青春の旅立ち−土合で気合いだ!リターンズ



  1.気合いだ!気合いだ!気合い〜だ!

アニマル浜口の口癖ではないが、相当気合いを入れないと行けない駅がある。
それが上越線土合駅である。
青春18きっぷの最後の1回(人)分を使用し、日帰りでこの駅を取材することにした。
東北本線を取材した3月12日土曜日から一週間後、
三連休の真ん中の3月20日日曜日にこの計画を実行に移すことにした。
この駅は去年10月に取材を計画し、実際に実行した。
ところが吾妻線を先に取材してそのあと上越線に行こうと思っていたのだが、
時間の計算を間違って土合に行くことが出来なくなってしまった。
正確に行くと行くことは出来るが、帰りの電車がない。
そこで土合駅の取材は次回に回すことになった。
ところがである。
2004年10月23日新潟中越地震が発生し、上越線に甚大な被害が出てしまう。
土合を目指して「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」の旅に出たのが、
2004年10月7日なので、
1ヶ月もたたないうちにあの地震が発生したことになる。
200系新幹線が脱線したがことが大きくクローズアップされたが、
実際には在来線にも大きな被害が出て、
特に上越線は運休が続き、再開後も単線での運行になった。
越後川口−越後滝谷間が複線運転を再開したのは翌年の、
つまり今年の3月25日になってしまった。
そのため上越線経由の夜行列車も暫く運休していた。
それでも高崎から越後湯沢までの区間は通常通りの運行になったため、
土合駅の取材を3月20日に決行した。

3月20日(日)

04:40幕張−総武緩行線・西行461B(40)−05:20秋葉原[9]
05:29秋葉原−京浜東北線・北行418B(3)−05:32上野[11]
05:43上野※−高崎線・下り823M(103/1:43)−07:26高崎[38]
 ※朝食
08:04高崎※−両毛線・下り3439M(72/1:12)−09:16佐野[20]
 ※駅取材
10:36佐野−両毛線・上り442M(80/1:20)−10:56高崎[7]
11:03高崎※−上越線・下り733M(63/1_03)−12:06水上[98/1:38]
 ※昼食
13:44水上※−上越線・下り1739M(8)−13:52土合[105/1_45]
 ※駅取材
15:32土合−上越線・上り1736M(12)−15:44水上[3]
15:47水上※−上越線・上り746M(62/1_02)−16:49高崎[38]
17:27高崎※−快速アーバン3938M(109/1_49)−19:16上野

この旅が2005年春の青春18きっぷの最後の旅でもある。

2005/06/29 22:45


  2.日本一過酷な駅「土合」

上越線は高崎から信越本線宮内までを結ぶ162.6kmの路線で、
1920年から建設が開始された。
それまでは首都圏から新潟に行くには信越線経由で碓氷峠を越え、
直江津から日本海側を行かなければならなかった。
特に碓氷峠は勾配がきつく、日本の鉄道で最難関の箇所といわれていた。
そのため開通当時はアプト式鉄道で結び、
EF63型電気機関車が誕生し、粘着運転が出来るようになってからも、
横川と軽井沢で機関車の付け替えを行わなければならず、
またかなりの遠回りになってしまっていた。
そこで高崎から上越地区へダイレクトに結ぶ路線のニーズが高まり、
信越本線のバイパス路線として上越線が建設された。
1920年宮内側から上越北線が建設され、
翌年には新前橋から上越南線の建設が始まった。
1931年9月1日に単線路線として全線開通した。
その5年後には信号場だった土合が駅に昇格している。
1957年からは複線化工事が新前橋から始まり、
1967年には新清水トンネルが完成している。
それまでは勾配差の大きい上越線はループ線を描いて山岳区間を抜けていた。
しかし戦後トンネル掘削技術が向上し長いトンネルを掘ることが可能になり、
新しくできた下り線はトンネル内を一気に進む線形を取った。
そのため土合駅の下り線は新清水トンネル内に設置されることになってしまった。
上り線はループ線を描いているために地上に設置されているのに対し、
下り線は地下70mの場所に位置している。
そのためこの駅は「日本一のモグラ駅」の愛称が着けられ、
実際に駅にもこの名が掲げられている。
上越線はその後、上越新幹線の開通で運転本数も少なくなり、
また高崎から新潟まで直通することも原則的になくなった。
そのためこの土合駅も現在では無人化されている。
それでもこの駅は谷川岳の登山口の駅であり、天神平ロープウェイの最寄り駅でもある。
そのためこの駅は現在でも位置の変更や廃止はされず、そのまま残っている。
無人駅のためにエスカレーターやエレベーターといった気の利いたものはない。
つまり下り線で降り立ったら地下70mから地上まで階段を登らなければならない。
地下ホームから地上改札までは、
338m、462段の階段を上り、更に143mの連絡通路を行って24段の階段がある。
この過酷さで逆に有名になってしまった。

