長崎シティセレナーデ2011




 1.二つの航空会社のチケット-旅の始まり

去年、一度長崎旅行を試みた。
長崎電軌は本格的に取材したことがない。
長崎旅行の際に浦上駅で猫と遊んでいて列車に乗り遅れ、
その際に浦上駅前電停から長崎駅前電停まで乗ったことがあるのみで、
多少の車両取材しかしていない。
そこで何時かは本格的に長崎電停の旅をしたいと思っていた。
寝台特急「さくら」は既になくなっているため、
長崎への往復は飛行機しかない。
そこでANAの“旅割”で長崎行きのチケットを取ろうと思った。
しかしいずれも満席で取得に失敗してしまった。
その時は敗因が分からなかったが、後から考えると大河ドラマの影響だと思う。
去年のNHK大河ドラマは「龍馬伝」で長崎が舞台となっている。
しかも主役は福山雅治で女性からの人気も高い。
当然、舞台となった長崎を訪れたいと思うファンは多いのだろう。
去年はそれで断念して、結局広島旅行を2回決行し、広電取材を進めた。
今年は全体的に取材の進行具合が遅い九州を重点地区とし、
その第一弾として長崎電軌取材を決行することにした。
しかし相変わらず長崎行きのチケットは取り辛く、一端は諦めかけた。
行きのチケットは取れたが帰りのチケットが取れないのだ。
そこでダメ元でJALのホームページに行ってみた。
スハルト上手い具合にまだ座席が残っている。
そこで今回は変則的に行きはANAで帰りがJALという飛行機の旅をすることにして、
以下のような計画を立てた。

2月26日(土)

04:40幕張-総武緩行線・上り443B(6)-04:46津田沼[21]
05:05JR津田沼駅南口-リムジンバス(45~65/1:05)
-05:50~06:10羽田空港第2旅客ターミナル[75/1:15~60/1:00]
07:10羽田空港-ANA3731便(120/2:00)-09:10長崎空港[20]
09:30長崎空港-長崎県営バス(43)-10:13長崎駅前 800円(2枚綴り回数券 1,200円)

 ※電車一日乗車券500円購入
 ※長崎電軌取材

 ※東横イン長崎駅前チェックイン

2月27日(日)

 ※東横イン長崎駅前チェックアウト

 ※電車一日乗車券500円購入
 ※長崎電軌取材

14:35長崎駅前-長崎県営バス(44)-15:19長崎空港[31] 800円
16:55長崎空港-JAL1852便-18:30羽田空港

今回は長崎電軌の取材のみで、JR線の取材は行わない。
天候によってはJR長崎駅で車両取材なども考えているが、
原則としてほとんど手付かずの長崎電軌の電停取材と車両取材に集中する。
この計画に合わせて東横イン長崎駅前の禁煙シングル\5,480を予約し、
更に行きの空港リムジンバスも予約を入れる。

今回も朝一のリムジンバスに乗ることになったため、初電で津田沼に行くことになる。
いちばんの心配は“ちゃんと起きられるか”ということ。
そこで前日は金曜日で忙しいにもかかわらず、
なるべく早く帰宅し、アルコールも断って早く寝ることにした。
その甲斐あって何とか4:00a.m.の目覚ましで起床することが出来た。
さすがに朝早いせいか、リムジンバスの中ではウトウトしてしまったが、
それでも東京トンネルの中で目が覚め、寝過ごすことなく第2旅客ターミナルで下車した。
早速検査場を通り、出発ロビーに行く。
だいたい予想していたが、今回も駐機場までのバス移動となり、1階ロビーに降りる。
ここで空弁「東京日本橋三代目たいめいけん」の“ポークジンジャー重”900円などを買い、
1階出発ロビーのベンチで喰う。
空弁を喰っている間に移動用のバスも到着し、充電を開始する。
空港内のバスは電気自動車だったのだ。
空港内独特の喧騒が旅の気分を高めてくれる。
ここからいよいよ長崎への旅が始まるのだ。


 2.ANAの翼-SNAとのコードシェア便

行きはANAに乗って羽田空港から長崎空港を目指す。
飛行機まではバス移動のため、搭乗手続きは通常よりも少し早い。
今回のANA3731便はスカイネットアジア航空とのコードシェア便であり、
料金はANAが適用されるが、機内サービスはSNAのサービス基準になる。
機体も当然SNAのものが使われている。



機内は3列+3列の座席配置で、新幹線より若干大きめという狭さだった。
それでも機内では離陸後に飲み物のサービスもあり、特にサービス格差は感じられなかった。
手荷物検査場ではペットボトルも調べられるので、
検査場を過ぎてからペットボトルのお茶を買う。
今回は弁当と一緒に買ったお茶を持ち込んだのだが、
機内サービスのドリンクでは何時もコンソメスープをチョイスする。
何故か空の上で飲むコンソメスープは美味しく感じられる。
天気が良かったため、地上の様子がよく見えた。



