秋風に誘われて



  1.6時37分のあずさ51号に乗って・・・

秋風に誘われて、また鉄道取材に出かける。
今回も土日きっぷを利用し、
10月4日土曜日、5日日曜日に0泊2日の旅に出る。
4日の土曜日は甲府駅を中心に中央本線の駅取材、
5日の日曜日はくりはら田園鉄道と仙石線の取材である。

10月4日土曜日、
0泊2日の旅の一日目、
6:17の千葉行きで千葉まで出て、
6:37千葉発の「あずさ51号」で下諏訪を目指す。
特急あずさは基本的には新宿発だが、
朝下りと夜上りが1本ずつ千葉まで延長運転されている。
何時も通勤の時には幕張電車区から千葉へ回送する途中、
時間調整のために幕張駅の待避線で停車している、
あずさ用のE257系を見ながら駅の階段を登る。
今日はその車両に乗っての旅なのだ。
千葉から直接特急に乗れるというのはやはりラクチンだ。
“あずさ”は別に8時丁度だけではないのだ。
駅売店で若潮弁当\680と生茶を買い、車内に乗り込む。
千葉の売店は万葉軒が仕切っている。
その分千葉っぽい弁当も多く、
あさり弁当などは駅弁マニアの間でも有名である。
そしてJRE等と比べると若干安いのも魅力である。
千葉からゆったりと指定席に座って特急の旅を楽しむ。
総武快速線の線路を両国まで行き、
ここで緩行線の線路に入ってお茶の水から中央快速線の線路を走って新宿まで行く。
以前は船橋、錦糸町、秋葉原と停車していたが、
183系からE257系になって、
編成も8両から11両に増えたため秋葉原には停車しなくなった。
何故ならば、秋葉原は緩行線のホームで10両分しかないからだ。
新宿を出ると中央本線の線路をどんどん行き、約3時間半の旅が続く。
カーブが多く、スピードが出せないため、思ったよりも時間がかかる。
ひとしきりの微睡みの後、列車は漸く下諏訪のホームに滑り込んだ。
10:01、「あずさ51号」は下諏訪に停車する。

2003/10/21 02:07

※写真:JR千葉駅に停車中の特急「あずさ51号」 撮影時刻 2003/10/04 06:39:58


  2.中央本線の旅 甲府−下諏訪間

下諏訪での取材時間は16分。
この駅は諏訪湖の北部に位置し、下諏訪温泉や諏訪大社で有名である。
駅前には左右に「おんばしら祭」の綱のモニュメントが建てられている。
「おんばしら祭」は諏訪大社のお祭りで寅、申の年に行われる。
10:17の「あずさ58号」で茅野に戻り、
普通に乗り換えて小淵沢へ行く。
小淵沢は小海線の接続駅で、
非電化路線の小海線はキハ110系が長野新幹線佐久平を通り、
しなの鉄道小諸までを結ぶ。
途中の野辺山駅は日本で最も高い位置にある駅としても有名である。
小海線のイメージキャラは「やっピーくん」である。
どういう意図があるのかは知らないが・・・。
36分間の取材を終え、11:36の普通ですずらんの里に行く。
名前が気になって是非取材したいと思っていたが、
案の定、無人駅であった。
特に駅前にすずらんが咲き乱れているというわけではなく、
普通の田舎の駅で、
中央本線にありがちな相対式ホームで上下線のホームは独立して跨線橋はない。
11:59の普通で富士見に行く。
ここではダイヤの関係で取材時間が39分もあるため、
少し早いが昼食として駅の「入笠生そば」でかき揚げうどん\370喰う。
地方の立ち食い蕎麦屋的な味であった。
富士見から「あずさ55号」で茅野に戻る。
さっきは10分しかなかったために改札の外には出なかった。
改めて戻って取材をする。
「あずさ55号」は5号車自由席に乗ってしまったが、
乗ってから喫煙車だと気がついた。
しかしみんな寝ていて、
ほとんどたばこを吸っている人はいなかったのでそのまま乗っていく。
茅野では33分の取材時間がある。
中央本線の中でも比較的開けている駅であるといえる。
「ドムドム」でソフトクリーム\130+6喰う。
13:23の「あずさ62号」で韮崎に行き、
今回の取材で最短の6分間で駅取材する。
ここは前回取材済みであるが、
露出の失敗があって再取材しなければならない駅である。
次の竜王は名前から行って無人駅を想像していたのだが、
意外にも有人駅であった。
予定ではこの後甲府に行って取材する筈だったが、
甲府での取材時間を72分も取っていたので、
これでは多すぎると思い、
竜王で次の電車を確認して韮崎−竜王間にある塩崎という駅に行く。
塩崎は半無人駅という面白い構造の駅で、
原則的にはすずらんの里やみどり湖のような形の無人駅なのであるが、
下り線だけは駅に併設されたコンビニが駅舎になっている。
このあと普通で甲府まで行き、前回失敗した駅舎取材のリベンジをする。

