梅雨が明けたら・・・



  1.明けませんでしたm(_ _)m

7月の最終週で土日きっぷを使って0泊2日の旅をしよう。
そう考えた時は、まさかこの時点で梅雨が明けていないなんて思いもしなかった。
例年は7月20日前後で梅雨が明けるので、
梅雨明けを待って炎天下での過酷な取材、
そんなモチーフで「梅雨が明けたら・・・」という旅行記のタイトルも決めて、
この11.梅雨が明けたら・・・土日きっぷを使った0泊2日の旅を考えていた。
しかし今年は梅雨明けが大幅に遅れて、
この土日きっぷの旅も梅雨明けしていないどころか、
土曜日は一日中雨に悩まされることになるのである。
6月27日金曜日、浮間舟渡駅で土日きっぷを購入する。
その時点での計画は以下の通りであった。

 7月26日土曜日

07:30上野−フレッシュひたち5号−09:03大甕
09:51大甕−普通327M−10:06勝田
10:43勝田−フレッシュひたち20号−11:11石岡
11:53石岡−普通359M−12:09友部
12:34友部−フレッシュひたち21号−12:44水戸
13:47水戸−フレッシュひたち25号−13:51勝田
13:55勝田−普通756M−15:07下館
15:34下館−普通758M−15:58小山
16:28小山−やまびこ161号−16:40宇都宮
17:15宇都宮−Maxやまびこ189号−18:28仙台
18:51仙台−はやて224号−20:36東京
20:45東京−すいごう−21:15千葉

 7月27日日曜日

07:28東京−あさま1号−08:40上田
09:03上田−上田交通−09:10上田原
09:25上田原−上田交通−09:33上田
10:07上田−あさま503号−10:20長野
11:05長野−長野電鉄−11:14信濃吉田
12:07信濃吉田−長野電鉄−12:18長野
12:41長野−ワイドビューしなの14号−13:44塩尻
13:53塩尻−普通1532M−13:56みどり湖
14:04みどり湖−普通1539M−14:08塩尻
14:33塩尻−スーパーあずさ7号−15:26信濃大町
16:00信濃大町−普通1538M−17:00松本
17:18松本−あずさ68号−20:52千葉

しかし雨に加えて予期せぬ出来事が起こった。
この旅も波乱ずくめで始まったのである。

2003/07/29 01:05


  2.車両交換

7月26日土曜日、
何時も会社に行く時間に起床する。
昨日からの雨がまだ残っていて朝起きた時は強く降っていたが、
支度をしている途中で少しだけ小降りになったため、
折り畳みの傘を鞄に入れて駅まで小雨の中を強行する。
傘を持っての旅は非常に邪魔になるし、
特に写真を撮る時には致命傷になる。
だからなるべく傘は持ちたくないのだ。
6:05発で秋葉原に行き、京浜東北線で上野に出る。
特急用のホームに入場し、少し車両取材などする。
ホームにある日本食堂の売店で幕の内弁当\1,000、生茶\150等買う。
上野7:30始発の「フレッシュひたち5号」で最初の取材地である大甕に向かう。
乗った車両はK306編成のイエローだった。
「フレッシュひたち」に用いられるE653系は7連8本と4連3本があり、
車体は上下2色に塗り分けられていて、
下部は7連は4色に塗り分けられており、
レッドは紅梅、グリーンは海、ブルーは水仙、イエローは霞ヶ浦と、
「フレッシュひたち」が運行するエリアの観光資源がイメージ化されている。
また付属編成で用いられる4連は紅葉を意味するオレンジに塗色されている。
7:30発車の「フレッシュひたち5号」は出発してすぐに、
車内アナウンスで車両不調で勝田で車両交換をするといっていた。
車内の空調設備の不良ということだ。
ほとんどの客が水戸で降りてしまい、
勝田以遠に行く客は少なかったので問題にはならなかったが、
自由席の席取りなどは車両交換時にもめることもある。
勝田で4番線に滑り込んだ「フレッシュひたち5号」は、
3番線に用意されていたレッドの車体の車両に振り替えて終点高萩に向かった。
紅梅を意味するレッドに塗色された車両だった。
しかしこれはこの旅では大したトラブルではなかった。
勿論この時はまだそのことは知るよしもなかったのだが・・・。

