九州完全制覇の旅



 1.2018年の九州完全制覇の計画と挫折

今まで、九州には何度も訪れていて、
乗り潰しもかなり進んでいるが、
それでもまだいくつかのみ乗車区間は残っている。
JRでは若松から直方までの区間、
中小私鉄では熊本電気鉄道菊池線の北熊本から御代志までの区間、
地下鉄では福岡市地下鉄七隈線の橋本から薬院までの区間である。
その区間の乗り潰しを目指して、2018年2月に1泊2日の計画を立てた。

2018年2月17日土曜日、空路で熊本空港まで行き、
リムジンバスで熊本駅前まで移動、荷物をコインロッカーに入れ、
みどりの窓口で旅名人の九州満喫きっぷを購入する。
ここからこの切符を使ってJR鹿児島本線で隣の上熊本に移動、
熊本電鉄上熊本線に乗り換えて北熊本まで行く。
昼食は駅近くの「zi:l北店」でハンバーグを喰う。
ここから藤崎線で一端藤崎宮前まで行き、始発で終点の御代志を目指す。
駅取材後に折り返して北熊本まで行き、接続する上熊本線で上熊本まで戻る。
ここで熊本市電に乗り換えて健軍町まで行き、折り返して二本木口まで行く。
夕食は「黒亭」で大好きな熊本ラーメンを喰う。
二本木口から熊本市電で熊本駅前まで戻ってコインロッカーで取り出し、
熊本始発の九州新幹線「つばめ336号」で博多まで行く。
ここでホテルルートイン博多駅前にチェックインする。

2日目の2月18日日曜日はホテルの大浴場で朝風呂を愉しんだあと、
ホテル内レストラン「花茶屋」で無料バイキングの朝食、
ホテルルートイン博多駅前をチェックアウトしたらコインロッカーに荷物を入れ、
博多から福北ゆたか線で折尾、若松線に乗り換えて終点の若松まで行く。
折り返しの列車で直方まで戻り、昼は「もすけ」で地元B級グルメ直方焼きスパを堪能、
直方始発で博多まで戻り、福岡市地下鉄・空港線に乗り換えて天神、
徒歩移動で天神南まで行き、岡市地下鉄・七隈線で終点の橋本まで行く。
折り返して薬院まで戻り、西鉄天神大牟田線で西鉄福岡・天神まで出る。
夕食は駅近くの「ヤマト」で辛味噌ちゃんぽんを堪能して博多まで戻る。
コインロッカーから取り出しを取り出し、お土産などを買い、
福岡市地下鉄・空港線で福岡空港、空路で帰京する。

この計画を実行すべく、ホテルルートイン博多駅前に予約を入れようとした。
しかし何時になっても発売は開始されず、発売開始と同時に満室になってしまった。
慌ててほかのホテルを探したが、ほかのホテルも満室だった。
多分、ちょうど受験シーズンと重なり、九州の大学を受験する地方の学生の予約が殺到したのだろう。
結果として2018年は九州完全制覇の夢は絶たれてしまった。


 2.2019年九州完全制覇の旅のリベンジ計画

去年、2月に九州完全制覇の旅を企画したがホテルを取れずに断念、
ホテルが撮れなかった正確な理由は分からないけれど、
多分時期的に受験シーズンと重なるため、
同じ時期に企画したのではまた取れないと判断し、
3ヶ月ずらしてゴールデンウィークが明けた5月第3週に計画した。
前回は飛行機を和訳したにもかかわらず断念して払い戻したため、
今回は先にホテルを予約することにして、
発売を確認できた2018年9月12日には、
ルートイン博多駅前の禁煙シングルに予約を入れた。
価格は11,800円とルートインにしてはかなり高めだが、
JR博多駅からペテストリアンデッキを降りた目の前という、
好立地条件では仕方がないのかもしれない。
ホテルの予約に合わせてANAのホームページから往復の飛行機も予約した。
これで2019年のリベンジ計画は完成した。

