火の国熊本の旅2011




 1.4度目の熊本-火の国熊本旅行計画

熊本には今までも何回か訪れている。
一番最初は2004年で、この時は九州縦貫計画を実施した。
飛行機で鹿児島に降りて新幹線移動で熊本に一泊、
更に長崎に移動して一泊し、福岡空港から帰る2泊3日の旅であった。
この時に熊本市電の取材も敢行しているが、
熊本駅前から上熊本に移動し、ここからJRに乗って熊本に戻っている。
この時は車両取材が中心で、電停取材はほとんど行われていない。
2回目は2006年の九州ほぼ一周の旅で、
福岡空港に降りて門司港で九州鉄道記念館を見学してから熊本に一泊、
肥薩線の旅を楽しんで鹿児島から更に宮崎に移動して一泊、
日豊本線、杞憂台本線で湯布院に行って福岡空港帰るというもの。
この時は熊本に宿泊したものの、熊本市電の取材は熊本駅前での車両取材のみであった。
2008年になって初めて本格的に熊本市電の取材を敢行した。
阿蘇くまもと空港に降りて熊本市電の電停取材を敢行し、寝台特急「はやぶさ」で帰京した。
しかしこの時にほとんどが本降りの雨で、
雨の中の強行電停取材のため、カメラも濡らすことになってしまったし、
それに当然にのことながら思うように取材できなかった。
そのため2日間の取材時間を取ったにもかかわらず、
全35電停のうち、15電停を残すことになってしまった。
そこで今回はこの残りの15電停の取材のため、四度熊本を訪れることにした。
今回は“わくわく2dayパス”を利用し、
熊本市電未取材電停15電停の取材と、新しく誕生した0800形の取材をすることにする。
いろいろと検討した結果、以下のような計画となった。

5月14日(土)

05:44幕張-総武緩行線・上り551B(5)-05:51津田沼[9]
06:00JR津田沼駅-空港リムジンバス(60/1:00)-07:00羽田空港第2旅客ターミナル[70/1:10]
08:10羽田空港-ANA641便(110/1:50)-10:00阿蘇くまもと空港[10]
10:10阿蘇くまもと空港※-産交バス・快速(44)-10:54熊本駅前 \670

 ※熊本市電2日乗車券(わくわく2dayパス)購入 \800

 ※ホテルルートイン熊本駅前チェックイン 8:00p.m.予定

5月15日(日)

 ※ホテルルートイン熊本駅前チェックアウト

 ※熊本市電2日乗車券(わくわく2dayパス)使用
 ※09:44 SL人吉取材

16:00熊本駅前-産交バス(50)-16:50阿蘇くまもと空港[65/1:05] \670
17:55阿蘇くまもと空港-ANA648便(100/1:40)-19:35羽田空港

“わくわく2dayパス”とは熊本市交通局のほか、
熊本市内の鉄道会社、バス会社が参加する共通の2日間乗り放題切符で、
熊本市電、熊本電鉄、市営バス、産交バス、電鉄バス、熊本都市バスなどが参加している。
この切符を使って2日間で熊本市電の残りの15電停と、
熊本電鉄の上熊本から北熊本、藤崎宮前、須屋まで駅取材を敢行することにする。
計画に合わせてANAのホームページからスーパー旅割でチケットを予約、
ホテルルートイン熊本駅前にもホームページ経由で予約を入れ、
京成高速バス予約センターに電話して空港リムジンバスの予約も入れた。


