愛と青春の旅立ち−因美線と赤穂線の旅



 1.残り1回(人)分の企画−日帰りの乗り潰し旅

2020年夏季の青春18きっぷの旅は、
7月23日木曜日海の日、24日金曜日スポーツの日の1泊2日で、
姫路から播但線、加古川線、姫新線の乗り潰しに挑戦した。
8月8日土曜日、9日日曜日の1泊2日で、
ANAで関空から阪和線、武豊線の乗り潰しに挑戦、
更に伊賀鉄道と四日市あすなろう鉄道の完乗も目指した。
この段階で青春18きっぷの全5回(人)のうち、
4回(人)分を使ったことになる。
残りの1回(人)分を使って企画したのが、
JR西日本の未乗車区間の完乗である。
今年の夏季の青春18きっぷの旅を企画した段階で、
JR西日本の未乗車区間は、

 おおさか東線/新大阪−放出
 阪和線/天王寺−三国ヶ丘、鳳−日根野
 加古川線/加古川−谷川
 姫新線/姫路−新見
 播但線/姫路−和田山
 赤穂線/相生−東岡山
 因美線/東津山−智頭
 福塩線/神辺−塩町

で、7月23日木曜からの1泊2日で、
加古川線、姫新線、播但線の乗り潰しは完了、
8月8日土曜からの1泊2日で、
おおさか東線、阪和線の乗り潰しを完了させている。

残るのは赤穂線全区間、因美線の東津山から智頭の区間、
福塩線の神辺から塩町までの区間で、
このうち日帰りで因美線と赤穂線の旅を企画した。

 8月22日土曜日

東海道新幹線「のぞみ1号」で東京から岡山まで行き、
岡山始発の津山線快速「ことぶき」で終点の津山までいく。
津山から因美線で智頭までいってここで昼食を喰う。
時間の関係でここからは特急「スーパーはくと8号」で姫路、
姫路始発の赤穂線直通で播州赤穂に行き駅取材、
播州赤穂から赤穂線で岡山まで行きここで夕食を喰い、
17:53岡山発の東海道・山陽新幹線「のぞみ48号」で帰京する。


 2.1泊2日の計画に変更−おかでん取材を追加

日帰りで青春18きっぷの残り1回分の計画を策定した。
しかし岡山には岡山電気軌道という路面電車が走っており、
2012年2月4日に全電停取材を実施して以来訪問していない。
そこで去年、芸備線乗り潰しとサンライズ出雲の旅でも、
計画第2案として岡山宿泊と岡山電軌の取材を企画していたが、
これは予定通り第1案が実施されたために幻となった。
そこで今年は因美線、赤穂線の乗り潰しをしたあと、
岡山から新幹線で帰京せず、ビジネスホテルに宿泊して、
翌日に岡山電軌軌道の再取材、
そして夕方の新幹線で帰京する計画を考えた。
ネットで調べてみると路線の延長や電停の新設はなかったものの、

 9200形1081号車が「おかでんチャギントン」として新造、
 東山電停が東山・おかでんミュージアム駅電停に改称
 おかでんミュージアムがオープン

と、食指の動く変化も確認できる。
そこで日帰りの予定を変更してネットで調べた、
アパホテル岡山駅前に宿泊し、
翌日、8月22日土曜日はチェックアウトのあと、
岡山駅バス総合案内所で路面電車1日乗車券400円を購入、
おかでんミュージアムの取材を含めて東山電停を再取材、
残った時間を車両取材に当て、時間が余ったら入場券で岡山駅に入場、
16:08岡山発の「のぞみ178号」で帰京する計画に変更した。

この企画に合わせて2月21日にアパホテル岡山駅前のホームページにアクセスし、
シングル・禁煙・朝食付きプランに申し込む。
諸税、サービス料を込みで8,130円で、フロント精算になる。
アパポイントは貯めず、その分値引きして貰う手続きを取った。