5月18日土曜日は津田沼駅南口から05:05発の空港リムジンバスを利用、
羽田空港第2ターミナルで降りてANA3711便で熊本空港へ。
ここから産交バスで1時間かけて熊本駅前まで行く。
コインロッカーに荷物を入れ、
みどりの窓口で旅名人の九州満喫きっぷを購入する。
鹿児島本線で隣の上熊本で昼食を喰う。
前回の予定では北熊本でハンバーグを喰う予定だったが、
いつの間にか予定の店が閉店になっていた。
そこで上熊本で駅近くの「テイクファイブ」という店に変更した。
昼食後、熊本電鉄上熊本線で北熊本に行って駅取材、
30分の待ち時間で上熊本線に乗り換え終点の御代志まで行く。
終点で駅取材したあとは同じルートで上熊本まで戻り、
上熊本駅前から熊本市電B系統で終点の健軍町まで行き、
今度はA系統に乗り換えて熊本駅前の一つ先の二本木口まで行く。
ここから徒歩圏内のある「黒亭」で熊本ラーメンの夕食を喰う。
熊本市電で熊本駅前まで戻り、コインロッカーから荷物を取り出し、
18:06熊本始発の九州新幹線「つばめ338号」で博多に移動する。
そしてホテルルートイン博多駅前にチェックインする。

翌日の5月19日日曜日はホテルのバイキング形式の朝食を取り、
ホテルルートイン博多駅前をチェックアウト、
コインロッカーに荷物を入れて福北ゆたか線で一気に折尾まで行く。
ここで若松線に乗り換えて終点の若松まで行って駅取材、
折り返しは筑豊本線の直方まで直通するので終点まで行き、
駅から徒歩3〜4分の「もすけ」で昼食、地元のB級グルメ、直方焼きスパを喰う。
直方始発の福北ゆたか線で博多まで戻り、
福岡市地下鉄空港線で天神まで行き、徒歩移動で天神南、
ここから福岡市地下鉄七隈線で終点の橋本まで行って駅取材する。
折り返して薬院で下車し、西鉄天神大牟田線に乗り換えて西鉄福岡・天神に移動、
夕食は「ヤマト」という店で辛味噌ちゃんぽんを喰うことにする。
天神から福岡市地下鉄空港線で博多に戻りコインロッカーから荷物の取り出し、
再び福岡市地下鉄空港線で終点の福岡空港まで行き、
ANA266便で羽田空港まで戻る。

この計画に合わせ、1ヶ月前の4月18日木曜日に電話で行きのリムジンバスを予約、
更に少し早めに家を出て、津田沼駅の指定席券売機で「つばめ338号」の特急券も購入する。
これで準備万端整った・・・が、事前の天気予報では晴れになっていたが、
前日になって急に予報が変更、九州のみ前線の影響で大雨になっていた。


 3.雨の予報と搭乗口の変更−旅の始まり

九州は雨の予報となっていたが、千葉は晴れていた。
2019年5月18日土曜日、当日は3:50a.m.に起床した。
前日も遅番だったためにほとんど睡眠時間が取れずに起床、
しかし予定していた04:40幕張始発には間に合わず、
1本あとの04:56で津田沼に行く。
津田沼到着は05:02で、ここで空港リムジンバスに乗る。
予約していた空港リムジンバスのJR津田沼駅南口発は05:05で、
乗り換え時間は3分しかないが、それでもなんとか間に合った。
JR津田沼駅南口では3割くらいの乗車率だったが、
京成津田沼では思った以上の行列で、
予約していなかった乗客の中には補助席での着席となっていた。
朝早かったため高速道路も空いていて、
ほぼ時刻通りの06:00には羽田空港第2ターミナルに到着する。
ここで保安検査場を通過するが、
ポケットの中のものを全て出したつもりが、小銭が残っていた。
事前に係員に云われて改めて探ってみたら見つかった。