2005/07/02 14:59


  3.初電−最後の旅の始まり

3月20日日曜日、青春18きっぷ2005年春の最後の旅が始まった。
この旅ではお馴染みとなった総武緩行線千葉発の初電461Bに乗る。
04:30に千葉駅を出た461Bは10分後の04:40に幕張駅に到着する。
この電車に乗るために今日も4:00a.m.前に起床した。
正直云って眠い・・・。
三週間連続して初電に乗るとさすがに疲労も蓄積してくる。
しかも花粉症で鼻水が止まらず、小青竜湯を飲んで出掛ける。
今日は幕張駅の改札口に駅員がいた。
「青春18きっぷ」の5回(人)のところに、
「ありがとうございます JR東日本3.−20 幕張駅」と検印して貰う。
余談だが今回の「青春18きっぷ」はすべて違う駅の検印となった。
1回(人)は東京駅、2回(人)は岡山駅、3回(人)は八代駅、
4回(人)は上野駅、そして5回(人)は幕張駅である。
461Bで秋葉原まで行き、ここで京浜東北線に乗り換えて上野に行く。
総武緩行線の中でウトウトしてしまい、危うく秋葉原駅で降り損なうところだった。
秋葉原からは05:29発の京浜東北線北行きで上野まで出る。
上野到着は05:32だった。
乗換時間11分で高崎線823Mで終点の高崎を目指す。
勿論この時間なのでまだ朝食を喰えるような場所はない。
自販でお茶だけ買って823Mに乗り込む。
211系3000番台のロングシート車だった。
朝家を出る時に薬を飲んできたにもかかわらず、鼻水が止まらない。
1時間43分の旅の末、07:26に高崎駅に到着した。
高崎での乗換時間は38分ある。
一端改札口を出て駅前から見えた「MacDonald高崎駅前店」で朝食喰う。
ソーセージエッグマフィンセット\378。
再び高崎駅に入場して少し車両取材する。
そのあと08:40高崎始発の両毛線に乗り込む。

2005/07/03 13:34

※写真:高崎駅で取材したキハ110系八高線 撮影時刻 2005/03/20 07:42:15


  4.佐野−リベンジ取材

08:40に高崎駅を出た3439Mは1時間12分かけて佐野駅に着いた。
今回の取材は土合駅が目的だが、
土合に向かうには列車の都合上時間が空きすぎてしまうため、
両毛線佐野駅に取材に行く。
この駅は以前に取材に来たことがあるが、その当時は南口はまだ工事中だった。
階段部分は既に完成していて使用されていたが、
駅舎部分は工事中で、
駅名表示板も工事用のフェンスに無理矢理くくりつけられている状態だった。
今回は土合方面に向かう列車の待ち時間を利用して佐野駅を取材した。
佐野駅はJR両毛線の駅であると同時に東武佐野線の駅でもある。
東武佐野線の駅とJR両毛線の駅とは改札外で繋がっていて、
南北の自由通路に行ったんでなければならない。
しかもJRと東武線の発着時刻がほぼ同じ時間であり、実質的に乗換は不可能である。
何故こんなダイヤ設定になっているのか分からないが、
意図的に乗換不可能なダイヤ設定になっているような気がする。
東武鉄道と旧国鉄との因縁がまだ尾を引いているような気がするのだ。
両毛線は両毛鉄道によって施設され、
日本鉄道との吸収合併を経て国鉄となった路線で、
両毛地区の絹織物の輸送を主目的として施設されたのだった。
一方東武佐野線の前身は佐野鉄道で葛生地区から石灰石を運ぶために施設された。
東武鉄道が佐野鉄道を合併したものこの地区の貨物輸送を独占したいがためであった。
東武が進出するまでは葛生地区の貨物は佐野鉄道から佐野駅で両毛線に流れていた。
東武はそれを自社の施設した東武伊勢崎線経由にすることを目論んでいた。
佐野−葛生間の佐野鉄道を吸収合併した東武鉄道は、
東武伊勢崎線館林から佐野までの連絡線を施設し、貨物を独占した。
当時はまだ貨物輸送が鉄道収益の主体だった時代である。
この時の怨念がまだ両社に渦巻いているように思える。
時代が移り過ぎ貨物輸送が衰退し、
東武佐野線の運転本数が減ってからも両毛線との接続を計ることはなく、
東武鉄道は佐野市駅を中心と考えて、
佐野駅は単に両毛線との乗換駅に過ぎないという位置づけにしている。
接続が良ければ東武佐野線葛生駅も取材したかったのだが、
佐野駅で2時間の待ち時間は辛いし、土合取材が出来なくなってしまう。
仕方なく葛生駅の取材は諦めて佐野駅での20分の取材後、
09:36佐野駅に入線してきた115系に乗り込んだ。