ほぼ定刻通りに長崎空港に到着し、ここで長崎県営バスで長崎駅前まで行く。
料金は800円であるが、2枚綴りの回数券1,200円もあり、これを購入する。
長崎駅前までは43分で、高速道路を使っての移動となる。
10:00a.m.を過ぎて漸く長崎駅前に到着する。
まずはコインロッカーに旅行用のバッグを預け、
長崎観光案内所で長崎電軌の電車一日乗車券を2枚購入する。
長崎電軌ではパンフレット式で“ご乗車日”の所に日付印を押して貰う。



価格は大人500円で、2枚で1,000円である。
日付は今日と明日の日付を押して貰う。
明日購入する手間を省こうと思ったのだ。
しかしこの判断はあとで後悔することになった。


 3.長崎電軌取材-トルコライスと皿うどん

購入した長崎電軌一日乗車券を使って取材を開始する。
長崎には以前に一度来たことがあるが、長崎電軌はほとんど手付かずで、
電停に至っては長崎駅前電停しか取材できておらず、
しかも明日は天気予報では雨になっているため、
出来るだけ今日中に電停取材を進めておきたい。
そこで車両取材は電停取材の合間に機会があればするというスタンスで、
まずは今日中になるべく電停取材を進めることにした。
長崎駅前から赤迫方面に本線の取材をする。
八千代町、宝町、銭座町、茂里町、大学病院前、浜口町、松山町、浦上車庫前と取材する。
電停取材の合間にも車両取材する。



ここから更に岩屋橋、長崎大学前、若葉町、昭和通りと取材して、
JR長崎本線西浦上駅も徒歩移動で取材する。
ここは偶然見つけたのだが、長崎、浦上は前回取材下のだが、西浦上は未取材であった。
12の電停を取材して12:00p.m.を過ぎたため、ここで昼食を喰う。
国道202号線、国道206号線を走る長崎電軌本線、赤迫支線の、
昭和通り電停の東側に一般入った商店街にあった「タローズキッチン」に入り、
長崎でちゃんぽんや皿うどんと並んで有名なご当地B級グルメであるトルコライスを喰う。
食後に赤迫支線の住吉、赤迫と取材し、
ここから蛍茶屋支線の取材に入り、
西浜町、西浜町(アーケード入口)、賑橋、公会堂前、
諏訪神社前、新大工町、新中川町、蛍茶屋と取材、
そのあと大浦支線の築町、市民病院前、大浦海岸通り、石橋と取材する。
5系統には新型の5000形が投入されていてこれも車両取材する。



桜町支線の桜町を取材し、更に本線の築町、観光通り、思案橋、正覚寺下、
出島、大波止、五島町、浦上駅前と取材し、
この時点で自然光での取材は限度と判断して、
駅近くにある「飛龍園」で特製皿うどんを喰う。
この時点で未取材の電停は本線の大橋、千歳町、浦上支線の浦上天主堂下の3電停のみとなった。
思ったよりも電停取材が進み、
たとえ明日雨となったとしても3電停ぐらいなら強行取材できるだろう。
長崎駅のキオスクで買い物をして、予約していた東横イン長崎駅前にチェックインする。


 4.二枚の“電車一日乗車券”-長崎の夜と朝

東横イン長崎駅前は長崎駅前電停からひとつ先の五島電停が最寄りである。
チェックインのためカウンターに行き、ネットで予約した旨を伝える。
禁煙シングル5,480円の部屋がリザーブされていたのだが、
カウンターで電車一日乗車券を渡されて目が点になる。
すっかり忘れてしまっていたが、予約したコースが、
“いろいろ選べるスプリングパック”というもので、
通常料金にプラス1サービスが付くというものだったのだ。
これは6月30日までの期間限定、Web予約限定のサービスで、
以下の4つのプランから1つを選べるようになっている。

 A レイトチェックアウトサービス!
    通常チェックアウト10:00を11:00に1時間延長
           (延長料金1,000円分無料サービス)
 
 B 路面電車1日乗車券(500円)サービス!
    グラバー園、平和公園などの観光や新地中華街、思案橋へ1日乗り放題

 C タクシー乗車券(500円券)サービス!
    暑い夏!有効にご利用ください。

 D 近隣飲食店ワンドリンクサービス!
    スタッフおすすめの飲食店にて500円内のドリンク1杯サービス

事前にBプランで予約しておいたのだが、それをすっかり忘れていた。
そうとは知らずに今朝、明日の分も電車一日乗車券を購入してしまった。
とほほ…。
部屋に入って荷物を置いてから再び1階に降りてビールやお茶を購入し、
再び部屋に戻ってつまみ代わりに購入した駅弁を喰いながらビールを飲む。
ほとんど立ちっぱなしで写真を撮り続けたためか、物凄い疲労で、
9:00p.m.過ぎには眠くなってしまい、そのまま寝てしまう。
その分翌朝は予定より早く目が覚めて、シャワーを浴びてからクールダウンしている時、
いろいろ考えて無料朝食を7:00a.m.まで待つよりも先にチェックアウトすることに決める。
天気予報では雨となっていたのだが、朝のうちは少し雲は多いものの雨は降っていなかった。
雨の降り出す前になるべく取材を進めておきたいと思っていたのだ。
しかしこの考えは裏目に出た。
6:00a.m.台はまだ運転本数がほとんどないのだ。
仕方がなく、長崎駅前まで歩いて荷物をコインロッカーに預け、取材を開始する。


