関西京都大阪乗り潰しの旅



 1.2018年のリベンジと2020年の愛と青春の旅立ち

2018年夏季の青春18きっぷの旅は、
7月21日土曜日から1泊2日で美祢線と山口線の乗り潰しに挑戦、
8月4日土曜日から1泊2日で京都丹後鉄道の乗り潰しと、
京都鉄道博物館の見学を決行、
8月25日土曜日からの1泊2日で長浜鉄道スクエアの見学と、
九頭竜線の乗り潰しを決行した。
8月4日土曜からの丹鉄と京都鉄道博物館の旅は、
8月5日日曜日のみ、青春18きっぷを使用、
前日の丹鉄の乗り潰しは事前に予約し、
「京都丹後鉄道家族お出かけきっぷ」を購入してこれで移動した。
しかしこの年の7月4日水曜から8日日曜日にかけて、
台風7号の影響を受けた梅雨前線が長期に停滞、
西日本を中心に集中豪雨が発生し、
多くの土砂災害や雨水による洪水が発生、多くの家屋が被災し、
死者は200人以上となる災害となった。
この西日本豪雨の影響で京都丹後鉄道宮津線の東雲と四所の間で、
斜面崩壊が起こり、西舞鶴から東雲の区間が不通になってしまった。
この影響で西舞鶴から宮津の区間が運休となってしまい、
7月25日から東雲から宮津の区間は運転再開になったものの、
斜面崩壊の区間は早期復旧が不可能な状態で、
西舞鶴から東雲までの区間は7月25日から、
代行バスが運行されることとなり、
全区間乗り潰しは西舞鶴から東雲の区間を残し、
未達になってしまった。

2020年の青春18きっぷの旅で、
バス代行で鉄道としては未乗車区間となってしまった、
京都丹後鉄道宮津線西舞鶴から東雲の区間の、
乗り潰しに再挑戦しようと思い、
8月21日金曜日から1泊2日の旅を計画した。

2020年8月21日金曜日、
この日は“青春18きっぷ”を使用、
東海道新幹線「のぞみ1号」で京都、特急「まいづる1号」で西舞鶴、
ここから京都丹後鉄道宮舞線で栗田まで行く。
本来は東雲まででいいのだが、
折り返し列車の待ち時間が多すぎるので、
宮津のひとつ手前の栗田で西舞鶴行きを待つことにしたのだ。
西舞鶴で昼食後、舞鶴線で綾部、山陰本線で園部、
更に山陰本線で二条まで行く。
二条から京都市営地下鉄・東西線で山科まで行き、
東海道本線・快速で新大阪まで出て、
関西の旅では定宿としているヴィアイン新大阪にチェックインする。
京都市営地下鉄東西線の六地蔵から太秦天神川までも未乗車なので、
Suica使用でこの区間の乗り潰しも実行する。

8月22日土曜日は前日に梅田で購入した、
大阪周遊パス・阪急拡大版を使用、
阪急電鉄と大阪市営地下鉄の乗り潰しに挑戦する。
阪急電鉄の未乗車区間は、
伊丹線の全区間と箕面線の全区間、
今津線の宝塚から宝塚南口までの区間、
大阪市営地下鉄の未乗車区間は、
谷町線の東梅田から天満橋までの区間、
長堀鶴見緑地線の全区間である。
これらの区間を1日がかりで乗り潰し、
新大阪から東海道新幹線「のぞみ400号」で帰京する。

 ※2020-08-26 初出を再公開


 2.青春18きっぷと青春の断念

青春18きっぷは学生の長期休暇に合わせ、
春、夏、冬の年3回、期間を区切って発売される企画切符で、
2020年の発売期間、利用期間は、

 販売期間/2020年2月20日〜2020年3月31日
 利用期間/2020年3月1日〜2020年4月10日

 販売期間/2020年7月1日〜2020年8月31日
 利用期間/2020年7月20日〜2020年9月10日

 販売期間/2020年12月1日〜2020年12月31日
 利用期間/2020年12月10日〜2021年1月10日

で、利用期間内で1枚で5回利用できる。
連続して使用してもいいし、日帰りで5回でもいい。
同一行程だったら1枚で複数人使うことも出来る。
利用範囲はJR旅客グループ各社の快速を含む普通列車自由席で、
ほかにJRが運営しているBRT、宮島フェリーなども利用できる。
BRTとは“バス高速輸送システム”のことで、
東日本大震災で被災した東北の一部の区間で、
JR路線を転用して運行されている。

個人的には夏季の青春18きっぷを使い、ほぼ毎年旅行に行っているが、
2020年もこのきっぷを使った旅行を計画している。

全5回(人)のうち、2回分を使用して、
去年計画していながら、家庭の事情で急遽予定を中止した、
姫路から播但線、加古川線、姫新線の3つの旅を決行する。
あと2回分を使用し、関空から阪和線、伊賀鉄道を別料金で乗り潰し、
四日市で1泊してあすなろう鉄道を別料金で乗り潰し、
更に名古屋に移動して武豊線を乗り潰す。
残りの1回分を利用して、丹鉄と京都地下鉄の未乗車区間を乗り潰し、
大阪で一泊して翌日は大阪周遊パス・阪急拡大版を利用、
大阪市営地下鉄と阪急の未乗車区間を乗り潰す。

この計画に合わせ、大阪で定宿としている、
ヴィアイン新大阪にネットから予約しようと思った。
しかし今年はオリンピックで、
海外からの旅行客が増加することが予想されていることもあり、
鉄道の駅から徒歩県内のビジネスホテルは予約が厳しい。
特に新幹線駅から徒歩圏内のヴィアイン新大阪は全然予約が取れなかった。
青春18きっぷでのこの計画は断念せざるを得なくなった。

 ※2020-08-27 初出を再公開


 3.ゴールデンウィークへの予定移設

青春18きっぷを使った夏季の関西京都大阪乗り潰しの旅は、
宿泊先が取れないという理由で中止になった。
オリンピックイヤーということで、
訪日外国人旅行客が増えるため、
オリンピック期間中のホテル予約は至難の業である。
でも逆に、オリンピックが始まる前のゴールデンウィークなら、
もしかしたらホテルが取れるかもしれない。
そう思ってダメ元でヴィアイン新大阪のホームページにアクセスしてみた。
そうしたらまさかの空室ありだった。
2020年2月1日にネットで予約を入れる。
予約したのは、

 プラン/室数限定・早期割90
 宿泊日/5月3日日曜日
 客室/禁煙・スタンダードシングル
 料金/9,200円

で、90日前まで予約で割引になるというもの。
割引でも9,200円というのは普通に考えれば割高だが、
ゴールデンウィーク中ということを考えれば仕方がない。
今年のゴールデンウィークは、4月29日水曜が昭和の日で、
2日平日があの、5月2日土曜、3日日曜で憲法記念日、
4日月曜はみどりの日、5日火曜がこどもの日、
そして6日水曜が3日日曜憲法記念日の振替休日となる。
土曜日は月初のため日直に当たる確率が高い。
そこで3日日曜と4日月曜の1泊2日で、
関西京都大阪乗り潰しの旅を計画した。

今回は青春18きっぷが使えないため、
5月3日日曜日は全て切符は事前購入、
もしくはSuica使用で対応するしかない。
予定そのものは変更しないが、その都度Suica使用で移動となる。

5月3日日曜日は幕張から西舞鶴までの乗車券と、
東京から京都までの「のぞみ1号」の新幹線指定席特急線、
京都から西舞鶴までの「まいづる1号」の指定席特急券、
さらに西舞鶴から二条までの乗車券と、
同区間の「まいづる8号」の指定席特急券を事前購入する。
西舞鶴から京都丹後鉄道宮舞線の栗田までの往復は現地で切符を購入、
二条から京都市営地下鉄東西線の山科までと、
山科から東海道本線の大阪まで、
大阪から東海道本線の新大阪で移動はSuica使用を使用する。
5月4日月曜日は前日購入した、
大阪周遊パス・阪急拡大版で移動、
移動ルートは夏で計画したものをそのまま流用する。
新大阪から東京までの「のぞみ250号」の新幹線指定席特急券と、
新大阪から幕張までの乗車券は事前購入で対応する。

 ※2020-08-28 初出を再公開


 4.新型コロナウイルス感染症の影響−予定中止

中国武漢での肺炎集団発生がWHOで報告されたのは、
2020年1月9日で、この時はまだ対岸の火事だった。
同年1月28日に「新型コロナウイルス感染症」の名称が制定、
指定感染症に定める政令が出て、この名称が世の中に知れ渡った。
同年2月11日にWHOは“COVID-19”と命名したが、
それでも日本では「新型コロナウイルス」が通称として使われ続けている。

まだ1月、2月頃はテレビのニュースでの出来事で、
身近な話題という意識は正直低かったが、
その後全国に陽性患者が増えていったり、
クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」で感染症が蔓延り、
その対応で日本国政府への批判が諸外国で起こったりと、
どんどんこの話題がニュースでの時間を占めるようになっていった。



 ※参考/2011年2月26日長崎港で撮影した「ダイヤモンドプリンセス号」

3月になると不要不急の外出は控えるように呼びかけられるようになり、
そして4月7日、「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が、
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、福岡県の七都府県に発令された。
4月16日には対象地域が全国に拡大され、
終了期限は2020年5月6日のゴールデンウィークまでとされていたが、
5月4日に終了時期が5月末まで延長された。

そのため、ゴールデンウィークでの旅行は不可能と判断、
1ヶ月前になったが新幹線の切符や乗車券は購入せず、
4月5日日曜にネット経由でヴィアイン新大阪のホームページへアクセス、
5月3日日曜の宿泊予約をキャンセルした。
計画は全て中止とした。
当然、この期間は外出自粛で食料品の買い物以外は外に出ていない。
退屈なゴールデンウィークを過ごすことになった。

計画はそのまま来年のゴールデンウィークに先延ばしするか、
或いは青春18きっぷを使って来年夏に変更しよう。
ただ、東京オリンピックも2021年に延期されたため、
夏季のホテル需要の状況は今年と変わらないと思うけれど…。

 ※2020-08-31 初出を再公開


 5.2021年ゴールデンウィークのリベンジ

2020年ゴールデンウィークに企画した、
京都丹後鉄道宮舞線と京都市営地下鉄東西線、
阪急と大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線の、
京都と大阪の未乗車区間の乗り潰しの挑戦だが、
新型コロナウィルスの感染拡大を受けて泣く泣く中止にした。

この企画は“お蔵入り”になったが、
2021年のゴールデンウィークに再挑戦することにした。
勿論、2021年5月の段階で、
新型コロナウイルスの現状がどうなっているか分からないが、
それでも計画が決行できる想定で予定を組んでいく。
基本的には2020年の計画をそのまま移植するだけで、
特に大きな変更はない。
2020年10月に前回予定していた、
「ヴィアイン新大阪」のホームページを見てみたが、
この段階で予約の受付はなかった。
念のため、価格が手頃なビジネスホテルを探し、
この時点で予約が可能だった「アパホテル〈大阪梅田〉」を見つけ、
予定を変更してここに予約を取った。

 アパホテル〈大阪梅田〉
 宿泊日:2021年05月03日(月)〜2021年05月04日(火)
 プラン名:朝食付プラン
 シングル 禁煙室
 宿泊代金:7,050円

ここは大阪と大阪環状線福島とのほぼ中間で、
徒歩移動を考えると福島の方が歩きやすい。
そこで5月3日月曜日憲法記念日は、
京都丹後鉄道宮舞線と京都市営地下鉄東西線の乗り潰しのあと、
山科から東海道本線で福島まで来て先にチェックインし、
手軽になってから徒歩移動で大阪梅田まで行き、
大阪周遊パス・阪急拡大版購入と夕食を取ることにする。


 6.5ヶ月前の予定変更−計画決定

年が明けた2021年1月、
ヴィアイン新大阪のホームページを見てみると、
5月の予約が可能になっており、
ゴールデンウィークの期間も予約が可能となっていた。
そこでアパホテルには大変申し訳ないが、
こちらの予約をキャンセルして、乗り換えた。

 ヴィアイン新大阪
 到着日:2021/05/03 (月) (19:00)
 出発日:2021/05/04 (火) (12:00) (1泊)
 プラン:室数限定 早期割90 無料朝食
 客室:【禁煙】スタンダードシングル
 大人 6,100円×1名

予定も去年と同じに戻し、
山科から東海道本線で大阪まで来て、
大阪周遊パス・阪急拡大版を購入、
夕食後に新大阪まで移動することにした。

 5月3日日曜日

06:15東京始発東海道新幹線「のぞみ3号」で2時間10分で京都に行く。
13分の乗り換えで特急「まいづる1号」で西舞鶴に移動する。
33分の乗り換えで京都丹後鉄道・宮舞線で栗田に行き22分で駅取材、
折り返して西舞鶴まで戻り、37分の乗り換え時間の間に昼食を取る。
12:36西舞鶴発の特急「まいづる8号」で1時間25分で二条まで行く。
京都市営地下鉄・東西線に乗り換えて山科まで行く。
ここでJR東海道本線に乗り換えて快速で大阪まで移動する。
阪急梅田駅ごあんないカウンターまで移動して、
大阪周遊パス・阪急拡大版3,200円購入、夕食を喰って、
JR東海道本線、もしくは大阪メトロ御堂筋線で新大阪まで移動して、
予約したヴィアイン新大阪にチェックインする。

