青春の旅立ち−長浜鉄道スクエアと九頭竜線の旅




 1.2017年、青春の挫折と復活−お蔵入りとなった長浜鉄道スクエアと九頭竜線の旅

国鉄時代に登場し現在の続いている「青春18きっぷ」は、
主に学生が長期休暇に入る春、夏、冬に発売され、
利用回数は利用期間内に5回であり、必ずしも連続している必要はなく、
また同一工程に限り複数での利用も可能である。
去年、2017年の夏の青春18きっぷの旅は、
8月の第3週の金曜日に有休を取得、
2泊3日で山陰本線の乗り潰しに挑戦することにした。
これで5回(人)分のうち3回(人)分を使用することになる。
残りが2回(人)分の使い道として7月第3週の土日に、
1泊2日で長浜鉄道スクエアと九頭竜線の旅を企画した。
土曜日に長浜鉄道スクエアの見学と福井鉄道の電停取材、
福井駅前に1泊して翌日九頭竜線を乗り潰して金沢から帰京する。
これに併せてホテルも予約していた。

ところが、5月末に家庭の事情で突然外泊を含めた旅が難しくなり、
いろいろ迷ったがこの年の“青春18きっぷ”の旅は全て断念することにしたのだ。
当然、事前に予約した山陰本線の乗り潰しの益田と鳥取のホテルと、
長浜鉄道スクエアと九頭竜線の旅の福井のホテルもキャンセルした。

ところがその後、家庭の事情が好転し、外泊も不可能ではなくなったため、
再び“青春18きっぷ”の旅を再始動することにした。
しかし予約したホテルのうち、益田は再予約可能だったものの、
鳥取と福井は既に満室となって再予約が不可能だった。
そこで山陰本線乗り潰しはいろいろと精査して2日目は豊岡に宿泊することとした。
しかし福井駅前では別のホテルを見つけることも不可能で、
結局長浜鉄道スクエアと九頭竜線の旅の企画自体を断念することにした。

青春18きっぷの残りの2回(人)分については既に7月になっていることから宿泊は断念、
7月22日土曜日と29日土曜日の2週に渡って日帰りの旅を企画、
1回(人)目は井原鉄道と水島臨海鉄道の乗り潰し、
2回(人)目は草津線と名松線の乗り潰しを決行した。

2018年の青春18きっぷの旅は1泊2日の旅を3回企画した。
当然、去年お蔵入りとなった長浜鉄道スクエアと九頭竜線の旅もそのまま復活することとした。
昼食を喰う場所が一部変更になったものの、
計画自体は去年の計画をほぼスライドさせた形となっている。


 2.雨の予報の前夜の計画変更と快晴の当日−旅の始まり

青春18きっぷの旅の3回目は8月25日土曜日からの1泊2日で計画したが、
計画当日が近づくにつれて天気予報の降水確率が上がっていった。
特に25日土曜日は福井では雨の確率が上がっている。
計画では25日土曜日は長浜鉄道スクエアの見学と福井鉄道の電停取材、
26日日曜日は九頭竜線の乗り潰しに挑戦することにしていた。
しかし土曜日が雨の場合、福井鉄道の電停取材は厳しい。
逆に九頭竜線乗り潰しなら最悪土砂降りでの駅取材の時だけ外に出るだけだ。
カメラをタオルで庇って取材をすれば何とかなる。
そこで出発の前日、仕事から帰ってから急遽土曜と日曜の予定を入れ替えることにした。

