青春の旅立ち−姫路からの3つの旅



 1.姫路からの3つの旅−計画作成

山陽本線姫路駅から分岐する3つの地方交通線は、
何年も前からまとめて乗り潰しを考えていたが、
なかなか機会に恵まれず、青春18きっぷで計画をしたものの、
ほかの予定を優先して、結局“没”に何っていたりしていた。
そこで2019年夏の青春18きっぷの旅で、
今まで実行できなかった計画を再度決行することにした。

基本的には去年の計画をそのまま採用、
ダイヤ改正により発射時刻が変わっていないかを確認した。
この夏の青春18きっぷの4回(人)と5回(人)を使い、
8月24日土曜日から1泊2日で計画した。

1日目の8月24日土曜日は「のぞみ1号」で新神戸まで行き、
14分の乗り換えで「ひかり495号」で姫路まで行く。
ここから午前中は播但線の乗り潰しに挑戦する。
09:28姫路始発で福崎まで行き、駅取材後に寺前まで移動する。
ここから先は非電化区間になるために2分の乗り換えで気動車に乗り換え、
48分の乗車で終点の和田山まで行って乗り潰し完了、
昼食後に山陰本線で福知山まで移動、福知山線で谷川まで移動、
午後から加古川線を登方面に乗り潰しする。
15:13谷川始発で西脇市まで行き、西脇市始発で加古川まで戻る。
これで加古川線の完乗が完了、夕食後に山陽本線で姫路に戻る。
姫路ではJR西日本系列のヴィアイン姫路で1泊する。

2日目の25日日曜日はホテル無料バイキングのあとチェックアウト、
姫新線の乗り潰しに挑戦、姫路始発で余部、播磨新宮、作用と、
駅取材をしつつ乗り換え、12:02に津山に到着。
ここで昼食を取って津山始発で新見まで行き乗り潰し完了。
伯備線で岡山まで出て山陽本線で姫路まで戻り、
18:49姫路発の「のぞみ52号」で帰京する。

この計画に合わせ、2月10日にはヴィアイン姫路のホームページより、
8月24日土曜日からの1泊で禁煙・シングルを予約する。
メンバー専用、室数限定の早期割28、朝食付きで5,900円だった。

 ※青春の残り火−八高線完乗の旅1.と同一内容


 2.播但線と加古川線と姫新線

播但線は山陽本線姫路から山陰本線和田山を結ぶ陰陽連絡線の一つである。
路線距離は65.7km、全区間が単線で、姫路から寺前までが直流電化されている。
播但線は播但鉄道により1894年7月26日に姫路から寺前までの区間が敷設された。
1895年1月15日には隣の長谷まで延伸、
同年4月17日には姫路から飾磨までと長谷から生野までが延伸、
1901年8月29日には生野から新井までが延伸された。
播但鉄道は1903年6月1日に全路線を山陽鉄道に譲渡、
山陽鉄道により1906年4月1日に新井から和田山まで延伸、全通した。
1906年12月1日に山陽鉄道は国有化され、
1909年10月12日の線路名称制定により、
姫路から飾磨港、姫路から和田山、
そして山陰東線として既設された城崎(現・城崎温泉)までが播但線に制定された。
播但線としてその後福知山まで延伸されるが、
1912年3月1日に和田山から福知山までの区間が山陰本線に編入された。
初代の飾磨は1915年9月21日に飾磨港に改称されたが、
戦後の1986年11月1日に姫路から飾磨港までの区間は廃止された。

加古川線は山陽本線加古川駅から福知山線谷川をまでの、
路線距離487.5kmの全線単線の直流電化路線である。
加古川線は加古川水系の河川舟運を代替する目的で設立された播州鉄道が、
加古川町から国包(現・厄神)までの区間を1913年4月1日に敷設したのに始まる。
同年8月10日には西脇(西脇市とは別駅)まで延伸、
同年10月22日に途中駅として野村(現・西脇市)が開業した。
1915年5月14日に起点の加古川町を国鉄加古川に統合、
播州鉄道は1923年12月21日に播丹鉄道に路線を譲渡、
播丹鉄道によって1924年12月27日に野村から谷川まで延伸、全通した。
戦時中の1943年6月1日に播丹鉄道が国有化され、
加古川から野村を経由して谷川までの区間を加古川線、
野村から分岐して西脇の区間はその後鍛冶屋まで延伸した区間を含めて鍛冶屋線となる。
鍛冶屋線は第3次特定地方交通線として廃止が承認され、
分割民営化後にJR西日本に継承後の1990年4月1日に全線が廃止された。
この時に野村は駅名を西脇市に改称した。