2005/07/03 16:06

※写真:佐野駅に入線してきた115系両毛線 撮影時刻 2005/03/20 09:51:32


  5.115系と107系と雪と「ちゃこ」

09:36に佐野駅に入線してきた442Mは107系ではなく、115系だった。
115系は111系列の山岳路線バージョンであり、
平坦区バージョンの113系が東海道線、横須賀線で活躍していたのに対し、
115系は中央本線や宇都宮線、高崎線で活躍している。
中央本線の115系が横須賀線と同じ塗色であるのに対し、
宇都宮線、高崎線の115系は東海道線と同じ湘南色も纏っている。
113系と115系はブレーキが違うだけで、
その他はほぼ同じであり外見上の区別はつかない。
そのため前面から見たオレンジとグリーンと境界線が、
斜めになっているか四角くなっているかで判断出来るようになっている。
その115系で高崎まで戻り、
乗換時間7分で水上行きの上越線773Mに乗り換える。
高崎から水上に向かう773Mはまた107系だった。
107系はJR東日本発足の翌年1988年に誕生した通勤形車両である。
国鉄時代は車両はすべて外注していたが、
この107系は自社の工場で製造されたものである。
それまで急行型として1963年から誕生した165系などが使用されていた、
日光線や両毛線、水上線などに基本2両編成の3扉通勤形車両として登場した。
自社製といってもすべて新造ではなく、
それまで使われていた165系で使える部品は流用して造られた、
いわばリサイクル車両とも云える。
773系は1時間3分で水上駅に到着する。
上越線も後閑までは全く雪は見えなかったが、
上牧ではホームの上にも雪が積もっていた。
たった一駅の間にこれだけの違いがあるものなのだろうか。
12:06に水上駅に到着する。
水上駅周辺も雪が積もっていたが、降雪はなかった。
水上駅での乗換時間は1時間38分。
この時間を利用して昼食を取る。
駅前にある「ちゃこ」という食堂にはいるが、
入ってから気がついたのだがここはイワナ料理が中心の店であった。
しかも観光地価格ですべてが高い。
隣のラーメン屋にすれば良かったと後悔する。
とろろうどん\900をオーダーする。
食い終わってから水上駅周辺で写真撮影する。
高崎−水上間でよく走るD51型蒸気機関車が見ようと呼びかける看板があり、
「手をふろうよ!」と書かれていて「次の通過は4月2日12時」と、
通過予定期日まで書かれている。
少し早めに取材を切り上げて水上駅に入場する。
早めに切り上げたというよりは、取材するものがなくなってしまったという方が正しい。
ここで既に入線していた13:44水上発の1739Mに乗車する。

2005/07/03 20:08

※写真:水上の食事処「ちゃこ」 撮影時刻 2005/03/20 13:06:35


  6.天国への階段

13:44に水上駅を出た1739Mは8分で土合に到着した。
土合駅は下り線が新清水トンネルの中にあり、上り線はループ線上の地上にある。
上越線の谷川岳越えは始め単線で計画された。
大正時代のことで、当時としてはそれ程長いトンネルを造る技術力もなく、
極力短いトンネルでこの峠を越えるためにループ線が用いられた。
ループ線とは高低差を輪のような線形を描いて登ることで、
車のように車長が短ければいろは坂のような九十九折りでも大丈夫だが、
電車のように長い車体ではカーブの半径が限られてくるので輪を描くしかない。
戦後に複線化する時は技術力も向上しトンネルで一気にこれを越えた。
そのため土合駅は新清水トンネルの中になってしまった。
標高差70.7mの上下線はこうした理由で生まれたのである。
13:52に土合駅に到着して電車を降りた時、当然のことながら辺りはほの暗かった。
電灯も幾つかあるのだがトンネルの中すべてに光が届くわけではない。
暗い中を地上に向かう階段の方に歩いていく。
階段の前まで来るとその階段の長さに改めて驚いた。
遙か長い階段が地上に向かって地上と思われる部分に微かに光が見えている。
階段の下に立って遙か彼方の地上を見上げた時、
「天国への階段」ということが頭の中に浮かんできた。
正しくこれは天国への階段だなと思った。
階段は462段ある。
階段の下には「ようこそ『日本一のモグラ駅』へ」と書かれた看板があり、
以下のように書かれている。

 この階段は、338メートル462段あります。
 階段を上り、143メートル(階段24段)の連絡通路を経て、改札口となります。
 また、この下りホームは標高は海抜583メートル、
 駅舎の標高は、653.7メートルあり、
 駅舎と下りホームの標高差は70.7メートルあります。
 改札口までの所要時間は、約10分要します。

