、まったりする。
前を走っている電車が遅れているとのことで、
金沢や福井あたりで13分の遅れだった。
敦賀で牽引機を付け替え、その間にホームに出て車両取材する。



隣の小浜線ホームに521系が停まっていたために、これを急遽取材する。
そのあとも部屋でまったりし、湖西線のループを楽しみながら京都、新大阪、大阪と行く。
乗車時間は最長だが、それでも大阪駅が近づくにつれて物足りない、
もう少し乗っていたいという気持ちにさせられた。
それだけこの「トワイライトエクスプレス」という寝台列車が魅力的だということだろう。
遅れていたダイヤも解消され、12:47に予定通り大阪駅に到着する。
夢が醒める時間がとうとう来てしまったようだ。


16.兵どもが夢のあと-旅の終わり

定刻通り12:47、「トワイライトエクスプレス」は大阪駅に到着した。
あっという間に過ぎてしまったように思えたけれど、
駅に降り立って初めて長時間列車に揺られてきたことを実感した。
やはり感覚的に変な感じがする。
到着した列車を取材し、13:11発の京都行きで隣の新大阪に向かう。
本来なら回送されていくところまで取材するべきなのだろうが、
その気力が残っていなかった。
隣のホームに移ってもまだ3番線に残る車両を車窓から見送りながら、
新大阪に向かった。
ここから新幹線で帰るのである。
北海道からの帰宅に東海道新幹線を使うというのも不思議なものだが、
そこまでの無駄をしてでも乗りたいのが「トワイライト・・・」の魅力なのだ。
新大阪でいったん改札を出てここで切符に「乗車記念/使用済み」のスタンプを落としてもらう。





在来線改札口から新幹線改札口にまわり、事前に購入しておいた新幹線の切符で再入場する。
コンコースの売店で駅弁「大阪味々幕の内」1,100円を購入し、ホームに上がる。
14:00新大阪発の「のぞみ232号」で東京に戻る。
車中で購入した駅弁を昼食代わりに食べる。
東京駅で在来線口に出て、予定通りの17:05東京始発の総武快速線に乗り、
事前購入でグリーン券情報750円を購入し、グリーン車出津田沼まで行く。
ここから在来線に乗り換え、帰宅する。
これにて、8泊9日(車中2泊)の北海道完乗の旅は大団円を迎えた。
JR北海道、札幌市電、函館市電、札幌市営地下鉄の全区間の完乗を完了して、
漸く北海道完全制覇を達成した。
今後、鉄道の乗り潰しを続けていくかはまだ決めていないが、
それでも今回の旅は林檎乃麗の鉄道の旅の中でも、
ターニングポイントの一つになることは確実であろう。
心地よい疲労感の中で家路へ向かって歩いていった。
再び新たなる旅に思いを寄せながら・・・。


特別付録

 -行動計画-

9月10日(木)前日

19:01幕張-総武緩行線・上り1780B(11)-19:12千葉[19]
 ※グリーン車使用
19:31千葉※-総武快速線・上り1912F(38)-20:09東京[7]
20:16東京-京浜東北線・南行1932C(6)-20:23上野[52]
 ※駅弁夕食分、翌朝朝食分2つ購入
 ※お茶、ビール乗車直前購入
21:15上野※-寝台特急「あけぼの」(761/12:41)-

9月11日(金)1日目

-寝台特急「あけぼの」(761/12:41)-09:56青森[77/1:17]
 ※秋田06:45-49(4)/自販お茶購入
 ※東能代07:48-52(4)
11:13-19青森-特急「スーパー白鳥1号」(115/1:55)
-13:14函館(40) \570(青森-中小国)
 ※駅弁購入
 ※コインロッカー利用
 ※函館市電定点取材

車両データ

30形 1両 39
500形 2両 501、530
700形 10両 711、715、716、718、719、720、
721、722、723、724
800形 3両 810、811、812
1000形 1両 1006
2000形 2両 2001、2002
3000形 4両 3001、3002、3003、3004
8000形 8両 8001、8002、8003、8004、8005、8006、8007、8008
8100形 1両 8101
9600形 1編成2両 9601

13:54※函館※-特急「スーパー白鳥26号」(36)-14:30木古内[31]
15:01木古内※-江差線・上り4174D(67/1:07)-16:08江差[8]
16:16江差※-江差線・下り4177D(66/1:06)-17:22木古内[74/1:14]
 ※駅前飯店「急行」
18:36木古内-特急「スーパー白鳥19号」(44)-19:20函館

 ※ホテルグランティア函館駅前チェックイン

 ※北斗星/21:41-48(7)