保安検査場を潜って搭乗口に向かうが、
事前のメールでは505となっていたが、保安検査証には507になっていた。
変更は今日の5:40a.m.にパソコンにメールで配信されていたが、
勿論この時間はリムジンバスの中で確認のしようがない。
3桁の搭乗口は1階のはジス乗り場となる。
505と507は同じ乗り場で並んでいて、何故変更になったのかは分からない。
乗り場を確認してから再び2階に上がり、
売店で空弁「東京焼肉巻き」729円とお茶を買い、再び1階に戻ってベンチで喰う。
出発予定は07:10で30分前くらいから優先搭乗が始まる。
バス移動のために優先搭乗と云っても、
乗るバスは一緒になっちゃうので同じような気もするけれど・・・。



ゲートを潜って搭乗案内をもらい、バスで駐機場まで移動する。
搭乗機はソラシドエアで、共同運航便である。


 4.ソラシドエアの機内サービスの雨の熊本

1階の乗り場からゲートを通過してバスに乗り、
駐機場に行ってバスから降り、屋根付きのタラップ車から乗り込む。



座席は4Fで翼より前に座ることになる。
羽田空港D滑走路から離陸、大きく旋回して九州に向かう。
窓からは離陸したD滑走路が見える。



チケットの予約はANAのホームページからだが、
ANA3711便はソラシドエアとの共同運航便で、
機内サービスはソラシドエアのものになる。
ドリンクサービスもスープもコンソメでなくアゴユズスープだった。
羽田を出た時は晴れていたが、九州に近づくにつれて雲が多くなってきた。
機体が降下を始め着陸準備に入り、
再びシートベルト着用サインが出る頃になると、機体が揺れ始めた。
更に降下して雲の下に出ると雨粒が窓をたたき始めた。



熊本空港は完全に雨だった。
飛行機を降りて到着ゲートを出ると直ぐにバスチケット売り場でチケットを購入、
阿蘇くまもと空港始発の産交バスで熊本駅前まで行く。
料金は800円で、ここでもバスは満席で最後の方の客は補助席を利用することになっていた。
小雨のまま約1時間かけて熊本駅前まで向かう。


 5.「旅名人の九州満喫きっぷ」の購入と九州における水戸岡英治氏の存在

熊本駅前のバス停は駅前広場から道を挟んだ反対側で、
小雨の中、信号を待ってそのまま熊本駅まで行った。
まずはコインロッカーに荷物を入れ、みどりの窓口に行く。
部屋の外まで行列が出来ていたが、
それでも係員の数が多かったためにそれほど待たされなかった。
予定通り、ここで旅名人の九州満喫きっぷ10,800円を購入した。

「旅名人の九州満喫きっぷ」は有効期間3ヶ月、3回使用可能の切符で、
JR九州は勿論、提携する北九州高速鉄道、平成筑豊鉄道、筑豊電気鉄道、福岡市地下鉄、
西日本鉄道、甘木鉄道、松浦鉄道、長崎電気軌道、島原鉄道、熊本電気鉄道、熊本市電、
南阿蘇鉄道、くま川鉄道、肥薩おれんじ鉄道、鹿児島市電の普通車自由席が利用できる。
競合する大手私鉄の西鉄を含む中小私鉄、第三セクター、モノレール、地下鉄、路面電車など、
一部の観光鉄道を除く九州を走る鉄道のほとんどを網羅している。
ほかの地域ではここまで包括的な切符が発売された記憶はない。

駅構内のファミマでビニール傘を買い、
JR熊本の駅の改札口で旅名人の九州満喫きっぷの1回(人)に、
「熊本駅 5.18 九 ありがとうございます」と検印して貰った。



ここから隣の上熊本に行くことにしたが、
ホームに上がっていくと特急「かわせみ やませみ」が停車していた。
熊本から人吉を結ぶ肥薩線特急で、かつての「くまがわ」と同じ区間を走っている。
肥薩線は非電化区間のため気動車で運行される区間で、
国鉄時代に製造されたキハ47系を改造して作られている。
デザインはJR九州のデザイン顧問の水戸岡鋭治氏が担当している。
思いがけない収穫に歓喜してこれを取材し、隣の上熊本に向かう。

上熊本はかつては地上ホームだったが、
今回訪問した時には既に高架化工事が完了していた。
それに併せて仮設駅も撤去され、水戸岡英治氏がデザインした駅舎に変わっていた。
シンプルなデザインだが、要所要所に水戸岡氏のこだわりも見える。