階段を一歩一歩登っていくと思ったよりもきついことが分かった。
階段は幅が広いのだが、それがかえってプレッシャーになる。
この駅は長い一直線の階段が有名で、そのためにわざわざこの駅で降りる客もいる。
そのために階段の左端に10段ずつの段数が書き込んであり、
中間まで来ると「ここが階段のまん中です」と書き込んであった。
また中間地点にはベンチまである。
写真を撮りながら10分くらいかけて地上に出る。
地上に出てトンネルから地上駅舎と上り線ホームに渡る廊下に出た時、
「ようこそ土合駅へ JR高崎支社」と書かれていた。
この廊下を渡って改札口に向かうところにまた以下のように書かれていた。

 お疲れ様でした。
 (階段数462段)
 改札出口まで後143メートル
 階段2ヵ所で24段です。
 がんばって下さい。 JR土合駅

ご丁寧に“がんばって下さい。”には付点まで振ってある。
地上に出て上り線ホームに出てみるとやはり雪だった。
除雪されているホームはそれ程でもないが、
線路から外れたところには雪が高く積もっている。
駅舎の外に出て駅写真を撮ろうと思ったが、
雪が積もっていて駅名表示板も撮れないほどだった。

2005/07/11 23:13

※写真:天国への階段を想起させる土合駅の462段の階段 撮影時刻 2005/03/20 14:15:09


  7.3つの清水トンネル

土合駅はかつては有人駅で駅には改札が設置されていて、
今はカーテンが閉めっぱなしになっているが切符売り場まである。
窓口上には今も運賃表があるが、勿論今は無人で切符の販売はない。
窓口には連絡先として水上駅の電話番号が書かれていることから、
ここは水上駅の管理駅となっているのだろう。
この駅舎には待合室も設置されていて、何人かが休んでいる。
ここは天神平ロープウェイの最寄り駅でもあり、谷川岳登山の最寄り駅になっている。
駅前に車を置いて登山したり、ここで休憩したりしているのだ。
無人駅で寒さを凌げる駅舎はこうした使われ方もしていてるのだろう。
待合室には3つの清水トンネルの歴史について書かれている張り紙がある。
たぶん職員の手書きなのだろう。
「3本の清水トンネルの歴史

○清水トンネル

・上越線を東京と新潟を結ぶ幹線と定め、こう配を1000分の10、最小曲線を400mとして検討したところ、
上越国境を横断するには、約20kmのトンネルが必要になるので、このような長大なトンネルは、
経済上からも技術上からも疑問が出ました。
そこで特に山間部の最急こう配を1000分の20に改めて、現清水トンネルの方針が決まりました。
・大正8年6月より実測を開始しましたが、上越国境茂倉岳付近は険しい山々は積雪も多く、
更に頂上付近の測量は、雲や霧が間断なくおそい、夏季の数ヶ月間しか測量できないため、
中心線の実測には約3年もかかり、清水トンネルの両坑口が決まりました。
・清水トンネルは、群馬県水上町土合に抗門を設け、茂倉岳を直線に貫通して、
新潟県湯沢町土樽に出口を求めた延長9702m33cmの長大トンネルで、この全長を二分し、
群馬県の4761m65cmを東京建設事務所、新潟側の4940m68cmを長岡建設事務所の所轄として工事が施工されました。
大正11年8月18日にまず土合口でさいしょのひと鍬が入れられ、
ついで大正12年10月6日、土樽口が着工し、以来その完成までには、9年4ヶ月の歳月がかかりました。
・工事は、大湧水と岩ハネとの戦いで苦難の連続でした。犠牲者も土合口で18名、土樽口で26にも上り、
上越線建設の上で最大の難工事であったことは言うまでもありません。工事に働いた延人数は、
291万1444名であり、総工費は1172万5320円90銭3厘で、現在の金額で約50億円となっています。

○新清水トンネル

・新清水トンネルは湯桧曽、土樽間にあって上越国境の谷川岳連峰、一の倉岳、茂倉岳の直下を通り、
旧清水トンネルと平面的にほぼ平行して土樽に至り、延長13500m50cmの長大トンネルです。
工事は昭和38年9月20日に着工し、昭和42年10月完成するなど、
旧清水トンネルと比較すれば長さで1.4倍、工期は半分以下でした。
尚、総工費は59億円、延べ使用人数は、160万人といわれています。
・トンネル工事は、岩ハネや毎分31トンという大湧水にみまわれ、作業速度は著しく低下しました。
岩ハネ現象は、世界でも珍しく、日本では新旧及び大清水トンネル以外では生じていません。
尚、「岩ハネ」現象とは、亀裂の少ない堅固な岩バンに生じ、特に側壁部に著しく、
数cmから数cm角の岩片が異音を発して小片はハネ飛び、大きいものは、ハクリ落下する現象です。
・トンネル内に湯桧曽と土合の駅があり、国鉄初めての地中駅です。
トンネル内の土合駅は地上にある上り線と約400m離れ、82mの高低差があり、ホームから地上までの階段は、
将来エスカレーターを設ける余裕を残して、4m幅、486段あります。
・トンネル工事中、湯桧曽入口から入って230m付近で52度の温泉が湧出ましたが、
地元温泉権者や利用者からの苦情があり、湧水箇所にセメントや薬剤を注入して止水しました。
又、既設の温泉源の減少、又は枯渇に備えて分湯、給湯できるよう地下道入口までパイプで引湯してあります。
・軌道は、ポイントの箇所以外はすべてすべてコンクリート直結道床として、800mロングレールが使用されています。
又、枕木は、23514本が施設され、ちなみに旧清水トンネルは15705本となっています。