 5月4日月曜日

ホテルの無料バイキングで朝食を済ませてチェックアウト、
コインロッカーに荷物を預け、大阪周遊パス・阪急拡大版で乗り潰し開始する。
予定では新大阪から大阪メトロ鉄御堂筋線で梅田まで移動して、
阪急宝塚本線で石橋阪大前まで行き、阪急箕面線で箕面まで往復、
阪急宝塚本線で宝塚、阪急今津線で西宮北口まで出る。
阪急神戸本線で塚口まで移動して昼食後、阪急伊丹線で伊丹まで往復、
塚口から阪急宝塚本線で梅田まで戻る。
ここから大阪メトロに乗り換え、谷町線で谷町六丁目まで移動、
長堀鶴見緑地線で門真南まで行って大正まで乗り潰し、ドーム前千代崎まで戻る。
ここからは阪神なんば線に乗り換え大物、阪神本線で梅田まで戻る。
御堂筋線で新大阪に出て、夕食後、コインロッカーから荷物を出し、
18:15新大阪始発の東海道新幹線「のぞみ246号」で帰京する。


 7.津田沼駅みどりの窓口の攻防

決定した予定では5月3日月曜日憲法記念日の京都での、
「のぞみ3号」から「まいづる1号」の乗り換え時間は13分である。
以前、京都丹後鉄道の乗り潰しを計画した時も、
同じダイヤで決行したが京都での乗り換えで手間取り、
ギリギリで「まいづる1号」に乗り込んだので、
今回は乗り換えに手間取らないように事前に京都駅の構内図で確認する。
この時も「のぞみ1号」で乗り換えを考えたのだが、
指定席券売機では時間の空く乗り換えでは乗り継ぎ扱いにならない。
そうなると乗車券も別に購入しなければならず、
結果的に割高になってしまう。
そこで今回も「のぞみ3号」での乗り換えを考えた。
しかしよく考えてみればみどりの窓口で購入すれば、
この乗り換えが可能かもしれない。
そこで5月3日の1ヶ月前、4月3日土曜日に、
幕張の指定席券売機ではなく、
早めに家を出て津田沼で下車し、みどりの窓口で切符購入すれば、
「のぞみ1号」から「まいづる1号」の乗り換えが可能である。
これなら「のぞみ1号」の京都到着は08:38で、
「まいづる1号」の京都発の08:38まで30分の余裕がある。
これなら多少遠回りになっても余裕があるし、
状況によってはここで緊急車両取材も可能である。

4月に入ってからこのことを思いつき、直前に予定を変更した。
そして4月3日土曜日、出社前に津田沼で下車してみどりの窓口に行く。
しかし改札を出る前に外まで続く行列を見て目が点になった。
やはりゴールデンウィーク期間の切符発売期間で、
みどりの窓口も大混雑なのである。
このまま行列に並んで切符が買ったとしたら、
会社を遅刻してしまうかもしれない。
ここで予定を急遽変更して、津田沼駅の指定席券売機での購入に切り替えた。
東京から京都までの移動も元に戻して「のぞみ3号」にしようと思った。
しかし実際操作してみると、「のぞみ1号」と、
「のぞみ3号」が選択できるようになっていた。
前回は確か選択できなかったので、
指定席券売機も進化しているのかもしれない。
幕張から西舞鶴の乗車券10,010円と、
06:00東京発08:08京都着の「のぞみ1号」の普通車指定席特急券6,010円、
08:38京都発10:03西舞鶴着の「まいづる1号」の普通車指定席特急券860円を購入した。
このあと12:36西舞鶴発14:01二条着の「まいづる8号」の、
指定席特急券を購入しようとしたが、リストに出てこない。
考えてみればJR東日本の指定席券売機では、
JR西日本単独の特急券は購入できないのだ。
仕方がないので、みどりの窓口に行って、
オーダーシートを記入し、窓口に並ぶことにした。
幸い、列は少し短くなっていて、これならギリギリ間に合うだろう。
列に並んでいて気がついたのだが、
並んでいる客の多くは学生で、通学定期を購入するために並んでいるのだ。
通勤定期なら券売機でも新規購入が可能だが、
通学定期は学校が発行した証明書がなければ学割が効かない。
そのためみどりの窓口に敢えて並んでいたのだ。
なんとか時間内に「まいづる8号」の、
西舞鶴から二条までの乗車券・B特急3,410円を購入できた。

翌日、4月4日日曜日に昼食を喰いに行くついでに、
津田沼駅の指定席券売機で5月4日分の新幹線指定席特急券、乗車券を購入した。
これで全ての準備は完了、あとは当日を待つだけとなった。


 8.まん延防止措置の足音とその対応

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、
2021年1月7日に発令された2回目の非常事態宣言が、
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県に発令された。
期間は2月7日までの1ヶ月間とされ、
更に1月13日には7府県が追加された。
感染状況の改善が十分でないとして、
栃木県を除いて3月7日までの延伸が決定、
一部の府県が2月28日に先行解除されたが、
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県、
3月21日まで延長された。

先行して2月28日に解除された大阪府は、
その後再び感染が拡大、
4月5日からまん延防止等重点措置が要請された。
府民に不要不急の外出が求められ、
更に飲食店に対しても時短営業が要請された。

大阪府では1日の感染者数が1000人を越える日が続き、
感染リスクのある地域として、
東京よりも危険な地域になっていた。
まん延防止措置の期間は今回の旅行と期日が重なり、
計画を続行するか中止するか、判断が迫られた。

1回目の非常事態宣言の時は、
非常事態宣言中の鉄道取材は不要不急の外出であるとして、
全ての予定を中止及び延期してきた。
そこで今回も、

 ※緊急事態宣言中は全ての予定を中止

 ※まん延防止措置中は感染リスクを避けて行動

とした。


 9.大阪府の非常事態宣言と予定変更−京都日帰りの旅

まん延防止措置が4月5日から適応された大阪府だが、
なかなか感染者数が減少せず、
医療状況が逼迫していることから、
吉村知事は政府に非常事態宣言の要請を検討していると報道された。
最終決定は政府に権限があるが、
状況から見て要請があれば速やかに発令されるのは間違いない。
隣接する兵庫県も大阪府に歩調を合わせ、
同じく非常事態宣言を要請するとされていたが、
京都府は大阪府から1週間遅れ、
4月12日からまん延防止措置が適用された。
この時点では京都府の非常事態宣言の適用は保留とされていた。
確かに観光が経済の中心にある京都府では、
非常事態宣言は難しいと思った。
そこで大阪府に非常事態宣言が発令された場合、
大阪府内への不要不急な旅は中止せざるを得ない。
しかし京都がまん延防止措置のままであれば、
京都府内は感染防止に最大限留意しながら旅行を強行する。
今回の旅では観光地への立ち入りは原則的にない。
最後に京都駅で夕食を食べる予定にしているところが、
唯一感染防止上気がかりなところである。

元来の予定では5月3日月曜日は京都丹後鉄道と、
京都市営地下鉄東西線の乗り潰し、
当日移動で大阪まで来て、新大阪で1泊、
5月4日火曜日は阪急電鉄と大阪メトロの乗り潰しだった。
この予定のうち、3日月曜日の山科から大阪までの移動を、
京都駅下車に変更、ここから新幹線で帰京する日帰りに変更した。
また、京都駅での夕食を山科駅に変更した。
京都駅は観光拠点のため、密が発生しやすいが、
山科であればそれほどではないだろう。

ミッション名も「関西京都大阪乗り潰しの旅」から、
「京都丹鉄リベンジと地下鉄乗り潰しの旅」に変更、
以下のような計画に練り直した。

 5月3日月曜日

06:00東京始発の東海道新幹線「のぞみ1号」で京都、
30分の乗り換えで08:38京都発特急「まいづる1号」で1時間25分、
西舞鶴まで行き、ここで京都丹後鉄道に乗り換える。
ここから宮舞線で栗田まで往復、
西舞鶴で1時間31分の乗り換え時間で昼食を喰う。
在来線で綾部まで行き、ここで特急「きのさき16号」に乗り換え、
1時間5分で二条まで行き、京都市営地下鉄・東西線に乗り込む。
山科で1時間7分の乗り換え時間で夕食を喰い、
東海道本線で京都まで出て、
17:30京都発の東海道新幹線「のぞみ242号」で帰京する。


 10.予定変更の切符購入とキャンセル

5月3日月曜日から1泊2日の計画から、
大阪での活動を中止し、5月3日月曜日の日帰りに計画変更した。
そのため4月3日土曜日に津田沼駅指定席券売機で購入した、
幕張から西舞鶴の乗車券10,010円と、
東京発京都着の「のぞみ1号」の普通車指定席特急券6,010円、
京都発西舞鶴着の「まいづる1号」の普通車指定席特急券860円、
津田沼駅のみどりの窓口で購入した、
西舞鶴から二条までの「まいづる8号」の乗車券・B特急3,410円、
4月4日日曜日に津田沼駅指定席券売機で購入した、
大阪市内から幕張までの乗車券9,460円と、
新大阪発東京着の「のぞみ246号」の普通車指定席特急券6,010円、
これらを持って2021年4月21水曜日、
この日は私用があって有給休暇を取得して千葉に行ったが、
その時、JR千葉駅のみどりの窓口に行き、
5月3日日曜日「まいづる8号」の特急券と乗車券、
5月4日月曜日「のぞみ246号」の新幹線特急券と乗車券を払い戻しの手続きをした。
窓口の職員から新型コロナ過で手数料は掛からないと云われた。



西舞鶴から二条までの「まいづる8号」の乗車券・B特急の利用控え



同乗車券、特急券のキャンセル控え



大阪市内から幕張までの乗車券と、
新大阪発東京着の「のぞみ246号」の普通車指定席特急券の利用控え



同乗車券、特急券のキャンセル控え

幕張から西舞鶴の乗車券10,010円と、
東京発京都着の「のぞみ1号」の普通車指定席特急券6,010円、
京都発西舞鶴着の「まいづる1号」の普通車指定席特急券860円はそのまま生かし、
新たに5月3日日曜日の「きのさき16号」の特急券と乗車券、
同日の「のぞみ242号」の新幹線特急券と乗車券を購入した。


 11.大どんでん返し−京都府の緊急事態宣言

5月3日月曜日から1泊2日の予定を、
大阪府の緊急事態宣言を受けて予定を変更、
京都府内だけの移動で5月3日月曜の日帰りに組み直した。
そして2021年4月21水曜日、
JR千葉駅のみどりの窓口で一部の特急券と乗車券をキャンセルした。
この時は京都府は緊急事態宣言の要請には慎重だったが、
4月23日金曜日になって京都府対策本部は、
大阪府や兵庫県と歩調を合わせ、
4月25日から緊急事態宣言を政府に要請した。
政府は東京都、大阪府、京都府、兵庫県の4府県に、
2021年4月25日からゴールデンウィークの終わる5月11日まで、
緊急事態宣言を発令した。

これには目が点になった。
大阪府の緊急事態宣言を受けて京都府の日帰り旅に変更したが、
その京都府も緊急事態宣言になってしまった。
今回の旅では京都丹後鉄道宮舞線の栗田までの往復と、
京都市営地下鉄東西線の移動、
夕食も京都駅地下街から山科の路面店に変更、
感染のリスクは低い行動だが、
それでも緊急事態宣言が発令された以上、
予定を強行することは出来ない。
折角日帰りで予定を組み直し、
それに併せて特急や新幹線の切符も買い直したが、
これもキャンセルするしかない。

4月23日金曜日に予約した「ヴィアイン新大阪」のホームページにアクセスし、
5月3日月曜日の朝食付、禁煙スタンダートシングルの予約をキャンセルした。


 12.予定中止と再びのキャンセル

大阪府と兵庫県の緊急事態宣言に併せ、
京都府も緊急事態宣言を要請し、
2021年4月25日から5月11日までの発令が決まった。
これを受けて京都日帰りの旅も中止にせざるを得ないとなり、
4月27日火曜日、出社前に津田沼で下車し、みどりの窓口に行く。
普段なら外まで行列が出来ていてもおかしくなかったが、
この日は並んでいる人はひとりもおらず、
窓口の2人の職員が手持ち無沙汰でいた。
ここで4月3日土曜日、津田沼駅指定席券売機で購入した、
幕張から西舞鶴の乗車券10,010円と、
東京発京都着の「のぞみ1号」の普通車指定席特急券6,010円、
京都発西舞鶴着の「まいづる1号」の普通車指定席特急券860円、
4月21水曜日、千葉駅みどりの窓口で購入した、
西舞鶴から二条までの乗車券1,690円、
綾部発二条着「きのさき16号」の指定席B特急券1,720円、
京都市内から幕張までの乗車券8,910円、
京都発東京着「のぞみ242号」の指定席特急券6,010円、
この全てをキャンセル依頼した。