9月12日(土)2日目

 ※大浴場「旅人の湯」5:00a.m.~

 ※北斗星/06:34-42(8)

 ※ホテルグランティア函館駅前アウト

08:14函館※-函館本線・下り821D(28)-08:42渡島大野[29]
09:11渡島大野-函館本線・上り2840D(24)-09:35函館[348/5:48]

 ※函館市電1日乗車券 \600

未取材電停

湯の川-湯の川温泉-市民会館前-駒場車庫前-競馬場前
-深堀町-柏木町-杉並町-五稜郭公園前-中央病院前-千代台
-堀川町-昭和橋-千歳町-新川町-松風町-函館駅前-市役所前-魚市場通-十字街-

車両データ

30形 1両 39
500形 2両 501、530
700形 10両 711、715、716、718、719、720、
721、722、723、724
800形 3両 810、811、812
1000形 1両 1006
2000形 2両 2001、2002
3000形 4両 3001、3002、3003、3004
8000形 8両 8001、8002、8003、8004、8005、8006、8007、8008
8100形 1両 8101
9600形 1編成2両 9601

15:23函館※-特急「北斗15号」(38)-16:01森[21]
16:22森※-函館本線・上り5886D(62/1:02)-17:44五稜郭[91/1:31]

 ※トワイライトエクスプレス/18:40-19:00頃(19)
※運転停車、火、木、土、日

19:15五稜郭-特急「スーパー白鳥19号」-19:20函館

 ※五島軒本店レストラン雪河亭

 ※ホテルグランティア函館駅前イン

9月13日(日)3日目

 ※ホテルグランティア函館駅前チェックアウト

 ※函館市電車両取材/駅前定点観察

車両データ

30形 1両 39
500形 2両 501、530
700形 10両 711、715、716、718、719、720、
721、722、723、724
800形 3両 810、811、812
1000形 1両 1006
2000形 2両 2001、2002
3000形 4両 3001、3002、3003、3004
8000形 8両 8001、8002、8003、8004、8005、8006、8007、8008
8100形 1両 8101
9600形 1編成2両 9601

09:30函館※-特急「北斗5号」(79/1:19)-10:49長万部[90/1:30]
 ※駅弁購入、駅ベンチで昼食
12:19長万部※-函館本線・下り2937D(190/3:10)-15:29小樽[12]
 ※倶知安13:50-14:04(14)
 ※銀山14:28-35(7)
 ※蘭島15:05-11(6)
15:41小樽※-函館本線・下り・区間快速いしかりライナー3445M(53)-16:34厚別[22]
16:56厚別-函館本線・下り225M(14)-17:10江別[18]
17:28江別※-函館本線・上り238M(29)-17:57札幌

 ※ルートイン札幌駅前北口チェックイン

9月14日(月)4日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

09:19札幌※-特急「北斗8号」(44)-10:03苫小牧[14]
10:17苫小牧※-日高本線・下り2227D(198/3:18)-13:35様似[58]
 ※静内11:49-12:09(20)
14:33様似※-日高本線・上り2236D(201/3:21)-17:54苫小牧[17]
 ※本桐15:16-22(6)
 ※静内16:00-09(9)
 ※日高門別16:19-54(5)
 ※鵡川17:17-25(8)
18:11-12苫小牧-特急「北斗15号」(47)-18:59札幌

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月15日(火)5日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

09:55札幌※-札沼線・下り553D(46)-10:41石狩当別[34]
 ※昼食分の駅弁を購入
11:15石狩当別※-札沼線・下り5425D(82/1:22)-12:37新十津川[20]
12:57新十津川※-札沼線・上り5428D(76/1:16)
-14:13北海道医療大学[11]
14:24北海道医療大学※-札沼線・上り574D(49)-15:13札幌[17]
15:30札幌※-特急「スーパーカムイ33号」(23)-15:53岩見沢[36]
16:29岩見沢※-室蘭本線・上り1472D(85/1:25)-17:54苫小牧[18]
18:11-12苫小牧-特急「北斗15号」(47)-18:59札幌

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月16日(水)6日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

09:00札幌※-L特急「スーパーカムイ7号」(62/1:02)
-10:02深川[66/1:06]
 ※コーヒーショップ紫苑
11:08深川※-留萌本線・下り4925D(56)-12:04留萌[26]
12:30留萌※-留萌本線・下り5921D(25)-12:55増毛[9]
13:04増毛※-留萌本線・上り4930D(84/1:24)-14:28深川[4]
14:32深川-L特急「スーパーカムイ25号」(18)
-14:50旭川[70/1:10]
 ※梅光軒
16:00旭川※-L特急「スーパーカムイ40号」(80/1:20)
-17:20札幌