 2.直前の座席変更と“わくわく2dayパス”-旅の始まり

この計画は以前から考えており、2月20日に既にANAのホームページから予約を入れていた。
支払期間は2ヶ月前の3月14日、9:30a.m.から3月16日、11:59p.m.で、
予約した段階ではまだ支払うことが出来ず、3月14日を待ってネット経由で振り込みした。
ANAの場合、申し込みと同時に座席も指定できる。
今回は5月14日土曜日のANA641便は16K、15日日曜日のANA648便は18Kだった。
しかし出発の11日前になってANAから突然メールが届き、
その理由は「使用する機材の変更などに伴い、便名、運航スケジュール、
座席番号または搭乗クラスに変更が生じましたため」とのこと。
何だろうと思ってメールからホームページにアクセスしてみると、
5月14日土曜日のANA641便の座席予約が16Kから11Aに変更になっていた。
出発時間などには変更はないようで、反対側になったが窓側であることは同じのようだ。
当日は06:00のJR津田沼発のリムジンバスに乗るため、
05:44幕張発の上り総武緩行線に乗らなければならない。
朝起きられないといけないので、前日はアルコール抜きで就寝し、万全の体制で臨んだ。
その甲斐もあって寝坊することもなく起床し、予定していた電車で津田沼まで行き、
事前に予約していたリムジンバスで羽田空港第2ターミナルまで辿り着いた。
地方空港の場合、1階の出発ターミナルからバス移動ということが多いのだが、
今回は2階から直接飛行機に乗り込めるようだ。
保安検査場を難なく越え、59搭乗口に行って、ANA FESTAで空弁と伊右衛門を買う。
今回はNRE大増の「黒毛和牛のハンバーグ弁当」980円で、
本来は駅弁として供されているものを、空港の売店でも販売しているものらしい。
腹ごしらえしていよいよ搭乗である。
バス移動でない分、15分前くらいから優先搭乗が始まる。
何時もとは反対側で見える景色も違っていたが、それはそれで面白かった。
大阪湾上空では関西空港と神戸空港が一緒に見ることが出来た。



また熊本上空では阿蘇山も確認することが出来た。



今回の機長は随所で何が見えるのかを機内アナウンスするサービスをしてくれた。
普段乗り慣れている人には特に感動もないだろうが、
初めては、それに近い人にとっては嬉しいサービスだ。
こうして無事に阿蘇くまもと空港に到着し、空港リムジンバスに乗り込む。
時刻表では10:10に阿蘇くまもと空港を出て、快速運転で10:54に熊本駅前に到着する。
実際は11:00p.mを過ぎての到着だったが、
まあ、特に問題のない範囲内での遅れで、
コインロッカーに荷物を預け、駅の改札外にあった観光案内所で“わくわく2dayパス”を購入する。
これは2日間利用可能で800円である。
ここから早速熊本市電の取材を開始する…筈だったが、
最初に熊本駅前電停の隣の二本木口電停に行き、ここで下車してしまった。


 3.熊本ラーメンとハンバーグ-快晴の1日目

熊本駅について荷物をコインロッカーに預け、切符の購入などをして、
実際に取材開始したのは11:20a.m.頃になってしまった。
まず最初に熊本駅前電停の隣の二本木口電停に行き、
ここから徒歩242mの距離にある「黒亭」というラーメン店である。
ここは“味千”や“こむらさき”などと並んで、熊本ラーメンの有名店である。
ここで熊本ラーメンを堪能し、二本木口電停に戻る。
二本木口電停に戻ったのが0:00p.m.丁度で、ここから電停取材を開始する。



未取材だった幹線の呉服町、河原町、辛島町の3電停、
水前寺線の九品寺交差点、交通局前、味噌天神前、新水前寺駅、国府、水前寺公園の6電停、
健軍線の八丁馬場の1電停を取材する。
前回の取材の時は強い雨の中でカメラを庇いながらの不自由な取材だったが、
今日はよい天気で取材日和だった。
更に今回現場に来て初めて気付いたのだが、
九州新幹線全通に際して熊本駅にも停車することになったことを受けて、
熊本市電も観光客誘致のために系統名や電停名を変更した。
今まで2系統、3系統と呼んでいたものを、A系統、B系統に変更した。
もともとは1系統から7系統まで存在したが、
多くは廃止となり、2系統と3系統が残っていた。
系統名変更と同時にラインカラーも導入され、A系統は赤、B系統は青が採用された。
電停名表示板にもそのラインカラーが使用され、
2つの系統が乗り入れる辛島町から健軍町までは2つのラインカラーが使用される。