更に予定の1ヶ月前、8月22日に新幹線と特急の切符を購入する。
8月22日の1ヶ月前、7月22日水曜日は、
病院での定期検査があるため夏季休暇を取得していた。
検査と診察を終えて千葉に戻ったところで、
JR千葉駅のみどりの窓口で切符を購入する。
新幹線だけなら指定席券売機でも購入可能だが、
今回は「スーパーはくと8号」も利用するため、窓口に行った。
窓口の係員の判断で、今回は乗車券は往復で購入して割引を適用させ、
新幹線グリーン車指定席特急券は別に購入することにした。
これで事前の準備は全て終了した・・・と思った。
しかしこの時、スマホに1本の着信があることに気付いた。


 3.2,140円の割引と突然のホテル変更

JR千葉駅のみどりの窓口で8月21日金曜日と、
翌日8月22日土曜日の東京と岡山までの往復の新幹線と、
21日金曜日の「スーパーはくと8号」の切符を購入した。

 8月21日金曜日

06:00東京※−東海道・山陽新幹線「のぞみ1号」(189/3:09)−09:09岡山
13:23智頭−特急「スーパーはくと8号」(60/1:00)−14:23姫路

 8月22日土曜日

16:08岡山−東海道・山陽新幹線「のぞみ178号」(202/3:22)−19:30東京

新幹線は乗車時間が3時間を越えるのでグリーン車を利用、
青春18きっぷでは特急や新幹線利用の場合は運賃の適用はない。
特急券と同時に乗車券も購入しなければならない。
東京から岡山までの片道の運賃は10,670円で、在来線だけならこの料金になる。
新幹線の場合はこれに特急料金、指定席の場合、更に追加となる。
特急料金は自由席なら5,930円、指定席は7,190円、グリーンなら13,060円となる。
今回は乗車時間が3時間以上と長いので、グリーン車を利用することにした。
窓口の担当者の判断で、往復割引にした方がいいといわれ、
乗車券と特急券を別々に購入、乗車券は往復割引を適用してもらった。
東京都区内区間から岡山までは片道は10,670円だが、
往復だと19,200円となり、片道ずつ購入するよりも2,140円お得になる。
計画を考えた時にはここまで考えが至らなかったが、
JR千葉駅のみどりの窓口の担当者のファインプレーで2,140円お得になった。

みどりの窓口を出て改札内のピーターパンJrで昼食用のパン、
塚田農場で夕食用のチキン南蛮弁当を買い、総武緩行線で帰宅する。
電車に乗り込んだところ、スマホに着信があるのに気付いた。
病院の中にいたのでマナーモードにしていたのを直していなかった。
着信ど同時に伝言も残っていて、再生してみるとアパホテル岡山駅前からだった。
既に電車に乗り込んでいたので家に着いてから折り返す。
8月21日金曜から1泊で予約していたが、
岡山県からの要請で7月28日火曜より新型コロナウイルスの陽性者のうち、
軽症、無症状患者の受け入れ施設として使われることになったとのことで、
キャンセル料なしでの予約取り消しか、近隣ホテルへの振り替えをお願いしているとのこと。
既に先ほど切符も購入してしまったし、今から予定変更も出来ないため、
近隣ホテルへの振り替えをお願いした。
アパから提示されたのは三井ガーデンホテル岡山で、
アパホテル岡山駅前の近くにあり、金額や宿泊条件は同等とのこと。
泊まる予定のホテルは変わったが、予定はそのままで決行することになった。


 4.幕張駅の強行突破と東京駅丸の内の静寂−旅の始まり

8月21日金曜日、夏季休暇の2回目を取得、
青春18きっぷの最後の1回分を使用した旅を決行する。
初電の04:40幕張発の総武緩行線三鷹行で秋葉原まで行く。
本当は幕張駅で検印して貰うつもりだったが、窓口は無人だった。
青春18きっぷの区間で窓口の検印を求める機会は多い筈だが、
今日は平日でほとんどの人が通勤、通学定期で自動改札を使用するため、
敢えて窓口で座っていることはせず、
それ以外の業務を行っていたのだろう。
仕方がないので有人改札を強行突破、
そのまま総武緩行線E231系500番台の電車に乗り込む。
秋葉原には05:23に到着、05:31発の山手線で東京まで行く。
東京駅丸の内口の有人改札で青春18きっぷを出す。