2003/11/16 18:30

※写真:すずらんの里を出る115系 撮影時刻 2003/10/04 11:56:04


  3.中央本線の旅 勝沼ぶどう郷−甲府間

甲府では駅舎取材のほか、
この前見かけた電気機関車EF64型37号機の取材にも成功する。
これは焦げ茶の国鉄色に塗色されたもので、
また取材出来るとは思ってもいなかった。
しかし28-300mmの望遠で狙ったので画像の荒さは否めない。
こういう時に三脚があれば便利なのだが、
機動力確保のために三脚は持ち歩かない主義なのである。
甲府での取材も順調に進んだため、
この後の予定を変更する。
本来は石和温泉、山梨市と取材し、
甲府に戻って「あずさ68号」で帰るつもりだったが、
思った以上に時間が取れそうなので、勝沼ぶどう郷まで行く。
勝沼ぶどう郷はホリデーパスの限界の大月から4つ目の駅であり、
ここまで取材しておけば中央東線全駅取材も見えてくる。
「かいじ116号」で勝沼ぶどう郷に行き、ここで駅取材する。
駅前の県道38号線越しに甲府盆地が一望出来る。
雲間から午後の光が差し込んでいてとても綺麗だった。
駅付近には葡萄畑が広がっていて、看板に偽りなしといった感じだった。
次はひとつ戻って塩山を取材する。
塩山には北口に武田信玄の銅像がある。
甲府駅にあるものは鎧甲を着けている姿だが、
ここのものは私服姿である。
また北口には重要文化財でもある「甘草屋敷」もある。
このあとひとつ飛ばして山梨市駅を取材する。
駅舎を取材したのは5:12p.m.で10月では既に光量不足は深刻で、
ここで駅取材は限界ということになり、
石和温泉駅の取材は次回への課題ということになる。
甲府に戻って駅ビルで地ビールをお土産に買い、
売店で八ヶ岳名物高原野菜とカツの弁当\850等購入し、
「あずさ68号」に乗り込む。
18:33に甲府を出て、そのまま千葉まで行く上りの千葉あずさである。
弁当を喰って微睡みながらも20:52に千葉に着く。
帰りに直接千葉までこれるというのは非常にありがたいと思う。
こうして一日目の取材は終わった。

2003/11/16 18:59

※写真:勝沼ぶどう郷駅前から見た甲府盆地 撮影時刻 2003/10/04 15:54:17


  4.くりでん!

二日目は午前中にくりはら田園鉄道の取材をする。
くりはら田園鉄道は東北本線石越から細倉マインパーク前までの25.7Kmを結ぶ、
非電化の第三セクター路線である。
1918年12月15日、栗原軌道株式会社として発足し、
細倉鉱山の鉱石を輸送する鉄道として活躍したが、
1988年に鉱山が閉山すると、
鉱山跡地を改装した細倉マインパークと石越を結ぶ観光鉄道するが、
しかし利用客は伸び悩み、
老朽化した電力設備を維持出来ず、
1995年5月1日に社名をくりはら田園鉄道と改称下のと同時に、
電化設備を廃止し、気動車によるワンマン運転を開始した。
ディーゼル。電化廃止。ワンマン運転開始 についに非電化線になった。
それと前後して1993年12月15日に親会社の三菱マテリアルが、
株式を沿線5市町村に譲渡し、第三セクター化されている。
今回は土日きっぷのフリーエリアの限界である小牛田から、
更に5駅先の石越まで乗り越してくりはら電気鉄道、
略して「くりでん」の取材をする。
6:56東京発の「はやて1号」で仙台に行く。
本当ははやて弁当を買いたがったがsold outだったので、
仕方なく中華弁当\1,000等買って車中で喰う。
今回の取材のもう一つの目玉はジョイフルトレイン「こがね」である。
元「グラシア」を改造して仙台エリアに投入された。
東北本線平泉、大船渡線気仙沼までを走る全席指定快速として運行している。
また偶然にも阿武隈急行AM8000系等も取材出来た。
陸羽東線「奥の細道湯けむりライン」の臨時快速が仙台発で出るので、
これで小牛田まで行き、
駅取材などをしてから\480の切符を購入して石越まで行く。
石越で駅取材などしてからくりでんに乗る。
既にKD95型2号車が駅に停車していた。
これで若柳まで行く。
ここはくりはら田園鉄道の本社のある場所で、
駅が車両基地も兼ねている。
そのために取材対しようには事欠かない。
生態保存されているM153、M181を取材する。
電化時代に走っていた単行電車で、
M181には「栗原電鉄イベントカラオケ号」とヘッドマークが着けたままである。
27分の取材を終えて、11:47の上りで石越まで戻る。
予定では13:12で小牛田に戻り、
岩切、利府を取材してから仙台に戻る予定だったが、
12:01に仙台行きがあったのでそれに飛び乗る。
本当は石越で昼食の予定だったが、
開いている店が全くなかったのである。
おかげでJR石越駅の取材が出来なかった。