姫新線は山陽本線姫路から伯備線新見までを結ぶ、
158.1kmの全線単線非電化路線である。
新見から伯備線に接続して山陰本線に接続しているため、
陰陽連絡線としても機能しているが、
路線距離が長いことなどから地域輸送が中心となっている。
姫新線は作備東線の名称で1923年8月21日に、
津山口から美作追分までが敷設されたのに始まる。
津山口から津山までは現在津山線に編入されている。
1924年5月1日に久世まで延伸、1925年3月15日に中国勝山まで延伸、
一方、作備西線として1929年4月14日に新見から岩山間の区間が部分開業、
1930年4月1日に中国勝山から岩山までの区間が開業し、
作備西線と新規開業区間を編入して作備線に改称された。
津山から東津山までの区間は因美南線として1928年3月15日に開業、
1932年7月1日に因美線全通とともに因美線に改称され、
1936年10月10日に津山から東津山までの区間が因美線から姫新線に編入された。
姫路方面からは姫津線として1930年9月1日に姫路から余部のでが部分開業、
1931年12月23日には東觜崎まで延伸、1932年7月11日に播磨新宮まで延伸、
1934年3月24日には三日月まで延伸した。
同年11月28日には東津山から美作江見までが開業して姫津西線が開業、
姫津線として開業していた姫路から三日月までが姫津東線に改称された。
1935年7月30に日には佐用まで延伸され、この時終着駅として開業した。、
1936年4月8日に美作江見まで延伸され、
姫津西線を姫津東線に編入して姫津線に改称された。
同年10月10日に作備線、因美線東津山から津山までを姫津線に編入の上、姫新線に改称した。

 ※青春の残り火−八高線完乗の旅2.と同一内容


 3.切符の購入と直前の計画中止−あとで分かった重大過失

この計画に合わせて、7月23日火曜日に幕張駅の指定席券売機で、
8月23日の東京から姫路の新幹線切符を購入することにした。
予定では06:00東京駅発の「のぞみ1号」で新神戸まで行き、
そこで「ひかり495号」に乗り換えて姫路まで行くことにしていたが、
指定席券売機ではより安い方法を自動的に選択してしまうので、
06:06東京駅発の「のぞみ291号」で新大阪まで行き、
ここで「ひかり495号」にに乗り換えて姫路まで行く切符になってしまった。
本当は新神戸で駅名標を取材したかったのだが、仕方がない。



「のぞみ291号」は06:06に東京を出て08:33に新大阪に到着する。
そして「ひかり495号」は08:39に新大阪を出て09:15に姫路に到着する。
新大阪での乗り換え時間は6分しかないが、移動としては十分だ。
翌日、7月24日水曜日に有休を取って病院に検査に行った帰り、
千葉駅の指定席券売機で「のぞみ52号」のグリーン車指定席を購入する。



これで切符の購入は完了し、あとは当日を待つだけとなった。

しかし8月20日火曜になって家庭の都合で急に旅行が不可能になり、
そのため予定を全てキャンセルせざるを得なくなり、
ネット経由でヴィアイン姫路にアクセスして予約をキャンセルした。
さらに8月22日木曜の出社前に津田沼に出て、
みどりの窓口で購入した新幹線特急券乗車券の払い戻しをした。

7月23日分は購入価格20,730円で2本の新幹線を乗り継いでいるため、
払戻手数料は1,810円で、差し引き18,920円となった。



7月24日分は購入価格は22,120円で払戻手数料は550円、
差し引き21,570円となった。



Suica付属のクレジット機能で購入したため、
払い戻しもクレジットカードの引き落とし銀行への振り込みになる。

この姫路からの旅の計画は、2018年にも計画し、
その計画表もそのまま残っていたため、
これに基づいて切符を購入していたのだ。
2018年では8月23日は土曜日、24日は日曜日だったが、
今年2019年は8月23日は金曜日であり、24日は土曜日だったのだ。
つまり8月24日に東京から姫路、
25日に姫路から東京の切符を購入しなければならなかったのだ。
計画は家庭の事情でキャンセルになり、切符も払い戻したが、
もし計画通りに旅行に行っていたら、
当日東京駅で切符が前日のものと気付いて顔面蒼白になっていたに違いない。

 ※青春の残り火−八高線完乗の旅3.と同一内容


 4.2020年夏季のリベンジ

2019年夏季の青春18きっぷの旅で、
8月24にち土曜日から1泊2日で、
姫路から播但線、加古川線、姫新線の乗り潰しに挑戦したが、
直前で家庭の事情によりこの計画を中止してしまった。
その1年後、2020夏季の青春18きっぷでは、
まず1泊2日で去年直前で断念した企画にリベンジすることにした。
計画は7月23日木曜日海の日、24日金曜日スポーツの日に予定、
土曜日はもし日直が入ったとしても4:15p.m.からの勤務なので、
疲労を蓄積したままの勤務にはならないだろう。