2003/07/29 01:52

※写真:上野駅に停車中のフレッシュひたち5号K306編成 撮影時刻 2003/07/26 07:26:08


  3.常磐線沿線私鉄取材の旅

勝田で車両交換をした「フレッシュひたち5号」は高萩へ向かった。
そして9:03、途中停車駅の大甕に到着した。
ここから常磐線沿線私鉄取材の開始である。
まずは大甕を通過駅とする常北太田から鮎川までを結ぶ日立電鉄である。
駅は共通しているものの、日立電鉄のホームには改札があって、
勝手に入っていくわけにはいかない。
駅取材をしていたら列車の通過に間に合わなくなり、
結局日立電鉄の車両取材は出来なかった。
因みに「大甕」は「おおみか」と読み、
JRの駅名は「大甕」の表記だが、
近隣の施設は難読地名のせいか、「大みか」としているケースが多い。
ここで少し時間が余ったので予定にはなかった隣駅の、
常陸多賀に行き、駅取材する。
9:46発の普通327Mで勝田に戻って茨城交通を取材する。
茨城交通は勝田から阿字ヶ浦までを結ぶ第三セクターで、
LEカーを使用している。
また勝田は車両基地のある場所であり、
駅にも留置線があって今は姿を消した485系「ビバあいづ」や、
ジョイフルトレイン「リゾートエクスプレスゆう」などが留置してあった。
駅には貼り紙があってそれによると、
地震があったために東京から新幹線を使った仙台より北への旅行は出来ないという。
しかしこの時はそれ程大したものではないと思って気にも留めなかった。
10:43発、勝田からフレッシュひたち20号で石岡まで戻る。
ここで鹿島交通の車両取材する。
味のある600系気動車を跨線橋上から取材する。
11:53、普通359Mで友部まで行き、
ここで駅取材してからフレッシュひたち21号で水戸を目指す。
水戸に着くと雨が降り出してきた。
おかげで水戸の駅舎取材は雨の中を強行取材となった。
以前水戸に来た時に見かけた481系ボンネットタイプの、
特急車両の訓練車がまだあった。
これは写真を撮らないわけにはいかない。
水戸からフレッシュひたち25号で一端勝田まで行き、
始発の普通756Mで下館へ行く。
72分のローカル電車の旅であった。
しかし415系のロングシートでは今ひとつ風情がないのだけれど・・・。
下館では関東鉄道常総線と真岡鐵道のふたつが接続している。
真岡鐵道は蒸気機関車は取材できなかったが、
焦げ茶色をしたDD13型ディーゼル機関車が留置してあった。
下館から普通758Mで小山に出る。
ここから東北本線の旅に移るのだ。
しかしその希望は雨と共に流されていった。