天井にはかつての名特急「つばめ」のデザインが施されている。
これは新幹線800系にも使用されている。
上熊本に到着したのは11:14で、小雨が降っていたため駅舎取材は断念、
改札を出て予定していた「テイクファイブ」の開店時間11:30まで、
熊本市電上熊本駅前電停で車両取材して時間を潰す。
この店に行って名物のベークドカレーを喰っていると、
雨脚は強くなってきていて、この先の取材も絶望的になっていた。


 6.雨の熊本鉄道と熊本市電の断念

本降りの雨の中、店を出て熊本電鉄上熊本駅に行く。
本来ならここでJR上熊本駅の駅舎取材をしたかったのだが、
雨が強すぎるので断念、帰りに小降りになっていることに期待しよう。
駅舎の中で待っていると、北熊本方面から電車がやってくる。
以前は元東急5000系を両運転台に改造した車両が1両のみで運転されていたが、
既に引退しており、今は元東京メトロ03系2両編成が充当されている。

東京メトロ03系は日比谷線に使用されていた車両で、
後続の13000系投入で離脱した車両のうち、
熊本電鉄に一部の車両が譲渡され、03-131編成が営業運転されている。

北熊本に到着し、予定ではここで駅取材することになっていたが、
まだ雨が強かったためにここでの駅舎取材は断念、
接続した菊池線6000系にそのまま乗り換える。

菊池線6000系は都営地下鉄三田線で使用されていた車両で、
熊本電鉄では中心的な車両となっている。
都営三田線用として製造されたのは1968年から1972年で、
車内も昭和っぽいデザインが十分に感じられる。



北熊本から御代志までは未乗車区間で、終点の御代志までは20分である。
菊池線はその名の通り、上熊本から菊池までの区間で敷設されたが、
1986年2月に御代志から菊池までの区間が廃止された。
そのため御代志は途中駅から終着駅に変更されたため、
今でも単式1面1線で折り返し運転をするため、終着駅らしさはあまり感じられない。
小雨の中、駅取材して乗ってきた6000系で折り返しで北熊本まで戻る。
小降りになっていたため、行きに出来なかった上熊本で駅取材する。
ここは以前にも駅舎取材していたが、
未完成だったため完成した駅舎を追加取材する。
北熊本は車両基地も兼任しており、引退した5000系が留置されていた。



よく見ると行き先表示が「渋谷」になっている。
5000系は東急東横線で運用されていた通勤型電車で、
そのため当時の行き先を復活させたのだろう。

北熊本から03系で上熊本まで戻り、小雨だったためにここでも駅取材する。
予定ではこのあと熊本市電B系統で健軍町まで行き、
A系統で二本木口まで戻り夕食を喰うことになっていたが、
この先の雨の状況も読めないため、熊本市電に乗り込むのは断念し、
JR鹿児島本線で熊本まで戻ることにした。


 7.熊本駅前の攻防と熊本ラーメンの断念

熊本市電で健軍町経由で熊本まで戻る場合、
上熊本から健軍町までは49分、健軍町から熊本までは56分かかり、
乗り換え時間などを考慮すると約2時間の余裕を取っていた。
そこをJR鹿児島本線でひと駅の移動でショートカットしたため、
この先博多への新幹線移動までにかなり時間が余ってしまった。
そこで残った時間を鹿児島駅前電停での車両取材に当てることにした。



鹿児島市電は既に全区間乗り潰し済みだが、
車両は広告ラッピングの変更などいつ行っても新たな取材対象が見つかる。
予定ではこのあと二本木口電停から約240m、徒歩5分の距離にある、
「熊本ラーメン 黒亭」で熊本ラーメンを喰う予定になっていたが、
雨が心配なために路面店での夕食は断念し、
熊本駅構内の飲食店の中から熊本ラーメン専門店で夕食を喰うことにした。
改札外の「肥後よかモン市場」には19の飲食店が入っていて、
ラーメン店は4軒あり、その中で「桂花拉麺」は以前入ったことがあったので、
初訪問となる「天外天ラーメン」を入ることにした。
こはカウンターのみの店でラーメン750円をオーダーした。
夕食後も時間まで熊本市電の車両取材をやり、
熊本駅から新幹線で博多に移動することにする。