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月17日(木)7日目

 ※ルートイン札幌駅前北口チェックアウト

09:01-05札幌-函館本線・上り2144M(17)-09:22手稲[21]
09:43※-手稲※-函館本線・下り159M(22)-10:05苗穂[69/1:09]
11:14苗穂-函館本線・上り3626M(4)-11:18-30札幌[155/2:35]
 ※札幌ら-めん共和国
14:05札幌※-寝台特急「トワイライトエクスプレス」
A個室ロイヤル(1189/19:49)-

9月18日(金)後日

-寝台特急「トワイライトエクスプレス」
A個室ロイヤル(1189/19:49)-12:52大阪[25]
 ※新津04:23-40(17)
 ※長岡05:17-29(12)
 ※敦賀10:36-52(16)
13:17大阪-東海道本線(京都線)・上り1168C(4)-13:21新大阪[39]
14:00新大阪-東海道新幹線「のぞみ232号」(163/2:43)
-16:43東京[22]
17:05東京※-総武快速線・下り1739F(28)-17:33津田沼[10]
  ※グリーン車使用
17:43津田沼-中央・総武緩行線・下り1678B(5)-17:48幕張


 -行動報告-

9月10日(木)前日

19:01幕張-総武緩行線・上り1780B(11)-19:12千葉[19]
19:31千葉※-総武快速線・上り1912F(38)-20:09東京[7]
20:16東京-京浜東北線・南行1932C(6)-20:23上野[52]
 ※夕食/駅弁購入
 ※朝食/駅弁購入
21:15上野※-寝台特急「あけぼの」(761/12:41)-

9月11日(金)1日目

-寝台特急「あけぼの」(761/12:41)-09:56青森[77/1:17]
 ※昼食/駅弁購入
11:13-19青森-特急「スーパー白鳥1号」(115/1:55)-13:14函館[40] 570円
13:54※函館※-特急「スーパー白鳥26号」(36)-14:30木古内[31]
15:01木古内※-江差線・上り4174D(67/1:07)-16:08江差[8]
16:16江差※-江差線・下り4177D(66/1:06)-17:22木古内[74/1:14]
 ※夕食/駅前飯店「急行」
18:36木古内-特急「スーパー白鳥19号」(44)-19:20函館

 ※ホテルグランティア函館駅前チェックイン

9月12日(土)2日目

 ※ホテルグランティア函館駅前アウト

08:14函館※-函館本線・下り821D(28)-08:42渡島大野[29]
09:11渡島大野-函館本線・上り2840D(24)-09:35函館[26]
 ※函館市電1日乗車券 600円
10:01函館駅前-函館市電5系統・上り51(13)-10:14千代台[6]
10:20千代台-函館市電2系統・下り40(1)-10:21堀川町[5]
10:26堀川町-函館市電5系統・下り48(2)-10:28昭和橋[5]
10:33昭和橋-函館市電2系統・下り42(1)-10:34千歳町[10]
10:44千歳町-函館市電2系統・下り44(11)-10:55魚市場通[10]
11:05魚市場通-函館市電2系統・下り46(3)-11:08十字街[68/1:08]
12:16十字街-函館市電5系統・下り66(6)-12:22函館どつく前[15]
12:37函館どつく前※-函館市電5系統・上り83(39)-13:16駒場車庫前[43]
13:59駒場車庫前-函館市電5系統92(32)-14:31十字街[52]
 ※徒歩移動
 ※昼食/駅弁購入
15:23函館※-特急「北斗15号」(38)-16:01森[21]
16:22森※-函館本線・上り5886D(62/1:02)-17:44五稜郭[20]
18:04五稜郭-函館本線・上り1167D(5)-18:09函館
 ※夕食/「和華」

 ※ホテルグランティア函館駅前イン

9月13日(日)3日目

 ※ホテルグランティア函館駅前チェックアウト

09:30函館※-特急「北斗5号」(79/1:19)-10:49長万部[90/1:30]
12:19長万部※-函館本線・下り2937D(190/3:10)-15:29小樽[5]
15:34小樽※-函館本線・下り・快速エアポート160号(32)-16:06札幌
 ※昼食/「リトルスプーン」
 ※夕食/駅弁購入