 7月23日木曜日

幕張駅初電の04:40で秋葉原まで行き、京浜東北線南行で東京、
新幹線の初電は06:00でその30分前に改札口は開く。
ここで駅弁を購入して車内で朝食として喰い、
06:00東京始発の「のぞみ1号」で新神戸まで行く。
20分の乗り換え時間で「ひかり535号」に乗り換え姫路へ。
09:28姫路始発の播但線で福崎まで行って駅取材、
福崎から更に播但線で寺前まで行き、
2分の乗り換えで非電化路線の播但線で和田山まで行く。
1時間8分の乗り換えで昼食を喰い駅取材、
ここから山陰本線で福知山まで行き、福知山線で谷川、
ここから加古川線で西脇市乗り換えで加古川まで行く。
夕食後に山陽本線で姫路まで戻り、ホテルにチェックインする。
前回予定していてキャンセルしてしまったヴィアイン姫路に泊まる。

 7月24日金曜日

ホテル無料バイキングで朝食を済ませ、
姫路から姫新線で余部、更に播磨新宮まで行き、
ここで始発の姫新線で作用8分の乗り換えで津山まで行く。
昼食を喰い、津山始発の姫新線で新見まで行って完乗する。
新見からは伯備線で岡山まで戻り、ここで夕食を喰い、
東海道・山陽新幹線「のぞみ116号」で帰京する。


 5.青春の始まりは高輪ゲートウエイ−予約完了

ほとんど去年と変わらない予定で計画を立案、
これに従って去年12月11日にヴィアインのホームページより、
2020年7月22日木曜から1泊、朝食付きで予約した。
価格は7,700円で、予約時に大きな失敗をしていたのである。
しかしそれは当日ホテルに行くまで全く気付かなかった。

年が明けて2020年6月23日火曜日、
出社前にJR幕張駅の指定席券売機で、
7月23日木曜日海の日の、
東京から姫路までの新幹線特急券と乗車券を購入した。
青春18きっぷは特急や新幹線を利用した場合、
運賃は有効にならないため、乗車券も購入する必要がある。
予定では東京駅06:00発の「のぞみ1号」で新神戸まで行き、
20分の乗り換えで「ひかり535号」に乗ることにしていたが、
指定席券売機は自動的に最短時間を選ぶため、
予約されたのが東京駅06:15の「のぞみ3号」だった。
新神戸駅は単式2面2線構造で通過線などもなく、
同一ホームで後続との乗り換えを行うことになっている。
15分遅いダイヤだと神戸駅の乗り換えは5分になってしまう。
それでも同一ホームなら不可能ではない。
東京から新神戸まではグリーン車の指定席を利用、
新神戸から姫路までは途中駅1つで乗車時間は22分である。
ここは指定席は必要ないと考え、自由席を選択した。
翌日の6月24日水曜日には同じ指定席券売機で、
7月24日金曜日スポーツの日の、
岡山16:42発「のぞみ116号」東京までの指定席特急券と乗車券も購入、
帰りもグリーン車で指定席をゲットした。

2020年7月12日日曜日、
新型コロナウイルスの緊急事態宣言から段階的解除のステップ3の期間、
東京フリーきっぷで山手線の駅取材に出掛けたが、
その時訪問した新規開業駅、高輪ゲートウエイの、
指定席券売機で青春18きっぷ12,050円を購入した。
今年の青春の始まりは高輪ゲートウエイのゲートを潜ることから始まったのだ。


 6.雨の予報と早朝の予定表差し替え−旅の始まり

1週間前の天気予報では降水確率50%で、
そのあと毎日確認していたが、70%になったり、
また少なくなったりとしていて、
お天気マークも曇りだったり雨マークだったりと、
どうもはっきりしない天気だった。
はっきりしない天気予報のまま、当日を迎えることになった。
前日の22日水曜日は通院のため、夏季休暇を取得していた。
今の会社は統一のお盆休み、夏休みがなく、
7月、8月の2ヶ月の間に交代で2日間の夏季休暇が付与される。
そのうちの1日分を使用して通院に使用した。
そのため前日は早めに就寝することが可能になり、
当日朝も十分に睡眠時間を確保することが出来た。

前日寝る前に気付いたのだが、予定表が変更前のものだった。
予定を一太郎に打ち込んで当日持参し、
それを見ながら行動するのが旅のスタイルなのだが、
当初の予定では「のぞみ1号」に乗ることにしていたが、
購入した切符が「のぞみ3号」になっていたため、
朝家を出る時間も変更になっていた。
そこで朝起きた時にパソコンを立ち上げ、
正しい予定表を印刷し、出発前に差し替えて家を出た。