2003/08/09 20:12

※写真:地震の影響を知らせる勝田駅の貼り紙 撮影時刻 2003/07/26 10:28:55


  4.宮城地震

小山で駅取材をしてから東北新幹線で宇都宮に向かう・・・、
予定でいたのだが、
新幹線ホームに上って初めて新幹線が大幅に遅れていることを知った。
勝田で仙台地方に地震があったことは知っていたのだが、
まさかこの時間まで尾を引いているとは思わなかった。
ちょっとした地震で新幹線の安全装置が働いて徐行運転したため、
多少ダイヤが乱れている程度だと思っていた。
しかし実際には上りは1時間以上の遅れが出ているみたいだ。
予定では16:28発のやまびこ161号で宇都宮に出て、
前回の駅取材では時間がなかったため、
取材できなかった東口を取材するつもりだったが、
仙台までどれくらい掛かるか分からないので、
今回は断念して取り敢えず仙台に向かうことにした。
18:51仙台発のはやて224号に乗らなければならない。
そこで15:56発のMaxやまびこ59号に乗る。
20分遅れで、予定していた新幹線の1本前のダイヤである。
本来は200系が使われているみたいだが、
車両のやりくりが着かなかったためにE4系になったらしい。
これで仙台まで向かう。
途中停車時間が多少長かったところもあったが、
それで見何とかスムーズに仙台まで着く。
18:04に仙台に着くが、外は土砂降りの雨だった。
これでは駅取材が出来ない。
何のために無理して仙台まで来たのだろう。
とほほ・・・。
在来線中央口はテレビ局の取材クルーでごったがいしていた。
電車が遅れて途方に暮れる客や、駅員に詰め寄る客など、
テレビのニュースでよく見る光景の取材中だった。
本当は帰りの電車の中で夕食を喰う予定だったが、
少し時間があったのでS-PAL地下の「月浜」で牛タン定食\980+49喰う。
本当は牛タン横町の「伊達」に入りたがったのだが、
有名店で行列が出来ていたため、
新幹線の時間も気になったので断念した。
帰りの新幹線は予定通りの時間に入線してきた。
仙台総合運転所からの始発でなかったためか、
それとも「はやて」を最優先にダイヤを組んだのだろうか。
東京駅に戻って10番線ホームの「出雲」の取材する。
牽引の電気機関車EF65型1111号機の連結器が故障で、
代替えの機関車が用意されていた。
21:35発の「しおさい5号」で千葉まで出て、緩行線で戻る。
こうして一日目の旅は雨と地震に泣かされた取材となった。

2003/08/16 12:20

※写真:駅員に問いつめる乗客と取材するテレビクルー 撮影時刻 2003/07/26 18:30:51


  5.快晴

翌日は昨日と打って変わって快晴になった。
まだ梅雨明け宣言が出たわけではないが、
夏を満喫できる気候となったことは確かだ。
何時も会社に行く時間に起床して6:05で秋葉原へ。
京浜東北線で東京駅まで出て、新幹線ホームに入場する。
新幹線改札をくぐる時に指定券も重ねて投入する。
これで車内検札は省略されるはずである。
ホームの売店で鶏づくし弁当\850と生茶\150購入して車内で喰う。
少し時間があったので新幹線ホームで写真を撮っていたら、
丁度寝台特急「出雲」が入線してくるところだった。
昨日牽引の電気機関車EF65型1111号機が故障した編成だった。
先頭で牽引してきたのはEF65型1112号機だった。
これが代替えで用意された電気機関車なのだろう。
7:28東京発の「あさま1号」で上田に向かう。
途中の停車駅は大宮だけである。
東京駅では乗車率は3割程度だったが、
大宮駅でほぼ満席状態となる。
8:40上田駅に着く。
駅取材をしてから上田交通で上田原に行く。
上田駅のお城口は現在工事中だった。
ここはもう一度取材来なければなるまい。
上田交通別所線は東急車輌7200系が使用されていた。
上田から別所温泉を結ぶ地方鉄道である。
上田原で駅取材して再び上田に戻る。
上田原の駅舎は木造の味のあるものであった。
上田駅に戻ってから温泉口の取材をする。
新しく造られた駅舎は綺麗だった。
駅前のLAWSONでポッキーを購入して、
10:07発の「あさま503号」で長野まで行く。
長野もいい天気だった。