 ※ルートイン札幌駅前北口チェックイン

9月14日(月)4日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

07:44札幌-函館本線・下り137M(10)-07:54厚別[11]
08:05厚別-函館本線・上り136M(4)-08:09白石[14]
08:23白石-函館本線・上り962M(4)-08:27苗穂[20]
08:47苗穂-千歳線・上り739M(3)-08:50札幌[29]
09:19札幌※-特急「北斗8号」(44)-10:03苫小牧[14]
10:17苫小牧※-日高本線・下り2227D(198/3:18)-13:35様似[58]
 ※昼食/「せんりゅう」
14:33様似※-日高本線・上り2236D(201/3:21)-17:54苫小牧[17]
18:11-12苫小牧-特急「北斗15号」(47)-18:59札幌
 ※夕食/「西屯田通りスープカレー本舗・横丁店」

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月15日(火)5日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

07:51札幌-函館本線・上り727M(17)-08:08手稲[16]
08:24手稲-函館本線・上り132M(3)-08:27稲穂[10]
08:37稲穂-函館本線・下り2149M(45)-09:22森林公園[9]
09:31森林公園-函館本線・上り150M(13)-09:44札幌[11]
09:55札幌※-札沼線・下り553D(46)-10:41石狩当別[34]
11:15石狩当別※-札沼線・下り5425D(82/1:22)-12:37新十津川[20]
12:57新十津川※-札沼線・上り5428D(76/1:16)-14:13北海道医療大学[11]
14:24北海道医療大学※-札沼線・上り574D(49)-15:13札幌[17]
 ※昼食/駅弁購入
15:30札幌※-特急「スーパーカムイ33号」(23)-15:53岩見沢[36]
16:29岩見沢※-室蘭本線・上り1472D(85/1:25)-17:54苫小牧[18]
18:11-12苫小牧-特急「北斗15号」(47)-18:59札幌
 ※夕食/「けやき・札幌ラーメン共和国店」

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月16日(水)6日目

 ※ルートイン札幌駅前北口アウト

09:00札幌※-L特急「スーパーカムイ7号」(62/1:02)-10:02深川[66/1:06]
11:08深川※-留萌本線・下り4925D(56)-12:04留萌[26]
 ※昼食/「立食そば」
12:30留萌※-留萌本線・下り5921D(25)-12:55増毛[9]
13:04増毛※-留萌本線・上り4930D(84/1:24)-14:28深川[4]
14:32深川-L特急「スーパーカムイ25号」(18)-14:50旭川[40]
15:30旭川※-L特急「スーパーカムイ38号」(45)-16:15美唄[31]
16:46美唄-L特急「スーパーカムイ40号」(34)-17:20札幌
 ※夕食/「すみれ・札幌すすきの店」

 ※ルートイン札幌駅前北口イン

9月17日(木)7日目

 ※ルートイン札幌駅前北口チェックアウト

07:51札幌-函館本線・上り727M(5)-07:56琴似[12]
08:08琴似-函館本線・快速エアポート82号(9)-08:17札幌[12]
 ※SAPPORO共通1DAYカード1,000円
08:29さっぽろ-札幌市営地下鉄東豊線・上り54(11)-08:40栄町[7]
08:47栄町※-札幌市営地下鉄東豊線・下り65(13)-09:00大通[7]
09:07大通-札幌市営地下鉄東西線・上り72(16)-09:23宮の沢[6]
09:29宮の沢※-札幌市営地下鉄東西線・下り79(16)-09:45大通[3]
09:48大通-札幌市営地下鉄南北線・上り82(10)-09:58麻生[22]
 ※徒歩移動
10:20新琴似-札沼線・上り1546D(13)-10:33札幌[10]
10:43さっぽろ-札幌市営地下鉄南北線・下り99(3)-10:46すすきの[5]
10:51すすきの※-札幌市電山鼻線・上り112(20)-11:11電車事業所前[54]
12:05電車事業所前-札幌市電山鼻線・上り128(19)-12:24西4丁目[10]
12:34大通-札幌市営地下鉄南北線・上り134(2)-12:36さっぽろ[89/1:29]
 ※昼食/「梅光軒・札幌ラーメン共和国店」
14:05札幌※-寝台特急「トワイライトエクスプレス」A個室ロイヤル(1189/19:49)-
 ※夕食/「ダイナープレヤデス」ディナーコース

9月18日(金)後日

-寝台特急「トワイライトエクスプレス」A個室ロイヤル(1189/19:49)-12:52大阪[19]
 ※朝食/「ダイナープレヤデス」洋朝食1,575円
13:11大阪-東海道本線(京都線)・上り182C(4)-13:15新大阪[45]
14:00新大阪-東海道新幹線「のぞみ232号」(153/2:33)-16:33東京[12]
 ※昼食/駅弁購入
16:45東京※-総武快速線・下り1641F(29)-17:14津田沼[10]
  ※グリーン車使用 750円
17:24津田沼-中央・総武緩行線・下り1616C(6)-17:30幕張