2003/11/16 21:28

※写真:石越駅に停車中のくりでんKD95型2号車 撮影時刻 2003/10/05 11:19:40


  5.仙石線の旅 仙台−石巻間

予定では石越から岩切まで行き、
ここで以前取材に2度も失敗した岩切駅の取材をして、
更に利府まで行って取材をするつもりだった。
しかし昼食を喰っていないこともあり、
そのまま仙台まで行ってしまう。
岩切の取材は次回の課題にしよう。
13:25に仙台まで戻り、
駅ビルS-PAL地下の「仙臺月浜」で牛タン定食\980+49喰う。
ここは以前に仙台に行った時にも入った店である。
牛タン通りの店はどこも満員で長蛇の列が出来ているところもあった。
取材時間を有効に使うためにもあまり昼食に時間を取ることは出来ない。
「仙臺月浜」で牛タン定食は牛タンに蕎麦、茶碗蒸し、豆類、鹿尾菜の煮物が付いている。
牛タンは塩、胡椒が効き過ぎて辛い。
その分蕎麦が薄味で牛タンには良く合うと思う。
このあと午後から仙石線で取材する。
以前福田町と多賀城は取材したのだが、
Canon EOS 10Dではまだ取材していなかったので、
17-40mmまの広角を有効に使って取材したいため、
再び仙石線の取材に挑戦する。
まず東塩釜で205系3100番台M3編成(2way車)等を取材する。
これは旧山手線205系を改造して投入された車両で、
4両編成中石巻方の1両がロングシートとクロスシートの両用に使える。
通勤時間帯はクロスシートに、休日などにはクロスシートとして運行する。
また各車に石巻、松島、塩竃、仙台の観光資源のイラストが施され、
それぞれのラインカラーも、
バーミリオン、オレンジ、パープル、ライトグリーンと別れている。
このあと本塩釜で駅取材する。
このあと松島に行き、偶然通りかかったマンガッタンライナーを取材し、
駅取材、更に海岸まで行って取材する。
マンガッタンライナーは石巻にある石ノ森萬画館があることから、
石ノ森章太郎のキャラクターを車体に描いた車両で、
ロボコンや仮面ライダー、サイボーグ009等が描かれている。
海岸まで行って松島を巡る観光船や瑞巌寺等を取材する。
孔雀を形取った観光船が良かったが、
光量不足で既に自然光では写真を撮れる環境ではなくなっていた。
このあと仙石線の終点である石巻まで行く。
今回初めて知ったのだが、
仙石線は東塩釜からは単線になる。
思った以上に時間が掛かり、
しかも石巻では既にフラッシュを使わなければ写真が撮れない状況になっていた。
乗ってきた電車が折り返すまでの時間は4分。
慌ててこれに乗って仙台まで戻る。
仙台駅でお土産の地ビールや弁当「幕の内弁当四季菜」を購入し、
18:22仙台発の「はやて24号」で東京に戻る。
東京から「すいごう」で千葉まで出て帰る。

2003/11/16 22:18

※写真:JR松島海岸駅前から見た松島の様子 撮影時刻 2003/10/05 16:03:37




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