25日土曜日に東海道新幹線米原乗り換えで北陸本線で長浜まで行き、
ここで長浜鉄道スクエアを見学し、近江塩津乗り換えで敦賀に行く。
ここまでは事前の計画と同じなのだが、ここからは日曜日と予定を入れ替える。
12:15敦賀に到着したら12:28始発で一気に福井まで行く。
福井到着が13:45で、昼食は「ヨーロッパ軒総本店」でソースかつ丼を喰う。
先にルートイン福井駅前にチェックインして荷物を置き、
16:50福井始発の越美北線(九頭竜線)で九頭竜湖まで往復する。
九頭竜湖到着は18:26で、7分の停車時間で折り返す。
福井に戻るのは20:10で、途中越前大野には09:03から19:18まで停車する。
この間に駅取材も強行できたら良い。
翌日は朝から福井鉄道の取材をして14:10福井始発の北陸本線に乗る。
その間の時間は撤収時間を見ながら臨機応変に対応することにする。

当日、7月22日土曜日は予想に反して良く晴れていた。
この天気がこのまま続けば予定を入れ替える必要もなくなってくる。
しかし現地に行って急に雨が降り出すことも考えられるので、
予定の入れ替えは現場判断で決めることにする。
初電から3本目の05:14幕張発の総武緩行線に乗り込む。
7月21日の1回目の無人だったので強行突破したが、今日は駅員がいた。
青春18きっぷの4回(人)に、
「ありがとうございます JR東日本 8.25 幕張駅」と検印して貰う。



総武緩行線で秋葉原まで行き、京浜東北線に乗り換えて東京まで行く。
東京からは東海道新幹線に乗り換えるのだが、
青春18きっぷでは新幹線には乗車することはできない。
そこでいったん八重洲側で改札外に出ることにした。



乗り換え時間は21分でそれほど余裕がなく、
そのまま東海道新幹線改札口に入場する。



入場してから新幹線16番線ホームに上がり、
売店で駅弁「幕の内弁当・花芝」とペットボトルのお茶を買い、
06:26始発の東海道新幹線「ひかり501号」6号車3番E席に乗り込む。


 3.米原の大混雑と長浜鉄道スクエアの興奮

06:26に東京駅を出た東海道新幹線「ひかり501号」は、
2時間22分で米原に到着する。
途中、岐阜羽島で通過列車を待っている間にパラパラと雨が降ってきた。
やはり今日は予定を入れ替えて、
午後から九頭竜線の乗り潰しに挑戦することになるのか。
そんなことを思いながら08:48に米原に到着する。
在来線口に出ようとしたが、米原では中間改札が大黒雑していた。
理由は分からなかったが、在来線から新幹線に乗り換える客で、
改札口には行列ができていて、なかなか前に進めなかった。
ここでの乗り換え時間は7分だったが、十分に間に合った。
08:55に8両編成で米原に到着した223系は、
網干から新快速として運行されてきた。
ここで前4両を切り離して10:00米原発で北陸本線に入線する。
各駅停車で近江塩津まで行くが、米原から3つめの長浜で途中下車する。
長浜は現在の東海道本線にあたる官設鉄道を敷設した時、
最初は琵琶湖をショートカットする形で考えられ、
京都側の大津と長浜の間に太湖汽船という連絡線が運行されていた。
その時の駅舎が鉄道記念物に指定されて旧長浜駅舎鉄道資料館として保存されている。
長浜に到着したのは09:09で、ゆっくりと駅取材する。
そのあと駅に近接する長浜鉄道スクエアに行く。
ここの開館時間は9:30a.m.のため、敢えてゆっくりと駅取材したのだ。



旧長浜駅は日本で一番古い駅舎であり、建物の前にはそのことが掲示されていた。

    日本で一番古い駅舎 旧長浜駅

  この建物は、明治15年3月に北陸線の始発駅として
 建てられた最初の長浜駅です。
 今では日本に残る一番古い駅舎であり、
 文明開化を伝えるイギリス式の珍しい建物として一般公開しています。
  この建物の裏側には、長浜の鉄道史に関する鉄道文化館があり、
 D51型蒸気機関車を展示しています。