2日前の天気予報では千葉市の朝は雨になっていて、
完全に雨の日シフトの準備をしていた。
一眼レフも雨用にEOS 7Dを使用することとし、
当日朝は駅まで折りたたみ傘を使い、
駅でぬれた傘をタオルで拭き取って折りたたんで持参、
姫路に着いてからコンビニでビニール傘を買うことにした。
しかし当日朝の予報では雨は8:00a.m.からになっていて、
初電から2本目の04:56に乗り込む時は雨は降っておらず、
折りたたみ傘も置いて家を出た。
高輪ゲートウエイ駅の指定席券売機で購入した、
青春18きっぷでJR幕張駅の有人改札を潜る。



1回(人)のところに「ありがとうございます
JR東日本 7.23 幕張駅」と検印してもらった。
04:56の総武緩行線三鷹行きで秋葉原まで行く。
ここで京浜東北線南行きに乗り換えたが、
ホームで電車を待っている時にポツポツと雨が降り出していた。
東京駅に到着したのは05:49で、
26分の乗り換え時間で「のぞみ3号」に乗り換える。


 7.365日前の時計と新神戸駅の5分

東京駅までは青春18きっぷを使用して移動したが、
ここから姫路までの新幹線切符を使用する。
青春18きっぷは特急券などとの組み合わせは出来ず、
新幹線切符は新幹線特急券と同時に乗車券も購入している。
そのため新幹線切符に入場記録を付けるため、
敢えていったん東京駅で改札の外に出る。
丸の内南口で外に出て、駅舎の写真を撮ろうとしたら、
駅前に「東京2020オリンピック競技大会、
開会式まであと」というモニュメントがあった。



これは2019年8月3日土曜日に、
芸備線未乗車区間の乗り潰しに出掛けた時、
やはり青春18きっぷで出て、新幹線切符で再入場するため、
丸の内南口を出て駅舎取材をしようとした時に見掛けた。
今回はあと365日14時間07分00秒を指していた。
東京オリンピックが予定通り今年に行われていたのなら、
今日が開会式になる予定だったのだ。
このあと丸の内南口改札口の自動改札を新幹線切符で入場する。



そのまま東海道新幹線の自動改札に入場し、
ホームに上がってから売店で駅弁とお茶を買う。
駅弁は「東海道新幹線富士山弁當」で、
箸入れはN700Sのデザインになっていた。
乗り込んだ「のぞみ3号」はN700Aで、
残念ながらN700Sではなかった。
グリーン車9号車3番D席で、車内はそれほど混ではいなかった。
「のぞみ3号」は06:15に東京駅を出て、
品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪と停車し、
JR西日本管区に入って最初の停車駅、新神戸には08:53に到着する。



ここで下車して5分の乗り換えで姫路まで行く。
乗り換え時間で駅名標を取材し、「ひかり535号」に乗り込む。
ここからは姫路までの乗車時間は西明石の停車時間も含めて22分で、
この区間は自由席を利用した。
乗車中に車掌が巡回してきたが、切符の検札を求められることはなかった。
たぶん、新型コロナウイルス対策で検札省略しているのだろう。
「ひかり535号」は09:20に姫路駅に到着した。


 8.姫路駅からの播但線2つの乗車予定

姫路到着は09:20で、この先の予定は2種類を用意していた。
基本的には8分の乗り換えで時間で播但線09:28発に乗り、
終点の福崎まで行ってここで駅取材、
そのあと22分の乗り換え時間で後続の播但線で寺前まで行く。
寺前では乗り換え時間2分で和田山まで行く。
8分のの乗り換え時間では荷物をコインロッカーに入れるのは難しく、
この場合旅行用バッグも持ち歩くことになる。
もう一つは09:28姫路行き福原行きへの乗車は断念し、
そのあとの09:52姫路発寺前行きに乗る。
これは福原行きのあとに乗り込む予定の列車で、
これだと姫路での滞在時間は32分になる。
姫路到着時はまだ雨は降っていなかったが、
灰色の雲が空を覆っていて何時雨が降り出してもおかしくない。
コンビニでビニール傘を買う必要もある。
姫路はターミナル駅なのでコンビニが充実しているが、
この先の駅では駅前にコンビニがあるかどうか分からない。
雨の降っていない時に傘を買うのは面倒だとは思うが、
その時間を確保するために福崎行きは断念して、09:52姫路発に乗ることにした。
新幹線改札から在来線構内に出て、
在来線改札口は有人改札から青春18きっぷで出場する。
有人改札の駅員に「姫路城にはどうやって行ったらいいですか?」と質問する。
姫路城を見学する予定はなかったが、
新しく出来た出口を取材したいと思ったのだ。
テレビ番組などで見掛けた新しい出入り口を取材する。
駅前からも大通りの先に姫路城を見ることが出来る。