電停名も6ヶ所が変更され、熊本城前は花畑町、市役所前は熊本城・市役所前、動植物園前は動植物園入口、
神水橋は神水・市民病院前、水前寺駅通は新水前寺駅前、本妙寺前は本妙寺入口となった。
そのため既に取材済みの電停も名称変更で電停名表示が変わっているため、再取材することにした。
花畑町、熊本城・市役所前、動植物園入口、神水・市民病院前と取材し、
これでA系統の電停の取材は完了した。
この段階でまだ3:40p.m.だったため、そのまま
B系統のみの路線である上熊本線の取材に入る。
しかし洗馬橋、新町の2つの電停で時間を費やしたため、残り3電停は明日に繰り越すことにした。
このあと辛島町まで戻り、健軍交番前まで行く。
前回の熊本旅行で行った「平家の郷」に行くためである。
ここは宮崎に何店舗かあるステーキとハンバーグの店で、
JR宮崎駅で偶然見つけてここでハンバーグを喰い、あまりの旨さに感動した。
その後熊本にも店があることを知り、前回の熊本旅行では一日のうちに昼と夜の2回も行ってしまった。
ここでハンバーグを堪能し、熊本駅前まで戻る。
「平家の郷」に入った時にはまだ充分に陽があったのだが、熊本駅前に到着した時にはもう暗くなっていた。
ここで偶然8800形101号車を見つけ、これを取材する。
レトロ調に装飾された車両で、“貸切”となっていた。
コンビニでつまみなどを買い、予約していたホテルルートイン熊本駅前にチェックインする。


 4.SLと新幹線-熊本駅取材

夕食を喰ってからのチェックインだったため、
ホテルに着いたのは予定時間をちょっと越えた8:00p.m.過ぎだった。
しかも夕食をがっつり喰っていたため、コンビニで軽くつまみを買い、
チェックインして部屋に入ってからホテル内の自販機でビールを購入して部屋で飲む。
長時間の撮影で疲労が蓄積していて、9:00p.m.過ぎには既に眠くなり、
そのまま寝てしまった。
翌朝は5:00a.m.に起床し、一番風呂に入る。
当然のことながらほかに利用客はない。
そして6:30a.m.になって1階食堂でバイキング形式の朝食を喰う。
コロッケ、ベーコン、鋤焼き、春巻き、オムレツ、サラダ、梅干し、漬物、御飯。



更に御飯をおかわりした時に追加で鋤焼き、ベーコン、オムレツ、コロッケ、サラダを追加。



更に食後にコーヒーを2杯飲む。
部屋に戻って歯を磨き、支度をしてからホテルルートイン熊本駅前にチェックアウトする。
今日は09:44熊本駅発の“SL人吉”を取材する予定のため、
その前にJR熊本駅に入場しなければならない。
そのためにホテルを出て、荷物をコインロッカーに預けてから、
昨日の電停取材で思うような取材が出来なかった水前寺公園電停の取材に行き、
再び熊本駅前電停まで戻り、JR熊本駅に入場券を購入して入場する。
既に“SL人吉”は入線していて、これを取材する。



使用されている蒸気機関車は8620型58654号機で、
以前、“SLあそBOY”に使用されていた機関車である。
この機関車は1922年に製造され、長崎本線など九州で活躍、
1975年3月31日付けで廃車され、肥薩線矢岳駅近接の人吉鉄道記念館に静態保存された。
その後、九州鉄道開業100周年となる1989年までにSLを復活させようという動きがあり、
この蒸気機関車が選ばれ、小倉工場で再生された。
1988年8月28日より“SLあそBOY”として運行を開始した。
しかし長年の使用により台枠に歪みが生じて機体のバランスを崩し、
車軸焼けなどを起こすようになって単機での牽引が困難になり、
JR九州は修復不可能と判断して2005年6月に運休、同年8月28日で
8620型58654号機牽引による“SLあそBOY”は運休、
その後ディーゼル機関車による運転が続けられたが、11月になってそれも終了した。
しかしその後のJR九州の努力により製造した日立製作所に偶然8620型の設計図が残っていて、
これを基に歪みを起こした台枠を新造、゛いらも大幅修復を行って何とか再運行できるようになった。
2009年4月25日から“SL人吉”として運行が開始された。
この車両を取材してから更に新幹線ホームに上り、ここで800系とN700系7000番台を取材する。