そして5回(人)のところに「ありがとうございます
JR東日本 8.21 東京駅(A)」と検印してもらう。
新幹線の発車まで少し時間があるので、丸の内口で少し写真を撮る。



平日のためにかえって旅行客などはなく、
まだ通勤客もほとんどおらず、静寂に包まれていた。
丸の内口の自動改札を新幹線切符で入場する。
青春18きっぷは特急券などと組み合わせで使用できない。
そのためここから岡山までは新幹線特急券と同時に、
冬季用都区内から岡山までの乗車券も購入しなければならない。
そのためこの切符で自動改札を通過できるのである。


 5.東海道・山陽新幹線「のぞみ1号」と津山線快速「ことぶき」

東京駅丸の内の改札口を新幹線切符で入場、
新幹線のホームは八重洲口側にあるため、
直接入ることは出来ずにまずは在来線改札内を移動、
改めて新幹線改札口の自動改札を通過する。



東京から乗れる新幹線は2種類ある。
JR東海の管轄する東海道・山陽新幹線と、
JR東日本が管轄する東北・上越・北陸新幹線である。
改札口東海道・山陽新幹線の改札口は、
初代車両の0系をラインカラーであるブルーを配している。
それに対し、JR東日本の新幹線は、
東北新幹線の初代車両の200系のラインカラー、
グリーンを配しているのである。

東海道新幹線の改札を入場、ホームに上がり売店で、
駅弁「イベリコ豚ベショータカルビ重」などを購入、
グリーン車の9号車4番D席に乗り込み、朝食として喰う。
東京から岡山までは3時間9分の乗車時間である。
駅弁を喰い、車内で爆睡してもまだ時間を持て余す。
09:09に岡山に到着、改札を出てまずコインロッカーを探す。



今回は岡山泊なので旅行用バッグはコインロッカーに預け、
カメラバッグだけを持って青春18きっぷで在来線有人改札を入場する。
ここから因美線の乗り潰しに挑戦するため、
まずは乗り換え駅となる津山を目指す。
ホームには既に快速「ことぶき」が停車している。



JR西日本の国鉄形気動車はほとんどが国鉄時代の塗色に戻されている。
国鉄回帰趣味という意味合いもあるが、
塗色が単色だと経費削減になるという考えでもあるのだろう。
09:47岡山始発の津山線快速「ことぶき」で津山を目指す。


 6.再びの津山とゴジラ襲来(たぶん)

岡山を09:47に出た快速「ことぶき」は、
津山線を1時間6分かけて終点の津山まで行く。
ホームからはかつての津山鉄道部の留置線が見え、
今も気動車が多く留置されている。



津山到着は10:53でこのあと因美線の乗り潰しに挑戦する。
因美線の乗り換え時間は42分で、
少し時間があるので駅舎の外に出てみる。
津山は今年7月24日金曜日にも姫新線乗り潰しの途中で訪問し、
駅前の「いっぱい茶屋東宝」で津山ホルモンうどんを喰ったが、
今回は智頭で昼食の予定なので、その分ゆっくり駅前の取材が出来る。
津山の駅前ロータリーには蒸気機関車C11形80号機が静態保存されている。
前回は46分の間に昼食を喰い、駅前の取材時間が少なかったため、
正面だけ撮ってそのまま改札に入ってしまったが、
今回は時間があるので後ろ姿も取材する。



それでも時間を持て余し、駅の待合室で列車の到着を待とうかと思った。
そうしたら駅前の道に乗用車やトラックとは明らかに違う、
聞いたことのないエンジン音が聞こえ、駅から出て見てみると、
一般車道に戦車・・・じゃなくて自衛隊装備車両が走行していた。