白い壁が特徴的で白鷺城などとも云われている。
まずは旅行用荷物をコインロッカーに入れる。
ICOCAなどの交通系ICカードを使用するタイプだった。



このあとセブンイレブン・ハートインJR姫路駅北口店で、
風邪に強いビニール傘65cmを購入、
09:52姫路駅発の播但線に乗り込んだ。
播但線は姫路から寺前までは電化されており、
103系3500番台が充当されている。


 9.電化路線と非電化路線−播但線二つの顔

播但線は播州、今の姫路付近から、
今の京都市北部を結ぶ鉄道として、
播但鉄道により部分開業、山陽鉄道に合併し全通、
その後国有化された路線である。
山陽本線姫路から山陰本線和田山を結ぶ、
いわゆる陰陽連絡線の一つである。
1998年3月14日に姫路から寺前が直流電化された。
そのため運転系統は寺前で分かれており、
普通車の直通列車はないが、ディーゼル特急「はまかぜ」は直通する。

青春18きっぷで姫路駅を入場し、さらに中間改札を潜り、
ホームに停車していた09:52姫路発寺前行きの電車に乗り込む。
この区間は103系3500番台が充当されている。



103系3500番台は103系0番台を種車に、
クモハ103形3500番台+クモハ102形3500番台の2両編成で、
播但色といわれる独自のワインレッドの塗色を纏う。

寺前での乗り換え時間は2分で、そのままホーム反対側の気動車に乗り込む。
乗り込んだ時には気付かなかったが、充当されていたのはキハ41形だった。



キハ41形はキハ47形からの改造車である。
キハ40系は大まかに分類すると、
キハ40形は両運転台、キハ47形は片運転台デッキなし、
キハ48形は片運転台デッキありとなる。
暖地向け2両編成のキハ47形1000番台を種車に、
片運転台から1両でも使用できるように両運転台化されたのが、
キハ41形で何故か2000番台に付番され、
5両が播但線非電化区間用として充当されている。
増設された運転台は新造で、切妻前面構体を接合している。
そのため、連結部に無理矢理運転台を付けたデザインになっている。


 10.和田山の昼食と福知山の憂鬱

寺前でキハ41形に乗り換えて48分で和田山に到着する。
和田山は播但線の終着駅であり、山陰本線の駅でもある。
ターミナル駅ではあるが、地方の駅らしく閑散としている。
ここでの乗り換え時間は1時間8分で、
この時間で昼食を取ることにしていた。
駅の外に出た時には小雨が落ちていて、
傘を差しながら事前に調べた「バンビーノプラス」まで行く。
距離はそれほど遠くなかったが、坂の上にあるので少し息が切れた。
戻って山陰本線の到着を待ち、12:38に乗って41分で福知山に行く。
福知山の乗り換え時間は47分でこの駅は既に取材済みである。
それでもずっとホームにいるのも退屈なので一度改札を出て、
南口に行き、静態保存の蒸気機関車C11形40号機を取材する。



これを見るのは実は3度目で、既に取材済みだが、
時間を持て余していたので再取材した。
C11形40号機は昭和8年に製造され、福知山機関区で活躍した。
昭和47年頃に退役し、南口の公園に転車台とともに保存された。
ベンチで少し休んでから改札を入場し、福知山線の到着を待つ。
待ち時間に発着する特急なども取材した。



福知山駅はJR山陰本線、福知山線のほか、
京都丹後鉄道宮福線も高架ホームが並列している。
改札は別だが、駅舎は共用している。
宮福線のホームには何故か113系2両編成が停車していた。



臨時に貸し出したのか、それとも最近は、
JR西日本の車両も使っているのかは分からない。
京都丹後鉄道は全ての車両が気動車で賄っているが、
宮福線はJRの特急電車も利用するため、電化設備がある。
14:06福知山始発の福知山線に乗り込み谷川を目指す。


 11.西脇市の予定変更と加古川の断念−加古川線完乗

14:06に福知山を始発した福知山線は38分で谷川に到着する。
谷川は加古川線の終着駅であるが、
それを抜かせば瀟洒な駅舎のある田舎の駅である。
谷川駅での乗り換え時間は25分で、
駅舎取材してから再入場し、加古川線ホームに行く。