幕張から西舞鶴の乗車券と、
東京発京都着の「のぞみ1号」の普通車指定席特急券、
京都発西舞鶴着の「まいづる1号」の普通車指定席特急券の利用控え



同乗車券、特急券のキャンセル控え



西舞鶴から二条までの乗車券、
綾部発二条着「きのさき16号」の指定席B特急券の利用控え



同乗車券、特急券のキャンセル控え





京都市内から幕張までの乗車券8,910円、
京都発東京着「のぞみ242号」の指定席特急券6,010円、



同乗車券、特急券のキャンセル控え

窓口職員から「コロナですか?」と聞かれた。
つまり、キャンセルの理由が“新型コロナのため”かということだ。
4月21日水曜日に千葉駅のみどりの窓口で、
既に新型コロナが理由でのキャンセルには、
手数料が掛からないというのは経験済みだったが、
そのことは云わずにただ「はい・・・」と少し悔しそうな感情を込めて答えた。
職員は「コロナならキャンセル料は掛かりません」と、
淡々とした口調で答え、処理作業を開始した。
マルスに切符を挿入してタッチパネルを操作する。
出てきた切符には赤い印字で何かが書かれている。
その切符に職員がゴム印で「コロナ」と押印した。
コロナが理由でのキャンセルはキャンセル料が掛からないため、
そのことを明示するために各みどりの窓口に、
「コロナ」のゴム印が配布されているのだろう。
ここでの手続きを終え、全ての予定のキャンセルは完了した。


 13.6月の再計画−計画年休と1ヶ月後への予定変更

2021年4月25日から5月11日までの緊急事態宣言は、
感染状況が収まらないことから、
5月末まで延長することが決まった。
この延長で感染状況が改善するのかは分からないが、
それでも5月末で緊急事態宣言が終了すると想定して、
6月中に今回の計画を移植できないかと考えた。
今の会社は年間5回の計画年休取得が義務づけられている。
そこでそのうちの1回を6月中に取得することにして、
同僚と予定を摺り合わせ、6月22日火曜日に取得することにした。
今の勤務シフトは火曜から土曜までの遅番勤務で、
日曜、月曜が休日となっている。
つまり6月22日火曜日に計画年休を取れば、
6月20日日曜日から3連休になる。
これなら20日日曜日、21日月曜日に計画を実行、
22日火曜日に休養を取ることが出来る。
そこで5月の計画で宿泊先に予定していた、
ヴィアイン新大阪のホームページにアクセスし、
6月20日日曜日に予約を入れた。

 到着日: 2021/06/20 (日) (21:00)
 出発日: 2021/06/21 (月) (12:00)
 プラン:【ご好評につき延長!】いつも応援ありがとう〜Thank Youプラン〜
 無料朝食【最寄出口 東口】
 客室:【禁煙】スタンダードシングル
 大人 3,900円

利用客が少ないのか、大幅値引き価格で予約を取ることが出来た。
これであとは1ヶ月前になったら、
前回と同様、指定席券売機と津田沼駅のみどりの窓口で、
6月20日日曜日の「のぞみ1号」の東京から京都、
「まいづる1号」の京都から西舞鶴、
「きのさき16号」の綾部から二条の指定席特急券、、
幕張から西舞鶴と西舞鶴から二条までの乗車券、
6月21日月曜日の「のぞみ246号」の新大阪から東京の指定席特急券と、
新大阪から幕張までの乗車券を購入する。
1ヶ月遅れにはなるが、関西京都大阪乗り潰しの旅の計画は再始動した。


 14.緊急事態宣言の再延長と再びの計画中止

2021年4月25日に発令された緊急事態宣言は、
当初はゴールデンウィークを見据えて5月11日までとされたが、
感染状況を鑑みて5月末まで延長された。
そのため6月20日日曜日から1泊2日で旅行を計画、
22日火曜日に計画年休を取得して休養日に当てる。
この計画に合わせてヴィアイン新大阪にも予約を入れた。

しかし5月最終週になって感染者数は下がってきたものの、
医療体制の逼迫はまだ十分に回復していないとして、
緊急事態宣言の再延長が検討され始めた。
予定としては6月20日日曜日が最有力で、
13日日曜日の案のもあり、またまん延防止措置に移行する案もあった。
当初の方針通り、予定の日程に緊急事態宣言が掛かったら予定中止、
まん延防止措置の期間だったら、
感染防止に留意しながら予定を強行する。
そこで1ヶ月前になっても新幹線や特急の切符は購入せず、
結果が出るのを待つことにした。

5月28日金曜日、5月末までとした緊急事態宣言は、
東京都、京都府、大阪府、兵庫県、愛知県、福岡県、北海道、岡山県、
広島県、沖縄県の都道府県で20日までの再延長が決定された。
また千葉県のまん延防止措置も同時に20日までの再延期が決まった。
これらの状況から6月20日日曜日、20日月曜日の、
1泊2日の京都大阪の旅行は中止にするという判断することにした。
新幹線、特急の切符は1ヶ月前を切っても購入していない。
ただ、ヴィアイン新大阪は既に予約してしまったため、
5月30日日曜日にホームページから予約取り消しした。
これで再計画された旅行の予定は全てキャンセルの手続きが完了した。


 15.11月の連休への計画移植とその顛末

1年延期された東京オリンピックは7月23日金曜日に開会式を迎え、
8月8日日曜日に閉会式の予定となっていた。
2020年と同様、開幕式、閉幕式に併せて、
7月の第3月曜日と決まっていた「海の日」を今年だけ、
7月19日月曜からオリンピック開会式前日の22日木曜に移動、
10月の第2月曜日の「スポーツの日」から7月23日金曜日に移動、
8月11日水曜日の「山の日」を8月8日日曜日に移動した。
そのため、8月9日月曜日が振替休日となった。

2021年特例の祝日の移動によって、
10月11日月曜日が平日となってしまった。
本当はここで12日火曜日に有休を取得して、
ここに「関西京都大阪乗り潰しの旅」を移植するつもりだったが、
この祭日の移動でその予定が不可能となってしまった。
そこで11月21日日曜日と23日火曜日の勤労感謝の日の飛び石連休、
そのなか日の22にち月曜日に有休を取得すれば3連休になる。
そこで11月の飛び石連休に関西京都大阪乗り潰しの旅を移植することを考えた。

予定は今までとほぼ同じで、
11月21日日曜日に東海道新幹線「のぞみ1号」で京都に出て、
京都始発の特急「まいづる1号」で西舞鶴まで行く。
普通切符購入で西舞鶴から栗田まで往復して京都丹後鉄道・宮舞線を乗り潰す。
西舞鶴で昼食を喰ってから鶴舞線で綾部まで出て、
2分の乗り換え時間で特急「きのさき16号」に乗り換えて二条まで行く。
ここから京都市営地下鉄・東西線で山科まで行き乗り潰しを完了、
京阪山科駅を取材してから夕食を喰う。
東海道本線で大阪まで行き、阪急梅田駅で大阪周遊パス・阪急拡大版を購入、
新大阪まで行き、ヴィアイン新大阪にチェックインする。

翌日、11月22日月曜日はホテル無料朝食を喰ったあと、
ヴィアイン新大阪をチェックアウトして荷物をコインロッカーに預け、
ここから大阪周遊パス・阪急拡大版で阪急箕面線箕面駅、
阪急宝塚本線石橋阪大前駅、阪急神戸本線塚口駅を取材、
ここで昼食を喰い、阪急伊丹線伊丹駅、阪神なんば線大物駅を駅取材する。
阪神本線で梅田まででここで夕食を喰う。
大阪市営地下鉄御堂筋線で新大阪まで戻り、
コインロッカーから荷物を取り出し、
東海道新幹線「のぞみ246号」で帰京する。

この計画で8月8日日曜日に「ヴィアイン新大阪」のホームページにアクセスし、
2021年11月21日日曜日から1泊、
メンバーズ限定 【室数限定 早期割90】で、
スタンダードシングル4,600円を予約した。

しかし8月には新型コロナ感染が拡大、
8月18日水曜日のネットニュースによると、
「大阪府新型コロナ5人死亡、2296人感染確認」となり、
一日の感染者数が過去最多で初めて2000人を越えた。

大阪府への宿泊はまだ3ヶ月先だが、
この段階ではこの先の感染者数がどう変化するのか全く予想が付かないが、
首都圏や関西圏が一番感染者数が多いのは容易に予想が付く。
逆に地方の方が感染者数の減少が早いと思う。
そこで11月の飛び石連休は9月の連休に予定し、
やはり8月の感染状況で予定を中止した富山旅行を移植することにして、
関西京都大阪乗り潰しの旅は来年の5月まで延期することにした。
8月19日木曜日に「ヴィアイン新大阪」のホームページにアクセスし、
2021年11月21日日曜日から1泊、スタンダードシングルの予約をキャンセルした。
キャンセルした時に初めて気付いたのだが、

 客室:【喫煙】スタンダードシングル(1名利用)

で予約していた。
自分では「禁煙」を予約したつもりでいたが、
間違って「喫煙」を予約していたようだ。
このまま泊まりに行っていたら現場で目が点になっていたに違いない。


 16.2022年の再々計画−3度目の正直

おととしのゴールデンウィークに企画した関西京都大阪乗り潰しの旅だが、
新型コロナ感染症の拡大で2020年4月7日に、
「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が千葉県を含む七都府県に発令された。
その中には今回の訪問対象地域である大阪府も含まれていた。
同年4月16日には対象地域が全国に拡大され、
終了期限は2020年5月6日のゴールデンウィークまでとされていたが、
5月4日に終了時期が5月末まで延長された。
結局、2020年のゴールデンウィークの旅は中止することになった。

同じ企画のままで翌年、2021年にリベンジ企画を計画した。
しかし新型コロナウイルスは再び猛威を振るい、
2021年4月5日には大阪府にまん延防止措置が適用、
京都府も同年4月12日からまん延防止措置が適用された。
この時点で大阪府が緊急事態宣言に移行する可能性がかなり強く、
京都府の非常事態宣言の適用は保留とされていた。
そこで1日目、京都府の日帰り旅に変更も検討したが、
2021年4月25日からゴールデンウィークの終わる5月11日まで、
政府は東京都、大阪府、京都府、兵庫県の4府県に緊急事態宣言を発令した。
このため2021年ゴールデンウィークの旅も再び中止になってしまった。

そして2022年、三度関西京都大阪乗り潰しの旅を企画した。
しかし企画を確認した段階で2日目に使用を予定していた、
大阪周遊パス・阪急拡大版3,200円が何時の間にか販売中止になっていた。
これでは関西京都大阪乗り潰しの旅の企画が不可能になってしまう。
予定を根本から見直さなければならなくなってしまった。
3度目の正直と行きたかったが、正直云って状況は厳しくなっていた。


 17.企画変更−関西京都大阪一部未達の乗り潰しの旅

大阪周遊パス・阪急拡大版が使えないのであれば、
阪急単独の一日乗り放題の乗車券と大阪周遊パスを分けて購入するしかない。
阪急電鉄のホームページで調べたところ、
「阪急阪神1dayパス」という、
阪急電車、阪神電車、神戸高速線の全線が1日乗降フリーの乗車券がある。
これなら大阪府内だけでなく、全線が乗り降りできる。
それなら敢えて大阪周遊パスは使わず、
2日目はこの切符のみを使うという選択肢もある。
そうすると“関西京都大阪乗り潰し”という計画は未達になってしまうが、
今回乗り潰す予定だった京都丹後鉄道・宮舞線、京都市営地下鉄・東西線、
阪急電鉄・伊丹線、今津線、箕面線、大阪メトロ・谷町線、長堀鶴見緑地線のうち、
大阪メトロの路線の乗り潰しを断念し、
その時間で阪急電鉄の駅取材に注力した方が切符を有効に使える。
そこで2日目の午後からの大阪メトロの乗り潰しを白紙にして、
その時間で阪急京都線で京都を目指す。
1日目は東海道新幹線で京都まで来ているので、
帰りも京都から帰れば往復割引が適用になる。
そう考え、2022年版の関西京都大阪乗り潰しの旅を以下のように計画した。

 5月3日火曜日憲法記念日

東海道新幹線「のぞみ1号」で東京から京都、
特急「まいづる1号」に乗り換えて西舞鶴まで移動する。
京都丹後鉄道・宮舞線で栗田まで往復し、
昼食後に鶴舞線で綾部まで行き、接続する特急「きのさき16号」で二条、
京都市営地下鉄・東西線で山科まで行く。
乗り換え時に京阪山科駅を取材して東海道本線で大阪まで行く。
夕食後、大阪駅近辺で宿泊する。

 5月4日水曜日みどりの日

ホテルをチェックアウトして駅蕎麦で朝食を喰い、
阪急大阪梅田駅で阪急阪神1dayパスを購入、
前回までの予定だった阪急箕面線、今津線、伊丹線を乗り潰し、
大阪梅田から阪急京都本線で長岡天神、大山崎、洛西口、
阪急嵐山線の松尾大社で駅取材して烏丸まで行く。
夕食後に京都市営烏丸線で京都まで行き、
東海道新幹線「のぞみ244号」で帰京する。