熊本駅は以前とは外見が全然違っていた。
2019年3月に高架化とともに駅舎もリニューアルされ、
熊本城の武者返しをイメージした無骨なデザインに変更された。


 8.ミッキーマウスな九州新幹線「つばめ」

熊本駅に行ってフジバンビの売店で黒糖ドーナツ棒を購入する。
ドーナツ棒は以前、新幹線の車内販売でコーヒーを頼んだ時に、
セットでついてきたのが初めての出会いで、
それ以来熊本に行くたびに買っている。
最近は九州ご当地ドーナツ棒というものも登場しており、
これから行く福岡県のあまおう苺のトー夏棒も購入した。
コインロッカーから荷物を取り出し、
事前に購入しておいた切符で新幹線改札口を入場する。



上がっていくと、熊本始発の「つばめ336号」はまだ入線しておらず、
ホームで到着を待つことにする。
18:06に熊本駅を始発する「つばめ336号」は17:48頃入線してきた。



入線してきた800系の側面を見て驚いた。
なんと黄色いラッピングにミッキーマウスがデザインされている。



更に予約した6号車7番A席でもシートカバーにミッキーがデザインされている。



座席のポケットに入っていたフリー雑誌を見て納得した。
JR九州では「Go! Waku Waku Trip with MICKEY」が開催されていて、
800系6両1編成にミッキーマウスのラッピングが施されたのだ。
それが偶然にも乗り込んだ「つばめ335号」だったのである。
雑誌によると運行開始は2019年5月17日(金)となっており、
つまり昨日から運行が開始されたばかりだったのだ。
車内販売ではオリジナルエプロンやピンバッチも販売されると書かれており、
確かにオリジナルエプロンをつけた販売員がワゴンを押して車販していた。
この新幹線は約45分をかけて各駅に停車し、博多に到着した。


 9.博多の夜と朝−ホテルの窓から見えるJR博多駅

JR博多駅に到着し、更にミッキーマウスしわ宇野新幹線車両を十分に取材、
新幹線の改札を出て売店で駅弁を購入する。
熊本でラーメンは喰っていたがやはり時間が早かったので小腹が空いたため、
つまみ代わりにもなる駅弁を探して「驛辨當・博多口」で、
博多食弁当1,180円や揚げ天などを購入、
博多名品蔵で日本酒「博多の森」やおつまみ鶏皮ゆずこしょう、
更にファミマ博多駅マイング店でビールなどを購入、
事前にネットで予約しておいたホテルルートイン博多駅前にチェックインする。
シングル禁煙1泊で11,800円で、少し割高のような気もするが、
博多駅の目の前では仕方がないのかもしれない。
さらに翌日の無料バイキングの朝食も混雑が予測されるため、
時間帯別に細かく分かれており、6:45〜7:00までの入場引換券を貰った。
ネット予約特典として自販機で使えるコインを貰い、
これでスパークリング天然水を購入して部屋に行く。
ホテルの部屋は経年劣化が否めなかったが、
一晩寝るだけなら仕方がないかなとも思った。
部屋の窓からはJR博多口のJR博多シティが見える。



窓からに見える博多駅を酒の肴にビールや日本酒を愉しむ。



翌日は5:00a.m.に起床して大浴場で朝風呂を愉しみ、部屋に戻ってクールダウン。
6:45a.m.を待って1階「花茶屋」で無料バイキングの朝食、
オムレツ、ウインナー、魚のフライ、鶏肉と野菜のうま煮、ポテトもち、酢豚、
ご飯、味噌汁、オレンジジュース、コーヒーなど。



部屋に戻って歯を磨いて支度をする。
ホテルの窓からは昨日とは一変して、早朝の博多駅の様子が窺える。



ホテルルートイン博多駅前をチェックアウトし、JR博多駅に向かう。
ここからいよいよ2日目の旅が始まる。
今日は筑豊本線の乗り潰しと博多氏地下鉄の乗り潰しに挑戦する。