加古川線ホームには既に125系が停車していた。
125系は小浜線電化開業に併せて誕生した、
JR西日本所属の直流両運転台電車である。
2両編成では輸送力が過剰となる地方路線用に誕生した。
15:13谷川始発の加古川線で29分、西脇市まで行く。
事前に計画した予定では西脇市に1時間13分の乗り換えで、
駅取材することにしていたが、
駅舎側の3番線に上りの103系が停車していたため、
他の客と一緒にそのまま加古川行きの電車に乗り込んでしまった。
さすがに1時間以上の空き時間は辛いと判断した。
予定では16:45西脇市始発で46分の乗車、加古川の到着は17:31だったが、
ちょうど1時間前のダイヤで16:31に加古川に到着した。
ここまで乗り込んだのは103系3550番台だった。



加古川線は加古川から西脇市と西脇市から谷川では利用客数が大きく違う。
加古川から西脇市までは比較的利用客も多く、
103系を短編成化した3550番台が充当されている。
昨日乗った播但線用の103系3500番台と同じ2両編成である。
加古川では改札を出て駅取材し、夕食を喰うことにしていた。
予定では「かつめしいろはーす」に行って、
加古川名物のかつめしを喰うことにしていた。



しかし予定を1時間前倒しにしてしまったため、まだ休憩中だった。
ディナータイムは5:30p.m.からで、
予定の16:41に乗っていれば加古川到着は17:31でちょうど良かったが、
駅取材をしても40分以上時間が余ってしまい、
これを待っていられなかったので、
ここでの夕食は断念してそのまま姫路に行くことにした。


 12.喫煙ルームの予約と個包装−姫路の夜と朝

加古川での夕食を断念して姫路まで戻り、
コインロッカーから荷物を取り出し、
ネットで予約していたヴィアイン姫路にチェックインする。
受付もアクリル板の設置や並ぶ時の間隔など、
ソーシャルディスタンスが意識された対応が取られていた。
ヴィアイン姫路の利用は初めてだったが、
同じヴィアインでは新大阪や広島などは何度も利用している。
会員登録されているため、宿帳も書かずに済む。
しかし予約時に大きな失敗をしたことに気付いた。
喫煙ルームを予約していたようだ。
フロントに云われて初めてミスに気付いた。
禁煙ルームに変えて欲しいとお願いしたが、
部屋は変えずに禁煙ルームとして使って下さいと云われてしまった。
つまり喫煙可能の部屋でたばこを吸わないようにしてくれということだ。
こちらのミスなので文句は云えないが、
それは結局喫煙ルームだということだ。



部屋は掃除が行き届いていて、煙草の匂いなどは残っていない。
これなら別に喫煙ルームでもいいかと思った。
部屋に荷物を置いてホテルを出る。
夕食を喰っていなかったので姫路で駅付近を散策し、
高架下で見つけた「飛龍」に入り、あげそばセット680円を喰う。
このあとビオレ姫路内八重垣で日本酒2本購入、
更にセブンイレブンでつまみ買い、ホテルに戻って飲む。



購入した八重垣は貰ったパンフレットによると、
寛文6年、西暦1666年に開業した酒蔵で、
IWSC2016の最高位を受賞した、
「八重垣純米大吟醸 青乃無」300ml、1,430円と、
期間限定の純米生酒720ml、1,430円を購入した。
因みに“IWSC”とは、
「インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペディション」の略である。
しかし青乃無は飲みきれずにお土産として自宅に持ち帰った。

翌朝は早めに起きてシャワーを浴び、
6:30a.m.からホテルの無料バイキングで朝食を喰う。
ミニチーズロール、クロワッサン、
ミートボール、マカロニサラダ、玉子焼、コーヒーなど。



更にお替わりでミニクリームパン、オレンジジュースなど喰う。



バイキングだが大皿からの取り分けではなく、
小皿に入ったものを取る形になっていた。
これも新型コロナの感染対策なのだろう。
今回はパンにしたが、ご飯もジャーから装うのではなく、
個包装のおにぎりを取るようになっている。


 13.当日朝の予定変更−前倒しの姫新線完乗

7月24日金曜日、この日の予定はホテルを出て、
08:41姫路始発で姫新線の乗り潰しをスタート、
まずは余部止まりの列車で27分の乗り換え時間で、
このあと姫路を出発した列車に乗り換えて播磨新宮、
48分の取材時間でこの駅を取材、
10:27播磨新宮始発の姫新線で作用まで行き、
8分の乗り換え時間で津山行きに乗る。
津山での乗り換え時間は46分で、この時間で昼食を喰う。
12:48津山発の姫新線で1時間35分、14:33に新見に到着する。
これで姫新線の乗り潰しは完了、伯備線で岡山まで出る。