○大清水トンネル

・上越新幹線約270kmの内、トンネルは全部で22ヵ所、延長にして106.7kmあり、全体の40%を占めています。
トンネルは、関東と新潟の分水嶺で急峻な上越国境を中心に群れています。
このトンネルは、将来時速260kmの高速運転に耐えられるよう、最小曲線半径4000m、
最急こう配を1000分の15以下という、きびしい建設基準上の制約を受けています。
・大清水トンネルの掘削は、昭和47年6月に6工区に分割された各斜抗、横坑から着工し、
昭和55年5月に工期8年5ヶ月、総工費470億円で完成しました。
新清水トンネルに比べて工期3分の1、工費2分の1となっています。
大清水トンネルの完成は昭和57年11月に、上越新幹線を開通させ、
太平洋側と日本海側のキョリを飛躍的に短縮させました。大清水トンネルは、新幹線で8分30秒で通過します。
・大清水トンネルを掘り抜いた上越国境は昔から交通の難所であり、これを解消するため、
大正時代着工の清水トンネルを始めとして、新清水トンネル、大清水トンネル等の鉄道トンネルと、
関越自動車道の関越トンネルが集中しています。
これらの中で、大清水トンネルは延長22221mと最も長く、最も深いトンネルであり、
他のトンネルと5ヵ所で交差しています。
・建設工事は、谷川岳直下の最も深い所を掘ったため、岩ハネ現象が多く発生しました。
特に深さ800mから1100mの区間に最も多く発生し、大きいもので厚さ15cmで、
2m四方程度の岩片が突然ハネてくるもので、工事は難航し、岩にロックボルトを打ちつけ、
金網を二重に張ることによって、坑内作業の安全を確保しました。

                                  土合駅より」
1時間45分の取材時間を終え、
15:32土合駅地上ホームに到着した上越線上り線は12分かけて水上まで戻った。
下りの1.5倍も時間がかかっている。
下り線はループ線を行くために直通する下り線よりも時間がかかるのだ。
その代わり車窓からはループ線が観察でき、
下の方に見える線路に輪を描きながら降りていく様子が楽しめる。
15:44に水上に着いた1736Mのホームの反対側には、
湘南色の高崎行き746Mが停車していた。
3分の待ち時間でこの電車は高崎を目指す。

2005/07/12 22:43

※写真:雪に埋もれた土合駅上りの駅案内板 撮影時刻 2005/03/20 14:42:02


  8.新宿湘南ライン−旅の終わり

15:17に水上駅を出た上越線115系746Mは1時間2分で高崎駅に到着する。
当初の予定では38分の乗換時間で、
17:27高崎始発の快速アーバンで上野を目指すことになっていた。
“アーバン”とは高崎線の快速の愛称名である。
1時間49分で上野に着く列車で列車番号は3938Mである。
しかし実際に高崎駅で降りて電光掲示板を見て考えが変わった。
17:14高崎駅始発の湘南新宿ラインがあったのである。
乗換時間25分でE231系近郊形が既にホームに入線していた。
この列車で新宿まで出てそこから中央・総武緩行線で帰ることにした。
高崎を出る時は10両編成だったが、籠原で5両を増結した。
1時間59分の旅で2250Yは新宿に到着する。
ここで一端改札を出て夕食を喰うことにする。
南口の改札を出てミロードモザイク通りを通って西口に出る。
新宿センタービルまで歩き、
ここにある「西安餃子」にいって中華を喰おう・・・と思ったが、休みだった。
やはりオフィス街にある飲食店街なので、
日曜日は半分くらいの店がシャッターを閉めていた。
仕方がないので「とんかつ和幸」に行き、ひれロース盛り合わせ御膳\1,187喰う。
勿論御飯、味噌汁、キャベツをお代わりしてしまう(^_^;)
20:25新宿発の中央・総武緩行線2060Bで帰る。
この列車は津田沼止まりだったので21:15東船橋で下車し、
6分間乗換時間で2012Cに乗り幕張まで戻る。
幕張駅に到着したのは21:29だった。