 10.改装中の折尾駅と若松駅の攻防−保存SLの取材

JR博多駅の改札口に行って旅名人の九州満喫きっぷの2回(人)のところに、
「博多駅 5.19 九 ありがとうございます」と検印してもらい、
8番線ホームに上がって空く。

博多駅在来線ホームは1番線から7番線が鹿児島本線、
8番線は博多始発の福北ゆたか線専用となっている。
一部の福北ゆたか線は7番線も使用する。
既に813系電車は入線しており、満員に近い乗車率だった。

福北ゆたか線は鹿児島本線黒崎から博多までを筑豊本線、篠栗線経由で結ぶ、
運転系統の愛称で正式な路線名ではないが一般的にはこちらが用いられている。
2001年10月6日に筑豊本線折尾から桂川、篠栗線全線の電化に合わせ、
全区間を交流電車での運行が可能になったため、新しく制定された。

1時間24分で折尾駅に到着する。
以前、折尾駅に来た時には瀟洒な木造駅舎が建っていたが、
現在は取り壊され、新たな駅舎が工事中である。



福北ゆたか線から黒崎方面に行く線路と鹿児島本線直通とは線路が離れており、
電車を降りると一端鷹見口の改札を出て東口から再入場する必要がある。
鷹見口に接する相対式2面2線は地上ホームだが、
3番線から7番線は2019年3月16日より高架ホームになっている。
6番線、7番線ホームはBEC819系が止まっており、
若松線と福北ゆたか線の直通および若松線折り返し列車が使用する。
これに乗って終点の若松駅まで行く。



BEC819系は交流蓄電池車で、経年の国鉄気動車置き換えを目的に開発された。
交流架線からパンタグラフを通じてPWMコンバータで一端直流に変換し、
直流から交流に変換するVVVFインバータで駆動する。
また床下に直流蓄電池を搭載し、交流区間で停車中に充電する仕組みになっている。
非電化区間は床下の蓄電池からの直流電気を使用して走行する。

若松駅での乗り換え時間は8分で、駅舎取材をして帰ろうと思ったが、
駅の隣の久岐の浜広場にSL9600型19633号が静態保存されているのを見かける。
しかしもう乗ってきた列車の折り返し時間が迫っている。
断念するか、次の列車まで若松にとどまるか迷った。
予定していた10:18の次の列車は10:57で39分後には乗り込むことが出来る。
そこで10:57に乗ることにして保存SLの取材を強行、
慌てて若松駅に戻るとまだ折り返し列車がホームにいたので、
これに発車寸前に乗り込んでなんとか予定通りで直方に向かう。


 11.直方駅の断念と天神の徒歩移動

10:18に若松を出た列車は折尾止まりではなく、
そのまま福北ゆたか線に直通し、直方まで行く。
折尾では6番線に停車し、高架ホームから地上に降り、
盛り土場を走る鹿児島本線をトンネルでアンダーパスし、
黒崎方面の線路と合流、約40分で直方に到着する。
予定では直方で1時間2分の乗り換えで昼食を喰うことにしていたが、
雲行きは怪しく、路面店で食事をしているとそのあと土砂降りになるリスクもある。
それに隣に止まっていた博多行き始発電車はまだ乗客もまばらで、
思わずこれに乗り込んでそのまま博多まで行くことにした。
乗り込んだ電車は813系だったが、全面の塗色が変わっていた。



813系の前面は赤と黒なのだが、乗った電車は銀と黒だった。
もしかしたら福北ゆたか線開業に合わせて登場した817系とイメージを合わせ、
鹿児島本線で運用されている赤い817系と区別しやすいようにして、
乗り間違えを防止しようとしているのかもしれない。
この車両を取材して改札を出たが、12時台でどの飲食店も混雑しており、
そのまま地下に降りて福岡市地下鉄・空港線で天神まで行く。
改札を出る時に係員に天神南までの行き方を聞き、その通りに移動する。
徒歩約10分で天神南まで到着する。
飲食店は終点の橋本で探すことにしてそのまま改札に入る。
ホームに降りていくと12:52始発の電車がちょうど発車するところだった。