しかし朝起きた時に考えた。
姫路駅は昨日1本見送って乗り潰しに出掛けた時間に取材済みで、
荷物をコインロッカーに入れる必要もないため、
このあとそのまま乗り込んで旅に出られる。
08:41まで姫路に滞在する必要もないため、
これより前のダイヤに乗れないかと思った。
そこでスマホで検索してみた。
ホテルには無料Wi-Fiもあるため、気軽に検索も出来る。



その結果、07:31姫路始発で播磨神宮までのダイヤがある。
朝食は6:30a.m.からなので、30分で喰えばこれに間に合うだろう。
ホテルは駅から徒歩5分と掛からない。
播磨神宮で42分の乗り換え時間で上月に乗れば09:19に佐用に着く。
ここからは事前に予定していた計画通り、11:04佐用始発の列車に乗り込む。
佐用の乗り換え時間は1時間45分になるが仕方がない。
朝食を喰っている間に考え、播磨神宮から終点の上月まで行き、
折り返して佐用まで戻る計画ではどうか。
08:50播磨神宮発の列車は09:26に上月に到着する。
上月始発の09:39の播磨神宮行きに乗り、佐用まで戻ると、
佐用の到着時間は09:44で乗り換え時間は1時間20分に短縮する。
それでも1時間以上あるが、1本早く出発することによって、
余部の駅取材を断念することになったが、
代わりに上月の駅取材を加えられるので、取材駅数を同じに出来る。
手書きのメモを持参し、ホテルをチェックアウトした。


 14.播磨新宮の予定変更と予定変更の取りやめ

ホテルをチェックアウトした時はまだ雨は降っていなかった。
姫路駅の改札口に行き、青春18きっぷの2回(人)に、
「姫路 7.24 JR西日本」と検印してもらう。
更に中間改札を通って播但線、姫新線用のホームに行く。
姫路駅は中間改札があり、
播但線、姫新線のホームはここを通らなければならない。
姫新線07:31始発の播磨神宮行きは既にホームに停車していた。
キハ127系2両編成の列車に乗り込み、発車を待つ。
休日だったが、学生が多く乗車していた。
部活なのか、それともコロナの影響で授業日数が足りなくなり、
休日も臨時で授業をしているのだろうか。
多くの乗客が余部で降りていった。
たぶん、そのため姫路から余部のダイヤ設定があるのだろう。
余部を出る頃にポツポツと雨が落ち始めていた。
08:08に播磨神宮に到着、小雨の中で駅取材を強行した。



駅名から神社を模した駅舎なのかと勝手に推測していたが、
実際は合理的な橋上駅舎だった。
駅取材後に駅入り口の時刻表を眺めて考えた。
まだ待ち時間はだいぶある。
上り姫路方面を見てみると
08:28に姫路行きがある。
これなら隣の東觜崎に行って、
もともと乗る予定だった08:50に間に合うかもしれない。
そこでスマホで調べてみると、
播磨神宮08:28始発は08:33に東觜崎に到着する。
そこで08:43に下りがあり、10分の取材時間を確保できる。
駅舎はここに来る途中に確認している。
そこで08:28姫路行きに乗り込んだ。
しかし出発街をしている間に反対方向にキハ122系が入線してくる。



これが折り返し上月行きになっていた。
つまり東觜崎で乗る列車は播磨神宮止まりなのである。
そこで東觜崎取材は断念、そのままキハ122系に乗り込んだ。
キハ122系はキハ127系の両運転台タイプである。
ここからは更に利用客が少ないことを物語っている。
車内でのんびりして08:50出発を待った。


 15.上月の折り返しと佐用の80分

08:50に播磨神宮を出たキハ122系は29分で佐用に到着する。
佐用では2分の停車で隣の上月まで行く。
上月では乗ってきた列車が播磨神宮行きになって折り返す、
13分の間に駅取材を強行する。



この駅は「ふれあいの里 特産物直売所」と併設されていて、
むしろ駅舎は特売所の脇にある感じである。
因みに「上月」は「こうづき」と読む。
簡単な漢字だが、読み方は意外と難しい。
折り返し列車に乗ってとなりの佐用まで行く。
佐用は2度目の訪問で既に取材済みである。
前回は智頭急行の乗り放題切符で停車時間を利用して駅取材を強行、
訪問時間も短かったが、今回は80分と長い。
佐用は地名では「さよう」と読むが、駅名は「さよ」と異なっている。
以前、政務調査費の不正疑惑で泣いちゃった兵庫県議が、
城崎温泉とともに2日に1度は訪れていた(と、主張していた)場所がこの佐用だった。
佐用は岡山との県境、城崎温泉は京都との県境で、
鉄道移動で有人駅の場合、一番運賃が掛かる駅である。
時間があったので取り敢えず駅前を散策して、
線路に並行して川が流れていることを知る。
そこで佐用川に行って見ると、川沿いに散策路があってそこを通って帰る。