 −旅行データ−

3月20日(日)

04:40幕張−総武緩行線・西行461B(40)−05:20秋葉原[9]
05:29秋葉原−京浜東北線・北行418B(3)−05:32上野[11]
05:43上野※−高崎線・下り823M(103/1:43)−07:26高崎[38]
 ※朝食
08:04高崎※−両毛線・下り3439M(72/1:12)−09:16佐野[20]
 ※駅取材
10:36佐野−両毛線・上り442M(80/1:20)−10:56高崎[7]
11:03高崎※−上越線・下り733M(63/1_03)−12:06水上[98/1:38]
 ※昼食
13:44水上※−上越線・下り1739M(8)−13:52土合[105/1_45]
 ※駅取材
15:32土合−上越線・上り1736M(12)−15:44水上[3]
15:47水上※−上越線・上り746M(62/1_02)−16:49高崎[25]
17:14高崎※−湘南新宿ライン・南行2250Y(119/1_59)−19:13新宿[72/1_12]
20:25新宿−中央・総武緩行線・東行2060B(50)−21:15東船橋[6]
21:21東船橋−中央・総武緩行線・東行2012C(8)−21:29幕張

  ※始発列車

幕張−総武本線・東北本線−上野 31.8km
上野−高崎線−高崎 101.6km
高崎−両毛線−佐野 65.1km
佐野−両毛線−高崎 65.1km
高崎−上越線−土合 69.1km
土合−上越線−高崎 69.1km
高崎−高崎線・赤羽線・山手線−新宿 102.1km
新宿−中央本線・総武本線−幕張 38.8km

総移動距離:542.7km

鉄道利用料金:\2,300※
  ※青春18きっぷ\11,500の5回のうちの1回分価格分
正規料金利用の場合の推定料金:\9,730

2005/07/16 11:12

※写真:夜の新宿南口 撮影時刻 2005/03/20 19:24:55


  9.青春時代が夢なんて−青春18きっぷ2005年春全データ


mission名「青春の旅立ち−西へ」

青春18きっぷ1回(人)〜3回(人)使用
決行日:3月5日(土)〜3月7日(月)

 −旅行データ−

幕張−総武本線・東北本線−東京 32.2km
東京−東海道本線−神戸 589.5km
神戸−山陽本線−下関 528.1km
下関−鹿児島本線−八代 233.1km
八代−鹿児島本線−新八代 2.8km
新八代−九州新幹線−川内 91.5km
川内−鹿児島本線−鹿児島中央 46.1km
鹿児島中央−指宿枕崎線−西大山 56.7km
西大山−指宿枕崎線−鹿児島中央 56.7km
鹿児島中央−南国交通リムジンバス−鹿児島空港 29.2km ※直線距離
鹿児島空港−全日本空輸−羽田空港 1111.0km
羽田空港−東京モノレール−浜松町 16.9km
浜松町−東海道本線・東北本線・総武本線−幕張 35.3km

総移動距離:2,829.1km
 鉄道利用移動距離:1,688.9km
 バス利用移動距離:29.2km ※直線距離
 空路利用移動距離:1111.0km
鉄道利用料金:\6,900※+新幹線料金\3,950+東京モノレール料金\470=\11,320
  ※青春18きっぷ\11,500の5回のうちの3回分価格分
正規料金利用の場合の推定料金:\25,670※+新幹線料金\3,950東京モノレール料金\470=\30,090
バス利用料金:\1,200
空路利用料金:\11,250※
  ※ANA超割使用運賃\11,600、チケットレス割引適用
利用料金合計\23,770
鉄道正規料金の場合の利用料金合計42,540

 −撮影データ−

2005.03.05. 撮影 145枚 保存 28枚
2005.03.06. 撮影 328枚 保存 57枚
2005.03.07. 撮影 415枚 保存 65枚
 合計    撮影 888枚 保存 150枚 採用率 16.9%


mission名「青春の旅立ち−北へ」

青春18きっぷ4回(人)使用
決行日:3月12日(土)

 −旅行データ−

幕張−総武本線・東北本線−上野 31.8km
上野−東北本線−盛岡 531.9km
盛岡−東北新幹線−東京 535.3km
東京−総武本線−千葉 39.2km
千葉−総武本線−幕張 7.6km

総移動距離:1,145.8km

鉄道利用料金:\2,300※+新幹線料金\13,840=\16,140
  ※青春18きっぷ\11,500の5回のうちの1回分価格分
正規料金利用の場合の推定料金:\10,990※+新幹線料金\13,840=\24,830

 −撮影データ−

2005.03.12. 撮影 435枚 保存 54枚 採用率 12.4%


mission名「青春の旅立ち−土合で気合いだ!リターンズ」

青春18きっぷ5回(人)使用
決行日:3月20日(日)