 18.ホテルの予約と5月3日分切符購入

何時もは大阪近郊で宿泊する時は、帰りの新幹線のことも考え、
JR西日本系列のヴィアイン新大阪に宿泊している。
しかし今回は帰りの新幹線も京都から乗車するので、
敢えて新大阪宿泊にこだわらなくてもいい。
それなら2日目のスタートのことも考え、
大阪駅近隣のホテルに宿泊する方が便利である。
そう考えてヴィアイン新大阪の系列店である、
ヴィアイン梅田に宿泊することにした。
2021年12月2日、ヴィアイングループのホームページから、
ヴィアイン梅田の宿泊予約をした。

 到着日: 2022/05/03 (火) (15:00)
 出発日: 2022/05/04 (水) (12:00) (1泊)
 プラン:【早期割 60】 60日前までの予約がめっちゃお得 (素泊まり)
 人数:1人 食事なし
 客室:【 禁煙 】 シングルB <13平米>
 大人@ 8,000 円 x 1 名

予約完了してから到着日の予定時刻を初期設定のままにしていたことに気付き、
慌てて修正して再登録し直した。

 到着日: 2022/05/03 (火) (21:00)
 出発日: 2022/05/04 (水) (12:00) (1泊)
 プラン:【早期割 60】 60日前までの予約がめっちゃお得 (素泊まり)
 人数:1人 食事なし
 客室:【 禁煙 】 シングルB <13平米>
 大人@ 8,000 円 x 1 名

去年のうちにホテルを抑え、そして予定日の1ヶ月前、
2022年4月3日日曜日、津田沼駅のみどりの窓口に行き、
5月3日火曜日分の切符を購入する。
事前の予定では、5月3日火曜日の、

 幕張−京都 乗車券往復
 東海道新幹線「のぞみ1号」東京−京都 新幹線指定席特急券
 特急「まいづる1号」京都−西舞鶴 特急指定席特急券
 西舞鶴−二条 乗車券
 特急「きのさき16号」綾部−二条 指定席特急券

をこの日のみどりの窓口で購入、
5月4日水曜日の

 東海道新幹線「のぞみ244号」京都−東京 新幹線指定席特急券

を翌日に購入しようと思っていた。
しかし幕張から京都まで往復するよりも、
幕張から西舞鶴のでの往復乗車券を購入し、
二条で途中下車扱いにした方がお得だと窓口職員に云われ、
その通りの切符で発券してもらった。
JR西日本の自動改札では飯給対応していないところもあるため、
念のため、二条で途中下車する時は有人改札を利用した方がいいとのこと。


 19.5月4日分切符購入と1週間前の天気予報

4月4日月曜日、この日は朝からずっと一日中雨が降り続いていた。
雨の中、10:00p.m.過ぎに家を出て津田沼に出て、
指定席券売機で5月4日の新幹線指定席を購入した。
本当は、乗車券に関しては昨日既に購入済なので、

 東海道新幹線「のぞみ244号」京都−東京 新幹線指定席特急券

のみを購入すれば良かったのだが、
間違って京都から幕張までの乗車券を購入してしまい、
このあとみどりの窓口に行って間違って購入した乗車券を払い戻しする。



当日だったためか、キャンセル料は取られなかった。
これでホテルと切符の準備が完了した。

それから3週間が立った4月27日水曜日、
旅行予定の約1週間前に日本気象協会のホームページで、
千葉市と旅行先の週間天気予報を確認した。

千葉市はゴールデンウィーク初日の4月29日金曜日から、
5月2日月曜日までは“のち雨”、“一時雨”の傘マークが並んでいて、
降水確率も70%から90%、30日土曜だけが50%だったが、
旅行1日目である5月3日火曜日は“晴れのち曇”降水確率40%、
5月4日水曜日は“曇”降水確率50%で雨マークはなかった。

京都府宮津市は5月3日火曜日は“晴れのち曇”降水確率30%、
5月4日水曜日は“曇”降水確率50%で雨マークはなかった。

大阪府大阪市も5月3日火曜日は“曇”降水確率50%、
5月4日水曜日も“曇”降水確率50%で雨マークはなかった。

両日とも快晴というわけにはいかないようだが、
それでも雨の心配はそれほどせずに済みそうだ。


 20.前日の緊急予定追加−阪神武庫川線の5500系

今回の5月3日火曜日憲法記念日の宿泊先は、
大阪梅田のヴィアイン梅田でプランは、

 【早期割 60】 60日前までの予約がめっちゃお得 (素泊まり)

である。
つまり夕食、朝食はなしのプランなのだ。
そこで翌日5月4日水曜日みどりの日は、
ヴィアイン梅田をチェックアウトしたあと、
「潮屋・梅田店」で朝食を喰う予定にしている。
この店の開店時間は6:40a.m.でこれに合わせてホテルを出る。
そのあと阪急大阪梅田駅のごあんないカウンターで、
阪急阪神1dayパス1,300円を購入し、
08:31大阪梅田始発の阪急宝塚本線・普通・雲雀丘花屋敷行に乗り込み、
22分掛けて石橋阪大前まで行き、
箕面線に乗り換えて終点の箕面まで行くことになっている。
しかし朝食を喰わなければ、取材開始はもっと自由に設定出来る。
極論を云えば始発から仕事を開始してもいい。
5月4日水曜日みどりの日に使用予定の阪急阪神1dayパスは、
その名の通り、阪急電鉄だけでなく阪神電鉄も乗車可能である。
そこで阪急電鉄に乗り込む前に阪神電鉄の予定を追加出来ないかと考えてみた。

これはテレビで知ったのだけれども、
阪神武庫川線の赤胴車が廃止され、5500系に置き換えられていた。
武庫川線は2009年8月に訪問しているが、
その時は勿論赤胴車の運行で、
7861-7961形7864-7964に乗車して武庫川団地まで往復した。
現在は種車4両編成×2本=8両を2両編成化、
ワンマン運転改造の5500系が使用されている。
武庫川線に投入された5500系2両編成×4本=8両は、
それぞれオリジナルデザインのラッピングが施され、

 タイガース号/5513+5913
 甲子園号/5914+5514
 TORACO号/5511+5911
 トラッキー号/5912+5512

として運用されているようである。
5913、5914、5911、5912は中間車を先頭車改造したものである。
そこでこれらの車両を取材しようと思い、
阪急電鉄の取材の前に阪神武庫川線の取材を追加しようと思った。

5月2日月曜日、仕事が終わって帰社してから、
ネットで調べて追加予定を作成し、別紙で印刷して持参することにした。

 07:06大阪梅田※−阪神本線・西宮行(12)−07:18武庫川[16]
 07:34武庫川※−阪神武庫川線・武庫川団地行(5)−07:39武庫川団地前[5]
 07:44武庫川団地※−阪神武庫川線・武庫川行(6)−07:50武庫川[5]
 07:55武庫川−阪神本線・大阪梅田行(13)−08:08大阪梅田[23]

当日は6:00a.m.に起床してホテルをチェックアウトすれば、
武庫川線往復しても08:08には大阪梅田に戻ってこられる。
阪急宝塚本線に乗り込む予定時間は08:31なので、
23分あれば移動には十分すぎる。
これらの計画を作成して翌日に向けて飲酒もせずに就寝した。
しかしこの計画作成が当日に影を落とすことになるのである。


 21.寝坊−1本遅れの総武緩行線と東京駅の大混雑−旅の始まり

寝坊した!
目が覚めて目が点になった。
当日はスマホで3:50a.m.にアラームを掛けておいたのだが、
目が覚めた時には既に4:20a.m.だった。
予定では04:40初電の総武緩行線に乗り込む予定だったが、
どう考えてもこれには間に合わない。
慌てて支度をして予定より1本遅い、
04:56を目指して家を出た。



今回は青春18きっぷなどの乗り放題きっぷを使用せず、
必要な区間は事前購入、一部はSuica使用で当日精算することにしている。
事前購入の乗車券は幕張と西舞鶴の往復割引を使用している。
幕張駅で“乗車券(ゆき)”で入場する。



早朝だったためか、ホームで待っている時に肌寒さを感じた。
04:56幕張発の総武緩行線三鷹行きで秋葉原まで行く。
秋葉原で7分の乗り換え時間で京浜東北線に乗り換え東京まで行く。
東京駅に到着したのは05:49である。
東海道新幹線「のぞみ1号」は06:00発なので、
京浜東北線がホームに到着した段階で乗り換え時間は11分しかない。
しかもゴールデンウィークの最中だったためか、
東京駅構内は滅茶苦茶混んでいた。
それでも到着したのが地上ホームだったために、
新幹線改札までの移動時間がそれほど掛からない。
横須加線・総武快速線の地下ホームだったら11分の乗り換えは難しい。
間違って乗車券と東海道新幹線「のぞみ1号」のほか、
特急「まいづる1号」のきっぷも入れてしまったが、
ちゃんと3枚が改札口のきっぷ取出口から出てきた。
駅構内だけでなくホーム上も混雑していて、
駅弁売り場は外まで行列が出来ている。
これを待っていたら出発時間に間に合わない。
カウンター式の売店の方が人が少なかった。
置いている駅弁の種類は少ないが、仕方がない。
しかし店員がずっと電話していて客を無視している。
たぶん、仕入れのためだとは思うが、
ホームの売店での駅弁購入は発車時間との闘いでもあるので、
客の対応を優先してもらいたい。
電話が終わっても待たせた先客に謝罪することなく、
ゆっくりとした対応をしている。
連休中に仕事をしていることには感謝するが、
このやる気のなさは如何なものだろうか。


 22.東海道新幹線「のぞみ1号」座席攻防戦と3分の遅延

なんとか駅弁「東海道新幹線富士山弁當」1,180円を購入し、
自販でお茶を買い込んで「のぞみ1号」に乗り込む。
ゴールデンウィークの最中ということもあって、
指定席は全て満車で、自由席も混雑していた。
席まで行くと予約していた11号車8番E席に外国人の女性が座っていた。
自分の切符を見せて「ここは僕が予約している席です。」と云った。



しかし外国人女性は「切符ノ見方ガ分ラナイ。」と云っていたので、
彼女の切符を見せてもらったところ、11号車8番D席になっていた。
「あなたの席は(窓側の)E席ではなく、(通路側の)D席です。」と教えてあげた。
しかし彼女は「私ニハコレガ必要デス。」と云って退こうとしない。
東海道新幹線N700Aには窓側の下の方にコンセントがある。
彼女はそこにスマホの充電コードを繋いでゲームをしていたのだ。
「アナタガコチラ(通路側のD席)ニ座リマス。」と云い出した。
「ダメです。席をどいて下さい。」と云っても、
「私ニハコレガ必要デス。」と繰り返していた。
そこで「おいらも必要なんだよ!」とキツめに云ったら、
渋々席をどいて隣に移動した。
席についてようやく駅弁を食べ始める。



購入した「東海道新幹線富士山弁當」は以前にも購入したことがある。
弁当のフタの裏には東海道新幹線車両のデータが載っている。
この弁当を喰っていると外には本物の富士山が見えてくる。


この時期はまだ山頂の雪が残っていて、我々が理想的な富士山の形である。
東京駅を06:00に発車した「のぞみ1号」は東京駅としては初電だが、
同じ06:00に品川駅を出発する「のぞみ79号」が存在する。
つまり、「のぞみ1号」の7分前に同じルートを走る列車が存在するのだ。
この「のぞみ79号」が遅れているため、
「のぞみ1号」も少しスピードを落として距離を取ったようで、
名古屋駅到着は2分遅れになっていた。
そのため接続する特急「ひだ」の客は車掌に申し出るように、
車内アナウンスが流れていた。
更に京都に到着する頃には遅れが3分に広がっていた。
隣の外国人も京都で下車するらしく、
席を立った時に「アナタハ嘘ヲツキマシタネ!」と云ってきた。
スマホは家でフル充電してきているし、
そもそも充電コードがバッグの中に入っていて、
それを網棚に載せてしまったので充電することが出来ない。
もう一度「アナタハ嘘ヲツキマシタネ!!」と云ってきたので、
「そうだよ」としれっと云い返した。
彼女は「信ジラレナイ・・・」と云ってそのまま降りて行ってしまった。
自分の予約した席に座って何で罵倒されなきゃならないんだ。
不愉快な気分のまま、08:08の3分遅れで「のぞみ1号」を下車した。