2003/08/16 12:46

※写真:快晴の上田交通別所線上田原駅駅前 撮影時刻 2003/07/27 09:30:18


  6.遠くとも 一度は詣れ 善光寺

長野駅は以前にも何度か来ていたが、
駅取材は完璧ではなかったために今回もう一度訪問した。
東口で写真を撮り、善光寺口に渡って更に取材する。
善光寺口には如是姫像が建っている。
善光寺の由来は遠い昔、天竺でのこと、
娘の病気を阿弥陀如来に救って貰った月蓋長者が、
それまでの不信心を改心して深く仏教に帰依し、
その熱心な信仰から竜宮の閻浮檀金(えんぶだごん)によって、
阿弥陀如来の姿を寸分違わず写した一光三尊阿弥陀如来が出現した。
この如来像は長者の死後に百済に渡り、
仏教伝来とともに日本に渡った。
しかし大和朝廷では仏教の賛否が争われる中、
伝来を拒む物部氏がこの像を難波の堀江に捨ててしまう。
信濃の住人本田善光が堀江を通りかかると如来に呼び止められ、
月蓋長者や日本に仏教を伝えた百済の聖明王の生まれ変わりであったことを諭され、
この一光三尊阿弥陀如来を自宅に持ち帰って手厚くお祀りした。
それが善光寺の始まりといわれている。
如是姫とは流行の悪疫に伏した月蓋長者の娘のことである。
その像は如是姫が病気の回復を感謝して、
善光寺如来に香花を捧げ、礼讃している姿であるといわれている。
善光寺口で如是姫像を取材してから長野電鉄の行く。
長野電鉄は長野駅の善光寺口地下から須坂で湯田中としなの鉄道屋代までを結ぶ。
長野駅から善光寺下までは地下路線を進む。
これで信濃吉田まで行き、車両取材と駅取材する。
近くにJR信越本線北長野駅があるため、そこまで歩いていって駅取材する。
再び長野まで戻って「ワイドビューしなの14号」の自由席の席取りをする。
これで塩尻を目指すことにする。

今回も「遠くとも 一度は詣れ 善光寺」と云われながら、
結局善光寺には行かなかった(^_^;)

2003/08/16 14:31

※写真:JR長野駅善光寺口の如是姫像 撮影時刻 2003/07/27 11:04:05


  7.みどり湖

12:41長野発の「ワイドビューしなの14号」に乗り込む。
売店で川中島合戦笹ずし\980等買って車中で喰う。
約1時間、篠ノ井線から松本まで行き、
中央本線に入って塩尻まで行く。
13:44塩尻に着く。
「ワイドビューしなの」はこのあと中央本線(中央西線)に入り、
名古屋まで行く。
塩尻から隣駅のみどり湖を取材に行く。
中央本線は現在では岡谷の次がみどり湖で、そして塩尻となっているが、
以前は岡谷から川岸、辰野、信濃川島、小野と走って塩尻まで行く、
迂回コースを通っていた。
現在では岡谷から辰野までは119系が、
塩尻から辰野までは123系1両編成が結んでいる。
短絡路線の真ん中に作られたみどり湖という駅が以前から気になっていた。
そこで今回はこの駅を取材する。
駅は掘り割りの中を走る中央本線に相対式で作られ、
それぞれの駅は堀割上の道まで階段が造られている。
そして独立した入口があり、堀割上に橋が架けられている。
勿論無人駅でホームに乗車証明書の発行機が設置されている。
上り線で行って下り線が来るまでの取材時間は8分間。
再び塩尻まで戻り、今度は「スーパーあずさ7号」の自由席に陣取り、
信濃大町まで行く。
ここで駅取材して松本まで在来線で戻る。
E127系セミクロスシート車だった。
松本で月見五目めし\820、生茶\150等買って帰りの車中で喰う。
売店のおばさんがやたらに月見五目めしを勧めるので思わずそれにしたが、
つまりは売れ残ってしまったからだろうか。
17:18松本発の「あずさ68号」で終点の千葉まで行く。
千葉発のあずさに乗って松本まで行ったことはあるが、
逆方向は初めてである。
さすがに214分の旅は長く出時間を持て余してしまった。
松本を出るとザーッと雨が降ったが、すぐに止んでしまった。
20:52に千葉に着き、21:02中野行きの緩行線で帰る。

   −取材結果−

 07.26._1 撮影190枚、保存 60枚、
 07.26._2 撮影 98枚、保存 28枚、
 07.27._1 撮影190枚、保存 67枚、
 07.27._2 撮影 7枚、保存 2枚、
 計    撮影485枚、保存157枚、 採用率 32.4%

2003/08/16 15:09

※写真:中央本線みどり湖駅下り入口 撮影時刻 2003/07/27 14:19:26




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