庭にも鉄道遺産が多く展示されており、石額が並んでいる。
後藤新平題字の旧北陸本線子不知火トンネル「大享貞」、
黒田清隆題字の旧北陸本線山中トンネル「徳垂後裔」、
黒田清隆題字の旧北陸本線山中トンネル「功和干時」、
黒田清隆題字の旧北陸本線葉原トンネル「輿國咸休」、
黒田清隆題字の旧北陸本線葉原トンネル「永世無窮」、
伊藤博文題字の旧北陸本線柳ヶ瀬トンネル「萬世永頼」などが展示されている。
建物の中に券売所があり、係員から入場券を購入する。



入館料は300円で、長浜鉄道スクエアは、

 ◆旧長浜駅舎
 ◆長浜鉄道文化館
 ◆北陸線電化記念館

の3つの建物からなっている。
旧長浜駅舎を見学してから長浜鉄道文化館を見学する。
ここには交流電機ED70形1号機とD51形793号機蒸気機関車が静態保存されている。
これをゆっくりと見学、さらに北陸線電化記念館もゆっくりみるが、
それでも30分もあればすべつ見尽くしてしまった。
予定では11:11長浜発の北陸本線に乗ることにしていたが、
時間を持て余してしまったので前倒しできないかと思い、
スマホで時刻表を調べたところ10:15の北陸本線下りがあった。
あと10分くらいしかないが、急げば間に合う。
そこで長浜鉄道スクエアを慌てて後にして長浜駅に向かった。


 4.15分遅れの北陸本線とお預けのポルカライス

予定より1本前の10:15の3分前に長浜駅に到着、
改札を通ってホームに降りたが、
北陸本線のダイヤが乱れているようで、
10:15長浜発は15分遅れで到着するようになっていた。
米原での停車時間を短縮することで遅れは7分に短縮された。
ホームで少し待って北陸本線下りに乗り込み、終点の近江塩津まで行く。
終点の近江塩津では遅れは
近江塩津は島式2面4線の北陸本線の駅であり、湖西線の終着駅でもある。
大阪近郊区間の最北端にあたり、ここから運転系統が変わる。
そのためこの駅が終着駅になっているのである。
盛土上にホームがあるため、
駅舎から道路に降りるには階段を降りなければならない。



ここで駅取材してから再びホームに戻り、敦賀行きを待つ。
近江塩津での乗り換え時間は27分で、5分遅れだったので22分となる。
北陸本線で14分で敦賀に到着する。
ここでの乗り換え時間は23分で、少し時間があるので改札の外に出てみる。



敦賀は鉄道の要衝であり、かつて北陸本線を含む日本海縦貫路線で運行されていた、
寝台特急「トワイライトエクスプレス」の上り列車はここで機関車を付け替えていた。
発着地の大阪には車庫がないため、途中の敦賀で翌日分の機関車に付け替えていたのだ。
そんなことを思い出しながら駅前で少し待ったりしてから再入場する。
敦賀始発の北陸本線福井行きは既に入線していた。
2両編成で運行されており、途中の武生で下車する。
天気が悪ければそのまま福井に行くことも考えていたが、
予想以上に好転しているので、事前の予定通りこのまま福井鉄道の取材を決行する。
その前にここで昼食を取ることにして、
事前に調べた武生のB級グルメであるポルカライスを喰いたいと思い、
駅から徒歩圏内で検索し「大江戸本店」に行く。
しかしここで目が点になった・・・。



なんと予定していた「大江戸本店」は閉まっていた。
入口の張り紙には、

 平素より大変お世話になっております。
 誠に申し訳ありませんが7月9日(月)より
 大江戸本店解体の為
 休業させて頂きます。
 新店舗のオープンは12月初旬を
 予定しております。
 ご不便をお掛け致しますが
 何と度宜しくお願い申し上げます。

     大江戸本店

なんとたまたま改装のために店舗そのものを解体する期間にあたってしまったのだ。
「とほほ・・・。」という気持ちのまま取り敢えず福井鉄道越前武生駅に向かった。
因みにボルガライスとは日本ボルガラー協会によると、
「ライス・たまご・トンカツ・お店のこだわりソース(カレーは除く)が重なり合った絶品グルメ!!」とある。
分かりやすく云うとオムライスにトンカツをトッピングして独自のソースを掛ける・・・といったところか。