 23.間違った途中下車と特急「まいづる1号」

2018年8月に京都丹後鉄道の乗り潰しを決行した。
この時は同年7月の台風7号の影響で、
西日本を中心に集中豪雨が発生してしまい、
影響で京都丹後鉄道宮津線の東雲と四所の間で、
斜面崩壊が起こり、西舞鶴から東雲の区間が不通になってしまった。
今回はそのリベンジに出掛けたわけだが、
その時は指定席券売機で切符を購入したため、
自動的に乗り換え時間の短い切符が選択されてしまったため、
「のぞみ3号」と「まいづる1号」の乗り継ぎとなってしまい、
06:16東京発の「のぞみ3号」は京都到着は08:26で、
この時も1分遅れになってしまった。
京都08:36発の特急「まいづる1号」に乗り換え時間は10分、
遅延のために9分にになってしまい、
東乗り換え口から出て地下通路を移動したが、
乗り換えは時間ギリギリになってしまった。
山陰本線は0番線ホームの西側にあり、
京都駅を南北と東西に移動しなければならなかった。
余談だが京都駅0番線ホームは日本で一番長いホームである。
今回は有人窓口で切符を購入したため、
「のぞみ1号」と「まいづる1号」の乗り換えになった。
乗り換え時間は30分あるので余裕のである。
それでも今回は一番近いルートを事前に確認して、
新幹線の改札口を出た。
しかし改札駅員に切符を戻す時に途中下車を表す、
「京都」の印を押されてしまった。
「のぞみ1号」の車内トラブルを引きずっていて、
本来は在来線乗り換え改札を通らなければ行けなかったのに、
新幹線中央出口の改札を出てしまった。
とほほ・・・。
こんな初歩的なミスをしてしまうとは・・・。
気を引き締めて在来線改札を入場し、
山陰本線ホームに移動する。
今回は時間の余裕があるため、まだ「まいづる1号」は入線していない。
少し待って「まいづる1号」が入線してきた。



入線した京都と東舞鶴を結ぶ「まいづる1号」は、
京都と天橋立を結ぶ「はしだて1号」と綾部まで連結して運行される。
「まいづる1号」は綾部でスイッチバックして舞鶴線に入線するが、
「はしだて1号」は直進して、
福知山から京都丹後鉄道宮福線に乗り入れて天橋立まで行く。
1号車から4号車は「はしだて1号」、5号車から7号車は「まいづる1号」である。
到着してからも車内清掃で8:32a.m.くらいまで待たされた。



社内は3割くらいの乗車率で、ゆったりと1時間25分の旅を愉しむ。
山陰本線は京都を出ると京都鉄道博物館の脇を通り抜け、
高架に上がって二条駅に停車する。
今回の予定では二条は単なる乗り換えしか考えていなかったが、
よく考えてみたら未取材駅である。
今日の帰りにこの駅の取材を追加しよう。
今日は終わりはホテル宿泊であり、事前購入の切符も二条から先はない。
つまり時間を気にせずに予定を追加出来る。
綾部で「はしだて1号」と分離してスイッチバックし、
後ろ向きに座ったまま西舞鶴まで行く。
ここで下車してホームから京都丹後鉄道ホームに停車中の、
「丹後あかまつ号」を取材し、いったん外に出てから、
京都丹後鉄道の改札に行き、栗田までの切符450円を購入する。
往復切符が欲しかったが、自販機にその設定がなかった。



西舞鶴での乗り換え時間は33分で十分に余裕がある。
10:37西舞鶴折り返し始発の京都丹後鉄道宮舞線225Dには、
700形704が充当されていた。


 24.栗田への往復−京都丹後鉄道のリベンジ

京都丹後鉄道の路線は旧日本鉄道建設公団が建設した、
宮津から福知山を結ぶ宮福線30.4kmと、
旧国鉄特定地方交通線の宮津線83.6kmから構成される。
旧日本鉄道建設公団が建設した宮福線を運営するため、
京都府が中心となって1982年9月22日に設立された宮福鉄道が、
旧国鉄特定地方交通線の宮津線も引き受けることになり、
1989年8月1日に社名を北近畿タンゴ鉄道に変更した。
しかし第三セクターの北近畿タンゴ鉄道は収益が悪化、
収益改善のため施設保有と鉄道運行を分離し、
鉄道運行を2015年4月1日に、
高速バス事業のWILLER ALLIANCE(現・WILLER)の子会社である、
WILLER TRAINSに移行した。

京都丹後鉄道の路線は2018年8月4日に、
家族お出かけきっぷ1,800円を使用し、
全区間の乗り潰しに挑戦した。
しかし同年7月の西日本豪雨により一部の区間が不通、
バス代行になってしまった。

 7月4日水曜から8日日曜日にかけて、
 台風7号の影響を受けた梅雨前線が長期に停滞、
 西日本を中心に集中豪雨が発生し、
 多くの土砂災害や雨水による洪水が発生、多くの家屋が被災し、
 死者は200人以上となる平成最悪の災害となった。

 この西日本豪雨の影響で京都丹後鉄道宮津線の東雲と四所の間で、
 斜面崩壊が起こり、西舞鶴から東雲の区間が不通になってしまった。
 この影響で西舞鶴から宮津の区間が運休となってしまい、
 7月25日から東雲から宮津の区間は運転再開になったものの、
 斜面崩壊の区間は早期復旧が不可能な状態で、
 西舞鶴から東雲までの区間は7月25日から代行バスが運行されることとなった。
 結果として、今回の旅では丹鉄乗り潰しは不可能になってしまった。
 天災なのでこれは仕方がない。
 この区間が完全復旧したら、再挑戦することにしよう。

  ※拙作「京都鉄道博物館と京都丹後鉄道の旅」より抜粋

未乗車区間は宮舞線の西舞鶴から東雲の区間だが、
折り返し待ちの時間の短縮や新しい駅取材をしたいため、
今回は宮津のひとつ手前の栗田まで往復することにした。



 ※帰りの車窓から撮影

10:37に西舞鶴を出た宮舞線下り225Dは立ち客も出るほど混雑していた。
31分の旅で11:08に栗田に到着した。



この駅の停車時間は14分でこの時間で駅取材を実行する。

京都丹後鉄道栗田駅は相対式2面線の地上ホームを有する宮舞線の駅である。
1番線は下り宮津、豊岡方面、2番線は西舞鶴方面が使用する。
駅舎は2番線に隣接して設置され、1番線とは跨線橋で結ばれている。
国鉄時代は駅長室のある駅舎側を1番線に付番するルールに従い、
西舞鶴方面が1番線に付番されていたが、
ILLER TRAINSへの移管以降、下り線を1番線に付番するルールに改められ、
駅舎と反対側の下りホームを1番線に付番、駅舎側が2番線となった。



駅舎には「魚魚駅舎」と書かれており、
「ととすてーしょん」とふりがなが振られていた。
しかしこの日は駅舎は鍵が掛かっており中には入れなかった。
外から覗いてみると水槽が置かれていて、そのことを云っているのだろう。
因みに「栗田」は“くりた”ではなく、“くんだ”と読む。
上り列車は11:22に栗田に到着し、29分で西舞鶴に戻る。



帰りの上り列車は3割くらいの乗車率だった。
やはり下りの豊岡行きは途中の天橋立を目指す観光客が多かったのだろう。
車窓からは栗田湾の海が愉しめた。
ここは若狭湾の一部で、日本海ではあるが湾になっているため穏やかである。


 25.西舞鶴の1時間31分と特急「きのさき」

西舞鶴に到着したのは11:51で、このあと乗る列車は、
13:30に西舞鶴を出る福知山行きの普通列車である。
ここでの乗り換え時間は1時間39分もあり、
この時間を利用して昼食を取る。
事前に調べておいた「洋食キッチンベリーズ」に行き、牛スジカレーを喰う。
思ったほど混んでおらず、0:30p.m.前には店を出た。
レシートの時間だと12:26なので、
12:36発の特急「まいづる8号」にも間に合った。
しかし事前に切符を購入した時点では昼食にどれくらい時間が掛かるか分からず、
綾部から特急「きのさき16号」に乗り換える計画にするしかなかった。
昼食を喰ってもまだ約1時間の余裕があり、
この時間を使って西舞鶴駅の周辺を散策した。



西舞鶴駅には京都丹後鉄道の車両基地が併設されており、
留置線にも車両が留置されていた。
また、現在では使用されていない「タンゴエクスプローラー」も見えた。



 ※敷地外から撮影

KTR001形「タンゴエクスプローラー」は、
北近畿タンゴ鉄道が所有していた特急形気動車である。
新大阪から東海道本線、福知山線を経由して、
ここから北近畿タンゴ鉄道福宮線、宮津から宮津線経由で豊岡に至る。
天橋立にも停車するので、新幹線新大阪からの観光需要に応需していた。
しかしKTR8000形「タンゴディスカバリー(現・丹後の海)」登場により、
2011年3月のダイヤ改正で定期運用から離脱、
波動需要に対応する予備車扱いになっている。
しかし現実は廃車届が出ていないだけで、
とても旅客需要には投入出来ないように思われる。
これらをゆったりと取材して、早めに入場する。



ここからは既に帰りの切符を使用することになる。
13:30に西舞鶴を発車した鶴舞線福知山行には115系が充当されていた。



24分の旅で綾部に到着、特急「きのさき16号」の入線を待ち、
これに乗って京都のひとつ手前の停車駅である二条を目指す。



5号車5番A席の指定席を取っており、ゆったりと座って1時間5分の旅を愉しむ。



JR西日本では特急「こうのとり」、「きのさき」、「まいづる」、
「はしだて」、「くろしお」の自由席を2022年3月のダイヤ改正で廃止、全て指定席とした
その一方でチケットレスを推進するため、チケットレス特急券の値段を下げた。
15:01に二条に到着し、有人改札で途中下車を申し出た。
切符に「二条」のゴム印を押してもらい、改札を出る。


 26.二条の緊急駅取材と乗り間違えた京都市営地下鉄東西線

途中下車の手続きをして改札を出て、二条駅の駅取材する。
JR二条駅は島式1面2線の高架ホームを有する山陰本線の駅である。
1番線は上り京都方面、2番線は下り福知山方面が使用する。
高架ホームにはドーム型の屋根が付いており、
屋根のには一部木材も使用されている。



山陰本線は京都から幡生までの673.8kmと仙崎支線の2.2kmからなる。
京都から園部までは京都鉄道が敷設、国有化後に綾部まで延伸、
綾部から福知山までは阪鶴線として現在の福知山線の延長として開業、
福知山から香住までは播但線として開業、
香住から須佐までは山陰本線として敷設され、
美禰線の延長として宇田郷から阿川までが開業、
幡生から小串までは長州鉄道が敷設、国有化後に小串線となった。
1933年2月24日に須佐と宇田郷を繋ぎ、全通する。
全通に際して京都から幡生までの全区間を山陰本線に編入した。
京都鉄道が最初に敷設した区間は二条から嵯峨(現・嵯峨嵐山)で、
1897年2月15日であり、この時に上も同時に開業した。

京都鉄道は1907年8月1日に国有化、
1909年10月12日の線路名称制定で京都線となる。
1910年8月25日に綾部まで延伸時に開業した。
京都線は1912年3月1日に山陰本線に編入された。

高架化されたのは1996年3月16日である。
地上ホーム時代の1904年6月に出来た駅舎は、
京都鉄道の本社を兼ねた和風建築の瀟洒な建築である。
高架化に合わせて使用されなくなったが、
保存のために一部縮小して移築、
梅小路蒸気機関車館の資料展示館として活用された。
2016年4月29日に梅小路蒸気機関車館が拡張され、
京都鉄道博物館として生まれ変わった際には、
ミュージアムショップに改装され活用されている。



 ※梅小路蒸気機関車館時代の旧二条駅
 ※撮影日時 2002/05/19 14:20:11

ここから二条駅の改札には再入場せずに、
地下に移動して京都市営地下鉄東西線に乗り込む。
ここからは切符は事前購入していないので、
Suicaのチャージ部分を使っての移動になる。
ただもともとは単なる乗り換えで計画していたのだが、
二条で駅取材を追加してしまったため、
乗り込んだ列車が予定していた15:19発六地蔵行ではなく、
御陵から京阪京津線に乗り入れる15:31発びわ湖浜大津行きだった。
しかし御陵では乗り換えず、そのまま隣の京阪山科まで行くことにした。
京都地下鉄東西線で山科まで行って京阪山科を取材する予定だったので、
2線乗り換えで料金は上がるが、そのまま行くことにした。



ここで京阪山科の駅取材をしてから、JR山科に乗り換える。
山科での乗り換えと駅取材には31分を予定していて、
計画では16:07山科発の東海道本線新快速に乗り込むことにしていたが、
実際に乗り込んだのは3本前の15:57快速だった。
48分掛けて宿泊予定の大阪まで行く。


 27.大阪梅田の夜と朝−コンビニとの新たな提携

山科から大阪の移動時間は48分である。
山科の隣は京都、大阪のひとつ手前は新大阪で、
新幹線のひと区間より長い距離になるが、
転換クロスシートの車両だったため、ゆったりと移動が出来た。
16:35に新大阪で下車して御堂筋改札を出て、
御堂筋南口から駅を出て地下へ移動する。
大阪の地下街は「ホワイティうめだ」という商店街になっており、
ホテルに行く前にこの中にある、
「心斎橋ミツヤ・ホワイティ梅田店」に行って夕食を喰う。
ここはテレビなどでも紹介された洋食店で、
その時タレントが食べていた伝説のミツヤライス1,100円を喰った。
ここを出てから予約していたヴィアイン梅田にチェックインする。



JR西日本系列のヴィアイングループでは、
ヴィアイン新大阪には良く泊まっているが、
ヴィアイン梅田は初めてである。
用意された部屋は319で、
一般的なビジネスホテルでは、
壁に付いた簡易的なテーブルにテレビが設置され、
キャスターの付いた椅子があるところが多いが、
この部屋ではソファが設置されている。