自衛隊の軍備・・・じゃなかった装備には疎いが、
戦車はキャタピラで走行するので、
片側4個のタイヤで走るのは厳密には戦車じゃないのかもしれない。
それでも何故一般道を走行しているのだろう。
しかも1両だけでなく、何台も時間を開けて走行していた。
もしかしたら津山付近にゴジラが上陸したのかもしれない。
時間ギリギリまで戦車・・・じゃなかった防衛装備車両の通過を見送り、
11:35津山始発の因美線に乗り込む。


 7.因美線完乗と智頭駅のちょっとしたリニューアル

津山で42分の乗り換え時間を過ごし、11:35津山始発の因美線に乗り込む。
因美線も非電化区間だが、ここではキハ40系ではなく、
JR西日本が非電化区間用に開発したキハ120形が充当されていた。



キハ120形300番台はローカル線用の16m級ステンレス製、
セミクロスシートの両運転台の一般型気動車である。
津山から智頭までは1時間8分の乗車時間である。
因美線は智頭で運転系統が変わる。
鳥取からの列車の一部は若桜鉄道若桜線に乗り入れる。
智頭での乗り換え時間は40分で、
この間に駅前の「とっこ処」で昼食を喰う。
このあと13:23智頭発の特急「スーパーはくと8号」に乗り込む。
しかし駅に行ってちょっと違和感に気付いた。
智頭は2014年3月の「若桜・智頭の旅」で訪問済みだが、
6年前に来た時とはちょっと違う気がしてきた。
そこで念のために駅舎取材する。



家に戻ってから拙作「Station−駅から始まる物語」で確認したところ、
やはり建て直しなどはしていないが、
細かなところで以前とは変わっていた。



 ※前回訪問したJR因美線智頭駅
 ※撮影日時 2014/03/16 10:05:15

念のために撮影しておいて良かった。
このあと待合室で少し時間を潰し、時間になって駅の改札に向かう。


 8.特急「スーパーはくと8号」と赤穂線

智頭で駅舎取材してから少し時間を潰し、
事前に購入した切符で入場する。



ここからは時間短縮のため特急で姫路まで移動する。
「スーパーはくと」は智頭急行所属の気動車特急だが、
JR因美線、山陽本線、東海道本線にも乗り入れ、
京都から鳥取の区間を因美線経由で繋ぐ陰陽連絡特急である。

特急「スーパーはくと8号」は13:23に智頭に到着する。



この車両は2014年に若桜鉄道と智頭急行を乗り潰した時も、
鳥取に泊まる予定がホテルがどうしても取れず、
相生ステーションホテルを予約したために、
2014年3月15日に若桜鉄道を乗り潰し、
郡家から特急「スーパーはくと12号」で相生まで移動、
翌日は上郡から智頭に向かって智頭急行を乗り潰し、
智頭から特急「スーパーはくと6号」で新大阪まで移動した。
今回、スーパーはくとは3度目の利用となる。



車内は木のぬくもりを残したデザインとなっており、
ドリンクホルダーも布製で威圧感がない。



智頭から1時間ちょうどで姫路に到着する。
ここから赤穂線の乗り潰しに挑戦する。
まずは10分の乗り換え時間で、始発の赤穂線に乗り換える。
赤穂線は一部直通列車もあるが、
多くは播州赤穂で運転系統が変わる。
乗り込んだ列車も播州赤穂止まりだった。


 9.播州赤穂と日生と岡山の気動車取材

姫路を14:34に出た列車は山陽本線を相生まで行き、
ここから分岐して赤穂線を進む。
播州赤穂は相生から3つめで、32分の乗車時間である。



姫路から播州赤穂まで乗った電車は221系だった。
221系はJR西日本が国鉄分割民営化後初めて、
自社オリジナル車両として投入した近郊型直流電車である。
播州赤穂での乗り換え時間は30分で、この間に駅取材する。