 5.越前武生の緊急乗り換えと快晴の北府駅

予定していたボルガライスが喰えず、
武生駅近辺でほかに食事ができる場所を探したが見つからず、
そのまま福井鉄道越前武生駅まで行く。
福井鉄道福武線は2008年9月に全電停取材を終了していたが、
その後2010年3月に駅名を「武生新」から「越前武生」に変更になっていた。
また新たに幾つかの電停が新規開業しているため、
これらの電停の取材も予定している。
そこで昼食は途中駅で見つけることにして、
まずは福井鉄道の電停取材から開始することにした。
福井鉄道では土曜、日曜、祝日及び福鉄指定日限定の1日フリー乗車券があり、
窓口でこれを購入しようと思ったが、
駅員に券売機で購入できると云われて購入した。



12:25越前武生発の列車でまずは隣の北府まで行く。
駅員の案内で最初はF1000形F1004に乗り込んだが、
運転手が電車から降りて駅員と話をして、急遽880形に乗り換えた。
隣駅の北府は2008年にも取材しているが、
当時は「武生西」という駅名で、
駅舎もリニューアルされていたため再取材したかったのだ。
2分の乗車時間で隣駅までってここで駅舎取材と車両取材する。



乗り換え時間は30分でその時間を利用して食事をできるところを探そうと思った。
昼食を取ることになれば乗り換えを1本遅らせてもいい。
しかし駅前を散策しても食事のできるような店は見つからず、
近くのLOWSON越前平出店でカレーパンとコーヒーを買い、駅に戻って喰う。
駅の内部はリニューアルに併せて「福井鉄道のあゆみ」という展示施設が作られた。



通票閉塞器の実物やサボなどが飾れている。
これらを見物しながら14:27北府駅発の福武線を待つ。
因みに「北府」は「きたご」と読む。


 6.福武線鉄道線区間の電停取材と2つの超低床車

待合室を改造した展示施設を見学していると電車が近づいてくる。
越前武生で一度乗り込んで降りることになったF1000形F1004だ。



福井鉄道F1000形は「フクラム」の愛称が付けられた、
新潟トランシス製の3連接3台車の路面電車用低床電車である。
もともとはドイツAEG(現・ボンバルディア)の設計した低床車両で、
新潟トランシスがライセンスを取得して自社製造を行うようになった。
兄弟車両には岡山電軌の9200形「MOMO」や、
富山ライトレールTLR0600形「ポートラム」、
万葉線MLRV1000形「アイトラム」などがある。
福井鉄道F1000形「フクラム」は4編成作られており、
編成によって塗色が違っている。
これに乗って隣のスポーツ公園に行って駅取材する。
ここは2010年3月25日に新規開業した未取材電停である。
このあと2つ隣のサンドーム西に行く。
ここは以前に取材済みだが電停名が※2010年3月25日上鯖江改称されている。
更に駅舎もリニューアルされていてこれを取材する。
ここで通過するえちぜん鉄道L形「ki-bo」を見掛ける。



愛称名「キーボ」と読み、2016年に1編成のみが作られた。
相互乗り入れする福井鉄道で快速として運用するために製造された。
相互乗り入れに線路使用料を相殺するために作られたのだろう。
見掛けは違うが基本性能は「フクラム」と共通である。
次はここも2010年3月25日に新規開業した泰澄の里に行く。
予定では次に清明に行くことになっていたのだが、
時刻表を見て三十八社に行くことにした。
このあと清明で電停取材してから福井駅前に行く。


 7.ソースかつ丼のあとの田原町取材

清明の取材のあと、本来の予定は田原町まで行き、
駅取材のあと福井に戻り、ホテルにチェックインして夕食を喰うことにしていたが、
福井駅に到着した時にここで下車することにした。