 −旅行データ−

幕張−総武本線・東北本線−上野 31.8km
上野−高崎線−高崎 101.6km
高崎−両毛線−佐野 65.1km
佐野−両毛線−高崎 65.1km
高崎−上越線−土合 69.1km
土合−上越線−高崎 69.1km
高崎−高崎線・赤羽線・山手線−新宿 102.1km
新宿−中央本線・総武本線−幕張 38.8km

総移動距離:542.7km

鉄道利用料金:\2,300※
  ※青春18きっぷ\11,500の5回のうちの1回分価格分
正規料金利用の場合の推定料金:\9,730

−撮影データ−

2005.03.20._1 撮影 410枚 保存 52枚
2005.03.20._2 撮影 9枚 保存 3枚
 合計     撮影 419枚 保存 55枚 採用率 13.1%


全mission合計データ

 −旅行データ−

総移動距離:4,517.6km
 鉄道利用移動距離:3,337.4km
 バス利用移動距離:29.2km ※直線距離
 空路利用移動距離:1111.0km

鉄道利用料金:\11,500※+新幹線料金\17,790+東京モノレール料金\470=\29,760
  ※青春18きっぷ\11,500価格
バス利用料金:\1,200
空路利用料金:\11,250※
  ※ANA超割使用運賃\11,600、チケットレス割引適用
利用料金合計\44,210

正規料金利用の場合の推定料金:
鉄道利用料金:\46,390+新幹線料金\17,790+東京モノレール料金\470=\64,650
バス利用料金:\1,200
空路利用料金:\11,250※
  ※ANA超割使用運賃\11,600、チケットレス割引適用
利用料金合計\77,100 割引率 42.7%

 −撮影データ−

2005.03.05.  撮影 145枚 保存 28枚
2005.03.06.  撮影 328枚 保存 57枚
2005.03.07.  撮影 415枚 保存 65枚
2005.03.12.  撮影 435枚 保存 54枚
2005.03.20._1 撮影 410枚 保存 52枚
2005.03.20._2 撮影 9枚   保存 3枚
 合計      撮影 1742枚 保存 259枚 採用率 14.9%

2005/07/16 11:14



特別付録


  特別付録1.

区間:幕張−秋葉原間(JR東日本管区)
路線名:総武本線/総武緩行線・上り
乗車/下車時刻:04:40/05:20
乗車時間:40分
区間距離:30.2km
普通料金:\540
累計距離:30.2km
累計料金:\540
通算乗車回数:1回
車両:E231系
種類:直流通勤形(JR東日本開発)
編成:18編成
所属:JR東日本八王子支社三鷹電車区所属(八ミツ)
列車番号:461B
登場年:2000年

画像 dd03868
取材地:JR幕張駅
撮影時刻 2005/03/20 04:55:39
特別付録2.

区間:秋葉原−上野間(JR東日本管区)
路線名:東北本線/京浜東北線・北行
乗車/下車時刻:05:29/05:32
乗車時間:3分
区間距離:1.6km
普通料金:\130
累計距離:31.8km
累計料金:\670
通算乗車回数:2回
車両:209系
種類:直流通勤形(JR東日本開発)
編成:16編成
所属:JR東日本大宮支社浦和電車区所属(宮ウラ)
列車番号:418B
登場年:1993年

画像 dd03969
取材地:JR上野駅
撮影時刻 2005/03/20 05:48:09
特別付録3.

区間:上野−高崎間(JR東日本管区)
路線名:高崎線・下り
乗車/下車時刻:05:43/07:26
乗車時間:1時間43分
区間距離:101.6km
普通料金:\1,890
累計距離:133.4km
累計料金:\2,560
通算乗車回数:3回
車両:211系3000番台
種類:直流近郊形(国鉄開発)
編成:A62編成
所属:JR東日本高崎支社新前橋電車区所属(高シマ)
列車番号:823M
登場年:1986年

画像 dd03970
取材地:JR上野駅
撮影時刻 2005/03/20 05:52:02
特別付録4.

区間:高崎−佐野間(JR東日本管区)
路線名:両毛線・下り
乗車/下車時刻:08:04/09:16
乗車時間:1時間12分
区間距離:65.1km
普通料金:\1,110
累計距離:198.5km
累計料金:\3,670
通算乗車回数:4回
車両:107系
種類:直流通勤形(JR東日本開発)
編成:R13編成
所属:JR東日本高崎支社新前橋電車区所属(高シマ)
列車番号:3439M
登場年:1988年

画像 dd03972
取材地:JR高崎駅
撮影時刻 2005/03/20 08:07:50
特別付録5.