食事などをするのには便利だが、
ソファに座るとテレビが見られないという不便がある。
荷物を置いていったん部屋を出てコンビニを探す。
ホテルの裏側にセブン-イレブン ハートインヴィアイン梅田店で、
ハイボールやレモンサワー、
つまみにポテトチップスなどを購入した。



このセブンイレブンはホテルの建物の一部に設置されていて、
しかも宿泊客は専用の買い物カゴで部屋まで直接持ち込める。



部屋のカードキーはエレベーターの扉の開閉にも必要だが、
そのカードギーでコンビニ奥のエレベーターホール直通の扉にも開閉出来る。
買い物カゴはホテルのフロントに戻せばいい。
これならレジ袋も不要だ。
旅行客はマイバッグを持参していることは少ないと思うので、
これは面白いシステムだと思う。
カメラのメンテナンスをして、
シャワーを浴びてからホテルの部屋飲みをする。
翌日5月4日水曜日みどりの日5:15a.m.に起床してシャワー浴び、
支度して6:00a.m.過ぎにはチェックアウトする。
一昨日緊急追加した阪神武庫川線取材のため、
阪急電鉄大阪梅田に行く前に、
阪神電鉄の阪神梅田駅を目指す。


 28.前日の緊急追加とさらなる予定変更−阪急阪神1dayパスの旅

2日目の5月4日水曜日みどりの日は阪急の駅取材を計画、
ホテルでの融資量朝食は喰わずにチェックアウトしたあと、
大阪地下街にある朝早くからやっている「潮屋・梅田店」でうどんを喰い、
阪急大阪梅田駅ごあんないカウンターで阪急阪神1dayパスを購入、
08:31大阪梅田始発の阪急宝塚本線で石橋阪大前を目指すことにしていた。
しかし出発前日の夜に阪神武庫川線の予定を緊急追加した。

 07:06大阪梅田※−阪神本線・西宮行(12)−07:18武庫川[16]
 07:34武庫川※−阪神武庫川線・武庫川団地行(5)−07:39武庫川団地前[5]
 07:44武庫川団地※−阪神武庫川線・武庫川行(6)−07:50武庫川[5]
 07:55武庫川−阪神本線・大阪梅田行(13)−08:08大阪梅田[23]

この予定に合わせて阪神電鉄の大阪梅田駅に向かった。
予定していた「潮屋・梅田店」の開店は6:40a.m.で、
ホテルを出たのは6:00a.m.過ぎだったのでまだ開店まで時間があったのである。
そこでこの店での朝食は断念し、阪神電鉄の処の駅で朝食を喰えるところを探そう。
阪神電鉄大阪梅田駅の有人改札に行き、阪急阪神1dayパス1,300円を購入した。



これはプリペイドタイプの磁気カードで、
以前よく利用していた大阪周遊パスと同じタイプである。
首都圏ではあまり見かけなくなったiOカードやパスネットと同タイプである。



裏面には、

 2022年−4月−1日から
  2023年−3月31日までの
   1日間有効 発売額 1300円
 有効区間 阪急電鉄 全線
      阪神電鉄 全線
      神戸高速 全線
     (西代・湊川を含む)

と書かれている。
そして自動改札を入場すると、

 0054:0620阪神 梅田 乗車

と印字された。
5月4日06:20に改札を通過したという意味だ。
ここから武庫川を目指すわけだが、
改札を通過した時には既に06:21普通には間に合わず、
停車していた特急に乗り込むことにした。
これは06:30に大阪梅田を発車する。
だが、特急だと武庫川には停車せず、
尼崎の次は甲子園まで行ってしまう。
予定より30分前倒しで動けているので、
この特急に乗り込んで先に甲子園まで行くことにした。


 29.甲子園の追加取材と甲子園球場の思い出

06:30に大阪梅田を発車する特急で尼崎に停車したあと甲子園まで行く。
甲子園駅は島式2面4線に降車専用ホームを備えた、
3面4線の高架ホームを有する駅である。
その名の通り、阪神甲子園球場の最寄り駅である。
甲子園球場はプロ野球セリーグの阪神タイガースの本拠地であり、
また春の選抜高等学校野球大会と、
夏の全国高等学校野球選手権大会の高校野球の実施球場でもある。
以前は蔦の絡まる球場であったが、今はリニューアルされた。



阪神甲子園球場は2004年3月10日に訪問している。



 ※撮影日時 2004/03/10 13:06:44

ここは駅取材だけでなく、阪神VS西武のオープン戦を観戦した。



 ※撮影日時 2004/03/10 14:47:07

当時、西武の主砲であったカブレラ選手がボールを見送っている。
阪神の捕手は2022年限りで監督勇退をした矢野燿大氏のようである。

甲子園駅は甲子園球場に合わせ、
1924年8月1日に臨時駅として開業し、
1926年7月16日に通年営業となる。
かつては島式2面4線に上下線にそれぞれ降車専用ホームを備えた、
4面4線構造になっていたが、ホームを拡張し、
下り線のみの降車専用ホームとなった。



 ※撮影日時 2004/03/10 13:01:13

2004年3月に訪問した時は出入口があるだけの駅舎だった。



しかし2015年8月に西口新駅舎が完成、
画像はリニューアル後の東口である。
ここで駅取材して西口から改札を入り、武庫川に向かった。


 30.武庫川駅の車両取材と武庫川線の思い出

甲子園から上りに乗って武庫川まで戻る。
武庫川駅も過去に訪問したことがあり、
その時に武庫川線を乗り潰し、終点の武庫川団地も訪問している。
武庫川団地といえば、あの泣いちゃった兵庫県議も住んでいた場所で、
ここから城崎温泉や佐用への交通費を“要請陳情等活動費”として計上、
それが不自然だとしてマスコミに叩かれたあの兵庫県議だ。
彼が住んでいた場所が武庫川団地で、
要請陳情等活動費がもし本当ならほぼ毎日武庫川線を利用していたことになる。

武庫川駅は相対式2面2線の高架ホームを有する阪神本線の駅であり、
また武庫川線も接続しており、島式1面2線の地上ホームが設置されているが、
東側のホームのみを使用し、西側は使用されていない。
阪神本線のホームは武庫川を渡る橋梁上に設置され、
1番線は上り、2番線は下りが使用する。



武庫川線は2両編成の車両が使用され、
本線からの直通運転はないが、
武庫川団地前方面の逆側に2本の留置線があり、
また本線への連絡線も設置されている。
本線の武庫川駅は1905年4月12日に、
三宮から出入橋(現・廃止)の区間が開通するとのと同時に開業した。
武庫川線は戦時中の1943年11月21日に武庫川から洲先が開業、
1944年8月17日には武庫川から武庫大橋までが開業、
軌道線の国道線と接続した。
武庫川線は軍需工場、川西航空機(現・新明和工業)などへの従業員の通勤路線として、
軍の要請によって建設された路線である。
国道線を通じて国鉄貨物線も乗り入れていたが、
軍需路線であったため空襲なども多かった。
戦後に昇圧、軌道法から鉄道法に切り替えられ、
1984年4月3日に武庫川団地前まで延伸された。

武庫川駅は2009年8月23日に訪問していて、
武庫川線も完乗しているが、
その時使用されていた車両は7864-7964だった。



 ※武庫川駅停車中の7861-7961形7964
 ※撮影日時 2009/08/23 17:07:10

しかし7861形、7890形は2020年6月2日に営業運転終了、
翌日からは5500系が2両編成化され投入された。
それぞれ阪神タイガースに関するラッピングが施された。
今回、阪急電鉄取材前に阪神電鉄の取材を入れたのは、
この5500系武庫川線ラッピング車両を取材したかったからである。



今回取材出来たのは5511+5911「TORACO号」だった。
予定ではこれに乗って武庫川団地まで行く筈だったが、
甲子園駅の取材を当日判断で追加したため、
武庫川線には乗らずにそのまま本線に戻り、
大阪梅田を目指すことにした。

この時は全く知らなかったのだが、
家に戻ってから武庫川線について改めて調べていて、
7890-7990形7890が武庫川団地で保存されているのを知った。
武庫川団地内のコミュニティスペースとして使われているようだ。
次に阪神電鉄を取材する機会があったら、
この7890-7990形7890を取材しよう。


 31.尼崎の朝食と5700系初取材

武庫川で車両取材をしてこのあと大阪梅田を目指す。
しかし乗り込んだ電車の中で路線図を見て気が変わった。
記憶によれば西宮で今津線に乗り換えられた筈だ。
そこで尼崎で下車して上り列車に乗り換えることにした。

尼崎駅は島式4面6線の高架ホームを有する、
阪神電鉄本線及び阪神なんば線の駅である。
1番線、2番線が本線下り、5番線、6番線を本線上りが使用、
4番線、5番線を阪神なんば線が使用する。
阪神なんば線は尼崎が始点のため、3番線は西九条、難波方面の列車が使用し、
4番線を阪神なんば線から直通して本線下りに直通する列車が使用する。
2番線、3番線と4番線、5番線が同ホームで乗り換えることが出来る。
JR東海道本線にも尼崎駅があるが、
約1.8km離れているため、実際の乗り換えは不可能である。
駅の所在地は兵庫県尼崎市東御園町であり、
この町名が使用されているのは阪神は尼崎駅周辺だけである。
1905年4月12日阪神本線開業と同時に開業した。
1928年12月28日に伝法線が大物から延伸してきて接続した。
伝法線は現在の阪神なんば線で、
1924年1月20日に大物から伝法まで開業したのに始まる。
同年8月1日には千鳥橋まで延伸された。
戦後の1960年6月に難波への延伸工事に着工し、
1964年5月20日に伝法線は西大阪線に改名された。
改名の翌日に千鳥橋から西九条までが完成した。
1967年8月10日に難波延伸第2期工事が開始されたが9月には中止された。
本来は阪神本線バイパス線として野田駅に延伸される予定だったが、
その計画は中止され、近鉄奈良線への接続が検討されルートが変更された。
2001年7月10日に延伸工事と開通後の第三種鉄道事業を行うため、
西大阪高速鉄道が設立された。
その後既開業路線の複線化工事と並行して延伸工事が進められ、
2009年3月20日に西九条から大阪難波までが開業し、
西大阪線から阪神なんば線に改称された。

2番線ホームと3番線ホームに接する線路の上に、
5700系が停車しているのを見かけた。



阪神5700系は2015年に登場したジャットカーで、
車体構造は1000系を基本として造られており、
前面には貫通扉が設置されているが、
基本的には4両編成のみで運行される。



青胴車として車体に青のデザインが必要だが、
ラインではなく、ドアのところに丸くデザインされているのが面白い。
また5700系に合わせて5500系も塗色変更されていた。
最初はこれも新型車両なのかなと思ってしまった。
車両取材を終えていったん改札を出て駅舎取材する。
そのあと朝食を喰える場所を探すが改札の外には見つからなかった。
ホームに戻ろうと改札を入ると駅蕎麦があった。



ここは思い起こすとこの「阪神そば」には以前にも訪問していた。
家に帰ってから調べてみると2009年8月23日で、
武庫川線の取材と同じ日だった。

この「阪神そば」で朝食を喰うことにした。
券売機で食券を買い、カウンターでかき揚げうどん440円を喰う。



麺は柔らかくあまりコシは感じられない。
早く食べられるという点で柔らかい方が回転率が早い。
つゆは関西風でダシの味が良く出ている。
天ぷらは自家製で、衣が多いが大きさは十分である。

かき揚げうどんで腹を満たしてホームに上がり、
下り列車に乗り込み西宮を目指す。


 32.西宮の彷徨と今津での乗り換え

尼崎から西宮まで移動して改札を出る。
西宮に到着したのは8:00a.m.ちょうどだった。

西宮駅は島式2面4線の高架ホームを有する阪神本線の駅である。
1番線は上り副本線、2番線は上り主本線、
3番線は下り主本線、4番線は下り副本線となる。
また三宮方の上下線に引き上げ線が設置されており、
梅田方面の折り返し列車が使用する。
阪神電気鉄道1899年6月12日摂津電気鉄道として設立し、
7月に阪神電気鉄道に社名変更、
1905年4月12日には三宮から出入橋(現・廃止)までが開通、
この時西宮も同時に開業した。
1968年4月7日に神戸高速鉄道が開業し、
山陽電気鉄道と相互直通運転開始する。



改札を出て東口から北に向かって歩き出した。
暫く歩いて行くと鉄道の高架線を発見した。
阪急今津線は南北に走っている路線で、
阪神本線とほぼ並行に走っている高架線の存在は不思議だった。
少しすると電車が通過して自分の間違いに気付いた。
JR神戸線(東海道本線)の高架線だったのである。
自分の記憶だけで行動してしまったが、
それが間違っていると思い直し、西宮駅まで戻った。
思い出せないため、事前の予定通り、大阪梅田まで行くことにした。



しかし乗った電車の車内放送で、
隣の今津駅が阪急今津線の乗り換え駅だと知った。
今津線の乗換駅が今津なのは、至極当然である。
そのことに気付かなかったのだ。



阪神電鉄今津で改札を出て、阪急電鉄今津駅に乗り換える。
通路が設置されていて、「阪急電車のりば」の案内が出ている。



この乗り換えは2004年3月10日に行っているが、
18年前なので全く覚えていなかった。
しかもこの時は阪神今津駅の駅取材をするために地上に出たため、
この通路は使わなかったのだ。
“西宮”が今津線の乗換駅になっていると記憶していたのは、
阪急“西宮北口”と勘違いしていたのだった。