車両取材と電停取材したあと、先にホテルにチェックインすることにした。
ホテルは福井駅に近接したホテルルートイン福井駅前で、
NET_DE_早割30日前プランで6,750円である。
ルートインは会員登録しており、ネットで予約するとコインが1枚貰え、
これで指定された自販機で飲み物が買える。
普段はミネラルウォーター選ぶのだが今日は炭酸水を貰い、部屋に入る。
部屋からは福井駅が見下ろせ、工事中の北陸新幹線の路盤も見える。



隣のオレンジの建物はえちぜん鉄道の駅舎で、
地上にあったホームが高架化されたのたが、
工事中は新幹線の路盤に間借りしていたことも話題になった。
ホテルの部屋に旅行用バッグを置き、カメラバッグだけを担いで外出する。
最初にそのまま歩いて「ヨーロッパ軒総本店」に行き、カツ丼セット1,080円喰う。
ここは今まで2回訪問したことがあるが、
最初に訪問した時にソースかつ丼があまりにも美味しかったので、
そのあとの予定を変更してその日の夕食に再訪問したものである。
ソースかつ丼を満喫して福井城址大名町電停から快速で田原町まで行く。
ここから先はえちぜん鉄道の路線に乗り入れ、鷲塚針原までいく編成もある。
またえちぜん鉄道の車両も快速として運転されている。
相互乗り入れ用に福井鉄道はF1000形は「フクラム」4編成、
えちぜん鉄道L形「ki-bo」1編成が存在する。
残念ながらえちぜん鉄道L形「ki-bo」はここでは見られなかったが、
福井鉄道F1000形は「フクラム」はF1003とF1004を見掛けた。



赤い車体はF1004で北府から乗り込んだ車両である。
ここで駅取材してから福井まで戻る。
田原町も以前に取材していたが、相互乗り入れに併せて駅舎も一新され、
これらを丹念に取材した。


 8.恐竜の街福井の夜と朝−大吟醸と二日酔い

福井鉄道の電停と車両取材を終え、福井駅電停に戻る。
福井駅は既に取材済みなのだが、福井は恐竜の街で町おこしをしていて、
それに併せて駅舎にも恐竜の絵が描かれている。



この後ホテルに戻るだけなのだが、
その前に駅ビルの中にある酒店「買う座呑む座」に行き、
店員に色々と相談して日本酒「黒龍 大吟醸」720ml、2,800円を購入する。
国産山田錦100%、精米歩合50%、アルコール分15度である。
黒龍酒造は福井県吉田郡永平寺町にある。
またつまみ代わりに福井駅弁店で焼きさば寿し1,100円も購入する。



自販機で追加でビールや柿の種と落花生を購入する。
柿の種と落花生は勘違いして2個買ってしまった。
部屋に戻って日本酒を堪能する。
そして気を失うみたいに寝てしまった。
翌朝は5:00a.m.に起床して大浴場に行って朝風呂を愉しむ。
二日酔いでふらふらしていたが、入浴で少しマシになった。
クールダウンしながら6:30a.m.を待ってホテル1階「花茶屋」で無料バイキングの朝食を喰う。



玉子焼、ミニオムレツ、ハム、ウインナー、シェルマカロニサラダ、棒々鶏、
エビカツ、恐竜ナゲット、焼サケ、ポテトもち、味噌汁、漬物、ご飯、海苔、コーヒーなど。
二日酔いでも何故かバイキング形式だと結構喰ってしまう。
部屋に戻って歯を磨き、ルートイン福井駅前をチェックアウトする。


 9.越美北線(九頭竜線)の往復と福井の彷徨

ホテルの部屋が大浴場の近くであったため、
結局土日で3回も入ってしまった。
ホテルを出て福井鉄道の福井駅電停に行って車両取材する。
しかし昨日取材した車両しか入線してこなかった。
車両取材を終えてからJR福井駅に行き、
旅行用バッグをコインロッカーに入れる。