区間:佐野−高崎間(JR東日本管区)
路線名:両毛線・上り
乗車/下車時刻:09:36/10:56
乗車時間:1時間20分
区間距離:65.1km
普通料金:\1,110
累計距離:263.6km
累計料金:\4,780
通算乗車回数:5回
車両:115系
種類:直流近郊形(国鉄開発)
編成:T1038編成
所属:JR東日本高崎支社新前橋電車区所属(高シマ)
列車番号:442M
登場年:1963年

画像 dd03981
取材地:JR高崎駅
撮影時刻 2005/03/20 11:14:33
特別付録6.

区間:高崎−水上間(JR東日本管区)
路線名:上越線・下り
乗車/下車時刻:11:03/12:06
乗車時間:1時間3分
区間距離:59.1km
普通料金:\950
累計距離:322.7km
累計料金:\5,730
通算乗車回数:6回
車両:107系
種類:直流通勤形(JR東日本開発)
編成:R5編成
所属:JR東日本高崎支社新前橋電車区所属(高シマ)
列車番号:733M
登場年:1988年

画像 dd03982
取材地:JR水上駅
撮影時刻 2005/03/20 12:22:46
特別付録7.

区間:水上−土合間(JR東日本管区)
路線名:上越線・下り
乗車/下車時刻:13:44/13:52
乗車時間:8分
区間距離:10.2km
普通料金:\230
累計距離:332.9km
累計料金:\5,960
通算乗車回数:7回
車両:115系
種類:直流近郊形(国鉄開発)
編成:N10編成
所属:JR東日本新潟支社新潟車両センター(新ニイ)
列車番号:1739M
登場年:1963年

画像 dd03988
取材地:JR水上駅
撮影時刻 2005/03/20 13:27:17
特別付録8.

区間:土合−水上間(JR東日本管区)
路線名:上越線・上り
乗車/下車時刻:15:32/15:44
乗車時間:12分
区間距離:10.2km
普通料金:\230
累計距離:343.1km
累計料金:\6,190
通算乗車回数:8回
車両:115系
種類:直流近郊形(JR東日本開発)
編成:N29編成
所属:JR東日本新潟支社新潟車両センター(新ニイ)
列車番号:1736M
登場年:1963年

画像 dd04016
取材地:JR土合駅
撮影時刻 2005/03/20 15:46:52
特別付録9.

区間:水上−高崎間(JR東日本管区)
路線名:上越線・上り
乗車/下車時刻:15:47/16:49
乗車時間:1時間2分
区間距離:59.1km
普通料金:\950
累計距離:402.2km
累計料金:\7,140
通算乗車回数:9回
車両:115系
種類:直流近郊形(JR東日本開発)
編成:T1038編成
所属:JR東日本高崎支社新前橋電車区所属(高シマ)
列車番号:746M
登場年:1963年

画像 dd04018
取材地:JR水上駅
撮影時刻 2005/03/20 16:01:12
特別付録10.

区間:高崎−新宿間(JR東日本管区)
路線名:高崎線、赤羽線、山手線/新宿湘南ライン・南行
乗車/下車時刻:17:14/19:13
乗車時間:1時間59分
区間距離:102.1km
普通料金:\1,890
累計距離:504.3km
累計料金:\9,030
通算乗車回数:10回
車両:E231系
種類:直流近郊形(JR東日本開発)
編成:K04編成
所属:JR東日本横浜支社国府津車両センター所属(横コツ)
列車番号:2250Y
登場年:2000年

画像 dd04019
取材地:JR高崎駅
撮影時刻 2005/03/20 17:17:22
特別付録11.

区間:新宿−東船橋間(JR東日本管区)
路線名:中央本線、総武本線/中央・総武緩行線・東行
乗車/下車時刻:20:25/21:15
乗車時間:50分
区間距離:32.2km
普通料金:\540
累計距離:536.5km
累計料金:\9,570
通算乗車回数:11回
車両:E231系
種類:直流通勤形(JR東日本開発)
編成:40編成
所属:JR東日本八王子支社三鷹電車区所属(八ミツ)
列車番号:2060B
登場年:2000年

画像 dd04021
取材地:JR東船橋駅
撮影時刻 2005/03/20 21:31:22
特別付録12.

区間:東船橋−幕張間(JR東日本管区)
路線名:総武本線/総武緩行線・東行
乗車/下車時刻:21:21/21:29
乗車時間:8分
区間距離:6.6km
普通料金:\160
累計距離:543.1km
累計料金:\9,730
通算乗車回数:12回
車両:209系500番台
種類:直流通勤形(JR東日本開発)
編成:506編成
所属:JR東日本八王子支社三鷹電車区所属(八ミツ)
列車番号:2012C
登場年:1998年

画像 dd04022
取材地:JR幕張駅
撮影時刻 2005/03/20 21:45:47






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