阪神電鉄今津駅は相対式2面2線の高架ホームを持つ駅である。
阪急今津駅とは連絡通路が設置され、
地上に降りなくても乗り換えられる様になっている。
初代の今津駅は現在の久寿川駅で、
現在地より600m梅田に近い位置にある。
この駅は1905年4月12日に阪神電鉄本線が開業したと同時に開業した。
1926年12月18日に阪急電鉄今津線が今津まで延伸され、
現在地に今津駅を開業した際、
初代の今津駅を久寿川駅に改名し、今津駅を新規開業した。
開業当時は今の阪急電鉄の今津駅とほぼ同じ場所にあったが、
後に大きくカーブして阪神本線と並ぶ形で延伸された。
交通の多い今津駅付近の踏切をなくすため、阪神本線は高架化が計画され、
1998年5月30日に下り線を高架に切り替え、
2001年3月3日に上り線も切り替え、完全高架化された。


 33.阪神国道の緊急取材と阪急今津線

阪急阪神1dayパスはその名の通り、
阪急電車と阪神電車に乗れるフリーきっぷである。
阪神今津駅の改札でこのカードで出て、
そのまま阪急今津駅をこのカードで入場する。
停車していた車両に乗り込んで宝塚を目指す。
今津から2つ先の西宮北口で暫く停車する。
この駅でほとんどの人が降りていった。
そのまま乗っていると電車は逆方向に動き出した。
乗り込んだ時には全く気付かなかったのだが、
阪急今津線は今津と西宮北口、西宮北口と宝塚では運転系統が違うようだ。
今津と西宮北口は折り返し運転しているようで、
仕方がないので中間駅の阪神国道で下車した。
折角なので阪神国道で駅取材する。



阪神国道駅は相対式2面2線の高架ホームを有する今津線の駅である。
1番線が下り西宮北口方面、2番線は上り今津方面が使用する。
阪急今津線の西宮北口から宝塚までの区間は、
西宝線として1921年9月2日に開通、
1926年12月18日には西宮北口から今津までが延伸して全通した。
この時、西宝線も含めて今津から宝塚までを今津線とした。
阪神国道の開業は約半年後の1927年5月1日である。
余談だが駅名の“阪神国道”は駅の出口に接する国道2号線の通称で、
阪神電鉄とは全く関係がない。

以前は西宮北口駅で神戸本線を今津線が平面交差するダイヤモンドクロスとなったが、
1984年3月25日に駅が改装され、今津線が分断されていた。

駅取材後に下りで西宮北口まで行き、ここで宝塚方面に乗り換える。



宝塚で箕面線取材のため、宝塚本線に乗り換える。


 34.箕面線の完乗−箕面駅と石橋阪大前駅

宝塚で今津線から宝塚本線に乗り換えた。
ここではホームの右から左に乗り換えるだけだ。
09:20宝塚始発の急行で石橋阪大前を目指す。
宝塚本線では先頭車両の最前列に座ることができた。
所謂“かぶりつき”で、線路の状況などを愉しむ。



18分で石橋阪大前に到着し、ここで箕面線に乗り換える。
箕面線は全4.0kmの複線路線で折り返し運転のほか、
一部は大阪梅田方面への直通運転する設定もある。
2分の乗り換えで箕面線で7分、終点の箕面に行く。



箕面駅は頭端式2面2線の地上ホームを有する箕面線の駅である。
1番線は2つのホームに挟まれ、2番線はその外側に設置されている。
通常は1番線を使用、島式ホームを降車専用として使用する。
現在の阪急電鉄は1906年1月15日に設立された、
箕面有馬電気鉄道が礎で、翌年箕面有馬電気軌道に社名変更された。
1910年3月10日に梅田(現・大阪梅田)から宝塚までの区間と、
石橋(現・石橋阪大前)から箕面までの区間が開業した。
これが現在の宝塚本線と箕面線で、この時終着駅として箕面も開業した。
開業時の駅名は“箕面公園”だったが、
1931年から32年頃、“箕面”に改称された。
開業時は折り返しではなくループ線となっていて、
方向転換せずにそのまま上り方面に行けるようになっていた。
現在ではループ線は撤去されている。

箕面で駅取材してから石橋阪大前に戻る。



電鉄石橋阪大前駅は相対式2面2線の宝塚本線と、
2番線に接続する頭端式1面2線の箕面線折り返し線、
5番線に接する相対式2面2線の箕面線、宝塚本線直通ホームの、
計3面5線構造になっている。
1番線は宝塚本線下り宝塚方面、2番線は宝塚本線大阪梅田方面が使用、
2番線に接して箕面線のホームが設置されており、
櫛形配置の箕面線折り返し線が5番線に付番、
5番線櫛形ホームの大阪梅田寄りが島式になっており、
こちら側が3番線、独立したホームが4番線となって、
箕面線と宝塚本線大阪梅田方面との直通運転用のホームとなっていて、
3番線は宝塚本線から分岐して箕面線箕面方面の行く列車が使用、
4番線は箕面線から宝塚本線に直通する列車が使用する。
かつては宝塚本線と箕面線はデルタ線になっていたが、
宝塚方面の線路は撤去され、大阪梅田方面の線路のみが残る。
画像は東口で、2番線、3番線、5番線ホームと平面移動で接続する。
1番線には西口が隣接し、各ホームは地下通路で繋がっている。
開業時の駅名は“石橋”だったが、
2019年10月1日に“石橋阪大前”に改称された。
かつてはデルタ線になっていて、
梅田方面、宝塚方面の両方から直通運転されていた。


 35.緊急取材の雲雀丘花屋敷駅

石橋阪大前で駅取材してから1番線ホームに移動し宝塚方面の列車を待つ。
1番線にはSDGsをアピールしたラッピング車両が停車していた。



このあとの予定は宝塚本線で宝塚まで戻り、
今津線に乗り換えて西宮北口に行き、
ここで神戸本線で塚口まで移動、
塚口から伊丹線で伊丹まで行き、ここで昼食を取る予定だった。
しかし到着した宝塚方面の列車が雲雀丘花屋敷止まりだったため、
取り敢えずこれに乗って終点まで行く。
車内でいろいろ考え、伊丹での昼食は時間的に無理なので断念した。
折角なのでここでの駅取材し、昼食は宝塚で探すことにする。



電鉄雲雀丘花屋敷駅は島式2面4線の地上ホームを有する宝塚本線の駅である。
本線のほか、近接する平井車庫への分岐点が宝塚方にある。
1番線は下り待避線、2番線は下り主本線、
3番線は上り主本線、4番線は上り待避線となっている。
平井車庫に隣接していることから、普通列車は雲雀丘花屋敷止まりも多く、
下りは当駅止まり線用の降車ホームとなっている。



宝塚本線が開業した1910年3月10日に花屋敷駅が開業した。
駅名は長尾山中に開発された花屋敷温泉に因む。
1916年8月5日には雲雀丘駅が開業、
花屋敷と雲雀丘の距離は0.6kmと近く、
戦後の1961年1月16日に花屋敷と雲雀丘の中間に、
雲雀丘花屋敷が新規開業して雲雀丘駅を廃止した。
花屋敷駅も廃止の方針が出されたが、地元からの反対があり、
同時廃止には至らず、翌年1962年5月1日にようやく廃止された。

この付近は高級住宅街のようで、駅前にスーパーなどはなく、
お屋敷が建ち並んでた。
西口、東口、南口と取材し、10:53雲雀丘花屋敷発の急行で宝塚まで行く。
車内で昼食が喰えそうな場所をスマホで探すが、
候補が多いが入りやすそうな店が見つからず、
宝塚では下車せずそのまま今津線に乗り込み、西宮北口まで行くことにした。


 36.西宮北口の昼食と伊丹線取材

宝塚で宝塚本線から今津線に乗り換える。
行きもそうだったが、同一ホームの乗り換えで便利である。
今津線で終点の西宮北口まで行く。
乗り込んだ6000系の位置が2つの編成を繋いだ、
内側の運転席の真横のロングシートだったため、
ずっとガラス越しに運転台のメーターを見ながら西宮北口まで行った。



圧力計はアナログメーターだが、速度計はデジタル表示になっていた。
車中でスマホネット検索し、西宮北口で昼食を喰えそうなところを調べる。
“西宮北口 ランチ”で検索し、「拉麺水輝」という店を見つける。

今津線の運転系統が西宮北口で分断されているため、
実質的に4方向、3系統の乗換駅になっていて、
ターミナル駅として機能している。
北口改札から出て北東口からACTAを通過して店に行く。



開店前だったが既に行列ができていた。
ネットで紹介されていることもあって人気店なのだろう。
因みに「拉麺水輝」は「らーめんあくあ」と読む。
ここで鶏TON醤油ラーメン790円を喰う。

駅に戻り神戸本線に乗り換え、塚口まで行く。
ここで伊丹線に乗り換え、6分の乗車で終点の伊丹に到着する。



伊丹駅は頭端式1面2線の高架ホームを有する伊丹線の駅である。
通常は2番線を使用し、ラッシュ時には1番線も使用、
直前にクロスポイントが設置されている。
伊丹線は1920年7月16日に神戸本線開通と同時に、
塚口から伊丹の区間が開通、伊丹も終着駅として開業した。
宝塚本線はもともとの計画では伊丹付近を通過する予定だったが、
梅田と神戸を最短距離で結ぶこととして現在のルートに変更、
その代替として神戸本線開通時に伊丹線が同時に敷設された。
新規開業時は現在地より南東約150mの位置にあったが、
1995年1月17日に阪神・淡路大震災によって甚大な被害を受け、
同年3月11日に現在地より約400m南に仮設駅を設置した。
1998年11月21日に現在地の駅ビル「Reita」3階に移転した。


 37.塚口のミステイクと園田の緊急取材

伊丹で駅取材してから12:35発の電車で塚口まで戻る。
乗車時間は6分で、伊丹に到着した段階で、
阪急電鉄の全路線に完乗しことになった。
塚口駅は神戸本線と伊丹線のホームが平行するように、
塚口に戻る段階で大きくカーブする。
伊丹線と神戸本線上り大阪梅田方面は同一ホームで乗り換え可能で、
ちょうど戻ったところで2分の乗り換えで、
大阪青梅大軌が来たのでそれに乗り込む。
乗ってから気がついたのだけれども、
塚口で駅取材するのを忘れてしまった。
そこで隣の園田で下車し、塚口に戻ることにした。
しかし折角園田で下車したので、
予定にはなかったがここも駅取材することにした。



阪急電鉄園田駅は単式1面1線と島式2面4線の、
計3面5線の高架ホームを有する神戸本線の駅である。
島式ホームは1番線が下り待避線、2番線が下り主本線、
3番線は上り主本線、4番線が上り待避線となっている。
4番線の外側にあり、同一線路の単式ホームには付番がなく、
園田競馬開催時の臨時多客時用の臨時降車専用ホームとなっていたが、
現在では使われておらず、休止状態になっている。
神戸本線は1920年7月16日に十三から、
神戸(のちの上筒井、現・廃止)までが開業、
1936年4月1日に西灘(現・王子公園)から分岐して、
神戸(現・神戸三宮)が開業、
西灘から上筒井の区間は上筒井線として存続したが、
1940年5月20日に廃線となった。
園田に駅が出来たのは1936年10月20日で、
開業当時から2面4線構造だった。
高架化されたのは1979年7月1日で、
高架駅舎はは翌年の1980年4月5日である。

園田は普通列車しか停車しない駅だが、
高架ホームで駅ビルは“園田阪急プラザ”として、
飲食店などが入っている。
園田から再び下りで塚口まで戻り、ここで駅取材する。



塚口駅は単式1面1線と島式1面2線の、
計2面3線の地上ホームを有する神戸本線の駅である。
また塚口を起点として伊丹までを結ぶ伊丹線も接続する。
単式ホームは1番線に付番、神戸本線下り神戸三宮方面が使用、
島式ホームは2番線、3番線に付番、
2番線は神戸本線上り大阪梅田方面、2番線は伊丹線が使用する。
単式ホームと島式ホームとは地下道で結ばれている。
単式ホームは画像の南口に隣接しているが、ここも平行移動ではない。
神戸本線が部分開業した1920年7月16日に、
塚口も同時に開業した。

塚口で駅取材をしてから普通列車で大阪梅田まで戻る。
ここからは京都線に乗り換えて、駅取材しながら京都を目指す。
予定では12:40発の京都本線特急に乗り込むことになっていたが、
実際に乗り込んだのは13:40発で、ちょうど1時間の遅延になっていた。


 38.阪急京都線−長岡天神と緊急取材の西向日

大阪梅田で13:40発の特急に乗り込み、
ここから帰りの新幹線の時間まで京都本線の駅取材をする。
既に乗り潰しは完了しているので、
あとは帰りの新幹線の時間まで駅取材して時間を潰すことでもある。
予定では、