今回の旅で唯一の新規駅取材先でもある。
このあと再入場して播州赤穂始発の岡山行き電車に乗り込む。



ここからは115系が充当されていた。
JR西日本が地域別に単色塗色を施した車両で、
岡山地区は山吹色が採用されている。
この色の鋼製車両も漸く見慣れてきた。
ここから1時間18分掛けて岡山まで行く。
途中、日生に6分の停車時間に駅取材を強行する。
因みに「日生」は「ひなせ」と読む。
岡山に到着すると停車していた気動車を見掛け、これも取材する。


 10.岡山の夜と朝−三井ガーデンホテル岡山とアパホテルの奮闘

播州赤穂を15:36に発車した115系は1時間18分で岡山に到着した。
岡山は岡山県を代表する駅で、山陽本線の駅であるが、
それ以外にも電化路線では瀬戸大橋線、宇野線、倉敷から分岐する伯備線、
非電化路線では津山線、吉備線も発着している。
また四国では予讃線は伊予市まで電化されているので、
岡山に乗り入れている特急も直流電車だが、
土讃線では琴平までしか電化されておらず、特急も気動車である。
2019年に2000形の置き換えを目的に2700形が投入された。
2020年からはアンパンマンのキャラが描かれた、
「アンパンマン列車」も登場、この列車を目撃した。



これを十分に取材してから改札を出て、
コインロッカーに預けた荷物を取り出し、
変更になった三井ガーデンホテル岡山に向かう。
アパホテルより駅に近く、思ったよりもグレードの高いホテルだった。
ただ、部屋は普通のビジネスホテルだった。



それでもテーブルは作業をするには十分で、
ビジネス需要には応えられる部屋である。



荷物を置いて再び出掛けた。
本当は別の店に行くつもりだったが、
駅からホテルに向かう途中で偶然見つけた、
「中華そば冨士屋」に変更、味玉中華830円を喰った。
このあと岡山駅の駅ビル「さんすて」に行き、
阿藻珍味で棒天3本、おみやげ街道で日本酒「燦然」やゆずびいるなど買い、
ホテルの無料アイスを部屋に持ち込んで、
日本酒のロックを愉しむ。



翌朝は6:00a.m.から大浴場で朝風呂を愉しみ、
部屋に戻ってクールダウンする暇もなく、
6:30a.m.から1階の食堂で朝食を喰う。
このホテルも普段はバイキング形式の様だが、
新型コロナ対策もあってセットメニューとなっており、
飲み物だけがフリーとなっている。
メニューはご飯かパンかを選べるようになっており、ご飯を選んだ。



ご飯、味噌汁、焼鯖、おから、蒲鉾、玉子焼、鹿尾菜の煮物、
納豆、とろろうどん、ポテトサラダのオープンサンド、
グレープフルーツジュース、お茶、コーヒーなど。
グレードの高い朝食には大満足だった。
部屋に戻って歯を磨き、チェックアウトする。
岡山駅に向かう前に泊まる予定だったアパホテルを見る。



駅からは道を挟んで少し遠いが、
それでも積極的に新型コロナウイルスの陽性患者の収容施設として、
ホテルそのものを県に貸し出すという姿勢には敬意を表したい。


 11.おかでん路面電車1日乗車券購入と取材開始

三井ガーデンホテル岡山を出て駅に向かい、
まずは駅ビル「さんすて」に行き、
昨日使用したコインロッカーに行き、旅行用バッグを預ける。



今日は既に青春18きっぷも使い果たし、
新幹線の時間まで岡山電軌軌道の一日券を購入し、
車両取材を決行する予定である。
まずはバス総合案内所に行き、
路面電車1日乗車券400円を購入する。



これでまず岡山駅電停に行き、
停車していた東山本線の電車に乗り込む。
まずはこの電車で終点まで行き、
車内からロケハンも同時に行う。
しかし車両取材に敵した場所は見つからず、
終点の東山電停で行うしかないなと思った。