カメラバッグだけを持って改札口で青春18きっぷの5回(人)に、
「ありがとうございます JR西日本 8.26 福井駅」と検印して貰う。
福井駅は島式2面の一部を切り欠き、3面5線構造の高架ホームとなっている。
北陸本線は方面別になっており、下りホームの一部を切り欠いて2番線とし、
2番線は電化設備のない越美北線専用となっている。



入場した時には前の列車が停車していたがこれは回送され、
留置線に停車していた車両が入線してきた。
2両編成で先頭車両は「天空の城越前大野城」号だった。
09:08福井を出た越美北線、愛称名は九頭竜線は1時間41分で九頭竜湖にに行く。
途中の越前大野には10:05に到着する。
ここでの停車時間は12分で、ここで列車の切り離し作業が行われる。



後ろの車両はここで折り返して福井方面の列車として運行、
先頭車両の1両のみが九頭竜湖まで行くことになる。
停車時間を利用して駅取材してからそのまま九頭竜湖まで行く。
九頭竜湖駅での折り返し時間は9分である。



この駅は単式1面1線で到着した列車がそのまま折り返すだけの駅である。
この時間を利用して駅取材してからまた1時間24分かけて福井に戻る。
越前大野での切り離し作業がない分、上り列車の方が少し時間が短い。
福井に到着したのは12:22で、ここでの乗り換え時間は1時間48分である。
この時間を利用して昼食を喰うことにしていたが、
ちょうどお昼の時間に重なったため、飲食店は何処も混んでいる。
色々と歩き回って「ほていや」という大衆食堂を見つけ、
ソースかつ丼とおろしそばセット1,000円を喰う。
ここから14:10福井始発の北陸本線で金沢まで普通列車で移動する。


 10.福井駅前の恐竜と4分遅れの北陸本線

昼食を喰った後もまだ時間があったので、
福井鉄道福井駅で車両取材、更には東側に出てえちぜん鉄道の駅舎取材する。



地上駅時代には駅舎取材していたが、新しくできた駅舎はやはり綺麗だった。
これらを十分に取材してから再び西口に出て、駅前の恐竜モニュメントを取材する。
福井はこの地で起用流の化石が発見され、地名に因んで命名された、
フクイラプトル、フクイサウルス、フクイティタンの実物大のモニュメントが設置されている。
ただのモニュメントではなく、動いたり鳴き声まで聞こえる。
3体の恐竜には以下のような解説が書かれている。



   フクイティタン

  フクイティタンは、2007年夏、
 福井県勝山市で行われた第三次発掘調査の準備作業中に発見されました。
 2010年6月に論文が出版され、
 日本で最初の学名がつけられた竜脚類となりました。
 中手骨が長く橈骨の約48%で、座骨の先端がやや広がっているなど、
 他の竜脚類と異なる特徴があります。



   フクイサウルス

  フクイサウルスは、イグアノドン類に属する草食恐竜で、
 福井県勝山市で発見されました。
 比較的保存状態の良い頭骨とともに、
 2003年に新しい種類の恐竜として命名されました。
 多数の骨の発見により復元された全身骨格で、
 全長4.7mであると推測されています。
 イグアノドン類の進化の研究にとって重要な化石標本です。



   フクイラプトル

  フクイラプトルは、アロサウルス類に属する肉食恐竜で、
 福井県勝山市で発見されました。
 大腿骨から全長4.2mと推測されています。
 前肢や後肢の骨がほぼ完全にそろっており、
 肉食恐竜としては日本で初めて復元された全身骨格です。
 フクイラプトルは白亜紀前期の獣脚類の進化を考える上で重要な発見です。

これらを十分に取材して14:10福井始発の北陸本線下りで金沢に行くことにする。
普通列車ではフクイから金沢までは1時間26分の道のりである。
乗り込んだ北陸本線は途中、粟津と小松の間の踏切が故障したため、
徐行しての通過となり、4分遅れで小松に到着、
遅れはそのまま金沢に到着した時にも解消されなかった。