 5.長崎は今日も雨…じゃなかった

まだ完全に夜は明けきれておらず、
自然光で写真を撮るには若干難はあったが、
それでも雨が降っていなかった分、順調に取材できる。
未取材だった大橋、千歳町、浦上天主堂下を取材する。
浦上天主堂下電停の近くには“四海楼”という中華料理店があった。



ここはちゃんぽん発祥の店として有名である。
入ってみたかったが、開店が11:30a.m.で時間が合わないため断念した。
全電停取材が完了したところでホテルの朝食を取らずに出てきたため、
観光通りで下車して「MacDonald長崎浜町店」でソーセージエッグマフィンセット440円喰う。
まだ飛行機の時間までは充分に時間があるため、
ここから再び本線に戻って松山町まで行き、平和公園に行く。



平和公園は爆心地に隣接する公園で、
原爆投下の日である8月9日に良くニュースで目にする“平和祈念像”がある公園だ。
公園の入口を登ってくと池があり、その先に平和祈念像があった。



この公園には何匹かの猫がいて、その中の一匹がとても人懐こくて暫く一緒に遊んでいる。
そのうちに日も微かに出てきて車両取材に十分な光量を得たことから、
戻って浜口町電停で車両取材を開始する。
ここは長崎西洋館が路面電車の線路を跨ぐように隣接して建てられていて、
その中には“路面電車資料館”が設置されている。



ビルの一室なのでさすがに車両展示はないが、
旧型車両の前面だけが記念写真用に設置されており、
そのほかにマスコンやビューゲルなどが保存展示されている。
長崎電軌といえば九州初のボギー車である九州電軌1号車(現・168号車)が動態保存されていたり、
また各地から転属した車両も普段は営業運転に着いていないものの、
動態保存されている車両を多く持っている路面電車の資料を大切にする会社でもある。
このあと隣にある「カルベラ」で西洋バイキング・男性100分1,200円を喰う。
更に撤収時間を意識しながら浦上駅前電停で車両取材する。
予定していた長崎空港行きのバスの時間が徐々に近づいてきた。


 6.JALの翼-旅の終わり

車両取材を早めに切り上げ、長崎駅前まで戻る。
しかしまだ若干余裕があったため、入場券を購入してJR長崎駅に入場する。
ここで気動車を中心に車両取材する。
時間は15分くらいしかなかったが、
ハウステンボス色に塗色されたキハ200形も取材できた。
コインロッカーに預けた荷物を取り出し、お土産を買ってからバス乗り場に行く。
長崎駅前はタクシーのりばはあるもののバスのロータリーがない。
そこで国道202号線の反対側に長崎県交通産業会館を作り、
その1階部分をバス乗り場としている。
ここで予定していた空港リムジンバスより1本速いダイヤで長崎空港に向かう。
長崎空港のJALの発券機でチケットを発券する。
実は飛行機移動ではずっとANAばかり使っていたので、JALを使うのは久しぶりである。
経営破綻以降、初めてである。
ANAはマイレージカードがあってSkipで入場できるのだが、
JALは手続きしていないので入場券を発券して貰い、それのバーコードを読む形で入場する。



出発までまだ時間があるため、屋上にの展望台に行って少し飛行機の写真を撮る。
そのあと検査場を抜けて2番搭乗口まで行く。
売店で空弁やビールなどを購入するが、バイキングで喰いすぎてそれほど腹が減っていなかったので、
この空弁は自宅まで持ち帰ることにした。
16:55出発のJAL1852便で羽田まで行く。



空港から離陸しようとするところでポツポツと雨が降ってきた。
しかし離陸し上空に行くと当然のことながら青空だった。
それでも眼下には雲が広がっていて、地上は全く見えない。



羽田空港周辺が混雑しているとのことで30分近く到着が遅れた。
しかも駐機場からはバス移動だった。
行きのバス移動は良くあるが、帰りもバス移動というのは初めてかも知れない。
帰りも空港リムジンバス1,200円で津田沼まで行き、JRで帰る。

 -撮影記録-

2011.02.26. 撮影 1218 保存 139
2011.02.27. 撮影 1020 保存 88

 合計   撮影 2238 保存 227 採用率 10.1%





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