これは断念し、9分後の13:00で橋本を目指す。


 12.博多市営地下鉄七隈線の乗り潰しと薬院の車両取材

天神南を13:00に出た列車は24分で終点の橋本に到着する。
直方で昼食を喰わなかったため、予定を1時間前倒しで熟している。
終点の橋本も地下ホームで、地上に上がってみると、
福岡市高速環状線を挟んで、
木の葉モール橋本というショッピングモールが建っている。
そこで店内の飲食店で昼食を喰おうかと思ったのだが、
やはり店内は混雑していて、ここで時間を使うのは無駄だと判断し、
再び橋本駅に降りて始発電車で薬院まで戻る。




薬院は西鉄天神大牟田線も駅があり、
ここで西鉄に乗り換えて天神まで戻ることにしたが、
その前に夕食で行く予定にしていた「ヤマト」に昼食で入ることにした。
到着したのが2:25p.m.で既にランチタイムは越えていたため、
並ばずに入店でき、辛味噌ちゃんぽんを喰う。
このあと再び西鉄薬院駅に行くが、
天神に戻る前にここで時間まで車両取材をする。
ここは以前にも何度か車両取材しているのだが、
前回の車両取材から新たに9000形が新登場している。
さらに3000形ラッピングは車両「水都」もデビューしていて、
偶然にもこれを取材することが出来た。



納得いくまで車両取材し、隣の西鉄福岡(天神)まで出て、
大阪市地下鉄空港線に乗り換え、博多まで戻る。


 13.博多空港のこだわりレモンサワーと華味鳥むすび

天神から地下鉄空港線で博多まで戻り、
自宅や親戚、会社へのお土産などを購入した。
そしてコインロッカーから荷物を取り出して再び地下鉄空港線に乗り込む。
乗り込んだ電車は305系だった。



国鉄時代から九州の電化区間は交流だったが地下鉄空港線は直流であり、
筑肥線、唐津線は福岡市交通局空港線と相互乗り入れするため、
直流電車を投入する必要があった。
当初は103系1500番台を投入していたが、
経年劣化で不具合も多発していたため、
代替として新造されたのが305系である。
水戸岡英治氏がデザインを担当、817系のイメージを継承している。
これは交流蓄電池車BEC819系も同じである。
終点の福岡空港でこれを十分取材し、保安検査場を通過する。



11番搭乗口まで行き、売店で華味鳥むすびと檸檬堂というレモンサワーを購入する。
昼食が遅かったためそれほど腹が減っておらず、
空弁も軽めにしようということでおにぎりにした。
本当はビールを買おうと思ったが、
売店で“檸檬堂”という九州限定の缶レモンサワーを見つけ、
思わずこれを購入してしまった。
やはり限定という言葉には弱い。



空港の待合スペースでベンチの一部にテーブルがあるところはあるが
ここは充電用のコンセントを備えたテーブルがあり、
またベンチのソファにも一部に充電用コンセントが設置されていた。
スマホを充電しながらおにぎりを喰って搭乗開始を待つ。



帰りの飛行機はANA266便でまだ日が暮れる前に福岡空港を離陸していった。


 14.さよなら九州と未来予想図−旅の終わり

離陸して上昇している途中に博多の街を見る。



まだ日は暮れておらず、街の様子もよく見える。
1時間40分で羽田空港に到着する。



ここで空港リムジンバスのチケットを買い、
20:40羽田空港第2ターミナル発のバスに乗り込む。
JR津田沼駅南口まで戻り、JR総武線に乗り換えて帰宅する。



今回の旅で九州の未乗車区間の完乗は終了した。

 JR筑豊本線/若松−直方
 熊本電気鉄道・菊池線/北熊本−御代志
 福岡市地下鉄・七隈線/橋本−薬院

しかし福岡市地下鉄・七隈線では博多への延伸工事が進められており、
この工事では道路の陥没事故が起きるなど不運もあったが、
福岡市交通局の作成するリーフレットによれば、
2022年には完成予定となっている。
これが完成するとまた九州に未乗車区間が発生してしまうことになる。
とほほ・・・。





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