N700系7000番台は山陽・九州直通の新幹線に使用されるN700系のうち、JR西日本所有車である。
このほかにも在来線の車両取材などを行い、JR熊本駅をあとにする。
ここから熊本市電の取材を再開、そして時間があれば熊本電鉄の取材も敢行する。


 5.2日目も快晴、熊本電鉄とラーメン・餃子-旅の終わり

10:20a..m.過ぎに熊本駅を出て、ここから熊本市電の取材を再開する。
昨日、大半の電停の取材を終わらせていたので、
今日の段階で未取材電停は上熊本線の杉塘、本妙寺入口、県立体育館前の3電停である。
しかしその前にサイドリザベーション化され、電停が一新された田崎線のうち、
昨日取材した二本木口以外にもうひとつ残した田崎橋電停の取材に行く。
ここから辛島町まで行き、B系統に入り、残り3つの電停を取材する。
そのあとそのまま上熊本駅前電停まで行き、ここから熊本電鉄の取材に入る。
“わくわく2dayパス”は熊本市電のほか、熊本電鉄も藤崎宮前、堀川まで利用できる。
そこでこれを使って駅取材、車両取材に出掛ける。
熊本には何回か来ているし、JR上熊本駅が旧駅舎時代にも取材に来ている。
その時に熊本電鉄上熊本駅も取材し、元東急5000系も旧塗色を含めて何度か取材している。
しかし実際に乗ったことは一度もない。
そこで初めて5000系に乗り、北熊本まで行く。
ここから直ぐに元東京都交通局6000形の6000系に乗り換え、藤崎宮前駅に行く。
ここで駅取材してから「豚虎らーめん」で豚虎らーめんセット750円喰う。
ここから北熊本まで戻り、ここでも駅取材する。
北熊本駅で取材が終わった頃には既に2:00p.m.を過ぎていた。
この段階で空港リムジンバスの乗車時間16:00まであと2時間になっていた。
熊本電鉄は1時間に2本のダイヤとなっているため、これ以上の深追いは危険だ。
そこでここから上熊本まで戻り、熊本電鉄上熊本線で辛島町まで出て、
更に通町筋電停に行き、ここで通過する車両の車両取材を敢行する。
ここは背景に熊本城も見える絶景のロケーションである。



更に熊本城・市役所前電停でも車両取材し、3:10p.m.に撤収する。
予定では16:00の空港リムジンはジスに乗る予定だったが、
少し早く撤収したので15:30のバスに乗ることとし、
コインロッカーから荷物を出してお土産を購入し、何とかこのバスに飛び乗る。
約50分かけて阿蘇くまもと空港まで行き、保安検査場を通り抜けて中に入り、
売店で空弁「熊本とんこつ豚弁」750円などを購入し、ベンチで喰う。
取材も終わったので生ビールも飲み、フライトを待つ。
羽田行き17:55発のANA648便に使用する機材の到着が遅れたため、
この便の出発も10分遅れとなった。
阿蘇くまもと空港で乗り込んだ時にはまだ充分明るかったが、
空の上で日が暮れ、雲の上の青空にも夜の帳が降りてきた。



羽田空港に着いて帰りも空港リムジンバスを利用してJR津田沼駅まで行き、
ここから総武線で帰宅する。

 -撮影記録-

2011.05.14. 撮影 863枚 保存 67枚
2011.05.15. 撮影 1078枚 保存 75枚

 合計   撮影 1941枚 保存 142枚 採用率 7.32%





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