 12:40大阪梅田※−阪急京都本線・特急・京都河原町行(31)−13:11長岡天神[27]
 13:38長岡天神−阪急京都本線・準急・大阪梅田行(4)−13:42大山崎[39]
 
  ※JR京都線山崎駅

 14:21大山崎−阪急京都本線・京都河原町行(10)−14:31洛西口[30]
 15:01洛西口−阪急京都本線・京都河原町行(2)−15:03-08桂[9]
 15:12桂※−阪急嵐山線・嵐山行(5)−15:17松尾大社[18]
 15:35松尾大社−阪急嵐山線・嵐山行(2)−15:37嵐山[37]
 16:14嵐山−阪急嵐山線・桂行(8)−16:22桂[6]
 16:28桂−阪急京都本線・京都河原町行(10)−16:38烏丸[56]

  ※夕食/京都かつりき 11:00〜22:00(L.O.21:30)

 17:34四条−京都市営烏丸線・国際会館行(4)−17:38京都[35]
 18:11-13京都−東海道新幹線「のぞみ244号」(131/2:11)−20:24東京

となっているが、時間が来たらそこで撤収すればいい。
まずは予定通り、長岡天神に行く。



長岡天神駅は島式2面4線の地上ホームを有する京都本線の駅である。
1番線は上り京都河原町方面待避線、2番線は上り主本線、
3番線は下り大阪梅田方面主本線、4番線は下り待避線となっている。
画像は西口で橋上駅舎化されている。

阪急電鉄京都本線は新京阪鉄道が敷設した路線である。
京阪電気鉄道が淀川西岸に新線を敷設することを目的に、
1922年6月28日に新京阪鉄道が設立された。
翌年、十三から淡路を経由して千里山の区間を敷設していた、
北大阪電気鉄道を買収して同社が所有していた免許で、
1925年10月15日に淡路から天神橋(現・天神橋筋六丁目)までを敷設、
1928年1月16日には淡路から高槻町(現・高槻市)まで延伸、
同年11月1日には高槻町(現・高槻市)から京都西院(仮駅)までが延伸、
同年11月9日には桂から嵐山の現・嵐山線が開業した。
西京極から地下区間を走行することになり、
新京阪鉄道は1930年9月15日に京阪電気鉄道に合併、
翌年、1931年3月31日に西院から京阪京都(現・大宮)まで延伸した。
京阪電気鉄道は戦時中の1943年10月1日に、
阪神急行電鉄と合併、京阪神急行電鉄となる。
戦後の1949年12月1日に京阪神急行から京阪電気鉄道が再び独立するが、
京阪神急行電鉄新京阪線は阪急に残され、阪急電鉄の京都本線となる。

駅名は西に徒歩約10分の距離にある長岡天満宮に由来する。
桓武天皇が784年に平城京から遷都した長岡京の西南の外れに位置する。
この付近は菅原道真の所領があったとされ、
太宰府に左遷された時に付き添った菅原氏一族の中小路宗則が、
帰り際に託された道真自作の木像と念持仏を祀ったのが始まりとされている。

このあと予定にはなかったが、上りに乗り隣の西向日に行く。



西向日駅は相対式2面2線の地上ホームを有する京都本線の駅である。
1番線は上り京都河原町方面、2番線は下り大阪梅田方面が使用する。
画像は西口で、東口にも独立した駅舎があり、地下通路で繋がっている。
かつては構内踏切を使用していたが、地下通路を建設した時に長岡京の遺稿が見つかった。
ここに駅が出来たのは1928年11月1日に、
高槻町(現・高槻市)から京都西院(仮駅)までが延伸した時、
同時に“西向日町”の駅名で開業した。
1972年10月1日に向日町の市制施行により駅名も“西向日”に変更された。
新京阪鉄道は西向日分岐して伏見、山科方面の免許を有していて、
親会社京阪電気鉄道が山科から大津市馬場に至るまでの特許を有していた。
京阪ではさらにそこから名古屋までの名古屋急行電鉄の構想を持っていたが、
1929年の世界恐慌で京阪の経営が危うくなったことからこの構想は頓挫した。



ここから予定していながら飛ばした大山崎に向かう。


 39.大山崎の彷徨と洛西口取材

予定になかった西向日で駅取材しとてから、
もともと長岡天神のあとに予定していた大山崎に行く。



大山崎駅は相対式2面2線の高架ホームを有する京都本線の駅である。
1番線は上り京都河原町方面、2番線は下り大阪梅田方面が使用する。
阪急電鉄京都本線は新京阪鉄道が敷設した路線である。
京阪電気鉄道が淀川西岸に新線を敷設することを目的に、
1922年6月28日に新京阪鉄道に設立が、
1928年11月1日に高槻町(現・高槻市)から、
京都西院(仮駅)までが延伸した時に同時に開業した。
1964年10月開業の東海道新幹線の建設時に、
この付近の地盤沈下が心配され、
その解決策として阪急も高架化することが決定、
高架化に当たって完成した東海道本線の線路を使用して運行し、
その間に路線の高架化工事が行われた。
期間は1963年4月24日〜同年12月29日で、
東海道新幹線開業前に阪急京都線の車両が、
一部区間を走って営業運転していたのだ。
そのため地上駅舎も仮設のものが設置されていた。

ここで駅取材してJR京都線山崎駅も駅取材しようとして、
駅周辺を散策してみたが、
事前に生き方を調べて地図を持参しなかったため、
どうしても行き方が分からず断念した。
そのためただでさえ時間が遅れているのに、
更に時間をロスしてしまった。



このあと予定通り、洛西口に行くことにする。
大山崎で電車を待っていると「京とれいん」が通過していった。
「京とれいん」は阪急京都本線で運行されている観光列車で、
種車は6300系6354編成である。



洛西口駅は相対式2面2線の高架ホームを有する京都本線の駅である。
1番線は上り京都河原町方面、2番線は下り大阪梅田方面が使用する。
阪急電鉄京都本線は新京阪鉄道が敷設した路線である。
この地点に最初に駅が出来たのは1946年2月1日で、
“物集女”の駅名で開業した。
戦時中にこの付近の農地に軍需工場が建設され、
その最寄り駅として計画されたが、
開業に漕ぎつけた時は既に終戦を迎えていた。
そのため1948年3月1日には物集女駅は廃止された。
因みに駅名の“物集女”は“もずめ”と読み、
この付近の集落の名に由来する。
戦後の発展で農地が住宅地に転換され、開発に伴って再び駅が必要となり、
2003年3月16日に洛西口が開業した。
開業時は地上ホームだったが、
のちにこの付近の高架化工事が決定しており、
駅舎は簡素なもので上下線を繋ぐ通路もなく、駅舎は独立していた。
2008年より高架化工事が開始され、
2010年9月11日に下り線、12月11日に上り線が高架化された。
2013年10月26日に上りホームが使用開始、
2016年3月5日に下りホームが使用開始された。



京都本線の駅取材はここで終了、このあと桂に行き、
最後の駅取材予定の松尾大社を目指す。


 40.阪急嵐山線−松尾大社と嵐山

洛西口から桂まで行き、ここで嵐山線に乗り換える。
ゴールデンウィークということで利用客も多く、
駅員や警備員が通路を分けて誘導していた。
15:30発の電車で途中駅の松尾大社まで行く。
もともとの予定では15:12に乗ることにしていたので、
1本遅れまで遅延を圧縮出来たことになる。



松尾大社駅は相対式2面2線の地上ホームを有する嵐山線の駅である。
上下線は地下道で繋がっている。
阪急電鉄京都本線は新京阪鉄道が敷設した路線である。
京阪電気鉄道が淀川西岸に新線を敷設することを目的に、
1922年6月28日に新京阪鉄道が設立された。
嵐山線は1928年11月9日に開業した。
この時同時に“松尾神社前”駅名で開業した。
2013年12月21日に“松尾大社”に改名された。



駅名は近接する松尾大社に由来する。
因みに“松尾大社”は“まつのおたいしゃ”と読むが、
駅名は“まつおたいしゃ”と読む。
松尾大社は701年(大宝元年)に創建された、
松尾山をご神体とする神社である。

松尾大社で駅取材してそのあと終点の嵐山まで行く。
電車に乗ってから車窓を見て、
取材した駅舎意外にも札口があることに気付く。
松尾大社駅は再取材が必要である。



嵐山駅は櫛形3面2線の地上ホームを有する嵐山線の駅である。
島式ホームの2線を相対式ホームが挟む形に敷設し、
改札側が繋がった櫛形になっている。
2線のうち通常は片側だけしか使われていない。
嵐山線は1928年11月9日に開業、この時同時に終着駅として開業した。
開業当時は嵐山への観光客を見込んで6面5線の線形だったが、
思ったほど利用客が伸びずに戦後に現在の形に縮小された。
開業当時のホームは現在も残っており、線路跡には植樹されて隠されている。
京都の名勝のひとつである嵐山の玄関口であるが、
JR京都線や京福の嵐電があるため、
桂川の対岸に接続する阪急嵐山線の利用客はそれほど多くない。
嵐山の観光地に行くには渡月橋を渡って約10分の距離となる。

ここは2006年8月26日に取材済だが、
2010年10月30日に現在の駅舎にリニューアルされた。
このリニューアルした駅舎を取材するために嵐山を訪れたのだ。
ここで駅舎のみを取材して折り返しの列車に乗り込む。
帰りの嵐山線に乗り込んだ時には既に予定より早い時間になっていた。
嵐山では37分の乗り換え時間で渡月橋まで行くことにしていたが、
これを省略して帰りの新幹線の時間に合わせたのだ。


 41.烏丸の夕食と大混雑の京都−旅の終わり

嵐山から嵐山線で桂まで戻り、京都本線に乗り換え烏丸まで行く。
阪急電鉄京都本線は西京極を出ると地下に入り、終点の京都河原町まで行く。
終点のひとつ手前の烏丸まで行き、下車する。
京都市営地下鉄烏丸線四条駅とは地下通路で乗り換え可能だが、
夕食を食べるためにいったん地上に出る。
ネットで事前に調べた「京都かつりき」は、
京都経済センターに併設された複合商業施設「SUINA室町」の1階にある。
ここでヘレかつ定食を喰ってから再び地下に降り、
京都市営地下鉄烏丸線四条から京都まで行く。
ここは事前に切符を用意していなかったためSuicaを使用する。
帰りの新幹線までは少し時間があったため、地上に出てみる。



駅前では元・立憲民主党の党首が演説を行っていた。
少しここで写真を撮ってから昨日入場記録を付けた、
西舞鶴から幕張までの乗車券と、
京都から東京までの「のぞみ170号」の指定席特急券で、
新幹線改札を入場し、お土産を買おうと思ったが、
ゴールデンウィークただ中ということもあって、大混雑だった。
何とかお土産をゲットし、ホームに上がって売店でビールなどを購入、
入線した18:13京都発の東海道新幹線「のぞみ170号」に乗り込む。



既に夕食は喰っていたため、つまみを買ってビールを愉しむ。
行きはそのあとも撮影があるためビールは我慢しているが、
帰りはもうカメラを触ることは原則的にないのでビールを行ってしまう。



事前購入した指定席は7号車14番E席である。
乗り込むまで気付かなかったが、7号車は「S Work車両」だった。
これはビジネスユースに特化した指定席で、
周りに気兼ねなくモバイル端末などを使用出来る指定席である。
休日にはその設定ではないが、たまたま7号車を予約してしまった。



車窓は既に日が暮れ始めていた。
2時間11分の乗車で20:24に東京駅に到着する。
ここで21:00東京始発の総武快速線下り佐倉行に乗り換える。



始発ということもあって利用者は少なく、ほぼ貸し切り状態だった。
それでも発車間近にになって乗客は増えていった。
錦糸町を出て直ぐに非常停止ボタンが押されたということで緊急停止した。
しかしその後安全確認が取れたということで、程なく発車した。
津田沼で総武緩行線に乗り換え帰宅する。


 42.旅の総括−未乗車区間と今後の課題

関西京都大阪乗り潰しの旅は、
2020年ゴールデンウィークに計画し、
新型コロナ過で決行出来ずに2021年ゴールデンウィークに移植した。
しかし2021年ゴールデンウィークも新型コロナが蔓延し、
結局、予定を中止せざるを得なくなってしまった。
そして3度目の正直・・・というか、3年目の正直、
2022年ゴールデンウィークに予定を決行した。
しかし2年前に計画した時に発売していた切符が今年は販売中止になり、
予定していた乗り潰しが一部不可能になってしまった。

   今回予定していた乗り潰し区間

  京都丹後鉄道

 宮舞線/東雲−西舞鶴

  京都市営地下鉄(京都市交通局)

 東西線/三条京阪−烏丸御池

  阪急電鉄

 伊丹線/塚口−伊丹
 今津線/宝塚−宝塚南口
 箕面線/石橋−箕面

  大阪メトロ

 谷町線/東梅田−天満橋
 長堀鶴見緑地線/大正−門真南

このうち大阪メトロは切符の関係で乗り潰しが出来なかった。
大阪メトロに関しては、阪急阪神1dayパスを使った、
阪急、阪神の追加駅取材の旅とセットで1泊2日の旅を企画、
来年にも予定を決行することにしよう。





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