 -旅行経費-

 ●交通費

乗車券 幕張→青森 10,820円
 9月10日から6日間
特急券・A寝台券(個) 上野→青森 16,500円
 9月10日 あけぼの 7号車2番個室 シングルデラックス
 内訳:特3,150 寝13,350

青森-中小国 570円

北海道フリーパス 9月11日から9月17日有効 22,500円

 9月11日 青森(11:19発)→函館(13:14着)
 スーパー白鳥1号 4号車6番D席

 9月13日 函館(9:30発)→長万部(10:49着)
 北斗5号 4号車8番D席

 9月14日 苫小牧(18:12発)→札幌(18:59着)
 北斗15号 1号車8番D席

 9月15日 苫小牧(18:12発)→札幌(18:59着)
 北斗15号 2号車9番A席

 9月16日 札幌(9:00発)→深川(10:02着)
 スーパーカムイ7号 4号車7番D席

 9月16日旭川(16:00発)→札幌(17:20着)
 スーパーカムイ40号 4号車6番D席

函館市電1日乗車券 600円

SAPPORO共通1DAYカード1,000円

乗車券 札幌市内→大阪市内 16,170円
 9月17日から9日間
特急券・A寝台券(個) 札幌→大阪 20,330円
 9月17日 トワイライトEXP号 2号車5番個室 ロイヤル
 内訳:特3,150 寝17,180

乗車券 大阪市内→幕張 9,030円
 9月18日から4日間
新幹線特急券 新大阪→東京 5,540円
 9月18日(14:00発)(16:33着)
 のぞみ26号 4号車6番E席

総武快速線Suicaグリーン券 750円(9月18日東京→津田沼)

9月17日(木) ANA082便 札幌(千歳)(20:45)-東京(羽田)(22:20)普通席/旅割 12,100円

9月17日(木) ANA082便 札幌(千歳)(20:45)-東京(羽田)(22:20)普通席/旅割・解約 払戻金額 5,680円
 取消手数料 6,000円、払戻手数料 420円

 交通費計 109,660円


 ●宿泊費

ホテルグランティア函館駅前 9月11日~9月13日 2泊 13,800円

ルートイン札幌駅前北口 9月13日~9月17日 4泊 31,000円

 宿泊費計 44,800円



 ●飲食費

駅弁「幕の内弁当」1,000円(9月10日夕食/JR上野駅売店)

駅弁「鳥めし」800円(9月11日朝食/JR上野駅売店)
駅弁「帆立釜めし」900円(9月11日昼食/JR青森駅ホーム売店)
「駅前飯店・急行」焼きそば700円(9月11日夕食/JR木古内駅駅前)

駅弁「青函トンネル弁当」1,050円(9月12日昼食/JR函館青森駅立売)
「和華」五目あんかけ焼きそば850円(9月12日夕食/JR函館駅駅ビル内)

「リトルスプーン」M鳥唐揚げカレー580円(9月13日昼食/JR札幌駅エスタ内)
駅弁「やまべ鮭寿司」700円(9月13日夕食/JR札幌駅立売)

「せんりゅう」味噌ラーメン600円(9月14日昼食/JR様似駅付近)
「西屯田通りスープカレー本舗」厚切りベーコンと丸ごとトマトカレー1,150円(9月14日夕食/「札幌スープカレー横町」内)

駅弁「石狩鮭めし」1,000円(9月15日昼食/JR札幌駅立売)
「けやき」味噌ラーメン850円(9月15日夕食/「札幌ラーメン共和国」内)

「立食そば」天ぷらうどん380円(9月16日昼食/JR美唄駅構内)
「すみれ・札幌すすきの店」味噌ラーメン900円、煮たまご100円(9月16日夕食/すすきの近辺)

「梅光軒」黒味噌ラーメン900円(9月17日昼食/「札幌ラーメン共和国」内)
「トワイライトエクスプレス」内食堂車「ダイナープレヤデス」ディナーコース12,000円(9月17日夕食/事前予約購入)
「トワイライトエクスプレス」内食堂車「ダイナープレヤデス」北海道赤ワインハーフボトル1,600円(9月17日夕食)

「トワイライトエクスプレス」内食堂車「ダイナープレヤデス」洋朝食1,575円(9月18日朝食/車内予約)
駅弁「大阪味々幕の内」1,100円(9月18日昼食/JR新大阪駅売店)

 飲食費計 28,735円





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