さらに駅に戻って待合室の時刻表を見て、
智頭急行の列車が佐用駅で上下行き違いをすることを知り、
これを取材することにした。
駅には入場せず、道から通過する列車を狙う。



HOT3521号車が「あまつぼし」デザインのラッピングが施されていて、
これを撮ることに成功した。
このあと佐用駅のホームに入り、到着した折り返しの津山行きに乗り込む。
乗り込んだ時はほとんど乗客はいなかったが、
もともと乗る予定だった10:56佐用到着の列車からは多くの利用客が乗り込んできた。
この列車で58分掛けて津山に向かう。


 16.津山の昼食と再びのC11形−リベンジ駅取材

津山までほぼ満員のまま58分の旅をして、12:02に到着する。
津山での乗り換え時間は46分である。
この時間で駅取材と昼食を済まさなければならない。
駅に到着するとまだ小雨は降っていて、ビニール傘を差して外に出る。
まずは駅に近い「いっぱい茶屋 東宝」に行き、
津山名物のB級グルメである津山ホルモンうどんを喰う。
天気も悪かったせいかそれほど混んでおらず、
料理提供に少し待たされたが駅取材には十分な時間を確保できた。
駅に戻って駅取材するが、駅前にはSLも設置されていた。
2016年8月20日に津山まなびの鉄道館を訪問した時、
津山駅も利用したがその時はまだ駅前が工事中で、
駅舎取材をすることが出来なかった。
今回は駅前も整備されて、C11形80号機が保存されている。



C11形蒸気機関車は1932年から1947年に掛けて、
381両が新造されたタンク車で、
有名なところでは新橋駅のSL広場に静態保存されているのも、
C11形292号機である。
また昨日、福知山駅で見たSLも、C11形40号機である。
46分でこれらを取材し、12:28津山始発の姫新線に乗り込む。


 17.姫新線完乗完了の新見と伯備線の115系

津山から乗り込んだキハ120形は120-353で、
ロングシートタイプだったが、思ったより混んでいた。



車内は立ち客はいなかったものの、ほぼ満席状態だった。
ここから1時間35分で新見に到着する。
新見に到着したのは14:33だった。
今日、朝から旅した姫新線だが、漸く終着の新見に到着した。
新見での乗り換え時間は18分で、ここから伯備線で岡山まで出る。
伯備線は電化路線で、山吹色単色の115系が停車していた。



新見に到着した時にはまだドアは開いていなかったが、
少ししてドアの開閉ボタンの電源が入った。
電車のドアは自分で開閉するタイプで、
利用客の多くない路線では、冷暖房効率への考慮から、
半自動扉が採用されている車両が多い。
115系に乗り込んでから気付いたが、
昨日買ったビニール傘をキハ120系に置いてきてしまった。
気付いた時には既にキハ120形は回送されていた。
とほほ・・・。
新見を14:51に出発、倉敷からは山陽本線に入り、
1時間31分で岡山に到着した。


 18.岡山の20分と「のぞみ116号」−旅の終わり

伯備線が岡山に到着したのは16:21で、
ここで16:41岡山着16:42岡山発の−東海道・山陽新幹線「のぞみ116号」で、
東京まで戻ることになっているのだが、乗り換え時間は20分である。
まずは青春18きっぷで在来線の改札を出て、
駅の改札外にある売店で会社へのお土産などを購入する。
ここから新幹線改札口に事前に購入した切符で入場する。



改札を潜ってから売店で夕食用の駅弁を購入、
更にビールやつまみなども購入してホームに上がる。
乗り込んだ新幹線はN700Aで、
N700Sをちょっと期待したが、利用どころか目撃することもなかった。
岡山から東京までは3時間21分の旅で、
グリーン車で予約を取ったが、乗り込んだ9号車は、
岡山の段階では利用者は一人もいなかった。



完全な貸し切り状態のまま、新大阪まで行く。
今まで新幹線を数えくれないくらい利用してきたが、
こんなことは初めてだった。
新大阪から何人か乗り込んできたが、
それでも全体の乗車率は3割くらいだった。
車内で駅弁を喰い、そのあとは新幹線のWi-FiでAmazonMusicを聴く。



新幹線の利用時間は長いので、無料Wi-Fiが使えるのは有り難い。
20:03に東京駅に到着、新幹線切符で在来線改札内に出て、
横須賀線、総武快速線用の地下ホームに行き、
総武快速線で津田沼まで戻り、総武緩行線に乗り換え帰宅する。

 ※今回の旅で乗り潰した未乗車区間

 播但線/姫路−和田山
 加古川線/谷川−加古川
 姫新線/姫路−新見





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