おかでんは既に全電停取材済みだが、
東山本線の終点の東山電停は、
隣接するおかでんミュージアムの開業に併せ、
“東山・おかでんミュージアム”に変更され、
それに併せた塗色変更も行われている。


 12.東山本線の車両取材とおかでんミュージアムの閑散

東山・おかでんミュージアム電停は終着駅だが、
相対式2面2線構造になっており、
下り列車が電停に到着して乗客を降ろしたあと、
いったんその先の引き込み線まで行き、
ここで折り返して上り専用ホームに入る。
折り返しのために運転手が反対側の、
運転席に移動するわずかな時間で車両取材する。

 7200形7201号車「KG情報」
 8200形8201号車「岡山桃太郎空港」
 7600形7601号車「大手まんじゅう」
 7100形7101号車「イーアイデム」
 7200形7202号車「OHK」
 9200形1011号車「MOMO2」
 7900形7901号車「タウンワーク」

快晴で日差しも強く、電車が来ない時間は日陰に避難、
酢配分補給しながら取材を強行する。
東山本線の営業車両を全て取材し、
このあと「おかでんミュージアム」に入場する。



外観は広めに見えるが、左の建物は車庫で、
こちら側に看板が掲げられているが、中には入れない。
実際は右側の家が「おかでんミュージアム」である。
入り口は横にあり、ほとんど目立たない。



ミュージアム内は女性一人がいるだけで、
たぶん道を挟んだ本社の社員が、
開業時間だけここに詰めているのだろう。
東山電停で写真を撮っていたら、
一人の女性が手持ちの金庫を持って、
本社から懲り建物に入っていったので、
基本的には一人で全てを見ているのだろう。
ミュージアムとしては珍しく、
靴を脱いでスリッパに履き替える形式で、
中にある受付で料金を支払う。
料金は1,000円だが、路面電車1日乗車券を見せると、
料金が半額、500円となる。
料金を支払った時もその女性から、
「ここは子供向けの施設ですがいいですか」と訊かれた。
内部は確かに子供が遊べる施設で、
時間が早いせいかほかに客はいない。



それでも水戸岡鋭治氏の作品も紹介されていて、
それだけでも訪問する価値はある。
水戸岡鋭治氏は岡山県岡山市吉備津(現・北区吉備津)出身で、
その関係で両備グループ(おかでんの所属する企業グループ)の、
デザイン顧問を担当しているのだろう。
ここはやはり個人宅を改造したもののようで、
表通りから見たら平屋に見えたが、
実は2階建てで、階段も個人宅の幅しかない。



2階はおかでんが力を入れている「チャギントン」の紹介スペースで、
チャギントンのプラレールが設置されていた。
ゆっくり見ても30分も持たず、ここを出て再び車両取材に挑戦する。


 13.おかでん清輝橋線取材とチャギントン

おかでんミュージアムを出て東山本線で小橋まで戻り、
ここで追加の電停取材をして昼食を喰おうかと思ったが、
この時偶然9200形1081号車を見掛ける。
9200形は9201、8201が「MOMO」の愛称を持つ、
おかでんの低床連接車両だが、3両目の1081は、
車両を「チャギントン」のキャラに改造した、
ほとんど遊園地の乗り物ののような見た目になっている。
今回はこれの取材も兼ねてここに来たのだ。
下り列車だったので、東山電停で折り返し、
岡山駅前まで戻るだろうと予測、
県庁通り電停で下車して折り返しを待った。



街中を走っている様子を見ると、やはりかなりの違和感である。
チャギントンはイギリスの3Dアニメで、
日本ではフジテレビ系で放送されているようだ。
勿論、テレビでは見たことはないが、
鉄道車両が意思を持ち、人間とともに暮らす都市が「キャギントン」という。
センターリザベーションなのでクルマが走っている隙間を狙って、
何とか取ったのがこの1枚で、この赤い車両はウィルソンというキャラである。