 11.金沢の駅取材と北陸新幹線グランクラスでの完乗

4分遅れで金沢に到着し、ホームで車両取材する。
IRいしかわ鉄道の521系14編成が入線しておりこれを取材する。
北陸本線にはJR所属時代に521系が配属されており、
2015年3月14日の北陸新幹線金沢延伸で在来線が第三セクター化したが、
新造を加えてあいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道に一部が移管された。
あいの風とやま鉄道には16編成32両が移管、
更に1編成2両が新造された。
それに比べてIRいしかわ鉄道は区間が短いためか、
5編成10両しか存在しておらず、
今年4月の北陸第三セクター完乗の旅でも取材できなかった。
今回漸く取材できたのは収穫だった。
また七尾線用の415系800番台新塗色車も取材した。



JR西日本で進められている鋼製車両の単色塗装化に合わせ、
輪島塗をイメージした赤色に変更されている。
金沢での乗り換え時間は1時間11分を予定していて、
4分遅れのために1時間7分となっていたが、
車両取材に夢中になっていたら新幹線の時間が近づいてきてしまい、
慌てて撤収、おみやげなどを買って新幹線改札口に入場する。



新幹線改札口からホームに上がると、
北陸新幹線「かがやき512号」用のE7系は既に入線していた。



今回はグランクラスに席を取っていて、2時間33分かけて東京に戻る。
グランクラスには何回か乗ったことはあるが全てE5系で、
E7系のグランクラスに乗るのは初めてだった。
しかしシートの感じはそれほど変わらない。



北陸新幹線「かがやき512号」は16:47に金沢を発車する。
アテンダントから食事や飲み物などを訊かれ、
和軽食とビールをチョイスした。



これを喰いながら日本海の景色を愉しむ。



グランクラスの食事は上下で少し異なっている。
金沢始発の上りは“−北陸新幹線 北陸編−”となっている。



  グランクラス和軽食−北陸新幹線 北陸編−

  お品書き

 源のちらし寿し(ますとろ・とろろ昆布)
 鶏塩ステーキ
 厚焼き玉子
 枝豆ととうもろこしのつまみ揚げ
 みょうがの甘酢漬
 赤巻きかまぼこ
 隼人瓜と日向夏のマリネ
 煮物
  野菜ひろうす
  人参
  おくら
  青もみじ麩

北陸新幹線は糸魚川までは海沿いを走るが、
ここから内陸に入り、列島を縦断する。
内陸に入り、碓氷峠を越えたあたりから雷が鳴り出した。
長野付近では落雷や雷鳴の中の走行になっていた。
列車が大宮に到着するとアテンダントから、
「ご乗車有り難うございました」と云われてしまった。
大宮で下車する客に間違われてしまった。
出発した後にアテンダントが謝りに来た。
大宮を越えたあたりでコーヒーをオーダーした。



グランクラスは食事は1回限りだが、飲み物は飲み放題である。
北陸新幹線「かがやき512号」は定時の19:20に東京に到着する。


 12.青春の乗り越し−千葉でのラーメン

北陸新幹線「かがやき512号」は定刻通り19:20に到着した。
そのまま地下に降りて19:34東京駅始発の君津行きに乗車する。
予定では津田沼で総武緩行線に乗り換えるとになっていたが、
夕食がグランクラスの和軽食だけだったので小腹が空いたことと、
ビールを2本飲んでしまったのでシメにラーメンが喰いたくなったため、
そのまま千葉まで出て、以前に1度行ったことがある、
駅ビル「ペリエ千葉」の5階にある「どうとんぼり神座」に行く。
オーダーは基本形のおいしいラーメン750円を喰う。



醤油ベースの身体に優しいスープや、
白菜を中心としたトッピングが酔い覚ましにちょうど良い。
美味しいラーメンを堪能し、20:52始発の総武緩行線で帰る。
これで今年の夏の青春18きっぷの旅は完了した。





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