このあと予定していた「食堂やまと」で、デミカツ丼を喰う。
いったん岡山駅前まで行き、午後からは清輝橋線を取材する。
岡山駅前電停には通り過ぎていった「おかでんチャギントン」が停車していた。
この車両は通じよう営業には投入されず、
完全予約制の特別列車という位置づけである。
このあと清輝橋線で終点の清輝橋まで行き、
ここで折り返しの車両を待ち、歩道から車両取材する。



 8100形8101号車「ハローキティー新幹線」
 8500形8501号車「廣榮堂本店」
 8300形8301号車「内山工業」

ここでも「おかでんチャギントン」が入線してきた。
これは観光列車で移動が目的ではなく、
内部で遊びながら東山本線、清輝橋線を移動し、
最終的には岡山駅前まで戻ってくる。
その過程でここに来たのだろう。



こちら側の青い車両はキャラはブルースターというそうだ。
キャラの目の部分が運転席の窓になっており、
後退時はブラインドを下ろして目を見せられるが、
前進の時にはブラインドを上げて運転することになる。


 14.岡山駅入場券取材−在来線と新幹線

清輝橋線で営業運転中の全車両を取材し、
そのあと岡山駅前電停まで戻った。
たぶん、東山本線、清輝橋線の営業運転中の全車両を取材、
これでおかでんの取材は完了したが、
それでも新幹線の発車まではだいぶ時間がある。
予約しておいた列車は岡山発16:08の「のぞみ178号」で、
おかでんの完全取材が完了したのはまだ1:00p.m.過ぎ、
3時間の余裕がある。
そこで新幹線の切符は持っているものの、
別に入場券を購入してホームで車両取材することにした。
まずは在来線のホームに入場し、
岡山駅に接続する気動車の車両取材を決行する。
山陽本線は電化区間で、
乗り入れる伯備線、赤穂線、瀬戸大橋線は電化路線だが、
津山線と吉備線は非電化路線で国鉄形気動車が使用されている。
また瀬戸大橋線から乗り入れる土讃線も非電化区間があり、
気動車特急も乗り入れている。
これらを十分に取材する。



国鉄形気動車は国鉄時代を再現した単色の塗色だが、
一部には急行形の塗色の車両もある。
それでも時間が余ったため、新幹線改札にも入場する。
入場券ならば在来線だけでなく、新幹線ホームにも入場できる。



N700AのJR西日本所属4000番台など、
停車する新幹線車両の撮影に挑戦した。
時間いっぱいまで取材し、撤収する。


 15.新幹線切符の入場と撤収時間の突破−旅の終わり

入場券を使って約2時間の取材を決行、
このあといったん改札を出て駅舎の外に出る。



岡山駅は取材済みだが、
時間があるとやっぱり桃太郎の銅像を取材してしまう。
このあと駅ビル内の「さんすて」に行き、
旅行用バッグをコインロッカーから取り出し、
少し時間が早かったが、在来線改札を入場する。
新幹線の出発時間は16:23でまだ時間があるため、
在来線の気動車取材を決行する。
2700系気動車使用の「南風」も取材する。



新型車両2700系は一部がアンパンマン列車に使用され、
昨日は黄色い列車を目撃したが、
今日は赤いアンパンマン列車だった。
このあとも津山線、吉備線の国鉄形気動車を取材する。
16:23の新幹線に乗らなければならないのに、
4:15p.m.を越えてもまだ在来線ホームにいた。
慌てて2階に上がり、新幹線改札口を潜る。
売店で駅弁を買い、ホームに上がってキヨスクで、
ビールや缶チューハイ、つまみなどを購入する。
売店で支払いをしている途中で「のぞみ38号」が入場してきた。
帰りもグリーン車に席を取っていたため、
ゆったりと帰ることが出来た。
新大阪を出る頃にはポツポツと雨が降り始め、
京都駅に停車する頃には土砂降りになっていた。
東京から19:55発の総武快速線上総一ノ宮行きに乗って津田沼まで行き、
在来線に乗り換えて帰る。
切符が岡山から東京都区内となっていたため、
窓口で精算して出場することになった。





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